沖縄報告 7月21日
辺野古NO!を貫徹する闘いの新たなスタート台に
沖縄 K・S
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参院選沖縄選挙区
オール沖縄・高良鉄美さんが6万票以上差で勝利
参院選沖縄選挙区は午後八時の投票締め切りと同時に高良鉄美さんの当確がでた。沖縄県選管が発表した開票結果は次の通り。
有権者数1、163、784
総投票数 570、305
投票率 49・00%
高良鉄美 298、831
得票率 52・42%
安里繁信 234、928
得票率 41・19%
投票率の低下はウソとごまかしに満ちた安倍政権に対する不信
第一に、五〇%を割り込んだ投票率の低下が著しい。三年前の二〇一六年七月の参院選のデータと比べてみると、
有権者数1、150、806
総投票数 626、755
投票率 54・46%
有権者が一万人以上増加したが、投票者は五万五〇〇〇人減少し、投票率は五%以上落ち込んだ。なぜか。「投票しても意味がない」という安倍政権下の国政選挙に対する不信感が増大しているからだと見るほかない。二〇一四年県知事選挙ののち実施された衆参両院選挙で継続して示された辺野古新基地反対、普天間閉鎖という県民の民意は政治の場でくみ上げられることが全くなかった。森友、加計、自衛隊日報、経済統計、年金など、ウソとごまかしに満ちた強権的な安倍政権にいくら選挙で民意を示しても無駄ではないかという不信感と無力感が広がっている。
次に、得票数を見よう。三年前は、
伊波洋一 356、355
島尻安伊子249、955
今回、相手側の得票も約一万五〇〇〇減っているが、こちら側の得票も五万七〇〇〇以上減った。相手側との差は一七ポイントから一一ポイントに縮まった。もちろん、選挙はその時々の候補者や政治状況と関連するため単純に数字のみで割り切ることはできないが、安倍政治に対する不信感・無力感が政府に反対する層も含めて棄権という形で進行したと見ることができる。
辺野古新基地NO!の民意は揺るがない
その中でも県民の辺野古新基地NO!普天間閉鎖返還!の意思は揺らぐことがない。高良さんは公示後の選挙運動を名護市瀬嵩の浜からスタートさせ、一貫して新基地反対!埋め立てストップ!と沖縄の声を聞き届ける日本の政治の実現を訴え続けた。
最大の争点は辺野古新基地建設をめぐる是非だった。今年四月の衆院沖縄三区補選では、自公の候補は辺野古埋め立て賛成を打ち出したが、知事になった玉城デニーさんを受けついだ屋良朝博さんに大敗した。辺野古に触れなくてもダメ、辺野古賛成でもダメ、となって、相手候補は「県民投票の尊重」を口にしながら最高裁判決も認めて「右でもなく左でもない」中立の立場で経済を前に進めると主張し、無党派層や若者層の獲得を図ったが、敗北した。
県民の信念は固い。二〇年をこえる日米両政府との攻防を経て、辺野古新基地反対!は県民の思想の骨格になっている。簡単には壊せない。これで沖縄からは引き続き国会に、二人の参院議員、三人の衆院議員を擁することになった。
開票の翌朝、高良さんは早速、衆院議員の赤嶺さん、参院の伊波洋一さん、糸数慶子さんと共に辺野古のゲート前を訪れた。比例区の仲村みおさんと東京選挙区の野原さんを当選させることができなかったことは残念だが、改めて確認したゆるぎない民意を背景に、玉城デニー知事、県議会、国会議員と共に、辺野古NO!を貫徹する闘いの新たなスタート台に立ったのである。
7.17
現闘部会の対県交渉に100人
県民民意に基づく県行政の運営を要請
七月一七日水曜日の午後、琉球セメント安和桟橋ゲート前での行動を午前中で終えて、オール沖縄会議現闘本部は県庁幹部との交渉を持った。交渉に先立ち、県庁一階ロビーでの事前集会には一〇〇人近くが集まった。山城博治さんは「県を糾弾するためではなく、激励するための行動だ」と述べた。
新基地NO!の民意をバックに現地では連日ギリギリの抵抗が続いているが、「辺野古新基地反対は県政の柱」と言う沖縄県の行政の実態はどうか。現地の行動と連携して政府防衛局の違法工事に立ち向かっているか。残念ながら県の行政は生ぬるい。というよりも、現地の運動を助けるどころか、かえって足を引っ張り冷や水をかけるものとなってしまっているのが実情だ。
安和桟橋では、県が桟橋構内の赤土仮置き場を期限一〇年として認めたために、防衛局は、ゲート前での抗議行動などお構いなしに、次々と赤土を運搬船に積み込み辺野古へ運ぶことができるようになった。本部港(塩川地区)では、防衛局は警備員を大量に動員して埠頭を制圧しネットを用いた排除を不法に行っている。県の対応はどうか。現場の多くの活動家は県の真意を聞きたいと県庁に結集した。(詳しくは、チョイさんの沖縄日記、二〇一九年七月二〇日参照)
交渉の場で、まず山城博治さんが安和桟橋および本部港(塩川地区)の問題について県に糺した。
上原土建部長は「ネットを使った港の警備は行き過ぎだ。業者に行政指導の文書を出したが、回答はまだない」と経過を説明した。要請団は「末端の業者に出しても効果がない。防衛局はナンバー2が直々に陣頭指揮して違法行為を行っている。現場に来てほしい、防衛局に行政指導をして欲しい」と強く求めた。
辺野古埋め立ての土砂搬送のために県が港湾使用許可を出した問題については、竹田公室長は「昨年八月三一日の埋立承認の撤回は今も生きている。しかしそれは公有水面埋立法に基づくものであり、港湾法の運用の面からは不許可にすることは難しいとの助言が弁護士からもあった。県としては、国地方係争処理委員会の採決に対し、本日提訴した。また別途、抗告訴訟についても準備中だ」と述べた。
要請団は「辺野古反対の県が辺野古埋立ての事業に許可を出すのは納得できない。新基地反対という公益を理由に不許可にできるのではないか」と主張した。
安和桟橋の赤土の問題については、棚原環境部長は「赤土条例は届出制であって許可制ではない。六月二一日に県は立ち入り調査を実施し、届け出通り対策が行われていることを確認した」と説明したが、要請団は「なぜ計画変更不要通知書を出したのか。県民は県が赤土の搬出を許可したという風に受け取っている。条例違反の赤土の堆積に対するペナルティーや行政指導をきちんとやって違法工事に少しでもブレーキをかけるべきではないか」と主張した。さらに、赤土流出防止条例の施行規則の施設基準にある保全装置の問題などについて、県の対応の手落ちを厳しく指摘した。
予定時間を三〇分オーバーしたところで、次回は副知事との話し合いを求めることを伝えた。最後に、参加者から「二月県民投票で示された県民の民意は明確に辺野古埋め立て反対だ。民意に基づく県政の運営を県民は望んでいる。そのために努力すべきではないか」との提起がされた。
その後県庁ロビーで開かれた総括集会で、参加者が次々と意見表明した。
カヌーチームTさんの報告
七月一六日(火)安和桟橋晴れ、風はなくかなり暑い、空は真っ青で海の色もまさにオーシャンブルー。八時四五分。カヌーチームが安和に到着した時、既に一番目のガット台船(輸送船)は出港していた。水平線近くに後ろ姿が見える。残念だがやむを得ない。
九時四〇分。桟橋に空のガット台船が接岸した。しかし、赤土をダンプカー三〇台分積んでほどなく出港した。台風5号の対策か、船そのものに問題があったのかはハッキリしない。
一二時五五分。次に接岸したガット台船はすでに喫水線半分位であったので私たちは早めに出艇した。桟橋の下に入って、私たちを寄せ付けないように“イノシシよけ”みたいな網を利用して取り付く。皮肉な結果だ!
一四時一〇分。海上保安官が次々に海に飛び込み私たちを網から剥がしにかかる。私たちも粘り結局船が出港したのは一五時一〇分、一時間は遅らせたことになる。カヌーは確実に成果を上げることができる。多くの人がカヌーチームに参加してほしい。
辺野古船団乗船者募集!
船にのって辺野古・大浦湾の海をまもろう!と、辺野古海上行動チームは、一般乗船者や船上クルーを募集している。連絡先は、メールhenokoblue@outlook.jp、電話080-6494-4915。
投書
「ハンセン病国賠訴訟」判決を読んで
(七月八日 K・M)
六月二九日の朝刊で「ハンセン病患者家族らが起した訴訟」に対する熊本地裁の判決とそれに対する政府と厚労省の対応を知り、頭にきました。それで『かけはし』に上下二回にわたって連載された磯碕繁さんの寄稿文「ハンセン病家族国賠訴訟」を読み返した。
熊本地裁は「人格形成や自己表現の機会が失われ、家族関係の形成が阻害された」と断定し、一九九六年に「らい予防法が廃止」され、二〇〇一年に熊本地裁が国と厚生省の政策的違法性を指摘しても政策転換しなかった政府の犯罪性を指摘・断罪しているにもかかわらず、今回の判決に対しても厚労省と首相官邸は「まだ政治判断の段階ではない」「関係省庁で判決内容を精査した上で対応する」と言葉をにごしている。
なにもせず一切を曖昧にしてやり過ごそうという腹である。私たちは政府のこの態度を絶対に許すべきではない(七月九日、政府は熊本地裁判決を受け入れ、控訴することを断念した。しかし、内容がとぼしい。安倍政府の参院選対策か)。
かく言う私も一九八〇年に松本清張原作で加藤剛主演の「砂の器」のビデオを友人と借りてきて「名作」だと騒いでいた。ハンセン病患者が差別され続けた歴史を知ったのも、一九九六年の「らい予防法廃止」ではなく、二〇〇一年の熊本地裁判決であったことから「差別〇〇」を言える立場ではない。
今回、磯碕さんの二回の連載を読んで、「らい予防協会の初代会長が渋沢栄一」であったことを知ったし、戦時体制構築の一環として患者を摘発し、療養所に送り込むという官民一体となった差別政策「無らい県運動」が押し進められたことを知ったという次第。その点では政治の差別的政策を批判する前にもっともっとハンセン病の歴史について勉強しなければならないと思う。申し訳ないないが、是非最低限の必読文献を紹介してほしい。 |