| 東京都「安全・安心まちづくり条例」改悪糾弾! かけはし2009.4.13号 |
「迷惑」口実にした住民の分断・組織化NO!
野宿者への炊き出しや街頭パフォーマンスに規制・弾圧 |
都議会前での
アピール行動
三月二十七日正午から都議会前で、街頭での団体行動、表現活動を規制する東京都「安全・安心まちづくり条例」改悪が都議会最終日の本会議で採択されようとしているのに反対する宣伝活動が、地域共闘交流会、山谷争議団、渋谷・のじ連や街頭での表現者たちによって行われ、六十四人が参加した。
この日、都議会前の歩道で、都の三つの小児科病院の統廃合に反対する医療労働者組合などが連日の座り込みを行っていた。この運動団体も条例改悪に反対のアピールをしており、お互いに時間を分け合ってアピール行動をした。
条例改悪に反対する様々な団体からアピールが行われた。
連帯労働組合の仲間より。「迷惑行為ということで、街頭での集団行動・パフォーマンスや野宿者の命の炊き出しの規制や外国人労働者を摘発・排除を強化しようとしている。繁華街の五カ所に各二千万円の予算をつけ規制を強化し、三年間で十五カ所に増やすという。活動の内容は推進協議会で決め、議会ではかれないようにしている。民衆を取り締まる側へ組織し、分断をはかるものだ」。
表現者の立場から。「この改悪条例は街頭パフォーマンス規制条例で、三月二十二日に新宿アルタ前で読書をする行動で抗議のパフォーマンスを百人で行った。遊びを街から排除するな」。
フリーター全般労組は「麻生宅リアリティツアーで不当弾圧にあった。今後こうした行動がより規制の対象になるだろう。われわれのような生き方が迷惑だとされ、犯罪者扱いされそうで危惧を抱いている」と語った。
桃色ゲリラは「権力者を笑い飛ばすパフォーマンスが必要だ。誰にとっての安全・安心なのか。これ以上世の中を窮屈にするな」とピンクの衣装に身を包み訴えた。連帯労働組合は「団交の要求をすれば迷惑だと摘発の対象になる。自衛隊のソマリア派兵、北朝鮮ミサイル発射問題で臨戦態勢が作られている。立川反戦ビラ弾圧最高裁判決で、権力に都合の良い表現とそうでないものを分けて弾圧することを認めてしまった。住民の迷惑意識を使って、法律ではなくフリーハンドで弾圧してくる。現場からの反撃を組織しよう」と語った。渋谷・のじ連が「住民の警察化、治安管理攻撃は排除・分断と密接につながっている。住民の迷惑だという訴えにより浅草聖ヨハネ教会の炊き出しが窮地に追い込まれている」と排除の実態が訴えられた。
最後に全体で都議会に向けて、改悪条例を採択するなとシュプレヒコールをあげ抗議した。なお、都議会本会議でこの条例は採択され、四月一日から施行とされることになった。
排外主義意識
組織する警察
この条例改悪反対運動を行っているFさんに現状について聞いた。
「最近、バッグを持った若者を二〜三人の警官が取り囲み、バッグの中を開けさせ、名前を聞き、どこから来て、どこへ行くのかと職質していたのを目撃した。東京では昨年のG8サミットの時、テロ対策ということで厳戒態勢が組まれたが、そうしたことのない平時の今年二月以後、悪質な職質を何回か目にした。雇用不安が伝えられる中で、治安対策として条例の改悪もあるのではないか」。
「今回出された条例改悪は罰則規定がなく、啓発活動だけしか出来ないことになっている。条例違反で即、犯罪要件とはならない。しかし防犯協会にも努力義務があるように今回のまちづくり協議会にも義務が課せられる。これと似ているのは千代田区などで行っている喫煙禁止条例だ。民間委託された業者が路上でタバコを吸っているのを見つけたら二千円の罰金をとる。都との交渉で都側は『休日、年寄りや子ども連れの家族が繁華街に出てきた時、大音量ライブを街頭でやっていたら迷惑になるだろう。条例のいう迷惑とはこうしたことを想定している』とし、治安弾圧ではないと説明した」。
「現行法を拡大解釈して、治安弾圧を強化しているが、今回の条例改悪はそれだけでは足りない。住民にもっと治安に対する意識を高めさせようとする権力側の意図がみてとれる。例えば、浅草などで起こっている住民による炊き出しつぶしをもっと組織したいということだろう。都議会で反対しているのは共産党、生活者ネット、福士敬子さんだけで、民主党は治安問題になると反対しない。採択はされてもねばり強く、条例のもっている危険な側面を訴え、弾圧を許さない闘いをつくりたい」。
「東京都安全・安心まちづくり条例」改悪を許すな。(M)
PFI方式は医療破壊だ
都立小児病院の廃止を許すな
子どもたちの生きる権利を!
石原東京都知事と東京都病院経営本部が提出した、都立八王子小児病院、清瀬小児病院、梅ヶ丘病院の廃止条例案が、三月十九日の都議会厚生委員会において、自民・公明により強行採決された。
石原東京都政は、三つの小児病院を廃止し、府中市に小児総合医療センターをPFI(プライベート・ファイナンス・イニシアティブ=企業利益のために公的部門を民間に一括委託する方法)で大手建設業者・清水建設に建設・運営を任せて建設しようというのだ。
PFIは長期契約のため、今後清水建設などPFIに参加している企業は十九年間何の努力もせずに利益を得ることができる。日本で先行してPFI方式で民営化・開設された高知医療センター、近江八幡医療センター病院はいずれも病院運営に行き詰り、近江八幡市は違約金二十億円を支払ってPFI契約を破棄する事態になっている。このようにPFI方式は公立病院を運営するのには、全く不適切な方式なのである。
八王子小児病院、清瀬小児病院はともに小児専門医療、小児救急医療の二十四時間施設として大きな役割を果たしてきた。また梅ヶ丘病院は全国唯一つの小児精神専門病院で、全国の小児精神病床の四分の一を占める重要な役割を果たしてきた。産科・小児科・周産期医療・NICU(新生児集中医療室)の不足により、こうした医療が危機におちいる中で、三つの都立小児病院を一挙に廃止することは、子どもたちの生命と健康に深刻な事態をもたらすことは必至である。
石原都政は「都立病院改革」の名の下に、都立病院の直営をやめ、地方独立行政法人化、PFI、公社化などの公共医療の破壊を押し進めている。その一方で、オリンピック招致や新銀行東京救済のために莫大な税金をつぎ込んでいる。
破綻が明らかになった新自由主義の手法から転換し、都立小児病院を廃止する暴挙をやめさせなければならない。
都庁を包囲する
700人のデモ
都立3小児病院廃止反対大運動実行委員会は、この間、都立小児病院の廃止に反対する署名を四十九万筆も集め、三病院に通う子どもたちの家族を先頭に、三月十一日から都庁前での座り込みを続けてきた。
三月十八日には午前十時から新宿駅西口抗議の演説会を開き、午前十一時から新宿中央公園を出発し都庁を包囲するデモを七百人の結集で行った。新宿駅西口前の集会では、東京の保健・衛生・医療の充実を求める連絡会の四谷信子さんのあいさつの後、都立清瀬小児病院を守る会、都立八王子小児病院を守る会、梅ヶ丘病院の存続を求める家族と都民の会から、それぞれ三小児病院が子どもたちの生活と健康にどれだけ重要な役割を果たしてきたかを訴える切実な発言が続いた。
日本共産党のたぞえ都議のあいさつに続いて、自治市民93の福士敬子都議からのメッセージが紹介された。
都庁デモでは、「公共医療を守れ、小児病院を廃止するな」「税金をオリンピックや新銀行にまわすな!生命と健康を守るために使え」などの訴えが相次いだ。(K&Y)
静岡空港
石川・静岡県知事の辞任表明
行政責任を徹底的に追及し
廃港めざしさらに追撃を
【静岡】三月二十五日、静岡県知事石川嘉延が辞職表明を行った。その表向きの理由として、二月十一日に空港西側制限表面に残る支障物件(立ち木と土地)を「除去」する条件として地権者である大井寿生さんがつきつけた「知事辞職」を受け入れると述べた。しかし、二月の時点では大井さんの辞職要求を拒否していた知事がなぜここで一八〇度転換したのかが問題であり、ことの真相がどこにあるのかを問わなければならない。
昨年九月以来、測量やデータ処理のミスが発覚したことで、県の隠ぺい体質と無責任ぶりが問われても、知事はボーナス返上や給料カットでお茶をにごし、一切の行政責任を果たさずにきた。しかも、言い訳を二転三転させた上、二〇〇九年三月開港を断念し、六月に暫定開港せざるを得ない羽目に追い込まれた。
それでも、知事は七月に任期切れとなる知事選に意欲を見せていたのだ。知事辞職会見では、つい一カ月前の強気の弁を突かれて「ウソも方便」、「君子はひょう変する」だのと言い放った。
だがこの辞職表明の一週間前に、空港工事を請け負った西松建設が知事後援会パーティ券を百万円購入していた事実が分かり、この処理方法もないこと、また空港工事の中心となった大手ゼネコン鹿島、大成が西松建設と同様の関係にありはしないか――世間一般は確実にあるものと見なしているが――ということが、疑われたのだ。芋づる式に疑惑が現実化するとどうなるのかは自明である。
この空港建設に一貫して反対して闘ってきた「空港はいらない静岡県民の会」は知事辞職表明に対して声明を発表し(前号掲載)、あくまでも県の責任追及と空港廃港をめざすことを明らかにした。ほぼすべての地方空港が赤字に陥り、維持できない状況にある中、静岡空港もまた将来展望がないまま、暫定開港しようとしている。闘い続けなければならないゆえんである。また、ムダな税金投入に抗して、四月三日に住民訴訟を起こすことも決めた。全国各地の反空港の闘いとともに進むだろう。(S)
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