もどる

    かけはし2017.年3月20日号

郵政本社前で抗議と要求をつきつける!


非正規労働者の正社員化と均等待遇を

ストライキで17春闘勝利を

3.6

200人で集会をかちとる

8時間労働で生活できる賃金を

今こそ格差の是正が必要だ



「働き方改革」
の欺まんを暴く
 三月六日、「一七春闘勝利!郵政非正規労働者の正社員化と均等待遇を求める、郵政本社前要請行動」が郵政労働者を中心に北海道から九州まで二〇〇人以上が参加して、午前一一時半から行われた。同行動は郵政産業労働者ユニオンと郵政倉敷労働組合による実行委員会が例年組織している闘いである。なお本社前行動に先だって、早朝、六五人が参加して練馬局と銀座局で宣伝行動が行われた。
 郵政産業労働者ユニオンの日巻直映委員長が主催者発言。「さきほど非正規労働者の均等待遇と正社員化を求める三万六五二五筆を郵政本社に提出してきた。郵政三会社は儲けを追求する営利事業化しているが、ユニバーサルな事業提供、すなわち地域性と公共性がその条件になっている。二万四〇〇〇を超える郵便局でユニバーサル事業の中核を非正規労働者が担っている。しかし正社員と非正規の仲間たちの間には大きな格差がある。われわれは誰でも八時間働けば生活できる賃金を要求する」と訴えた。
 連帯のあいさつに立った全労協の金澤議長は、「安倍首相の経営者団体への『賃上げ要請』が報じられ、時間外労働の上限ガイドラインがクローズアップされているが、実質的に経団連と連合のトップの間に認識の違いはないとも報じられている」と語り、「報道ではエンゲル係数が上昇している、とされている。これは労働者の生活困難を示す指標だ」と訴え、一七春闘での奮闘を呼びかけた。
 全労連の橋口事務局次長は「過労死ラインの超長期労働時間を容認する安倍『働き方改革』への総反撃を一七春闘で進めよう」と檄を飛ばした。

非正規の仲間が
次々にアピール
兼子交渉部長の経過報告に続き、労働契約法二〇条裁判(手当や休暇などでの非正規労働者への不当な差別の禁止を求める裁判)の原告から発言を受けた後、東京・王子、神戸中央、浜松東、呉市広の四人の非正規の仲間が「二五年間働いている。格差・差別のない社会を」「父と自分の給料を合わせてようやく家族をささえているのが現実」「業務への責任も誇りもないと当局から言われた」などの怒りの声を上げた。
続いて「これから一七春闘はいよいよ本番を迎える。安倍政権の『働き方改革』と真正面から対決し、労契法二〇条裁判の勝利と非正規差別NO!を掲げ、総がかりで春闘をたたかおう。非正規労働者の均等待遇と正社員化の実現はまさに労働組合の課題の柱であり、一七春闘はそれを実現するための春闘だ」と訴える本社前集会アピールを発した。
なお午後は議員会館で一二五人が参加して院内集会を行い、共産党の梅村さえこ衆院議員、田村貴昭衆院議員、山添拓参院議員、社民党の福島みずほ参院議員の四議員と共産党の山下芳生参院議員、吉良佳子参院議員、そして川田龍平参院議員の秘書がかけつけた。院内集会では、北海道から九州まで一七人の非正規労働者が処遇改善、非正規差別撤廃を訴えた。
郵政産業労働者ユニオンは七四・五%でスト権を確立し、一七春闘勝利の体制を作り上げている。 (K)

3.6

辺野古実・防衛省正門前抗議行動

「辺野古に基地を作るな
山城博治さん釈放せよ」

 三月六日午後六時半から、「辺野古に基地を作るな 山城博治さんを釈放せよ」と辺野古への基地建設を許さない実行委が呼びかけ、定例の防衛省への申し入れ行動を行った。
 最初に、MXテレビが辺野古新基地建設反対運動について、誹謗中傷の報道をしたことに対する抗議行動を続ける仲間が発言した。
 「一月一二日以来、毎週木曜日に一〇〇人以上で抗議行動を続けている。MXテレビは先週火曜日に、それほど間違っていないという見解を出した。三月九日、検証番組を作り報道するように再度申し入れを行う」。
 次に、辺野古埋立の環境問題についてFoeジャパンが防衛省との交渉を行ったことを花輪さんが報告した。
 「三月三日、交渉を行った。辺野古基地建設での埋立の疑問点を追及した。二月六日から工事を再開し、フロートを浮かべ、それを固定するためにコンクリートブロックを沈めている。また、四〇〇〇トンの船でボーリング調査も行っている。海底に新たな問題があるのか? 海底地形をきちんと調べていなかったのか。質問したがちゃんと答えなかった。サンゴ礁破砕には許可を得なければならない。これが三月で終わるので再許可が必要になる。国は名護漁協の漁業権を買い取り、知事の許可はいらないとしている。しかし、漁業法については知事の権限がある。これについてもきちんと答えていない。脱法の姿勢を改めさせなければならない。三月一六日、東京文京区民センターでの高江・辺野古の闘いの報告集会に参加を」。
 沖縄に帰って活動している下地さんが、この一年の闘いを振り返りながら、「力を結集してがんばらないといけない。沖縄に行ってほしいが行けなくても首都での闘いはいろいろできる。みんな必死だ。共にがんばろう」と訴えた。警視庁機動隊の沖縄派遣をやめるように求める住民訴訟が三月八日に開かれる。参加の訴えがあった。

オスプレイは
木更津に来るな
パトリオットミサイルはいらない!習志野基地行動実行委員会の仲間は「一月三〇日、航空自衛隊木更津駐屯地に、オスプレイ一機が八カ月間かけた整備のために飛来した。五年に一度整備の必要があるので順繰りにやってくる。木更津では三機まで整備できる。今、新潟・群馬で米軍・海兵隊と陸自で共同訓練をやっている。オスプレイは普天間基地に二四機、横田基地に一〇機、自衛隊が一七機と全部で五一機で運用する」と報告し、首都圏でのオスプレイ配備反対の必要性を話した。
沖縄一坪反戦地主会関東ブロックの仲間が山城博治さんらの公判日程(三月一七日、二七日、四月一七日)を報告し、三月一三日官邸前で抗議行動を行うと報告した。     (M)

コラム

「レポートの書き方」講座

 年に三〇数回ほど、複数の場所で講師をつとめている。講師といっても大学や専門学校ではない。いわゆる県や市町村主催の市民学校、自主サークル、行政の外郭団体などからの要請によるものだ。もちろんいくばくかの謝金は出る。一杯呑み屋なら一回の謝金で二度くらいは行ける額だから、ボクにとってはありがたい存在だ。ちょっとした小使い稼ぎにもなる。
 講義の内容は商売柄「文章教室」や「レポートの書き方」などがほとんど。中には「絵葉書に見る近代」と題した歴史講座を頼まれることもある。時間はほとんどが一コマ二時間単位。間に一〇分ほどの休憩を挟むが、二時間立ちっぱなし、レジュメを見ながらしゃべりっぱなしというのは、いささか疲れを感じることも。話しすぎて過呼吸になったという笑えないアクシデントもあった。だから講義のある前日は、深酒をしないよう、また十分に睡眠を取るように心がけている(少しは齢を重ねて利口になりました)。
 しかし、この一〇日間は、近年まれにみる講義ラッシュだった。曜日を追って振り返れば、先週の金曜日が「歴史講座」、終わってから、とある奉仕団体の会合に出席して痛飲、その翌日の土曜日は、早朝から自主サークルの文学散歩があり鎌倉へ。二日おいて火、水、木、金の「レポートの書き方」と続いた。そして、その合間に締め切り間際のこのコラムを執筆し、数冊の本を印刷所に下版。さすがこうも続くとヘロヘロもいいところだ。
 前述した「レポートの書き方」とやらは、県が第一線をリタイヤした六〇歳以上の方々を対象に、地域リーダー養成を目指す二年制の大学校でのカリキュラム。たぶんこの講義をお願いされてから、かれこれ一〇数年になるかと思う。その内容は、四〇〇字詰め原稿用紙四枚に、大学校で学んだことや体験したこと、今後の抱負を各々が執筆し、学校に提出することを前提に、原稿の書き方をわかりやすく説明することだ。
 以前は、仰々しくも「卒論」と称していた時期もあったと聞くが、ボクが受け持ってからは、「卒業レポート」と変わり、昨今では「作文」とさらに敷居が低くなった。しかし、皆一様に原稿用紙四枚は重荷らしい。そこで、このカリキュラムが登場したしだいである。
 と、もっともらしい話をしているボクだが、締め切り間際にならないと、パソコンにも原稿用紙にも向かわない怠け者である。いつもギリギリの瀬戸際になってようやく思い腰ならぬ、手指をあげるのだ。
 講義の中で話すのは、上手な文章を目指すよりも、わかりやすい文章を書く必要性。そのためには、行き当たりばったり書き始めるのではなく、原稿を書く前の準備段階、実際に執筆する時間、そして読み直し、推敲する時間の三段階に分けて書き進めることが望ましいと、自分のことを棚にあげて、本当の先生のように講義(?)しているから、まるでペテン師的な所業そのものである。
 何を証拠に、このコラムも行き当たりばったりで書き始め終わりに近づいた。それでは、このコラムのオチは何であるかと言えば、森友学園つかもと幼稚園なる胡散臭い場所で講演した安倍晋三首相の昭恵夫人やその取り巻き連中も、確信的なペテン師であるということだ。 (雨)

案内

朝日カルチャーセンター新宿

講座 ロシア革命再考

国学院大講師 森田成也

【新設】ロシア革命再考―シリーズ・ロシア革命100年
国学院大学講師 森田 成也
今年、2017年は、世界を震撼させたロシア革命が起こってからちょうど100年になります。ロシア革命によって生まれた最初の労働者国家であるソ連は、その後、スターリンの独裁、第二次大戦、戦後革命、冷戦という激動を経て、1990年には崩壊しました。今では、ロシア革命を単なる歴史の逸脱として否定的に見る見方が世界的に一般化しています。しかし、はたしてそうなのか? ロシア革命をロシア史と世界史の両方の観点から見直します。(講師・記)

4月16日(日曜) 15:00-16:30  1回
4月(1回)会員 3,024円一般 3,672円

【新設】マルクスとロシア革命―シリーズ・ロシア革命100年
ロシア革命100周年にあたる今年、ロシア革命の歴史的意味をマルクスからさかの ぼって考えます。レーニン、トロツキーを始め、ロシア革命を指導した革命家たちはすべてマルクス主義者を名乗っていました。そのマルクスはロシアにおける革命の可能性をどのように考えていたのか、マルクス以降、ロシアのマルクス主義者たちはロシア革命の展望をどのように描き出し、それがどのように実現されていった(あるいはされなかった)のか、そして革命勝利後、革命ロシアはどのような運命をたどったのかを、4回にわたって解説します。
【スケジュール】※事情により変更することもございます
1回目…「マルクス革命論の発展とロシア」
2回目…「プレハーノフからレーニンへ」
3回目…「1905年から1917年へ」
4回目…「トロツキーからスターリンへ」
2017年 5/7, 5/21, 6/11, 6/25
5月〜6月(4回)会員 12,096円一般 14,688円

申し込み 朝日カルチャセンター新宿 
電話03-3344-1941  10:30〜18:30  *日曜・一部祝日を除く

 


もどる

Back