香港区議会選挙の結果と展望
民主主義の勝利へ大きな歩み
東アジア民衆の連携こそ重要
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一一月二四日に行われた香港の区議会選挙は、七〇%を上まわる香港史上最高の投票率で、民主派が八〇%以上の票を獲得した。「逃亡犯条例」改悪(「送中法案」)に端を発した、青年・学生を中心とする民主主義と人権を求める闘いは、香港行政当局・中国政府の大弾圧に抗して急速に広がり、ついに市議会選挙で香港当局・中国政府の意図をきっぱりと拒否した。香港の市民の闘いに連帯しよう。(編集部)
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今日、一一月二五日は、容疑者送還条例に反対する一〇三万の市民がデモをした六月九日の運動開始から一七〇日目にあたる日です。昨日の区議会選挙における民主派の圧倒的勝利にもあるように記念すべき日です。
現地時間の午後四時から、当選した区議らの呼びかけで、理工大学の近くにある百周年公園での集会が呼びかけられています。理工大学から出ることができない仲間を解放するために呼び掛けられた集会です。
現地がどうなっているのか、リアルタイムで情報が追えていないのでわかりませんが、そのような行動と時を同じくして、わたしたちもここでアピールを行っているので、意義のあることではないかと思います。
区議会選挙の結果ですが、一八の区議会の四五二議席を小選挙区制で選ぶ選挙です。一つの選挙区にだいたい一万七〇〇〇人の住民が割り振られており、そのなかで有権者登録をした人が投票できるというシステムで、今回の区議会選挙では約四一三万人が有権者登録をしています。
今回の投票率は史上最高の七〇・一%、つまり有権者登録をした四一三万人のうち二九四万人が投票したということです。四五二の民選定数のうち、民主派の獲得議席は八割を超えました。
前回は民主派は三割程度、体制派が七割だったのでまさに逆転です。すべての議会で、体制派から議席を奪い、多数を確保しています。
一八区議会のうち、一七区議会で民主派の議席が過半数を超えたと言われています。唯一、体制派の議席が過半数を超えたといわれる離島部区議会ですが、じつはこちらも民選議員では民主派が勝利しています。
離島部区議会の定数一八のうち、八議席は「当然議員」という兼任ポストを割り当てられた定数です。八つある離島にはそれぞれ郷事委員会という村議会があり、八村議会の議長八人が自動的に離島部区議会の議席を兼任するという制度です。
それを除く離島部区議会の民選定数一〇のうち民主派が七議席獲得し、体制派は三議席しか確保できませんでした。その三議席と当然議員八議席をあわせた一一議席が体制派とカウントされるので、離島部区議会だけが体制派過半数と言われているだけです。つまり一八ある区議会のすべてで民主派が勝利したのです。
ちなみに離島部だけでなく新界地区にある各区議会選挙区にも複数の郷事委員会があるので、「当然議員」も郷事委員会の数だけ存在しています。葵青(1)、北(4)西貢(2)、沙田1、大埔(2)、?灣(2)、屯門(1)、元朗(6)、離島(8)の合計27の郷事委員会(今年3月に選挙実施)の議長(郷事委員の互選)が「当然議員」として、452人の民選議員あわせて479人が18区議会の議員を構成しています。「当然議員」は植民地制度の名残ともいえますが、有権者人口の少ない郷(村)からも上位議会に議員を出せるということでは意味のないことではないですが、往々にして地域ボスが郷事委員会の議長に就任するなどの弊害もあります。
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民主派は各地で圧勝しています。たとえば定数25の黄大仙(ウォンタイシン)区議会と定数19の大埔(タイポー)区議会はすべて民主派が議席を獲得。29議席ある西貢(サイコン)区議会は民主派が26議席、立場不明3議席で、明確な体制派はゼロ。最大定数41の沙田(サーティン)区議会は、民主派は40議席、体制派は1議席しか取れませんでした。定数15の中西(ツォンサイ)でも民主派は14議席、体制派は1議席だけです。
当選した候補者では、これまで103万人や200万人+1人という巨大なデモを呼びかけてきた民間人権陣線という運動プラットフォームの呼びかけ人の岑子傑(ジミー・シャム)さんが沙田(サーティン)区議会に立候補して当選。ジミーさんは10月16日に正体不明の男らにハンマーで襲撃され大けがを負った方です。レインボーパレードなども主催し、LGBTの権利なども訴えてきた青年です。
?灣(チュンワン)区議会から立候補していた25歳の岑敖暉(レスター・シャム)さんも高得票で当選しました。彼は雨傘運動のとき中文大学学生会の会長、学聯副代表として運動を最前線で担い、旺角オキュパイ弾圧の際に逮捕されるなど活躍しました。今回、雨傘運動の最後に残したメッセージ「WE、LL BE BACK」のように運動のなかに戻ってきました。
油麻地(ヨウマティ)、尖沙咀(チムサーツォイ)、旺角(モンコク)という九龍の繁華街のど真ん中の油尖旺区議会(定数20)はこれまで体制派の牙城でしたが(15年選挙では体制派16議席)、雨傘運動などにも参加したアクティヴィストら5人でつくる政策プラットフォーム「社區前進Community March」を結成して立候補。全員が当選しました。油尖旺区議会全体では民主派が17議席獲得し、こちらも完全逆転しました。
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このように区議会選挙での目覚ましい民主派の進撃は、その直前の中文大学と理工大学における学生市民らの果敢な闘争にもかかわらず被った巨大な弾圧による一種の敗北感を吹き飛ばす効果があったといえます。
ですが、このまま進撃が続くかどうかは分かりませんし、克服すべき問題もあります。というのも、イギリスと中国の返還協議が終わった1985年になってやっと全面的な民選制度を導入した区議会は、97年の返還後も一国二制度によって引き継がれていますが、五大要求の残りの四つの要求を実現するための法的な権限は何もありません。
区議会の役割は、地域住民の生活や公衆衛生などに関する行政サービスについて調査したり政府に建議することに限定されており、法律を制定したり予算審議の権限はありません。
また香港全土で実施される選挙としては一番小さな単位の小選挙区制度(一選挙区で一人だけ当選)なので、今回のようなイエスかノーの民意を図るバロメーター、住民投票的な役割があるとも言われていますが、小選挙区制度の批判として、死票がたくさん出ることもまた事実。今回のケースでいえば、体制派に投票した41%、120万票のうち、議席(59議席)として結びついたのは約16万票余りで、体制派票の8割以上が議席に結びつきませんでした。
つまり小選挙区制のマジックによって、民主派の地滑り的な大勝利になったのであり、五大要求実現の世論はまだいくつもの課題を克服しなければならないということです。
香港の「国会」にあたる立法会には区議会枠の議席が6つあります。1議席は区議の互選で選ばれ、5議席はいずれの「職能別選挙」の投票権を持たないすべての有権者が選挙人リストの全区比例代表制で投票して選ぶ形式です。現在の勢いで行けば、来年9月までに行われる予定の立法会選挙で民主派がこの区議会枠の多くを獲得できる可能性もあります。
しかし「五大要求」の一つである「普通選挙の実現」とは、立法会の議席(定数70)における区議会枠を含む職能別選挙枠(定数35)を廃止して、70議席すべてを普通選挙で選出するという訴えですので、素直に喜べませんし、この点を議論すれば運動上の矛盾がでてくるでしょう。
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運動が始まってから170日目。すでに逮捕者は5000人近くに達し、暴動罪で逮捕・起訴された人も1000人近くに達しています。理工大学ではいまだ警察の包囲網から脱出できずに苦しんでいる学生・市民もいます。多くの血も流されました。そして本当の相手はさらに強大な中国共産党です。まだまだ困難なたたかいは続くでしょう。
しかし、普通選挙権を求める世界の歴史を振り返ると、その道は決して平たんではありませんでした。ピューリタン革命のレヴェラーズやディガーズの昔から自己決定権をめぐる戦いは、血と涙にまみれた幾たびもの敗北を経て今日に至っています。
日本では1889年明治憲法と翌年の制限選挙から、いわゆる大正デモクラシーを経て、1925年治安維持法と引き換えに25歳以上の男性のみという制限選挙でしたが、結局、天皇制軍国主義によるアジアへの侵略、凄惨な沖縄戦、ヒロシマ・ナガサキへの原爆投下による多大な犠牲の上に、20歳以上のすべての人の普通選挙権が実現しました。
しかし、戦後の普通選挙権の行使を含むさまざまな社会運動の粘り強い取り組みにもかかわらず、今も日本社会には不平等や不公平、差別や搾取が存在しています。香港の仲間たちの闘いに学びながら、香港で、中国で、日本で、そして世界で民主主義を実現し差別や搾取をなくすため、長期的な取り組みを続けていきましょう。
五大訴求 缺一不可!
(attacこうとうのブログから転載)
11.28
「桜を見る会」疑惑の究明を!
安倍首相は真実を語れ
首相官邸前で抗議行動
一一月二八日、安倍首相が主催し、国費を使って開催される「桜を見る会」をめぐる疑惑が深まる中で、「戦争させない・9条壊すな総がかり行動実行委員会」は、一一月一八日に続き、首相官邸前で午後六時半から真相究明を求める二回目の緊急行動を行った。行動には四〇〇人が集まった。
今年の「桜を見る会」の招待者名簿が、五月一九日に行われた共産党議員の資料開示要求からわずか一時間後に、シュレッダーで一時間半かけて裁断されてしまったこと、また二〇一六年には「預託法違反」などのブラック企業として消費者庁から幾度も業務停止命令を受け、警視庁が家宅捜索を行った「ジャパン・ライフ」元会長の山口隆祥に安倍首相本人からの招待状が届き、山口がその詐欺商法の宣伝に大いに利用してきたことなどが明らかになっている。
最初に、総がかり行動実行委を代表して小田川義和さん(全労連議長)があいさつ。「もはやウソは通用しない。資料開示要求の直後に、あわててその肝心の資料がシュレッダーにかけられたことが明らかになった。安倍首相本人が真実を語らなければならない」と強調した。小田川さんは、今こそ安倍政権の悪夢から解放されるべき時だと訴えた。
証拠いん滅の
安倍政治NO
続いて野党議員からのアピールが続く。
立憲民主党の黒岩宇洋参院議員は「桜を見る会」自身が「反社会的」であることは、資料開示要求の一時間後にその資料自体がシュレッダーにかけられてしまったことで明らかだ、と語った。国民民主党の大西健介参院議員は、「ジャパン・ライフ」山口元会長の「桜を見る会」招待枠受付票の「60」という番号が、まさに首相推薦枠であることを強調した。
共産党の田村智子参院議員・副委員長は、「桜を見る会」の問題点について最も早くからその問題点を追及してきた一人。田村さんは問題が明らかになったら証拠を隠滅してしまう腐敗しきった安倍政権のあり方が今の政治全体に貫かれている、と怒りを込めて訴えた。
「沖縄の風」の高良鉄美参院議員も、「桜を見る会」の問題を絶対にうやむやにしてはならない、と強調した。立憲民主党の柚木道義衆院議員は「ジャパン・ライフ」問題での安倍首相の責任をあいまいにすべきではない、と呼びかけた。社民党の福島みずほ参院議員は、「一日も早く安倍首相をやめさせよう」と語り、映画監督の井上淳一さん(「誰がために憲法はある」など)は「これ以上、日本を悪くしてはならない」と呼びかけた。
東大名誉教授の醍醐聡さんが「公職選挙法に違反する安倍を倒すために香港のように闘おう」とアピールした。最後に宮古あずささんが、訪問看護師として貧しい人びとと共に生きていく中で、モラルのない政治に怒りをつのらせていると述べた。
これ以上、安倍政権を延命させてはならない。(K)
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