かけはし重要記事

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一坪共有地を守りぬこう!               かけはし2000.5.29号より

加瀬勉さん(一坪共有地提供者)と交流会

移設された木の根ペンションで
 5月21日、三里塚・木の根ペンションで三里塚・暫定滑走路建設に反対する連絡会の主催による「二期工事阻止・暫定滑走路建設を許すな!加瀬勉さんとともに、木の根交流会」が行われた。

政府・公団の切り崩しをはねのけて

 運輸省・公団は、4月17日に暫定滑走路工事着工を強行した。すでに東峰部落は、高い防護フェンスによって分断され、営農活動と生活の破壊が強まっている。同時に公団は昨年、芝山鉄道の開通に障害となっていた木の根のペンションを撤去せよと地主を通して反対同盟に通告してきた。また、小川国彦成田市長や相川芝山町長など推進派は、「2002年の暫定滑走路供用にあわせて芝山鉄道の開通」を掲げて、木の根一坪共有地の所有者である加瀬勉さんや地元・全国の一坪共有者に対して切り崩し攻撃を繰り返し行い続けてきた。
 しかし、このような木の根ペンション撤去攻撃に対して加瀬さんは、「この土地は絶対に売らない。最後まで空港反対の意志を貫き空港建設反対闘争に連帯していく」(1999年2月)と力強くアピールし、公団・推進派の切り崩し攻撃をはね返している。また、全国の一坪共有者は、加瀬さんの断固たる決意に応え拒否の態度を明らかにしている。
 反対同盟は、闘争拠点防衛の観点からペンションを一坪共有地に移築することを決め、5月4日から工事を開始した。この五月中にも工事は完了する予定だ。この日の集いは、新たな闘争拠点の強化に向けて加瀬さん、反対同盟、一坪共有者、支援など40人が集まった。

熱田一さん、石井武さんが報告

 開催あいさつが熱田一さんから行われ、「移築することができたのは、皆さんの協力の賜です。立派な建物を完成し、今後も皆さんとともに闘っていきたい。ここは、敵と空港に対して重要な闘う拠点だ。最後まで勝ち抜くために頑張っていこう」と力強く訴えた。
 労活評現闘の山崎宏さんは、4月26日の千葉地裁成田治安法国賠償訴訟判決に触れて発言した。
 「裁判闘争は、@成田治安法は、基本的人権を無視し違憲であるA適用は違法であるB活動の制約、精神的損害があったこと――などで行ってきた。判決は@Aについては国を勝ちとし、Bの92年以降は、不法性があるとして慰謝料を認めた。一部であれ私たちの主張が認められて国に対して打撃を与えることができた。だが、本質的には二期推進のための治安法を認めている。ただちに私たちは控訴した」。山崎さんはこのように報告し、治安法の存在そのものを粉砕するまで闘い抜くとアピール。
 石井武さんは、「公団・推進派の妨害があったが、移築工事を行うことができた。暫定滑走路工事が強行されたが、心配することはない。公団も木の根の共有地の存在を認めざるをえないように重要な場所だ。東峰にも墓地、団結小屋があり、われわれがいる。今後もともに闘っていこう」と述べた。

加瀬勉さんが力強く決意を表明

 加瀬さんは、冒頭、日本の農業・経営問題や食文化の在り方、環境破壊について述べ、「現在の農業の問題は、自然・経済など根源的なものに対してどのような態度をとるのかとして問われている。同時に、国際的にどのような位置にあるのか。この中でなぜ農民が三里塚で土地を守り、農業を行い、空港建設に反対しているのかを考えてほしい」と問題提起した。
 さらに加瀬さんは、三里塚闘争や一坪共有地運動の歴史について述べて、「石原発言のように国家主義が台頭し、だんだんと翼賛体制が強まっている。三里塚も例外ではない。かつてともに反対闘争をしていた農民・青年行動隊の一部が敵側にいってしまったことでも明らかだ。石毛などは、公団の手先きになってペンション移築に対して妨害してきた。だからこそ私は、あらためて決意する。ここの土地は、闘う民衆の政治的財産の場であり、闘う拠点だ。国の方はひとつも実力行使をやめていない。われわれは、話し合いを戦略にすることはできない。売り渡しは階級的裏切りだ。絶対に売るなんてことはできない。この土地とペンションを守り抜いていこう」と力強く訴えた。また、各地で一坪共有者の会合を持ち、木の根一坪共有地防衛・暫定滑走路反対の運動を広げていこうと強調した。
 集いの最後に柳川秀夫さんから「木の根ペンション友の家移設の緊急カンパ」の要請が行われた(別掲参照)。そして、参加者全体で暫定滑走路反対と一坪共有地防衛の闘いを強化していくことを確認していった。       (Y)



木の根ペンション友の家移設の緊急カンパの要請

三里塚芝山連合空港反対同盟(熱田派) 世話人 石井武 柳川秀夫


 さる4月17日から暫定平行滑走路の工事が東峰部落の生活域である小見川県道南側にまで広げられました。誘導路・無線施設・進入灯を設けるため、工事防護壁と称し民家・農地等の境界線ぎりぎりまで鉄板などを張り回らすことが進められています。まるで強制収容所に収容された状態になります。これから二年という工事の期間中毎日ここで暮らさねばなりません。さらにその後に待ち受けているのは頭上40メートルを航空機が飛ぶ騒音地獄です。生計の大きな位置をしめるニワトリも突然の爆音に慣れることはないので、影響は大変なものです。
 想像してみてください。このような状態に自分や最愛の家族がおかれるとしたら、すべてに寛大でニコニコしていられるでしょうか。このような運輸省・公団の蛮行を止める有効な手段のないまま東峰の人達は抗議の日々を送っています。同盟としても無念の極みであります。
 91年より同盟は空港問題の平和的かつ本質的解決を求めて、国とシンポジウム等で話し合いをもちました。その結果として事業認定が取り消され、強制収用はなくなりました。しかし依然として一度決めた滑走路作りをやめる考えのない運輸省は、あくまで滑走路作りを目指し自分たちの土地だけでの建設を決めました。自分の土地だから何をしようと自由だとの考えが三里塚を戦場と化した事を顧みると、新しい世紀を迎えようとするときまさに愚行としか言いようがありません。
 遠い昔より農村には、隣近所の迷惑になるようなことをしてはいけないと言う常識があります。畑一枚作るにも草の種がよそに落ちないように配慮します。一時的に力が強いからと横暴がまかりとおっても、長い目で見て世の中には通用しないものです。30数年の過去を振り返って力ずくで事を押し進めたとき三里塚の百姓は泣いて謝ったでしょうか、弱音を吐いたでしょうか。横暴をいさめるのに少数になったことは問題でないのです。運輸省・公団はこのことを一度よく考えるべきです。
 さて、横風用滑走路予定地とされ開港後も20年騒音にさらされ暮らして来た木の根の方々が昨年移転を終えました。事業認定下強制収用のまな板にのせられ、小川源さんの言葉を借りれば「死刑執行を待っている状況」でもあったわけですが、「空港問題シンポジウム」で執行が取り消され一応の解決をみたことは同盟として責任の一端を果たせたと考えます。その後どのような行き方を選択するかはそれぞれの判断です。人間としての平穏な生活ができない状態の下でぎりぎり頑張ってこれたというのが同盟の解釈です。
 その小川源さんの土地をお借りして、同盟の「木の根ペンション友の家」が建っていたわけですが、小川さんの移転に伴いその土地も公団のものとなり、昨年遺族である小川一彰さんから立ち退きの要請がありました。同盟では検討の結果、亡き小川源さんの戦いと生きざまに応えるという視点からペンションの移転を決めました。場所は約50メートル先の加瀬勉さん所有の土地で「木の根プール」として使われた来た所です。この土地の一部は800人の地主のいる一坪共有地です。プールと接する位置に建物を移築するということです。5月中には移築を完了したいと考えています。
 木の根ペンションは東成田の駅より歩いて十五分くらいのところで利用しやすい場所です。そのためもあり近年は会議に使うほか、わたしたちが提案し進めている「地球的課題の実験村」の活動に参加する人々が学習会や交流の場所として使っています。またNGOスタッフや農業ボランティアが三里塚で有機農業を学んでから海外に出発したり、海外の農民・研究者が日本の農業の研修に訪れる際の交流場所になったりと、ますます木の根ペンションの役割も高まっています。移築を決意したもう一つの理由でもあります。
 移築は新築ほど費用はかかりませんが、専門の業者に頼むため相当の資金が必要となります。見積りとしては500万円です。ここのところはわたしたちの力だけではいかんともしがたいので皆様方にカンパを仰ぎたいのです。また移築にあたっては持続可能なエネルギーや循環の考え方を取り入れる構想もあります。こういった面でも皆様の知恵とお力をぜひお願いしたいところです。
 運輸省等空港を拡大しようとする側は2002年までに展望を開こうとしています。その分わたしたちには厳しいものがありますが、反対同盟はただただ受け身の反対ではなく新しい時代に向け自分たちの役割となすべきことを明確にし、三里塚の百姓の得意技である息の長い闘いでこの難局を切り開いて行く所存です。どうか皆様のご協力をお願いいたします。
2000年4月30日

bなおカンパは一口千円とさせていただき二口以上のご協力をお願い申し上げます。
bカンパご協力は、下記の協力申込書にお金を添えて各連絡所に郵送くださるか、反対同盟の郵便総合口座にご入金ください。
 郵便総合口座 (加入者)反対同盟 (記号)10550 (番号)52126551



関西新空港反対泉州現地集会

地元に押しつけられる騒音被害と赤字のツケに反対!

 【大阪】5月14日、貝塚市の二色の浜海岸で「泉州沖に空港を作らせない住民連絡会」主催の関西新空港絶対反対集会が行われた。集会には、釜が崎日雇労組を中心に約150人が参加した。司会は泉南市議の小山さんが行い、主催者のあいさつは住民連絡会代表の名渡山さんが行った。地域報告を行った泉大津市議の高橋さんは、「地元自治体などは関西新空港で雇用拡大をはかるといってきたが、泉大津市で関西空港に働いているのはたったの3人であり、赤字のつけばかりが回されてくる」と地元と空港の現状を報告した。
 つづいて部落解放同盟下瓦屋支部、羽田空港周辺住民で作られている「騒音と事故を心配する住民の会」、「西淀川野宿者支援連絡会」、東京・立川の「反基地駅伝大会事務局」からのメッセージが紹介された。解放同盟下瓦屋支部は「戦争や差別を扇動する政治に反対を」と訴え、羽田の住民の会は「羽田空港の国際空港化で騒音がいっそうひどくなることに反対する」決意を明らかにし「関西新空港反対運動との連帯」を表明した。
 連帯のあいさつは、一貫して埋め立てによる地盤沈下の問題を追及してきた平井正治さん、「いややねん戦争・豊中市民の会」の玉本さん、釜が崎日雇労組委員長の山田さん、「石垣島・白帆に空港を作らせない大阪の会」の栄さん、関西共同行動、西宮の竹林さん、箕面のナンシー・サイバラさんから行われた。
 玉本さんは、「大阪空港の騒音問題だけでなく、より深刻な低周波『公害』に取り組んでいく」と述べた。山田さんは「戦争につながる空港は、土木労働者としても反対していこう」と訴えた。
 栄さんは、「一度たち消えたかのようにいわれていた石垣新空港は、白保からは数百メートルも離れていないところで再度浮上している」ことを報告し、「自然・サンゴを守るということだけではなく、石垣空港が持っている軍事的側面にも注目し反対していかなければならない」と決意を述べた。
 集会の最後に、住民連絡会事務局長の阿部さんが基調報告を行った。基調報告では、神戸空港など関西全域および静岡など全国の空港問題を抱える住民運動のネットワークの形成、関西新空港独自には、陸上飛行問題、二期工事・全体構想に取り組んでいくことが確認された。集会終了後は、貝塚駅まで、陸上飛行の危険性などを市民に訴えてデモ行進が行われた。 (M)

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