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    かけはし2017.年11月13日号

憲法9条改悪を絶対阻止するぞ


11.3

国会を包囲する4万人の結集

安倍政権打倒めざす共同の闘いへ

韓国キャンドル行動からもあいさつ



トランプ・安倍
戦争会談反対
 一一月三日、安倍9条改憲NO!全国市民アクション実行委員会と戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会の共催で「11・3国会包囲大行動」が取り組まれ、国会正門前、議員会館前、国会図書館前、
町村会館前にステージが設置され、安倍政権の改憲(憲法9条3項に自衛隊を位置づけ、戦力の不保持と交戦権を否定した憲法9条2項の空洞化をねらっている)攻撃に抗議した。各エリアは満杯になり四万人が集まり、また同時刻に全国各地で抗議行動・アピールが行われている。
 集会は、国会に向けた「改憲反対!憲法生かせ!戦争したがる総理はいらない!安倍政権をみんなで倒そう!」のシュプレヒコールで始まった。
 開催あいさつが高田健さん(全国市民アクション運営委員)から行われ、「衆議院選挙では野党四党と市民連合の結束によって自民党の過半数割れを実現する準備を進めてきた。だが安倍政権は、野党と市民連合の結束を壊すためにさまざまな策動を行ってきた。残念ながら野党の足並みの乱れが起きてしまった。しかし、新しい勢力が生まれ、あらためて野党と市民の結束を作り出した」と総括した。
 さらに「安倍内閣は、次の国会で改憲発議、そして改憲国民投票をねらっている。改憲手続き法の国民投票は、改憲派が勝つように二重にも三重にも罠がしかけられている。改憲発議を阻止する闘いを全力で闘おう。韓国の市民が朴槿恵政権を倒した闘いに学び、安倍政権を倒そう。明後日、トランプ米大統領が来日し、安倍首相と会談する。朝鮮半島の平和を実現する決意をこめて九条改憲阻止を闘おう」と強調した。

なぜ調印しない
核兵器禁止条約
鎌田慧さん(ルポライター)は、「野党は国会内で少数だが、国会外はデモの力によって多数だ。安倍の暴走を許さず、改憲を阻止する国会内外の取り組みを行っていこう」と発言。
落合恵子さん(作家)は、「安倍政権に白紙委任状を渡していない。与党の得票は二〇%にすぎない。八割が非自民だ。なにが国難突破解散だ。六〇〇億円の選挙費用を福祉や震災被災者、東電福島第一原発事故の被害のために使え。沖縄に国難を与えているのは誰だ」と糾弾した。
川崎哲さん(ピースボート共同代表)は、「七月、国連で核兵器禁止条約が採択された。国連加盟国の三分の二の一二二カ国が賛成した。全世界の市民と広島・長崎の被爆者は応援してきた。ノーベル平和委員会が今年のノーベル平和賞を国際NGO『核兵器廃絶国際キャンペーン』(ICAN)に決めた。核兵器廃絶と憲法九条を通じた不戦の誓いは、重要な教訓だ。日本政府は核兵器禁止条約に反対し、平和憲法を壊すことを歩んでいる。世界中からなんで賛成しないのかと言われている」と批判した。
また、「政府は北朝鮮の脅威を通じて憲法九条を変えようとしている。北朝鮮の核兵器が深刻ならば、やるべきことは核兵器禁止条約に署名、批准し、北朝鮮に対しても核兵器禁止条約に署名、批准することを迫ることだ」と訴えた。
韓国キャンドル革命のリーダーである金泳鎬さん(東北アジア平和センター理事長)は、「日本国憲法九条は、新しい戦後関係を形成するために重要なものだ。アジアの平和の宝であり、柱だ。これがなくなったら新たな軍国主義になる。ナショナリズムで改憲を押しすすめ、戦前の国家主義に戻ることを許さない」とアピール。

野党と市民の
共同強化へ!
政党のあいさつ。
枝野幸男立憲民主党代表は、「皆さんとともに安保法制反対の闘いの成果が立憲民主党につながった。立憲主義を取り戻すために先頭で闘っていく。国会の闘いと皆さんの闘いは車の両輪だ。憲法の危機を気付いていない人たちに向け、より広く拡大していく闘いを本日からスタートしたい」と呼びかけた。
志位和夫共産党委員長、江ア孝参議院議員(民進党)、福島みずほ社民党副党首が発言。小沢一郎自由党代表のメッセージ紹介。
リレートークは、濱田 邦夫さん(弁護士/元最高裁判所判事)、暉峻淑子さん(埼玉大学名誉教授)、清水 雅彦さん(日本体育大学教授)、永田浩三さん(武蔵大学教授/元NHKプロデューサー)、柚木康子さん (安保法制違憲訴訟女の会)が改憲阻止・安倍政権打倒にむけた決意表明。
最後に主催者から行動提起、全体で再びシュプレヒコールを行った。  (Y) 

11.3

おおさか総がかり行動に2万人

改憲も辺野古新基地もNO!

今こそ安倍政治終らせる時

 【大阪】おおさか総がかり集会実行委員会主催の集会が一一月三日、大阪中之島公園芝生広場で開催され、二万人の労働者・市民が参加した。
 米田彰男さん(戦争させない一〇〇〇人委員会・大阪共同代表)が主催者あいさつをした。
 「今日は憲法が公布された日、総がかり行動に新たに六団体が加盟し新しい枠組みで集会が開かれている。市民連合と四野党共闘により改憲勢力に三分の二議席をわたさないよう努力してきたのに、小池新党と前原民進党が政界再編をもくろんだことで、それを許してしまったが、新たに市民連合と三党の野党共闘により予想を超える成果を出し、次の選挙に向けた展望が見えてきた。憲法問題はこれから重要な局面を迎える。三千万人署名を実現しようと思えば、今までの運動を上回る運動をつくらなければいけない。日本会議の署名運動を凌駕する運動をつくろう」。
 
「カキクケコ」
という大問題
 ゲストスピーカーとして、佐高信さん(安倍9条改憲NO!全国市民アクション呼びかけ人)が発言した。佐高さんは次のように述べた。
 「衆議院選では全国を駆け巡り、いつものスローガン、自民党に天罰を・公明党に仏罰を・維新には神罰を、そして希望の党には絶望を!と訴え、カキクケコが問題だといってきた。カは加計学園。国民をなめている。キは北朝鮮。国難と言うなら安倍は北朝鮮に乗り込んで帰ってくるな。クは九条。ケが原発。小池は東日本大震災の時、自民党総務会長をしていて、原発再稼働をすすめなければいけないと言っていた。あの小池に見事に騙されたのが前原。コが公明党と小池百合子」。
 「安倍と小池には違いがない、いずれも日本会議。アベノミクス・新自由主義とは会社にとっての自由、働く者にとっては不自由主義だ。最たるものが派遣労働の解禁。新自由主義者は見事に改憲論者だ。私が尊敬する城山三郎さんは、戦争は全てを失わせる。日本人が戦争で得たものは憲法だけだ、と言った。城山さんは、一七歳の時海軍に志願したが、今から思うと志願ではなく社会や国家が強制し、それを志願と思わされたのだと言った。安倍政権を下からひっくり返そう。そうしないと自由民権運動の先輩たちに恥ずかしい」。
 
あきらめない
4野党アピール
 続いて各政党からのあいさつ。
 辰巳孝太郎参議院議員(共)、「残念ながら議席を減らしてしまった。われわれの力不足だった。一方立憲民主党が躍進をしたことは、心から喜びたい。実質審議なしの国会になるはずを、野党の結束で一二月九日までの会期にした。森友や加計の問題を徹底追及し、真相を明らかにしたい。市民連合と七項目で合意した。その第一が、安倍政権の下での憲法改悪に反対するということ。憲法改悪の発議をさせない闘いが大事。三〇〇〇万人署名が大切。一層市民と野党の共闘を広げよう」。
 服部良一元衆議院議員(社民)。「二〇一九年の統一地方選、参議院選は重要な選挙だ。日本国憲法は、第二次大戦で亡くなった二〇〇〇万人以上のアジアの人々、赤紙一枚で戦争に取られた人たち、沖縄の戦争、原爆、空襲で亡くなった多くの人たちの遺言だと思っている」。「一一月一日の共同通信世論調査を見ると、安倍の自衛隊の位置づけ・安倍の続投にいずれも反対が多い、われわれは負けてはいない。自衛隊に期待することでは、八割が災害救助と答えている。朝鮮半島の危機に対し日本がやるべき事は外交努力で平和を構築することだ」。
 渡辺義彦元衆議院議員(自由)。
 「与党は二五〇〇万票、野党が三〇〇〇万票、勝っている。国民の願いをかなえるためには党利党略をすて、野党が結束出来るかだ。再来年の統一地方選・参議院選に向け新たな野党共闘の再スタートをすすめたい。二〇〇九年政権交代は、今より二〇%投票率が高かった。諦めてしまった人たちに政治を諦めないで!選挙に行かないと何も変わらないということをしっかりと訴えていきたい」。
 辻元清美衆議院議員(立憲民主)。
 「闘いの大きなうねりをこの選挙で感じた。大阪で立憲民主党は五議席を取らせていただいた。この力を野党共闘、憲法守る力に変えていきたい。国会では、しっかり論戦に臨んでいく。野党がしっかり結束して勝ち取った会期だ。
私は、党の国対委員長だが憲法審査会に入った。これからが本番だ。私たちは出来て一月の政党だが、共にがんばる」。

平和を破壊する
戦争法廃止を!
核兵器禁止条約批准について山川さん(寝屋川市原爆被害者の会)、森友学園問題徹底糾明について木村さん(豊中市議・森友問題を考える会)、辺野古新基地建設絶対反対で陣内さん(辺野古に絶対基地をつくらせない大阪行動)、朝鮮高級学校無償化適用を求めて二人のオモニからアピールがあった。
最後に、丹羽徹さん(大阪憲法会議・共同センター幹事長)が閉会のあいさつをし、「安倍さんは戦争法により抑止力は高まるといっていたが、実際は平和が脅かされている。抑止力とは武力による威嚇だ。圧力というのは何を意味するのか。彼らは北朝鮮の基地を直接攻撃することを考えているようだが、それは決して許してはならない。憲法を変えることはそれを実行に移すことでもある。国民投票で反対する人が過半数いるという状態をつくっておく必要がある」と述べた。(T・T)



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