【大阪】大阪府知事横山ノックによるセクシャルハラスメント行為に対する民事訴訟で、大阪地裁は12月13日、原告側の主張をほぼ認めて、横山に1100万円の損害賠償を命じた。
同日、午後6時半からエルおおさか(府立労働センター)で、原告弁護団と、セクハラ知事をノックアウトする友の会の主催で判決報告集会が開かれた。
はじめに弁護団の3人の弁護士から、判決に対するコメントがあった。
「大阪地裁の判決が、横山の行為を事実としてはっきり認定しており、とくに横山の法廷外での居直りに対して厳しく批判している点で満足できる内容である。わいせつ行為の慰謝料が200万円しか認められなかったことは不満だが、法廷外での言動による名誉毀損についてはほぼ全額が認められている。これは告発者の勇気と、彼女を支えた人たちの活動によってもたらされた。この判決はこれからの闘いの出発点だ」。
いろいろな不安を抱えながら出発した裁判闘争のエピソードを交えながら、この裁判闘争とこの日の判決の意義が明らかにされた。
ノックアウトする友の会からは、告発者であるAさんを支え、Aさんが今回の事件で受けた傷からの回復を助けることを最大の課題としてこの間活動してきたことが報告された。弁護団が、弁護活動にとどまらず、Aさんをマスコミによる悪質なセカンドレイプから守るために機敏に行動したことが紹介された。
また、あとの会場からの発言で、ある参加者が、「(横山がセクハラ行為を)やったかやらなかったかが問題ではなく、府民に対する説明責任を取っていないことを問題にしたい」と発言したことに関連して、(横山が)やったという事実から出発することが非常に大切であることを、これまでの性暴力被害者の相談活動の経験から述べた。
Aさんからはメッセージが寄せられた。Aさんは、この事件で失ったものがどれほど大きかったかを語り、「(横山は)手をついてあやまれ」と訴えた。
会場からの発言では、ノック糾弾の行動を精力的に展開してきた女性議員たち、「ノックのセクハラ裁判回避に怒る会」の代表が、この問題に関わったそれぞれの思いを語った。ノックに謝罪させ、辞任させるまで行動を続けるという決意が述べられた。
今回の事件では、女だけでなく多くの男も怒り、抗議した。そのような状況が今回の判決にも反映されている。痴漢行為が犯罪であり、セクシャルハラスメントが許されることではないという認識が、男の間でも多数になりつつあり、裁判を回避することで面目を保とうとした横山の思惑は全く破綻した。
それ自体、大きな社会的変化である。しかしそれは、多くの場合、ノックが裁判から逃げたことへの憤り、法廷外での居丈高な居直りへの反感のレベルであって、被害者が受けた苦痛への想像力を欠いているのではないか。私自身がそうであるし、また、大阪地裁判決の限界もそこにある。
しかし、この判決はAさんと、Aさんを支援してきた人たちにとって完全勝利に近い。弁護団のコメントで語られているように、これからの運動に大きな力になる判決である。(H・K) |