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    かけはし2016.年9月5日号

シリア民衆への支援を!


FI青年キャンプ

爆撃と包囲攻撃をやめろ


  以下の声明は七月三〇日、スペイン、カタルーニャのカノヴェスでの、第四インターナショナル(FI)と連帯する青年キャンプ閉幕集会で採択された。ベルギー、英国、デンマーク、フランス、ドイツ、イタリア、オランダ、ポルトガル、スペイン、スイスから、さらにブラジル、メキシコ、米国の代表を加え、三五〇人以上がこのキャンプに参加した。不幸なことに、ギリシャの経済的困難を理由に、ギリシャの青年同志たちは一人も参加できなかったため、同キャンプは彼らにメッセージを送った。しかしながら、西サハラの一同志が参加し、このキャンプは、自決を求める彼らの要求を支持する声明を作成する機会を得た。これらの短い声明はシリアに関する声明に続けて公表されている。移民問題に関するもう一つの声明(次号予定)も遅れて公表されるだろう。

 以下の声明は七月三〇日、スペイン、カタルーニャのカノヴェスでの、第四インターナショナル(FI)と連帯する青年キャンプ閉幕集会で採択された。ベルギー、英国、デンマーク、フランス、ドイツ、イタリア、オランダ、ポルトガル、スペイン、スイスから、さらにブラジル、メキシコ、米国の代表を加え、三五〇人以上がこのキャンプに参加した。不幸なことに、ギリシャの経済的困難を理由に、ギリシャの青年同志たちは一人も参加できなかったため、同キャンプは彼らにメッセージを送った。しかしながら、西サハラの一同志が参加し、このキャンプは、自決を求める彼らの要求を支持する声明を作成する機会を得た。これらの短い声明はシリアに関する声明に続けて公表されている。移民問題に関するもう一つの声明(次号予定)も遅れて公表されるだろう。

民主的蜂起と
反革命の激突
アサド一族の情け容赦のない体制と対決し、自由、社会的公正、尊厳を求めたシリア民衆の蜂起開始から五年が経った。この蜂起は、チュニジアで始まり、全世界の民衆諸階級に対し模範となる闘争という姿で、北アフリカと中東に火を着けた、より幅広い地域的革命過程の一部だった。今年三月、一時休戦の中で、同じ要求を支持する何百というデモがあらためて毎金曜シリア中で起きた。この国の民主派諸勢力が生き続けている好例は、アサド、アル・ヌスラ、またダーイシュに反対する先頃のマーラト・アルヌーマンにおける諸々のデモだ。同じことは、カフランベルに関して、あるいは爆撃から人びとを救い出すために毎日命をかけている「白ヘルメット」についても言うことができる。
シリアの人びとはすぐさま、この何十年かではもっとも暴力的な反革命に直面した。アサド政権とその同盟者は、つまりイラン人のパスダラン(イラン革命防衛隊)、ロシアのジェット攻撃機、ヒズボラ、さらにイラクやアフガニスタンから来た他の宗派主義民兵は、民主的蜂起に罰を与えようと、あらゆるタイプの武器を使用した。それは、樽爆弾から、狙撃手、大量拷問、包囲攻撃、宗派的虐殺、化学兵器にまで広がっている。五〇万人以上がアサド政権とその同盟者によって殺害され、彼らは非戦闘員の死の九五%に責任がある。人口の半分に当たる一〇〇〇万人以上が追い立てられるか、近隣諸国に向けシリアから逃れた。

様々な反革命
に諸国家の影
アサドは二〇一一年、彼の牢獄からジハーディストたちを釈放し、その後、「シリア民衆は一つ」と唱和する革命の精神、および自由シリア軍(FSA)を破壊する鮮明な目的に基づいて、また国中に宗派主義を広げるために、ダーイシュという成長するばかりのガンを無傷のまま残した。アサドとダーイシュは、宣伝のためだけではなく軍事的理由のためにも、互いを必要としている。両者は、シリアに最後に残る二つの選択肢となることを夢見ている。
アサドは神話とは異なり、イスラエルによるシリア国内での攻撃を何回も、一指も動かすことなく容認してきた。彼の政権はまた、二〇〇四年にクルド諸民衆を暴力的に弾圧し、どのような解放闘争に対しても真の友人ではない。人道に対するアサドの犯罪に対してはどのような弁解もあり得ない。
この多側面にわたり極度に暴力的な反革命はわれわれすべてに関係している。すべての世界的大国と地域大国は、あれやこれやの方法で、真の民主的で非宗派的シリアに反対している。そこには、ダーイシュにのみ焦点を絞り、ロシアとの取引を間に入ってまとめたいと思っている米国が含まれている。また、革命の信仰化を支援しているカタールとサウジアラビアの反動政権、北部におけるクルドの自治に反対し、難民を止めるための悪名高いEUとの取引を行い、ダーイシュの支持者がシリアに向かうことを容認したトルコもいる。

民衆への必要な
あらゆる支援を
人道的連帯と国際主義が、こうした反革命がどのようにして何千人という難民を欧州への途上で死に追いやっているか、それがどれほどダーイシュの犯罪的ならず者たちと大量暴力行為の高まりを、さらにわれわれの国内多くにおける極右とあらゆる警察国家のほとんどを育てているか、これらをわれわれに理解させる。
われわれは若い国際主義者として、アサドとダーイシュという反動的なオルタナティブと帝国主義の競合車たち、この間での選択を拒絶する。そして、シリアで闘争している民衆に対する、何十万人ものシリア人の自由と生き残りを確実にするために堅持されている自己組織化された諸組織に対する、また極めて均衡を欠いた軍事的力関係にもかかわらず生き延びている民主的な諸部隊に対するわれわれの支持を、あらためて強く主張する。
今日シリア国内では、一四〇〇万人の人々が包囲下で暮らし続けている。彼らには、食料、医療、清潔な飲料水、また他の基礎的な必需品が欠けている。彼らはまた、世界から切り離されてもいる。七月半ば以後、アレッポ東部からの最後に残された補給路が親アサド諸勢力によって切断された。そしてこれが、三〇万人の人びとを切迫した飢餓の脅威下に置き、彼らのいのちを危険にさらしている。同時にダラヤ市は、親アサド諸勢力の侵攻に直面し、虐殺の危険を前にしている。国連それ自身は恥知らずにもその搬送方法に関し、人道主義的救援ではなく、「ひざまづくか飢えるか」という政策の点でアサド政権と協力している。
前進する唯一の道が意味するものは、アサド政権の取り除き、および民衆に対し社会的公正を保証する世俗的で民主的な体制への、またクルド民衆の自決権への支持だ。カタルーニャに結集した第三三回革命的青年国際キャンプは、連帯を求めるシリア民衆の叫びに答える。

▼今すぐすべての爆撃を、特に医療施設への爆撃を止めろ。
▼今すぐ包囲攻撃をやめろ。
▼国境を開放し、難民への具体的支援を。
▼今包囲下にある地域に即時人道的援助を入れろ。爆弾ではなく援助物資を落とせ。
▼シリアの民主的諸組織と諸勢力に対するあらゆる必要な物質的援助を。

永久革命万歳!
(「インターナショナルビューポイント」二〇一六年八月号) 

メキシコ

教員ストライキ三カ月

新自由主義的教育改革に痛打

革命的社会主義者調整委員会

 一九八〇年代から連続的に極めて暴力的な親自由主義の反改良攻撃にさらされてきたメキシコで、三カ月に及ぶストライキを闘ってきた教育労働者とその支援者たちが、遂に政府を交渉に引き出した。闘争は、新自由主義的教育改革への抵抗だが、保護者とも一体となった闘争が「非妥協」という政府の基本路線に打撃を与えた。以下のアピールはこれを受けて、今後求められる闘いへの呼びかけを含めて出された。(「かけはし」編集部)


脅しに屈しない
決起が広がった
 全国教育労働者調整委員会(CNTE)とエンリケ・ペニャ・ニエト政権内閣間の交渉開始は、巨大な規模の中傷キャンペーン、運動の活動家に対する選択的殺害、大量発砲、一ダースに上る運動指導者の投獄、また「忍耐の限度を超えた」という政府の脅しが教員たちのヒロイックな決起を脅しつける上で十分なものではなかった、という明らかな信号だ。事態はそれとは全く反対だ。この決起は何とか、「法の交渉に向かうことはあり得ないだろう」と語ってきた政府の非妥協的姿勢を打ち砕くことができたのだ。
 CNTEのストライキは、ミチョアカン、ゲレーロ、オアハカ、チアパス各州、さらに国の他の多くの地域でこの五月に始まった。この組織は、職の保証に対する彼らの権利、無料の教育、また世俗的かつ社会的さらに民族的な教育内容を防衛する点で、教員労組部門においては唯一の代わりとなる左翼だった。ちなみにここに挙げた防衛対象は今日、諸々の国際的な経済的大権力が指示する個人主義的基準によって危機にさらされている。
 このストライキは、ほぼ一三〇万人を抱えるラテンアメリカ最大の労組だが、腐敗し官僚主義に毒された全国教育労働者労組(SNTE)内部の民主的潮流である、約三〇万人をメンバーにもつCNTEによって主導された。一方先の労組機構は、現在の連邦政府の諸指令に完全にへつらっている。しかしこのストライキは、保護者たちや他の民主的諸労組から精力的な支援を得続けてきた。そしてその支援は、いまだ「チャリスモ」として知られる労使協調企業主義的/制度的革命党(PRI)支配のくびき下に置かれた、新たな部門にも広がることになった。
 CNTEの教員たち、女性と男性は、仕事の放棄に加えて、彼らの運動を強め見えるものとするために、さまざまなあらゆる動員形態を使ってきた。これらのうちでもっとも強力なものは、国内大企業と多国籍大企業の製品輸送を止めるために、主要高速道路と鉄道線路を封鎖状態に置くことだった。これらの行動は、これら企業の所有者の利潤をかみ切ることとなり、自動車産業や卸売り業、また小売業といった、経済の鍵を握る諸部門の機能に悪影響を与えた。
 オアハカ州にある一つの町、ノキクストランでは軍警察が、先住民教員と町の住民による封鎖の一つを支援していた一ダースの人々を殺害した。この事件は、時を追って不人気となっている政府の犯罪的な本性を暴き出し、運動を急進化し、強化した。
 この情勢は政府に、来年の地方選における現政権党であるPRIにとっての否定的な影響を覚悟しない限り政府がCNTEを打ち破ることは当面できないということ、また幅広い社会的爆発という可能性が現実的なものだということ、これらを指し示した。彼らは、「紛争を管理する」ためであろうが、沸騰しあふれる怖れのある運動の熱を一時的に冷ますと思われる何らかの種類の合意に達するためであろうが、交渉の席に着く必要があった。

戦略めぐる討論
と連帯の継続を
この交渉開始は、大きな障害なしに新自由主義改革を強要することに慣れてきた支配階級には、完全なショックとして現れた。ブルジョアジーはいくつかの声明でその憤激をあらわにした。たとえばビジネス調整評議会の声明は、冷笑的に「法と秩序の尊重」を要求し、全政党は「もっと大規模な抑圧に含まれる政治的コスト」を当然のこととして引き受けなければならない、と述べた。あるいは産業連合会議所の声明は、「投資と職の創出を止める」と脅した。
メキシコブルジョアジーは十分に分かっていることだが、CNTEと今日運動に参加している他の諸層の背後には、労働者階級強化の進行に道を開く十分な潜在的可能性、また新自由主義的な「諸改革」を打ち砕く可能性がある。CNTEが政府の教育改革を打ち砕くまでその動員を続ける決定を行うか、あるいは、改革の撤回、政治犯の解放、解雇された労働者の復職、改革が強要する試験の懲罰的性格の取り消しといったことを要求し続けながら、またそれ自身を全体としてのSNTE内部で強化しながら、暫定的な合意を受け入れるか、そうしたこととは関わりなくわれわれは、このすばらしい運動を連帯で包み込むことを続けなければならない。
CNTEが率いた今回の闘争のような大闘争の熱気の中でこそ、諸労組は、社会内の力関係変革に向けた戦略的な目標を討論し提案する必要がある。もっとも重要なことは、どの労組も、その大きさや強力さとは関わりなく、この国の進路を変える十分な力をもっていない、という事実を理解することだ。必要とされているものは、もっとも幅広くもっとも規律のとれた階級の団結、そして階級それ自身のそうすることを可能にする一つの政治的提案だ。それこそが、何十もの労組と共同機関が「新労働者連合」を建設しようと取りかかっている理由だ。

▼CNTEの闘争万歳!
▼新自由主義教育改革粉砕!
▼全政治犯に自由を!
▼エンリケ・ペニャ・ニエト打倒!
二〇一六年八月一一日、メキシコシティー
(「インターナショナルビューポイント」二〇一六年八月号)


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