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ストップ!イラク侵略戦争! 4・5アジア連帯公開講座 かけはし2003.3.10号より

新しい核兵器劣化ウラン弾とイラク―民衆連帯の可能性を探る


 ブッシュ大統領は、一月二十八日に行った一般教書演説でイラクを「無法者政権が核・化学・生物兵器を入手しようとしている」「こうした兵器を使って脅迫や、テロ、大量殺人をおこなうかもしれない」として非難しています。たしかにフセイン政権は八八年化学兵器を使用してクルド民族の大量虐殺を行い、そして現在も「恐怖の共和国」といわれる独裁政治を行い、民主勢力は弾圧され、極度の非合法化におかれています。
 しかし世界最大の「大量破壊兵器保有国」アメリカを含む核武装した五大国が中心となって、イラクに対して「大量破壊兵器」を「開発」していないという立証義務を課し、「被疑国」の「無実」の立証が不十分であればその政権を転覆する侵略戦争が正当化されるという「国連安全保障理事会の論理」がそもそも許されないのではないでしょうか?

日本政府は戦争
に荷担するな!

 イラク攻撃に対する何らの正当性も見いだせないまま、昨年十二月自衛隊のイージス艦を派遣、川口外務大臣は多国籍軍参加(PKO派遣)を提言し、原口国連大使は十八日国連安全保障理事会において、国内での「平和的解決」という建前に反してイラクへの査察継続に反対し米・英の立場支持を表明しました。
 小泉首相も、「平和的解決」を強調しているにもかかわらず、アメリカ・パウエル国務長官が戦争協力のために来日するや、戦争協力を約束し固い握手を交わしました。

湾岸戦争は終わ
っていない!

 九〇年の湾岸戦争では、アメリカによる宣伝と極端な報道管制により、イラク民衆の被害の全貌を知ることはできませんでした。しかし九〇年代を通じた報告から、湾岸戦争で攻撃に使われた劣化ウラン弾による被害がイラク全土に広がっていることが知られてきました。劣化ウラン弾は原発の核燃料を作る際に生じる大量の核のゴミである劣化ウランを使った兵器で、その放射能で汚染された塵(ちり)がイラク全土に蔓延して白血病やがんの患者が急増し、新生児の三%が何らかの障がいをもって生まれてくるそうです。現在イラクに対する輸出制裁措置により医薬品が欠乏し、治療を受けられずに死んでいく患者が増加しています。

原発いらない!原
子力政策の転換を

 一月二十七日名古屋地裁は、核燃料リサイクル機構の高速増殖炉「もんじゅ」に対して、設置無効の判決を出し、住民が勝利しました(国は上告)。日本の原子力政策の転換を求めていくことと、核のゴミから作られた劣化ウラン弾の被害を告発することは一つに結びついています。私たちはイラク戦争反対を掲げ、世界の反戦運動と連帯して、イラク民主化支援を模索するために、中東情勢にくわしく十二月にイラクを訪問された田浪亜央江さんと、反原発運動で活躍する劣化ウラン研究会の山崎久隆さんのお二方をお呼びして講座を企画しました。ぜひ多くの方に参加していただき、ともにイラク民衆と劣化ウラン弾について深めたいと思います。(2月24日)。
〜わたしたちはイラク攻撃に反対します〜

報告者 田浪亜央江さん(中東学会会員、雑誌インパクション編集委員)
山崎久隆さん(たんぽぽ舎 劣化ウラン研究会)
日時 4月5日(土)6時開場 6時30分開始
場所 文京区民センター 3C室(地下鉄丸の内線 後楽園駅から徒歩3分都営三田線 春日駅から徒歩0分(A2出口直上)・JR中央線水道橋駅より徒歩10分)
主催 アジア連帯講座
(C03―3372―9401)


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