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    かけはし2015.年3月30日号

責任逃れ・賠償遅延許すな


3.11 東電前アクション!が首相官邸と東電に抗議

生きる権利を奪ってはならない


二次的加害の
責任を追及
 三月一一日、東電前アクション!主催で、「原発事故から満四年・三・一一東電本店前アクション 東電と国の二次的加害=責任逃れと賠償遅延を許さない!」が行われ、一〇〇人が参加した。
 東電前アクション!は、「抗議の最前線にいるのは、本来は私たち首都圏の人間ではないはずだ」という問題意識を持ち続けながら、事故直後から東電本店前や東電株主総会会場で、そして毎年三月一一日には東電本店前で抗議アクションを行ってきた。
 この日の行動は、@東電の意図的な賠償遅延A被ばく量が基準を超えた労働者は使い捨てB国の被害者救援の放棄と過剰なまでの東電救済C「原発事故子ども・被災者支援法」を骨抜きD「事態はコントロールされている」と国際社会に嘘をつき、東京でのお祭り=オリンピックを招致した安倍首相E汚染水の海洋投棄を漁業関係者に隠し続けた安倍政権を厳しく糾弾し、「東電と国の二次加害を許さない。許してはならない。三・一一を加害者追及の日に!」として取り組んだ。

放射能ブロック
発言を撤回しろ
前段行動として午後五時から安倍首相あてに「放射能ブロック発言を撤回せよ」などの申し入れ行動を首相官邸前で行った。
北海道の改憲阻止市民行動は、「三・一一天皇出席の震災追悼式典―全国一斉黙祷反対!集会・デモに参加し、ここにきた。泊原発があり、大間原発が作られる。さらに日本原子力研究開発機構・幌延深地層研究センターがある。三つをテーマに原発反対運動を取り組んでいる。安倍政権の原発・戦争政策を厳しく弾劾していこう」と訴えた。
つくばの仲間は、「三・一一以降、体調不良になった。病院のたらい回しの結果、甲状腺機能、副腎ホルモン機能が低下していた。放射能が原因と言い切れない社会的雰囲気がある。個人の責任へと追い込まれている。原発事故と体調不良について言い続けていく。原発はいらない」と発言。
つくば脱原発テントは、つくば駅前でテントを張って署名活動を取り組んでいることを報告し、「テントを出すと、何人も署名しにくる。関心が薄くなってきたと言われるが、そんなことはない」と強調した。
子ども脱被ばく裁判は、「昨年八月二九日に提訴した。原発事故によって浪江町から避難しているが、四年たっても帰れない。一〇〇万人に一人の甲状腺ガンが三八万人で一一七人がガン、ガンの疑いのある人数だ。これで原発事故と因果関係ないといえるのか。責任をとれ」と批判。

東電本店前で
抗議アピール
栗原学さん(東電前アクション!)は、原発再稼働反対など「安倍首相および日本政府に対する要請文」(別掲)を読み上げ、内閣府に申し入れを行った。
木幡ますみさん(原発いらない福島の女たち、事故後に大熊町から会津若松市に避難中)は、「復興だ、復興だと言って、何も解決していない。原発事故や放射能のことを何も言えない雰囲気がある。東電の賠償金が打ち切られた人は、ローンを抱えながら困難な生活が続いている。復興住宅にしても財政負担が多くて入れない人もいる。自主避難した人たちも必死に生きている。ともに頑張ろう」と訴えた。
「人間は幸せに生きる権利があるはずだ。生きててよかったと実感できる生活をする権利があるはずだ」と発言した。
首相官邸に向けて抗議のシュプレヒコール後、東電本店前に移動。途中、経産省前テントに立ち寄り、エールの交換。不当判決を許さずテントを守り抜く決意を打ち固めた。
午後七時、東電本店前で「東電と国の二次的加害=責任逃れと賠償遅延を許さない!」をメインに次々と東電に向けた抗議アピール。その後、参加者は東電に対する申し入れ(別掲)を行なった。
さらに発言が続き、東電本店に向けた抗議のシュプレヒコールをたたきつけた。        (Y)

申し入れ書

安倍晋三首相および日本政府への要請文
          二〇一五年三月一一日

東電前アクション!
原発いらない福島の女たち・木幡ますみ


二〇一一年三月一一日に発生した東日本大震災と福島原発事故から丸四年を迎える今日、私たちはあらためて安倍晋三首相に以下のことを申し入れる。

一、 安倍首相がオリンピックの東京誘致のプレゼンテーションの際に行ったスピーチにおける「汚染水の影響はブロックされている」発言は、現状をまったく反映されていないどころか、汚染水が漏れ続けている現状を虚偽で糊塗するものだと考える。
この二月にほぼ一年に渡って漏れ続けていた超高濃度汚染水について、菅官房長官があらためて「ブロック」発言を繰り返していることも許し難いものだと考える。
この「ブロック」は発言は、根拠のない「新しい安全神話」であり、この発言によって被災地住民に無理な帰還を促し、放射能被害の賠償打ち切りの根拠となり、「収束」作業に携わる現場労働者に過重な負担を強いる結果となっている。

 したがって、安倍首相はただちに「ブロック」発言を撤回して、あらためて全世界に向けて放射能を拡散し続けている事態を謝罪すること。そして、民間の有識者も含めた「委員会」で十年先を見越した被害予測マップを作成すること。

一、 福島第一原発の「収束」の現場は、労働環境の劣悪化こそが作業をさらに困難にさせていると言わざるを得ない。政府は、自らを「収束」の事業主体とし、労働環境から現場管理まで責任を持つこと。

一、 多重下請け構造を一掃して、すべての作業員を「準公務員」扱いにして、政府が賃金・労働環境・健康管理を行うこと。とりわけ、健康管理は原発事故前に従事した労働者も含めてさかのぼって調査し、補償すること。

一、 放射能が依然として漏れ、拡散し続ける現状において、福島および東日本全域の住民の健康被害への恐れは充分に根拠のあるものだと政府は考えなければならない。
したがって、福島県民を優先的に東日本全域の希望するものの健康調査を政府として実施すること。また、調査のデータ隠ぺい・改ざんは許されるものではなく、結果を公正に発表すること。
福島および東日本全域において「避難を希望するものの避難する権利」を政府として保障すること。このことは、避難先の衣食職住を政府として保障することにほかならない。

一、 文部省管轄の「原子力損害賠償紛争解決センター」(ADR)は、東電ではなく住民・被害者の立場に寄り添った調停を行うこと。そして、放射能が依然として拡散し続けている現状から出発した調停を行い、訴えを足げにした打ち切りなどは行うな。2012年に超党派の議員立法で成立した「原発事故子ども・被災者支援法」の趣旨の骨抜きをやめ、住民・被害者本位の支援を政府として誠実に実施すること。

一、 福島原発事故の第一の加害当事者である東京電力を解体・破たん処理し、資産を売却して被害者賠償に充てること。そして、東電管轄の電力供給事業を非営利の国有事業体とすること。

一、 福島原発事故の影響がさらに拡大している状況において、他の原発の再稼働を目論む安倍政権の姿勢は絶対に容認できない。川内、高浜、およびあらゆる原発の再稼働に向けた動きをただちにやめること。すべての核施設の閉鎖と原子力艦船の日本寄港の禁止をただちに実施すること。

 以上の項目の実施を安倍首相、および日本政府に求めるものである。

申し入れ書

東京電力株式会社取締役会長 數土文夫 殿 取締役社長 廣瀬直己 殿

  東電前アクション!
  原発いらない福島の女たち・木幡ますみ

 私たちは三・一一原発直後から貴社の本店前で責任追及を続けてきた。私たちは貴社が、事故後さらなる加害、「二次加害」を行っていると認識している。私たちは二次加害を直ちにやめるよう要求する。具体的には、以下の5点を要求する。

1 汚染水の海洋流出を隠してきたことを、周辺地域に、そして世界に謝罪すること。
汚染水の海洋流出は、周辺の水産業等への加害行為であるだけでなく、地球環境に対する加害行為である。これを隠ぺいしてきたことは世界に対する、地球に対する侮辱行為である。私たちは貴社に対し、真摯な謝罪を要求する。

2 「収束」作業員を使い捨てにする多重下請構造を直ちにやめること。
多重下請構造による責任逃れをやめ、「収束」事業主体として、全ての作業員の安全と健康に対する責任を持つことを、私たちは貴社に要求する。

3 被害者への賠償「出し渋り」、賠償の遅延をやめること。
困窮する被害者に対して賠償を遅らせることで、早期解決を求める被害者を低額妥結に追い込む貴社の手口は、まさに二次加害と言って過言ではない。貴社はいつまで加害行為を続けるのか。直ちに賠償の遅延をやめよ。

4 被害者への賠償の「打ち切り工作」をやめること。
先日貴社は営業賠償打ち切りの延期を決定したが、そもそも事故後5年で賠償を打ち切ろうとする態度が不誠実である。貴社は周辺地域の人々に「絶対安全」と言い続けてきた。そうやって地域の人々を騙してきたことへの責任をとことん取るべきだ。

5 資産を売却して賠償に充てること。
本来、3・11事故への被害者賠償は、貴社の資産から支払われるべきである。その不足分を国が、つまり私たちが納めた税金から支払うとしても、それに先立って貴社が全ての資産を売却処分し賠償に充てるべきである。
ましてや、賠償用の財源を得るために柏崎刈羽原発を再稼働させたい、などと経営陣が口にするのは、破廉恥ですらある。
経営陣全員でこの申し入れを共有し、直ちに対応に着手することを求める。

3.7、3.11天皇出席の「震災追悼式典」反対

「全国一斉黙祷」に異議あり!

責任回避のセレモニーを許さない


事の本質隠す
イデオロギー
 「天皇出席の震災追悼式典・『全国一斉黙祷』反対! 原発推進・国家責任回避のセレモニーを許さない! 3・11を反原発と責任追及の日に!」をメインテーマに、3・7討論集会と3・11デモが行われた。主催は3・11行動実行委員会。
 三月七日、千駄ヶ谷区民会館で行われた集会のメインスピーカーは小倉利丸さん(富山大学教員)と桂武さん(全国一般全国協いわき自由労組)の二人。
 小倉さんは東日本大震災と福島第一原発事故の直後に出された天皇メッセージの「海外においては、日本人が取り乱すことなく助け合い、秩序ある対応を示していることに触れた論調も多いと聞いております。これからも皆が相携え、いたわり合って、この不幸な時期を乗り越えることを衷心より願っています」という内容にふれながら「取り乱すことなく助け合い」と語ることによって「この大惨事が誰の責任か、ということが語られず、語るべきでない、語る必要もない」という方向に集約されてしまったことを批判。この「慰霊」の言葉は、きわめて政治的な、事の本質を隠蔽するイデオロギーに貫かれていたにもかかわらず、そのことに多くの人たちが気づかず、あるいは過小評価してしまった、と指摘した。
 そして、小倉さんは「原発のゴミ」について、「人がいないところを核のゴミ捨て場に」ではなく、自然・生態系が破壊された大都会こそ「原発のゴミ捨て場にふさわしい」という議論が起きてもいいのではないか、と問題提起した。
 桂さんは、被ばく労働者が切り捨てられ、生命の危険にすらさらされている現実を訴えながら、いわき自由労組が社民党いわき総支部とともに、原発の収束・廃炉・除染にたずさわっている労働者の雇用、賃金、健康、権利を守るためにフクシマ原発労働者センターを立ち上げたことを紹介。資本の総意で動かされている原発に対して労働者が労働組合を通じて闘うことの意義と重要性を強調した。
 ちなみに「社民党いわき総支部」という形での参加のあり方は、既存の労働組合が労組としての反原発・被ばく労働者支援にきわめて消極的である中で、反原発の運動に取り組んできた旧全逓の労働者たちが社民党の地域支部を動かして結集したものだとのことである。

天皇主義右翼の
妨害はねのけて
三月一一日「国立劇場」で開催された天皇・皇后出席の「追悼式典」での「全国一斉黙祷」に対して、「3・11行動実行委」は当日の一時半に日比谷公園に結集して集会。北海道、茨城、東京の三鷹・立川、静岡、関西などからの発言を受けて、午後二時二〇分に約九〇人で霞門からデモに出発。
大量の私服警官、制服警官がつきまとう中で、関西電力、中部電力へ「再稼働阻止」の抗議のシュプレヒコールを上げ、さらに一斉黙祷の時間である午後二時四六分(大地震発生の時間)には東京電力本店前で責任追及と補償を求める訴えをぶつけた。東京電力前では在特会などの「原発推進・天皇賛美」の右翼が「東電防衛」のために集まっていた。原発推進と天皇制イデオロギーが一体のものであることを象徴するような構図だった。
デモはさらに数寄屋橋から再び東電前を通って、日比谷公園にもどるコースを、最後まで元気いっぱいに「原発なくせ」「いっせい黙祷反対、天皇制反対」の声をとどろかせた。(K)


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