第4次安倍再改造内閣が発足
「日本会議」主導の極右色が明白
韓国・アジア民衆運動との連帯を!
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「背水の陣」を敷いた安倍
九月一一日、第四次安倍再改造内閣が発足した。新内閣の発足に当たって安倍首相は「新しい体制の下で憲法改正に向けた議論を力強く推進する」「令和の時代にふさわしい憲法改正原案の策定に向かって、自民党は今後、憲法審査会において強いリーダーシップを発揮していくべきだ」と訴えた。
自民党党則では党総裁の任期は三期九年であり、二〇二一年九月に「安倍総裁」は任期満了となる。党内では一部から党則を改正して四選も認めるべきとする意見もある、とされるが、今のところそうした動きは表面化していない。おそらく四選の動きが出た場合には自民党内の不満が一気に噴き出し、安倍の政治力が急速に低下するだろうとも見られている。
したがって、第四次安倍改造内閣の目標が、まず何よりも二〇二〇年東京五輪と改憲キャンペーンを連動させることにあるのは間違いないだろう。
安倍首相は、初入閣がこれまでで最多の一三人という「滞貨一掃」を行い、メディアにスポットライトをあてさせる絶好の対象として、わざわざ首相官邸でタレントの滝川クリステルとの結婚記者会見を行った三八歳の小泉進次郎を環境・防災担当相に就任させた。
まさに第四次安倍再改造内閣は、安倍にとって「任期中の改憲」を至上命題とした「背水の陣」を敷いたものといえる。先に述べた一三人の初入閣とともに、安倍政権を支えてきた麻生副総理兼財務・金融相、菅官房長官、そして自民党の二階幹事長と岸田政調会長を留任させたことにそれは特徴的に現われている。
任期中での改憲を何がなんでも強行する――この強い意向が第四次安倍再改造内閣と自民党執行部の体制の中に、はっきりとした形で表れており、自民党の中からの強い異論が表面化する可能性は封じ込められている。二〇人の閣僚のうち一〇人が「日本会議国会議員連盟」の幹部なのだ(安倍晋三首相、麻生太郎財務相・副総理、菅義偉官房長官、高市早苗総務相、橋本聖子五輪相、衛藤晟一沖縄北方相、加藤勝信厚労相、江藤拓農林水産相、西村康稔経済再生相、荻生田光一文科相。党役員でも下村博文選対委員長、稲田朋美政策審議副会長が日本会議議連の幹部)。
反改憲の共同強めよう
二年前、二〇一七年の五月三日、安倍首相は二〇二〇年の東京五輪の開催を「新しい憲法」で迎える、という改憲プログラムを「日本会議」系の憲法集会に向けたビデオメッセージで明らかにした。憲法九条の1項、2項を残したまま、新たに自衛隊を明記した3項を付け加えることを骨子にした安倍改憲案の内容がここで明らかにされた。同日の読売新聞も同趣旨の安倍首相へのインタビューを掲載した。
しかし二〇二〇年七月の東京五輪の開催まで一年を切った今となっても、改憲案や国会での改憲発議に向けた具体的なプロセス、スケジュールは未だ確定していない。それはとにもかくにも、安倍政権が狙った「野党共闘」の分断がギリギリのところで阻止されてきたからだ、ということができる。
労働者・市民は、あらためて「野党と市民の共闘」の成果を確認しつつ、「れいわ新選組」をも含めた「改憲阻止・安倍政権打倒」の共同戦線を、総選挙に向けて市民団体との間で確認された「一三項目」合意をベースにして、さらに強化していくことが必要となる。
この間の「安倍9条改憲反対」の野党共闘の維持は、何よりも「総がかり行動」による「三〇〇〇万人署名」や、毎月の一九日国会前行動、地域や職場での闘いに支えられたものだった。
右派メディアの焦り
ここで第四次安倍再改造内閣と「改憲宣言」について、親安倍・改憲派メディアがどのように評価しているかについて検証することも無駄ではないだろう。
まずは安倍首相が二年前の憲法記念日の紙面で自らの改憲構想をインタビューという形式で明らかにした「読売新聞」である。九月一二日の「読売新聞」の一面トップ見出しは「憲法改正『力強く推進』」だ。同紙の社説は「総仕上げへ戦略的に挑め 全世代型社会保障への努力を」である。ここでの「総仕上げ」とは、改憲の実現であることは言うまでもない。
「衆参両院の憲法審査会は、与野党の対立で建設的な議論ができない状態が続く。国の最高法規について不断に論じるという役割を蔑(ないがし)ろにしてはならない」「首相は、任期中の憲法改正を目指している。与党間の協議や、野党との合意形成など多くの段階を経る必要がある。自民党は、論議の環境を整えることが必要だ。立憲民主党などは、安倍政権下では憲法論議に応じないという姿勢を改めるべきである」。
次に排外主義極右のイデオローグとしての性格が、より濃厚な産経新聞について。
九月一二日付の産経新聞は、社説にあたる「主張」欄の半分近くを「改憲断行」の主張に割いた。全体の見出しも「憲法改正に不退転で臨め 悪化する国際情勢に備えよ」である。
「……中でも最も重要なのが憲法改正に向けた取り組みである。安倍首相は会見で、『憲法改正を党一丸となって力強く進めたい』と強調した。安全保障環境は悪化の一途をたどる。憲法改正は待ったなしだ。日本が将来にわたって平和と繁栄を享受できるか否かが問われているのである」。
「先の国会のように審議すら行われず先送りするようなら、内閣も自民党も存在意義はない」「安倍首相は参院選後の会見で、憲法改正について『少なくとも議論すべきだという国民の審判は下った』と語った。ならば首相自らが先頭に立ち、改正の重要性を丁寧に国民に説明していく必要があろう。憲法改正の手続きを定めた国民投票法改正案は一歩も前に進んでいない。議論すらしないというのでは、与野党とも政治の無責任が極まる。職務怠慢だ」。
「平和憲法のお題目の前に思考停止し、戦後七四年間、改正一つできないでいるわが国の国内事情を諸外国は斟酌しない。むしろ積極的に隙を突いてくるだろう。新内閣は、これがラストチャンスだという不退転の決意で憲法改正に取り組まねばならない」。
改憲派メディアのこうした焦りは、「安倍改憲」に反対する野党共闘、あるいは「総がかり行動」の持続的な闘いと、それをベースにした野党と市民の共闘。そして何よりも辺野古新基地建設に反対する県民投票、知事選、総選挙、参院選、そして自治体首長選挙などで勝利を積み重ねてきた沖縄の闘いへの危機感の表現である。
「代替わり」儀式に異議あり
安倍政権が直面する国際・国内情勢はますます緊迫と困難の度合いを深めている。安倍政権の韓国ムン・ジェイン政権への強硬で排外主義的・差別的な反韓政策がもたらした危機の拡大は、北東アジア・朝鮮半島における日本帝国主義の政治的・外交的影響力を急速に失わせている。トランプ政権の対イラン戦争政策への追随は、対中東政策の関係でも日本帝国主義の外交的・経済的独自性の余地を失わせることになる。
安倍政権による一〇月からの消費税率一〇%への引き上げが日本経済に与えるマイナスの影響は、事前の予測よりも深刻化する可能性も取りざたされている。消費税一〇%への引き上げに反対の声を上げよう。
一〇・二二即位礼正殿の儀、一一・一四大嘗祭など一連の皇室行事に抗議を!
こうした政治、経済、軍事全般にわたる不安定化の深まりの中で、沖縄、韓国の民衆、そして香港の人びととの連携を発展させていく闘いが決定的に重要となるだろう。
東アジアの労働者・民衆との共同の闘いを!安倍政権打倒へ! (純)
9.15
〈壁を橋に〉プロジェクト・スタート集会
「表現の不自由展・その後」再開へ
労働者・市民と表現者の連帯を
【愛知】九月一五日、名古屋市の東別院会館で「あいちトリエンナーレ2019 出展作家 表現の不自由展・その後〈壁を橋に〉プロジェクトスタート集会IN名古屋」が行われた。主催は芸術家たちで構成する表現の不自由展実行委員会で約一〇〇人が参加して成功した。
展示再開求める
仮処分申し立て
同実行委員会は一三日、「あいちトリエンナーレ2019」の企画展「表現の不自由展・その後」が名古屋市長の河村の圧力や右翼の脅迫によって中止にされてしまったことに対し、展示の再開を求める仮処分を名古屋地裁に申し立てた。
実行委員会は中止が決定した後、あいちトリエンナーレ実行委員会・大村秀章会長との再開のための協議を呼びかけたが実現しなかったため、再開のための具体的な対策も含めた協議の場を作るために、仮処分申し立てに踏み切った。その二日後に行われたこの集会は不当な圧力によって中止においこまれた「表現の不自由展・その後」を必ず再開する決意をもって、労働者、市民と芸術家たちが連帯して勝ち取ったものである。
一方的な中止を
厳しく批判する
司会者のあいさつで集会が始まり、最初に「不自由展」に展示された作品をビデオで上映した。続いて岡本有佳さんが「不自由展」開催にいたる経緯を説明した。岡本さんはまず二〇一五年から個人のギャラリーで展示していたものが公的な場所で開催されることは日本社会にとって大きな意味があると強調した。
しかし日本社会に蔓延する排外主義やヘイトスピーチから展示を見る人や作家たちをどう守るかが大きな問題になったと述べ、それでも仲間たちと夜遅くまで会議を重ねながら展示をやりぬこうと頑張ったが、「あいちトリエンナーレ」芸術監督の津田さんが実行委員会になんの連絡もなく、一方的に中止を決めたことに対して厳しく批判した。
さらに続けて仮処分と相違関係のしくみをパワーポイントで説明した。そこで中止に至る経緯を調べるために愛知県が設けた検証委員会が市民や作家に対して展示への圧力になるようなアンケートが行われていることを批判した。
公然たる「検閲」
を絶対に許すな
次に実行委員会代理人の中谷雄二弁護士が今回の仮処分申請の目標と意義について報告した。「目標は二つあります。一つは会場前の壁を撤去すること、二つは展示会を再開することです。この事件の本質は河村市長と菅官房長官の発言によって右翼の脅迫が現れ、そのため中止になったことは『検閲』であり『表現の自由』の侵害であると考えます。大阪府知事の松井もそうですが彼らは何を攻撃しているのか。そこを見なければいけないと思います。トリエンナーレは税金を使って行われる公的空間です。河村たちはだから、あのような展示をさせないといっているがそうではなくて、公的だからこそ表現は多様に展開されなければならないのです。これが憲法で保障された表現の自由の本質です。これが侵害されたのだと強く主張したいと思います」。
さらに中谷さんは今後の闘い方をどう進めていくかを過去の裁判例を出しながら説明し再開に向けての決意を述べた。
・ 全国集会
への呼びかけ
最後に報告に立ったアライさんは検証委員会が行ったアンケートについて批判した。後半は発言者の討論でそれぞれが「不自由展」再開への熱い思いと決意を語った。
集会の最後に「表現の不自由展・その後」の再開を求める愛知県民の会が連帯のあいさつを行い、九月二二日に愛知県民の会が主催する「今すぐ見たぁい!“表現の不自由展”の再開を求める全国集会INなごや」への参加を呼びかけた。 (越中)
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