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    かけはし2015.年3月30日号

「あらためて事故に向き合う」


3.7 福島原発事故緊急会議連続シンポ

被害者の声と結びついた闘いを



「自主避難」者
の悩みと葛藤
 三月七日午後一時半から、福島原発事故緊急会議は連続シンポジウムの八回目として「3・11から4年――あらためて福島原発事故に向き合う」を東京・原宿の千駄ヶ谷区民会館で行った。参加者は四五人。この日の問題提起者は三人。
 一人目は、福島県三春町から東京に自主避難してきたましこりかさん。ましこさんは和牛を飼う有機栽培農家のお母さんで、夫と娘、そして夫の両親といっしょに暮らしていたが、震災後、小学校に上がったばかりの娘と二人で避難し、いま東京都下で生活している。NPO法「ココロとカラダを育てるハッピープロジェクト」代表理事、「つながろう!放射能から避難したママネット」代表として、同じように放射能から子どもを守るために、悩みと葛藤を抱えながら被災地からの避難を選択した若い母親たちが、孤立しないようにするための活動を行っている。
 ましこさんは、同じ三春町でも自分たちの居住区域は毎時2・2マイクロシーベルトの放射能線量を記録していた。そうした中で子どもを守る親の責任として自主避難することにしたが、避難が長引くにつれ、家族離散、二重生活による家計の負担、見知らぬ土地、同じ境遇の人と出会えないなどの問題が重なり、非常な重圧が母親にかかってくることを話してくれた。
 二人目は「再稼働阻止に向けた取り組み――福島の女たちとともに」と題して、再稼働阻止全国ネットの青山晴江さんが報告。青山さんは、帰還困難区域を福島の女たちとともに訪れた画像を紹介しながら、安倍政権がうたう「復興」の掛け声とはうらはらの四年後の現実を説明した。
 そして今、再稼働が呼号されている鹿児島県川内原発や、福井県高浜原発での攻防、原発立地の女性たちが「福島の女たち」とつながりながら活動を積み上げていることを紹介した。

「海洋汚染」は
止まらない
三人目に、たんぽぽ舎の山崎久隆さんは「福島第一原発の実態――止まらない海洋汚染」と題して報告した。山崎さんは依然として続く1〜3号機燃料プールの危機、実効性のない汚染水対策、さらに二月二五日に明るみに出た「汚染水の外洋垂れ流し」について「日々起きている汚染水の流出を隠ぺいしつつ、対策も取らないまま一年近くをいたずらに経過させた責任は大きい」「今回は、セシウムとストロンチウムで、おもに事故時に敷地、建物、瓦礫などの上に降り注いだものが、その後雨水に流されて排水溝に入り、そのまま外洋に流れていたことが明るみに出た問題」と指摘。
「東電は、事故時に空中に放出した放射性物質については、その後どこからどんな経路を辿って海に入ろうとも『東電の管理責任はない』と考えている。つまり敷地内に効果したセシウムやストロンチウムが、雨水とともに流出することを『管理対象』と認識せず、そのまま放流してよいと考えているのだろう」と批判した。
そして「現場のコントロールを今のような体制で進める限り、次に起きる地震や津波で、容易に大量の汚染水が海洋流出してしまうだろう。『今そこにある危機』にこそ全力投入を」と強調した。
質疑応答の後、被ばく労働を考えるネットワークのなすびさんから工程優先で現場にしわよせが押しつけられ、労災事故が頻発していることが報告された。再稼働阻止全国ネットの沼倉さんは川内、高浜原発再稼働阻止に向けて取り組まれている行動を紹介した。三月二日には、六〇〇人が参加して福岡市で九電本社行動が取り組まれたが、九電の広報担当は「われわれは世論で動くわけではない」と居直ったという。
最後に原発事故被害者の救済を求める全国運動からのアピールで、四年目の3・11を目前にして、現地・被害者の声と結びついた脱原発の取り組みを強めることが確認された。   (K)


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