中国政府の意を受けた香港政府による香港立法会の民主派議員四人の資格停止決定に抗議して、香港立法会の民主派議員のほとんどが辞任し、世界に大きく伝えられた。以下は、この辞任戦術に対する區同志による批判的な論評。(「かけはし」編集部)
香港の野党議員のほとんど(二一人のうち一九人)が辞任した。「香港基本法に対する誓約を破り、香港に関する中国の主権を支持していない」として、政府が彼らの同僚四人の資格を取り上げたことを受けたものだ。これはまさに、八月の決定からしばらく間を置いて続いたさらなる展開だ。
ちなみにこの八月に政府は、パンデミックを口実に利用し、議会任期を少なくとも一年延長すると決定、予定通りに選挙を行う義務から政府を解放し、これにより、二〇一九年地方選における親北京派陣営の全面的な敗北に次ぐもう一つの地滑り的敗北をこの陣営が喫することを阻止した。
その時以来政府は、本土に住む香港の有権者にも投票できる余地を与えるよう呼びかけ続けてきた。しかし他方で、「なぜあなたたちは海外に暮らす有権者も含む計画にしないのか」という反政府派からの疑問は無視したままだ。答えは明らかだ。つまり政府は、北京の支配を強めるために、票を偽装しようとしているのだ。
われわれは大粛清の瀬戸際にいる。一つの部門から次の部門へ、反政府派、若いデモ参加者から、学者、教員、公務員へ、すべての者が思慮の浅い嫌疑やでっち上げの嫌疑の犠牲にされてきた。われわれは、政府がパンデミックの助けを得てあらゆる民衆的集会を禁止したがゆえに、また十分な理由に基づいて、どのような抗議行動も決して始めるべきではない。
積み重なる攻撃に応じて、多くの人々は、特に若者たちは、「われわれが焼けるならばあなたたちもわれわれと共に焼ける」とのスローガンに象徴された、昨年の「焦土作戦」へとあらためて向かっている。
政府が立法会任期を延長した八月、野党議員はそれを受け入れたいと思った。二人の議員は、彼らの権限受任は有権者からであり政府からではない、と公表し、こうして彼らは辞任した。しかしながらほとんどは居残り、絶えることなく急進派からの攻撃の下に置かれた。これこそが、彼らの同僚四人が追い出された今回、彼らが最終的に辞任した主な理由だ。何と言っても汎民主派はずっと前から信用を失っていた。そして彼らは、彼らの同僚が追い出された時、信用の最後の一片を救い出さなければならなかった。
しかし、「焦土作戦」を支持した人々は、以下の疑問に対し、どのようなオルタナティブも与えていない。
そしてその疑問とは、「立法会に何らかの大きさをもつ野党がいなければ、政府は彼らが望むどのような反動的な法をも通すことができる。われわれはどうやってそれを止めようとするのか、あるいは少なくとも、どうやってそれに反対投票し、われわれこそ北京のではなく民衆の声だ、と世界に示すことになるのか」というものだ。
あるいは「議員の地位は彼らに、執行部門やそのさまざまな部局を監視する一定の特権を与えている。現在の弾圧の中では、それは抵抗を保護する上で一つの重要なツールだ。野党全員が去った下で、われわれはわれわれの兄弟姉妹をどうやって守ろうとするのか」と。
昨年以来抵抗を駆り立ててきたものは、香港の自治を守ろうとする大きな熱意だ。しかしながらこの情熱的な運動は、独裁と闘う点での政治経験をほとんどもっていない人々によって推進されてきた。すなわちわれわれは何年もの間、「われわれはガチョウを生む黄金の卵であり、したがって北京はわれわれを優しく扱うだろう」と、強く、しかし間違って信じたがゆえに、完全に気を緩まされてきた。
大激変が彼らの思考を超えて暴れ回った中で、彼らは、ただ一つの戦術は「焦土作戦」と考えた。この戦術の行き先は今、昨年の反乱の中ですでに見ることができるものとなっていた一つの現象であり、多くの場合それは、適切な論争のために全く場を残していない、ということだ。悲しいことだが、たとえ最良の戦術や戦略をもってしても、短期的には、どのようにしても香港民衆の運命は定められている。単純に、力関係があまりに非対称なのだ。
とはいえ、ほぼ全員の汎民主派議員の辞任には利点が一つある。すなわちそれが、世界規模の注意と支持を引き出した、ということだ。北京によってたとえ香港がまもなく息の根を止められることになるとしても、少なくともそれは、死に臨む最後の歌は歌ったのだ。(二〇二〇年一一月一四日)(「インターナショナルビューポイント」二〇二〇年一一月号)
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