ATTAC公共サービス研究会
民営化から10年、郵政職場はどう変わったか
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六月二一日午後六時半から、文京シビックセンター学習室で、「民営化から10年 郵政職場はどう変わったか〜公共サービスの現場から声をあげる〜」がattac公共サービス研究会によって開催された。
「呼びかけ」より
二〇〇七年一〇月一日の郵政民営化から一〇年以上が経ちました。わたしたちは「労働者と利用者のための公共サービスを」「公共サービスは売り物ではない」を訴えて、カネもうけ第一主義の民営化に反対してきました。全国津々浦々から世界につながる郵便サービスは、「雨ニモマケズ、風ニモマケズ、雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ」現場の労働者によって維持されています。昨今の「働き方改革」に先行する形で郵政職場における不安定雇用は是正されることもなく続いてきましたが、民営化された公共サービスを担う労働の現場から、格差是正を求める声があがっています。
また小泉・竹中時代に叫ばれた「貯蓄から投資へ」の流れはリーマン・ショックでいったんは萎んだかにみえましたが、グローバルな金融緩和のなかで、ふたたび大きなひずみをみせています。ゆうちょ銀行は民営化後すぐにスルガ銀行と住宅ローン関連の仲介業務を実施し、昨年の融資事件に至るきっかけをつくるなど、サブプライムまがいの「貯蓄から投資へ」を行ってきました。最近、政府はそのゆうちょ、かんぽ金融二社の株式の追加売却を発表し、利潤最優先の民間金融機関へさらに進もうとしています。民営化から一〇年、郵政職場の現状はどう変わったのか。皆さんと一緒に考えたいと思います。
民営化でどう
替わったのか
研究会では、日巻直映さん(郵政産業労働者ユニオン委員長)が郵政民営化以後の再編と問題点を明らかにした。
日巻委員長が詳しく報告した内容を簡略化して報告する。
郵政民営化は「労働者と利用者のための公共サービスを」「公共サービスは売り物ではない」とは真逆の道を進んできた。@二〇一五年から日本郵政三社同時株式上場。日本郵政は六四・五%保持に低下している。A日本郵政は営業収益の大半を金融二社(ゆうちょ銀行とかんぽ生命)の配当金と委託手数料に依存している。全株式売却となれば、ユニバーサルサービスに影響が出るだろう。
上場後における郵政職場の変化
日本郵便。@郵便・物流ネットワークの再編、集中処理化A物流分野への進出。海外物流企業の子会社化。豪州トール社(六二〇〇億円を使うが四三〇〇億円の赤字を出す)B増加する関連子会社。物販会社、不動産事業への参入。
ゆうちょ銀行・かんぽ生命。投資信託・変額保険などリスク商品販売を強化し「貯蓄から投資へ」となっていて、トラブルが起きている。米国大手の生命保険アフラックの販売を行っている。
日本郵政では@逓信病院の縮小・廃止Aかんぽの宿の縮小廃止(五二施設の廃止)など、資産の切り売りが行われている。
日本郵政グループの現状
正社員二一万六八三一人、非正規社員一九万二六四七人。非正規率四七・〇五%(二〇一八年)。
非正規労働者の均等待
遇と正社員化の闘い
正社員は四社平均で年収約六二六万円。期間雇用社員は約二三一万円。労働契約法二〇条裁判で、東京地裁に提訴(原告三人、二〇一四年五月八日)、大阪地裁提訴(二〇一四年六月三〇日)。別表のように、一部勝訴の判決が出され、他の業界へも影響を与えている。
サービス低下
を許さない!
今後、様々なユニバーサルサービスの低下が行われようとしている。@土曜日郵便配達の中止の検討Aゆうちょ銀行振り込み手数料の値上げ。振替受払通知票一通につき一〇八円へ。B郵便局の突然の廃止の攻撃。板橋区高島平郵便局の閉店に対して、住民が考える有志の会を作り反対。廃止が延期された。
今後とも、郵政産業労働者ユニオンは「サービス低下は許さない、郵政グループの資産は『利用者の財産』、将来に希望と誇りを持って働き続けることのできる職場をつくるため」に奮闘したい。
非正規差別に反
対する裁判闘争
次に、浅川喜義さん(郵政産業労働者ユニオン中央執行委員・労契法20条裁判原告)が非正規職員として二〇年勤めながら、正社員に登用される試験に落とされ、不当な差別待遇が続く中で、裁判に訴え一部勝訴したことを報告した。そして、この郵政の闘いは東京メトロや医科大学の均等待遇を求める裁判に影響を与え、手当のみならず基本給・退職金・賞与における待遇を改善する結果をもたらしている。浅川さんは明るく今後も闘い続けると表明した。質疑応答の中では、年賀状の自腹買い問題やトヨタ方式導入の失敗など、職場のパワハラ問題などが指摘された。
「かんぽ不正」
問題が表面化
この研究会の後、七月に入ってかんぽ生命において、「保険料二重払い 局員が手当狙い不正」と報じられ、「かんぽ生命保険が顧客に不利益になる保険の乗り換え契約を繰り返していた問題で、二〇一六年度以降に新旧契約を重複して結ばせ、保険料を二重に払わせたケースが約二万二千件あることが七月九日、分かった。一時的に無保険状態になったケースも約四万七千件にのぼる」ことが明らかになった。一〇日、社長が記者会見を開き謝罪した。結局、八月末までかんぽの生命保険の営業を自粛せざるをえないところに追い込まれた。これは社員に強いノルマを課した結果だった。郵政職場の問題がまた表にでた。組合をはじめ社内的闘い、外からの監視で職場を変える闘いを支えていこう。 (M)
6.27
竹田JOC会長の退任
疑惑は深まるばかりだ
「おことわリンク」が申し入れ行動
六月二七日午後六時、新国立競技場の前にあるJOCビル前に集まり、オリンピック災害おことわり連絡会が出した質問状に対する回答を求めた。
日本オリンピック委員会(JOC)の竹田恒和会長は、招致委員会の委員長だった時に二億三〇〇〇万円を支払ってIOC委員の賛成を取り付けたという贈賄疑惑を抱えたまま、六月二七日に退任する予定だ。この疑惑には電通の元役員、文科省や外務省の官僚や都庁職員も関わっている。五輪災害おことわり連絡会では一月に質問状を送ったが、いまだ何の回答もない。うやむやにしたままの退任で、疑惑はますます深まるばかりだ。
質問に答えぬ
JOCに抗議
申し入れに対してJOCの対応は、おことわり連絡会のメンバーたちを会場の会議室に案内するどころか、ガードマンを盾にしてビルの前に押しやる始末。最初に出てきた人間は担当者ではなく、数十分経ってやっと担当らしい人物が登場した。
連絡会の仲間が「一月一九日に内容証明書付きで送って届いているにもかかわらず、一切無視して返事をよこさない。なぜなのか」と追及したが、返事はない。ようやく「三日前に文章が届いていることは確認したがどう回答するかは決めていない」という不誠実な回答だった。対応した人物の名前さえ明かさないというひどいものだった。
「回答するのかどうか」のやりとりだけで三〇分ぐらいかかり、ようやく一週間以内に回答すると答えた。連絡会の仲間は五輪反対の大きな看板を掲げてパフォーマンスを行った。
連絡会の仲間によると、「返事は、翌日に出されたものが簡易書留で届いた。フランス当局が捜査中なのでお答えできません、の一言でした」というものだ。
巨額の税金をつぎ込み、贈賄疑惑まで持ち上がっているのに、市民の疑問・質問に答えようとしないJOCを厳しく批判していこう。この対応にこそ、オリンピック・パラリンピックの持つ非民主主義的で、スポーツを金儲けの手段にしている新自由主義のありようが表現されている。さらに、五輪批判を強めよう。(M)
資料
JOC竹田会長の記者会
見を受けての公開質問状
2019年1月19日
……竹田氏の贈賄疑惑は2020年東京オリンピック・パラリンピック招致に伴うものである以上、フランス当局に全面的に協力する前に、日本の市民に対して「自ら潔白を証明すべく全力を尽く」すべきと私たちは考える。そこで以下の項目を質問する。
フランス当局から訴追されているから回答拒否という姿勢を取るならば、内閣総理大臣 安倍晋三氏の「汚染水問題はコントロール下にある」や元東京都知事猪瀬直樹氏の「2020東京五輪は神宮の国立競技場を改築するがほとんど40年前の五輪施設をそのまま使うので世界一カネのかからない五輪なのです」などに代表されるウソやデタラメで2020年オリンピック・パラリンピックを東京に勝ち取った実績の上に、新たな実績が積み重ねられることになろう。
質問項目
1 招致委員会とブラックタイディング社との契約が通常の承認手続に従って締結されたと主張するなら、招致委員会とブラックタイディングとの契約関係書類一式を決裁原義を含めて公開せよ。
2 2016年に国会の各委員会によばれた際の参考人招致の文書及び、実務の詳細について国及び東京都職員から聴き取った内容をメモも含め全部公開せよ。
3 公益財団法人日本オリンピック委員会調査チームの2016年8月31日付『調査報告替』 をマスコミのみに見せるのでなく、WEBサイトなどで一般市民が誰でも見られるように公開せよ。
4 2017年にブラジルオリンピック委員会会長が逮捕・起訴される状況になっている。2018年にフランス当局が予審手続を開始したのは、ブラジルの状況の進展を受けてのものと考える。それにも関わらず2016年当時の調査報告書を元に潔白であると主張できるのはなぜか。具体的な資料も含め説明せよ。(質問状要旨)
オリンピック災害おことわり連絡会
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