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    かけはし2017.年4月24日号

海は県民の財産 軍事基地にさせないぞ


沖縄報告 4月15日

辺野古・大浦湾を埋め立てるな!

沖縄 K・S

4.14

海上行動

抗議船3隻
カヌー11艇でやり抜く

  この間海が荒れてなかなか海上に出ることができなかったが、四月一四日、前日に続いて海上行動を行ない、抗議船三隻、カヌー一一艇が出た。辺野古漁港横の通称松田ヌ浜を出たカヌーチームは、左手にキャンプ・シュワブの浜を見ながら、普段に比べて少し波のある海を進んだ。干潮時に比べて満潮時はリーフを越えて外海の波が押し寄せるため波が高めになる。浜では米兵五〇〜六〇人が上半身裸で海水につかり何やら訓練をしている模様だ。若い海兵隊員たちもアメリカ本国からはるか太平洋を越えて東アジアの島・沖縄に県民の反発を受けながらなぜ駐屯していなければならないのか、少しは考えてみるべきだ。
辺野古崎の陸上作業ヤードでは消波ブロックの製作が進んでいる。すでに型枠が外された四脚の消波ブロックを数基確認することができた。生コン車が四台停車し、クレーンが生コンを巨大なドラム缶様の容器に入れてテトラポットの型枠の上に運び、型枠の上で作業員三人が待ち受けて注ぎ込む作業の最中だ。手作業でやるためかなり時間がかかっているように見える。
高さ三mの消波ブロックは型枠上の人影が小さく見えるくらい、大きい。防衛局は県の中止の指示を無視して、海上埋め立てと護岸工事を辺野古弾薬庫の海岸側の「K9護岸」から着手する計画で、現在製作中の消波ブロックはそのためのものだ。防衛局の計画では、二〇〇個余りが投入予定となっている。

大浦湾の基地建設は
自然に対する冒涜

 国家権力を行使した埋め立ての強行。一九九六年のSACO合意以来政府はこれまで辺野古新基地建設を至上目的に多くの法令違反を積み重ねてきたが、第二次安倍政権になってからは異次元の不法性に入っている。そして現在、「名護漁協が漁業権放棄を決議したから岩礁破砕許可を得なくていい」と詭弁を弄し、無許可の海上工事を、陸と海での警察力の行使を背景に強行しようと躍起になっている。
国家権力を持つ政府が、防衛省、国交省、法務省、農水省はじめ全省庁、裁判所を意のままに動かし、法律の解釈を勝手に変えることができるなら、本当に何でもありだ。ある日、ありもしない国外からの攻撃を口実に非常事態を宣言し国会を解散して反対派を逮捕し首相にすべての権力を集中することもやりかねない。
国家権力を行使する政府に対抗するには倦まずたゆまず現場で声をあげるしかない。この声の大きさ強さが政府の暴走をとどめる力だ。マスコミ、世論を動かすテコだ。
カヌーチームのメンバーは辺野古崎から長島に張られたフロート付近と以前のフロートから汚濁防止膜に取り替えられた大浦湾側のいくつかのポイントに留まり、海上工事の様子を監視し続けた。海底掘削船「ポセイドンT」、赤白の四角の塔を二本立てクレーンを備えたボーリング調査船二隻、ブロック台船には動きがみられない。浅場のボーリング用のスパット台船三基のうち一基は解体中。
これら全体の動きからわかることはボーリング調査がまだ終わっていないということだ。大浦湾の複雑な海底地形の上に巨大なコンクリートの構造物をつくるという構想自体が自然に対する冒涜であり、直ちに止めるべきだ。ところがアメリカ追従の熱病にかかったかのような日本政府の政治家と官僚は「辺野古唯一」を掲げて埋立工事を強行しているのだ。

ネットに絡んで死んだ
ダツ、衰弱したウミガメ

 フロートを両側から挟むように設置された緑色のネットは縦横三〜四cmの網状になっている。畑に設置される鳥よけのネットのような網にダツが一尾かかって死んでいた。これは氷山の一角だ。魚たちにとっても現在の辺野古の海・大浦湾は住みにくいところになってしまった。ジュゴンは二年前ボーリング調査が始まるとともに姿を消した。長さ一〇kmにも及ぶフロート・汚濁防止膜、数百個のコンクリートブロックと鉄板、工事の騒音によって、『大浦湾の生き物たち』(南方新社、二〇一五年)に紹介されているような海洋生物の生活は危機にさらされている。またこの日、カヌーメンバーはフロート付近に浮かぶ衰弱した子どものウミガメを発見し救助した。ブルーの船に上げてもウミガメは力なく頭と手足を船底に付けたままであまり動かない。水族館に連絡し保護を依頼したが、再び元気になって海に帰ることができることを願う。埋め立て工事は海を殺すものだ。海を殺して人を殺す軍事基地を造ることを許してはならない。 
他方ゲート前では、午前九時前、警察の強制排除でダンプ、生コン車など二五台が工事用ゲートから基地内に入った。

4.15

土曜辺野古ゲート前行動

200人が座り込み
午後4時に資材搬入


毎週土曜日は議員行動日となっている。四月一五日土曜日の辺野古ゲート前行動はまず早朝から参加した県議、市町村議のあいさつが行われた。県議の比嘉京子、仲村未央(以上、社民・社大・結連合)、渡久地修(共産)、平良昭一、新垣清涼(以上、会派「おきなわ」)、各地の市町村議員が発言した。
県議、市町村議が議会報告とうるま市長選勝利の訴え。
平良議員「現場に来ることが大事だ。新聞もネットも見ない人たちを現場にひとりでも多く連れて来よう」、新垣議員「週一回しか来れていないが、新基地を必ず阻止しよう。翁長知事と共に辺野古NO!を闘ううるま市の山内さんの選挙を勝ち抜こう」、沖縄市の諸見里宏美市議「沖縄市は保守市政の下、市議会がまるでミニ国会のようになっている。オモテ看板は市民のためをうたうが中身は市民の生活をおろそかにするものだ。しかも、追及に対し逆切れや都合の悪いことは隠す。安倍のやり方と同じことが地方自治体で行われている」。
名護市の大城松健市議、「地元の人が少ない。もっと増やそう」、名護市の仲村善幸市議「稲嶺市長は翁長知事と共に国と真正面から対決している。今行っている文化財調査も新基地を止める力になる」、八重瀬町の神谷清一町議「町議定員一四人のうち四人が辺野古反対派だ。四月一八日に告示される与那原町議会選挙では四人のオール沖縄候補が立っている。当選させよう。前泊博盛さんの『日米地位協定入門』を読んでいる。講和条約の上に安保があり、またその上に地位協定が君臨する日本の異常な現状がよく分かる」。

各地の島ぐるみが
活動報告と決意表明


島ぐるみのあいさつが続いた。名護「稲嶺市長は市民の誇り。国の汚いお金に頼らない地方の自立を進めている。何度もマラソンを完走し体力も万全だ。次もぜひ頑張ってほしい」、糸満「ハイサイ、グスーヨー。安倍政権の沖縄差別は断じて許されない。沖縄に寄り添う、福島に寄り添うと言いながら、踏みつけている。糸満島ぐるみは街頭スタンディング、看板、FM放送での呼びかけ等、あらゆる手段をもって闘う」、八重瀬「毎週水土の二回辺野古現地に結集している。火曜日は昨年一〇月から続けている街頭宣伝。ゲート前と海上からの行動をもっと強化し、工事を止めよう。県民一丸となって安倍に対決しよう」、中城「琉大十字路の所で街頭スタンディングを始めた。現場へは行けないがチラシなら配れるからとチラシをたくさんもらって行く人もいた。みんな気持ちは持っている。未来の子どもたちのための闘いだ」。

赤嶺政賢議員「国会質問の前に現場を見に来た」


島ぐるみのあいさつの合間に発言した赤嶺政賢衆院議員は「国会質問の前に海上の現場を見ておきたくて来た。岩礁破砕許可は失効した、違法な工事を止めよ、という趣旨の質問をする。国は、漁協の漁業権放棄は共同漁業権の一部放棄にすぎないというこれまでの水産庁の見解をゆがめて、海上工事を強行している。法治国家ではない。安倍の独裁政治だ。トランプに追随する安倍政権。シリアを攻撃したトランプから化学兵器の証拠があったと聞いたのかと国会で質問したら、聞いていないと答えた。沖縄戦を体験した県民の総意は二度と戦争をしてはならない、平和的解決しか道はないということだ」と述べて、抗議船に乗るため港に向かった。
森の映画社の藤本幸久監督は「オスプレイと海兵隊に関する各一時間ほどの映画を制作した。名護と那覇で完成試写会を行なう。ぜひ見てほしい。オスプレイと海兵隊を沖縄から出て行ってもらうために、この映画を広めてほしい」と述べた。
座り込みの人々が少なくなった午後四時前後に工事用ゲートからダンプ一四台が入った。一方海上抗議行動は、抗議船四隻、カヌー一二艇で行われた。

4.12

住民監査訴訟第1回口頭弁論

県外派遣機動隊に
県費を支出するな

 昨年七月の高江オスプレイパッド工事再開から派遣された五〇〇人にのぼる本土機動隊に対し沖縄県警が支出した燃料費、車両等の修繕費を違法・不当な支出として沖縄県に返還するよう求める住民訴訟の第一回弁論が四月一二日に開かれた。丁度水曜日で辺野古の集中行動日と重なり参加者は少なかったが、城岳公園で事前集会を持った。
住民監査請求の段階から関わってきた北上田毅さんは「地方自治法改正後、支出の責任者である沖縄県警本部長、警備部長、会計課長の三人を直接訴えることができず、訴訟の形式上県知事に対し、この三人に県へ損害賠償を命ずるよう要求する形になっていて分かりにくいが、実質的には県公安委員会と県警幹部の責任を問う裁判だ。派遣元の東京、千葉、神奈川、愛知、大阪、福岡の6都府県でも住民監査請求が取り組まれ、東京、福岡では、沖縄の弾圧に行った警察官に払った給料を返還せよとの訴訟が行われている。今後辺野古でも同様の事態が想定される。全国の仲間と連帯して追及していこう」と述べた。

眞喜志好一さんが冒頭陳述

防衛局はオスプレイの配備を隠した

 法廷では、眞喜志好一さんが冒頭陳述に立った。

 〈意見陳述の要旨〉
本訴訟は被告翁長雄志沖縄県知事に対し、沖縄県警察本部長池田克文、警察本部警備部長重久克毅、警察本部会計課長片桐哲の三者にこれらの費用八五七万七五七一円と利息を請求せよという訴訟だ。パワーポイントの画面に沿って九項目の説明をする。
@SACOの欺瞞
ASACO合意に隠された米軍の目的
B安波訓練場を返し宇嘉川河口部を新たな提供水域として米軍は手に入れた。
C高江周辺の6か所の離着陸帯の選定理由が「米軍の運用上」の要求とされている。
D防衛局はオスプレイの配備を隠した。
E米軍の運用予定表によれば、すべてオスプレイのみの運用になっている。
F翁長雄志知事も知事選出馬にあたっての公約で反対を表明した。
G六都府県から派遣された機動隊員は、住民の排除だけでなく、「土人、支那人」と差別発言もした。
H二〇一六年一一月一一日に翁長知事は高江の着陸帯の再アセスも要求したが沖縄防衛局は無視している。高江のオスプレイパッド建設は県民意思と翁長雄志知事の公約に反して不当だ。
裁判長の正しい判断を期待する。

 弁論後のまとめの集会で代理人弁護士が次のように発言した。
三宅俊司弁護士「今後の争点は、今回派遣された機動隊に警察法二条、六条に照らして公金支出ができるのかどうかだ。現在県警の不足を補うために本土から出向している警察官にも影響する」。
池宮城紀夫弁護士「公安委員会の派遣依頼をはじめ、県議会でも追及しきれなかった事実がこの訴訟で出てくるかも知れない。県警の体質を明らかにし反撃しよう」。


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