沖縄報告 12月1日
安和ゲート前は一大宣伝の場に
沖縄 K・S
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11.27
琉球セメント安和桟橋
ゲート前と海上で赤土土砂搬出阻止行動
本部半島の採石場から赤土土砂を積み出し辺野古の海に投入することを止める行動は毎日、本部塩川港、および琉球セメント安和桟橋のゲート前と海上で貫徹されている。一一月二七日の水曜日も、辺野古からやってきたカヌーチームは一〇艇近くが午前、午後の二回、身を挺して土砂運搬船の出航を遅らせる海上行動を行った。
本部塩川港では本部町島ぐるみを中心に抗議行動を行った。午前中は前日に台船に積まれた分が沖合で運搬船に積み替えされた。業界用語でいう「セドリ」。午後は機動隊が来て積み込みが始まったが約半分積み込んだ時点で機動隊も帰ってしまい中断したとのこと。
安和桟橋ゲート前では、「ふるさとの土は平和のために使いたい」の横断幕や「新基地は住民の命と暮らしをおびやかす」の黄色のノボリが多数掲げられる中、島ぐるみ南部や水曜日に参加する常連メンバー、県外からの参加者一〇〜二〇人が朝から午後遅くまで「新基地NO」のプラカードを手にし、マイクのコールに合わせて「埋め立てやめろ」「赤土を入れるな」と声を上げた。名護方面から本部方面に向かう車は、県内の住民や仕事関係だけでなく、レンタカーや観光バスも数多いが、車の中から興味深そうに見つめたり、手を振ったり、時々スマホを向けたりする人々がいる。連日の安和のゲート前行動は期せずして、辺野古新基地反対の一大宣伝行動の場になっている。
辺野古では、平和市民連絡会をはじめ県内外の参加者が九時三六人、一二時七五人、午後三時五五人がキャンプ・シュワブゲート前に座り込み、資材搬入阻止行動を行った。北海道から金婚式で見えたご夫婦がタクシーでゲート前に乗り付けて「是非一度辺野古に来てみたかった」と挨拶しカンパを手渡したという。車両は生コン車を先頭に一回目七〇台、二回目三七台、三回目三三台、合計一四〇台であった。
〈カヌーチームTさんの報告〉
一一月二五日(月)辺野古
晴れ、風強く、波浪注意報発令。
K8護岸で、八時三〇分から消波ブロック(二〇t)を投下。先端部に積まれた消波ブロックは一回り小さく仮のものと思われる。
一〇時一〇分、護岸にランプウェイ台船接岸、強風下での接岸はかなり難しいと思うが、タグボートが二?三隻かかっての作業。カヌーチームは風波が強いので、抗議船平和丸に乗船したままで阻止行動はしなかった。
その後K8護岸を離れ松田ぬ浜に戻る。昼前から風が強くなるとの予報によりカヌーの行動は午前中で終了とする。
一一月二六日(火)安和
晴れ、桟橋の先端部では風が強く、大きなウネリもあった。
〈一度目の阻止行動〉
九時三〇分、安和海岸を出艇
一〇時二〇分、海上保安官による排除がはじまる。約五〇分粘り全員が拘束される。
〈二度目の阻止行動〉
一三時三〇分、安和海岸を出艇
一五時一〇分、排除開始。約一時間粘った。
合計で一時間五〇分遅らせ、結局二隻で抑えた。ちなみに通常は四?五隻なのでかなりの善戦と言える。本日は風とウネリがあって厳しい一日だったが、達成感はある。
しかし、安和の行動は時間がかかる。第二テントに戻ってカヌーやライフジャケットを洗い終わったのは一八時、周りは真っ暗だ。
一一月二七日(水)安和
晴れ、風は一日中穏やか。午前、午後の二度にわたる阻止行動で運搬船の出航を遅らせた時間は合計一時間 三五分。三隻目は、私たちが安和を去る一六時にも赤土の積み込みを行っていたが、今日中に満載になるかどうかは微妙である。
〈海上保安官の行動〉
上から目線の海上保安官がいる。権力があることで自分の力が偉大だと思っている。本日、私は非常に憤慨することに出合った。
二度目の行動で、桟橋下で緑のネットにロープを縛って待機した。海上保安官が二人海に飛び込み迫ってくる。一人は「カヌーに乗っても良いですか?」と聞いてきたので私はいつものように「ああ、良いよ、慌てずゆっくりやってくれ」と言ってカヌーに座ることを許す。ところがもう一人はほとんど口も聞かず後ろのほうにあるロープを切ろうとする。
私はいつものように「切ってダメなロープもあるので、切る時は言ってくれ」と忠告するが、ものも言わずに切ろうとする。私はこのような行為はとても許すことができない。少しもみ合いになり、海保の応援が二人くる。私は彼らとロープを切るにあたっての話をした。その最中に最初の隊員は隙を見てカヌーの前の方に回り、全てのロープをハサミで切ってしまった。これは一種のだまし討ちだ。その中にはカヌーの命綱ともいえるメインの牽引ロープも含まれていた。
私は長年海に出ているが、これほどの狼藉にあったのは初めてだ。このようなことをする輩は海上保安官と言うよりも、あえて「人間の屑」だと言いたい。
一一月三〇日(土)辺野古
晴れ、朝から風が強い、沖縄本島に波浪注意報。
台風二八号の影響か、本日の作業は全体的に行われなかった。いずれにしろ作業がないのは良いことだ。
〈海上行動〉
八時三〇分、カヌー一〇艇は松田ぬ浜を出艇したが、ウネリが高いのでK8方面に行くのは無理と判断し中止とする。
〈辺野古/大浦湾の状況〉
警戒船はゼロ隻。
〈K8護岸/K9護岸〉
抗議船からの報告によると、共に赤土の陸揚げはない模様。
〈塩川/安和の状況〉
現地からの連絡によると、ガット台船(赤土輸送船)への赤土の積み込みは無い。
〈キャンプシュワブ工事ゲート〉
本日の車両搬入はなし。
11.26
辺野古抗告裁判第1回口頭弁論
県の埋め立て承認撤回は正当だ!
昨年八月三一日、沖縄県は、仲井眞前知事が公約をひるがえして行った辺野古新基地建設の埋め立て承認を撤回した。工事を進める法的根拠を失った沖縄防衛局は埋め立て工事を中止したが、同じ内閣を構成する防衛相が国交相に、埋め立て承認撤回を取り消す裁決を求める審査を請求すると共に、緊急の必要があるとして承認撤回の効力停止の申し立てを行った。政府が根拠とした法律は行政不服審査法。国民が政府や市町村の自治体行政で被った不利益に対し申請する制度を不法に悪用したもので、安倍政権の傲慢政治の典型に他ならなかった。
同じ穴の二匹のムジナが芝居して埋立承認の効力を止めるという演出をし、埋め立て工事を強行してきた安倍政権は、今年四月になって県の承認撤回を取り消す裁決を発表した。それに対し、沖縄県は、地方自治法に基づいて「国の違法な関与の取り消し」を求め福岡高裁那覇支部に、行政事件訴訟法に基づいて「国交相の裁決の取り消し」を求めて那覇地方裁判所に提訴した。この日の裁判は、二つ目の国の違法な裁決の取り消しと県の埋め立て承認撤回の正当性を主張する抗告訴訟と言われる。
右翼の街宣車4台の妨害をはねのけ事前集会
事前集会は午後一時過ぎから裁判所向かいの城岳公園で開かれ、約一〇〇人が参加した。司会はオール沖縄会議事務局長で沖教組出身の山本隆司さん。まず、力強くシュプレヒコールを行った。街頭右翼各団体の街宣車四台が例の如く、汚い言葉の罵詈雑言を大音響で流しながら行き来する中、事前集会は整然と行われた。
はじめに、高里鈴代さんが「最後までゆるぎない姿勢を示して闘い抜こう」と呼びかけた。一一月一一日から一週間の訪米行動を行った六人の県議団を代表して、渡久地修さんは、「香港の区議選での民主派の勝利に見られるように、キーワードは民意の尊重だ。訪米行動で、県民投票の民意をもって直接米国の議会、政府に訴えた。ニューヨーク、ワシントンをめぐり、一六人の上下院議員・補佐官と面談した。議員たちは私たちにできることは何か? と積極的に応じてくれた。翁長知事と行った一回目の訪米の時に比べて沖縄の闘いの認知度は確実に広がっている。あきらめずに闘い抜こう」と訴えた。
統一連の瀬長さんは辺野古現地行動の報告に立ち、「先月まで護岸工事の資材搬入で一日五〇〇〜六〇〇台の車が入っていたのに比べて、現在は一日一五〇〜二〇〇台にとどまっている。護岸工事はもうやることがない。埋め立ての土砂はまだ全体の二%以下だ。沖縄の民意を日本、世界に伝えよう」とスピーチした。
玉城知事も姿を見せ、意見陳述にあたっての決意を述べた。集会後、右翼の街宣車が騒ぎまくる中、知事を先頭に参加者全員がこぶしを振り上げながら裁判所門まで行進した。
〈玉城知事の意見陳述・抜粋要約〉
翁長前知事の遺志をつぎ、辺野古埋め立てに反対する民意の力強い後押しを受けて知事に就任した。七四年前の沖縄戦で、県民が収容所に収容されている間に土地を接収された。普天間飛行場もその一つだ。一九七二年の本土復帰後も米軍基地が引き継がれた。辺野古埋め立て工事には実に多くの問題があることが埋立承認後に判明した。その結果、沖縄県は埋め立て承認の撤回を行った。辺野古埋め立ては問題だらけだ。軟弱地盤、不等沈下で基地として使い物にならない上に、維持補修のために莫大な経費を要する。辺野古・大浦湾は、新基地の建設場所として多くの問題があり適切な場所と言えない。
国の機関といえども、埋立工事は承認の範囲内で実施することは当然であり、留意事項や承認権者の指導に従わなくてもよいという対応は認められない。これが、民間事業者が行う工事であれば、留意事項に違反し、行政指導にも従わないということはありえず、仮にそうした行為があれば埋め立て免許の取消しなどの重い処分を受けることになる。
環境保全の観点からも埋立工事には大きな問題がある。沖縄防衛局はサンゴの移植を行わないまま護岸工事に着手した。ジュゴンや海草藻場について十分な保全措置が講じられていない。辺野古・大浦湾は、良好なサンゴ生息域であり、絶滅危惧種二六二種を含む五三〇〇種以上の生物がすむ生物多様性の豊かな海だ。ジュゴンの海草藻場も県内最大規模である。大浦川もラムサール条約の候補地になっている。環境保全に対する重い責任を沖縄防衛局は果たしていない。
国は国民の権利利益の救済を目的とする行政不服審査制度を濫用したが、こうした裁決が正当化されれば、政府は、地方自治体の判断を容易に覆し、自らの意向を押し通すことができるようになる。まさに自治権の侵害だ。沖縄では、過去二回の知事選、今年四月の衆院3区補選、七月参院選で辺野古反対を掲げる候補者が当選した。二月二四日の辺野古埋め立ての是非を問う県民投票では、投票者総数六〇五、三八五の七割を越える四三四、二七三票が埋め立て反対の意思を示した。
私は、県民の生命と財産を守る立場にある知事として、未来の子どもたちに新たな負担を押し付ける選択は取りえない。違法工事を黙って見過ごすわけにはいかない。政府は、普天間飛行場の一日も早い危険性の除去という本来の目的を見失い、新基地建設を目的化している。
裁判所は県民の民意と本気で向き合い、県民投票で示された願いを正面から受け止めると共に、法の番人として、憲法が掲げた地方自治の理念を実現するため、正しい判断を示していただきたい。
11.30
白梅学徒隊フィールドワーク
旧2高女の校庭で、4人が証言
一一月三〇日土曜日、かつて県立第二高等女学校の校庭だった松山公園の一角で、若梅会主催による白梅学徒隊・二高女フィールドワークが行われ、平和ガイドをはじめ約三〇人が参加した。司会進行は若梅会のいのうえちずさんと北上田源さん。白梅同窓会からは、当時四年生の武村豊さんと中山きくさん、二年生の宮平義子さん、一年生の我喜屋敏子さんの四人が出席した。
大きな木の下に準備された四脚の椅子の横には、当時の校舎の全体図と内部の様子が詳しく記された手書きのマップが張り出され、白梅の四人はそれぞれ思い出の学校生活に関して懐かしそうに語った。
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