2.20 15けんり春闘経団連要請・抗議行動
非正規、正規、官民を貫く賃上げを勝ち取ろう
|
雇用破壊やめろ
賃金を上げろ
二月二〇日、15けんり春闘全国実行委員会は、今春闘第二波行動として東京総行動と共同の経団連要請・抗議行動を呼びかけ、丸の内の日本経団連前には正午過ぎ数々の組合旗が立ち並んだ。
日本経団連が旗を振る雇用破壊や賃金破壊、また原発再稼働推進を先頭にする社会への敵対に、労働者の怒りと対決の意志をはっきり突け付けようとの行動だ。非正規労働者や中小企業労働者の賃金や諸条件が置き去りにされている現実に立ち向かう闘いが屈することなく展開されていることを、それをつなげ敵の総本山に集中することで、連合の闘争放棄を食い破り社会の表に突き出そうとの思いも込められている。
集会は、15けんり春闘共同代表の一人である松本耕三全港湾委員長の主催者あいさつから始まった。松本委員長は、経団連主要企業が内部留保を積み上げ、役員報酬をつり上げる一方で、労働法制の破壊を先導し、原発再稼働に血道を上げ、その上法人税引き下げまでかすめ取るという、社会的責任の一片すら放棄する姿を厳しく指弾、彼らに社会的責任を果たさせる労働者の闘いを力を合わせ何としても作り出そう、それと一体的に、賃上げは闘い取るものという当たり前のあり方を自らの闘いで貫徹しよう、と力強く呼びかけた。
結集した労働組合、争議団からの決意表明がそれに応えた。中でも郵政産業労働者ユニオンの代表は、郵政職場では昨秋から全国で重大死亡事故が頻発していること、その当事者がすべて期間雇用の非正規労働者であること、その補償が労災保険補償のみであり退職金すらなく、死んでまで差別されていることを怒りを込めて報告。そして労働契約法20条に基づく差別是正提訴に対しても経営が頑なな対応を崩さないことを糾弾した上で、それを許さず今春闘でもストライキで闘うと決意を表明した。
JALなど争議
組合がアピール
JAL原告団からは、法的判断を逃げた最高裁の拙速な控訴棄却をはね返し、安全運行の確保と首切り自由社会阻止のためにも闘いを積み上げ、経営判断による解決を徹底追求するとの決意が表明され、さらなる支援が訴えられた。
フィリピントヨタでの労組破壊と不当労働行為に対する現地の闘いに連帯して運動を続けてきた仲間からは、グローバルな労働者抑圧を許さないためにも日本における大企業の労働者抑圧と対決する重要性が訴えられ、合わせて午後に予定されているトヨタ本社での抗議・要請行動への結集が呼びかけられた。
関西からは大阪ユニオンネットワークの垣沼陽輔さんが発言。大阪では前日に春闘決起集会が行われたことを紹介した上で、都構想住民投票を焦点に橋下との闘いが緊迫した局面に入っていることを報告、それに勝ち抜くことを見すえつつ、非正規率が四〇%を超えている大阪の現実ときっちりかみ合った闘いを貫徹する、と決意を明らかにした。
ストライキで
闘うと決意表明
これらの発言が続くあいだ日本経団連への要請団が送り出されたが、経団連は今年も要請受け入れを頑なに拒否した。それは、彼らが賃上げを行うとしても、それが大企業のみのものでしかないことを暗黙の内に明かしている。結集した労働者は、そんなことは闘いで打ち破るとの意志を、断固としたシュプレヒコールと金澤全労協議長の音頭による団結ガンバローで明らかにし、午後の行動に向けこの場での行動をひとまず終結した。
そして朝方の国交省を皮切りに各争議事業所に対する抗議行動を連ねる東京総行動は、この行動の後さらにフジビ、トヨタ、日本郵政に向けた行動を配置、経団連前行動参加の労働者も多くがそこに合流した。
メディアの春闘報道は、安倍首相の賃上げ要請と大企業経営の「前向きな」反応を盛んに取り上げながら、大企業経営者がどの程度の賃上げに踏み込むかの観測にのみ終始している。春闘と言いながらそこに労働者の闘いはない。それは必然的に、大企業正規雇用労働者以外の圧倒的多数の労働者が取り残されることを暗黙の内に当然視させるものとなる。
そうさせない闘いを共同した力で登場させることが痛切に求められている。この日の行動はそこに向けた一つの挑戦だが、労働法制破壊をはね返す闘いを含め、現場で闘いつつ共同を広げる道を何としても探り出すことが急務となっている。 (神谷)
2.20朝鮮高校生裁判支援全国統一行動
朝鮮学校で学ぶ権利を
排除・差別を許さない
二月二〇日午後四時から、文科省包囲行動が取り組まれた。数百人の朝鮮高校生や朝鮮大学生らが朝鮮高校無償化を求めるゼッケンや横断幕を掲げて文部省前に集まった。最初に、文科省交渉を行った長谷川さん(「高校無償化」からの朝鮮学校排除に反対する連絡会代表)が報告した。
「朝鮮高校校長、生徒、オモニが民族教育の灯を絶対に消さないために全国各地で立ち上がっていることを訴えた。韓国のウリハッキョと子どもたちを守る市民の会は、哲学をもって教育を行うと語った」と報告した。そして「国連人権委員会で、日本政府は排除の理由を述べたがそれは民族教育の排除とは関係がないと受け入れられなかった。マスコミも動かしつつある。これはかつてないことだ。空気が変わろうとしている。日本社会を変えていこう」と長谷川さんは訴えた。
無償化の適用は
当然の権利だ
続いて、参加した朝鮮高校生や卒業生が次々に、「排除」がいかに人権を無視したものか痛切にそしてこれがいかに人生に関わる問題なのかを熱烈に訴えた。「怒りが声となる」とする歌やシュプレヒコールを続けた。
「ふみにじられるのはいやだ。無償化の適用は当然の権利だ」。
「自由と平等という価値観が日本にはあったはずだ。これが変わるのはおかしい。無償化から除外されたのが悔しい。黙って引き下がらない。ずっと闘っていく」。
「いっしょに汗を流してきた。朝鮮がなぜ差別されるのか、日本と朝鮮の架け橋になることに誇りを持っている。改善されることを強く要求する。最後まで闘う」。
「一六年間民族教育を受けて、愛をもらった。自分自身のアイデンティティを持って、日本社会の中で堂々と生きていく。真の朝日国交回復のためにもがんばる」。
韓国からかけつけたソンさん(韓国のウリハッキョと子どもたちを守る市民の会)が韓国での連帯行動について報告した。
「昨年六月一三日に多くの人が集まって市民の会をつくった。署名活動をして、一万筆以上集め、日本の文科省に提出した。『60万回のトライ』の映画会を韓国国会で行ったり討論会もやった。日本大使館前抗議行動を行っている」。
「苦難の歴史、差別を受けてきた。皆さんの運動は孤独ではない。必ず勝利する。これは正義だから」とソンさんは連帯のあいさつをした。
次に全国統一行動について全国から参加した仲間が報告した。
福岡、「六時から県民集会を開く。二〇一三年に裁判を起こした。六〇人の弁護団が作られ、四回裁判が行われた。傍聴者を少なくする、意見陳述を一部認めないなどの裁判所のいやがらせもあるが闘っている」。 広島、「県庁前座り込み、署名活動を行い、夜集会を開く。明日は討論集会を行う。広島市は補助金もカットしている。ねばり強い要請行動によって、市長も朝鮮学園が大切だ、交流事業をやると言い始めている。県は難しいが何かしたいと言う。少しずつ、補助金再開に向けて動いている。希望をもっていきたい」。
千葉、「昨年、県民ネットワークをつくった。昨日、県民集会をもった。千葉県、千葉市・船橋市など朝鮮学校がある行政は一切の補助金がないので、要請行動を行っている」。神奈川、「先週の金曜日、一五〇人で県民集会を開いた。補助金のカット問題で前進的解決ができた。一定の成果が上げられた」。兵庫、「宝塚で座り込みをやっている。朝鮮高校生が自治会といっしょになり行事に参加し、地域社会になくてはならない存在になっている。一億円を出していたが昨年から減額した。学校ではなく、子どもたちに支給されるべきものだ。六二人が訴訟を起こした」。練馬、「二〇一〇月に会を結成し、毎月二〇日に行動日として、駅頭で宣伝活動をしている」。
文科省の向かい側、権利総行動の一環で郵政会社に対して要請に集まった全労協の仲間が連帯のあいさつにかけつけた。
文科省に「朝鮮高校無償化」を行え、「排除をするな」、「差別をゆるさない」など、シュプレヒコールを繰り返し行動を終えた。(M)
「改正」ではなく「改悪」
朝鮮高校生が日本全国で
原告として立ち上がる
二月二〇日午後四時から、文科省包囲行動、二月二一日全国集会(東京朝鮮高校にて)が「朝鮮学校で学ぶ権利を 朝鮮高校生裁判支援全国統一行動」として行われた。主催は朝鮮高校生裁判支援全国統一行動実行委員会。
二〇一三年二月二〇日、安倍内閣・文科省は、「高校無償化」法の「改正」強行で、審査の根拠となる規定を削除。これにより、審査中であった朝鮮学校に、審査打ち切りと「高校無償化」不適用を通知する文書を送りつけてきました。まさに、前代未聞の暴挙であり、「改正」などではなく、改悪です。この「高校無償化」法改悪の動きを契機に、朝鮮学校の高校生たちが、日本各地(大阪、愛知、広島、福岡、東京)で原告となって立ち上がりました。その数は、全国で二〇〇人を超えます。(「行動呼びかけチラシ」より)
コラム
ISとは何者なのか
ドイツ・ファシズムを特集した『トロツキー研究』34号にエルネスト・マンデルの「トロツキーとドイツ・ファシズム」(一九六九年一月執筆)が掲載されている。その論文の最終章のなかでマンデルは、ファシズムの定義について以下のように記した。
「ファシズムの特殊な性格は、帝国主義の独占資本主義の枠内ではじめて理解することができる……半植民地世界におけるいかなる強権的運動をも『ファシスト的』と呼ぶことは、問題外である。……一九六五年一〇月後のインドネシアの将軍たちの場合のように、流血のファシスト的弾圧の形態をとる可能性がある。にもかかわらず、帝国主義本国におけるファシズム過程と第三世界の半植民地国における最も悪しき軍事独裁の過程との間の根本的な相違は、概念の混同が起こらないように、きわめて明確に理解されなければならない」。
「ファシズムの出発点は、絶望し窮乏化する小ブルジョアジーである。……ファシズムの新たなより直接の脅威が西側帝国主義諸国で出現するには、経済情勢が決定的に変化しなければならないだろう。……(左翼に向かう)この波が破産して後退した場合にのみ、そして若い世代の失望が経済の混乱と一致した場合にのみ、ファシズムは再び一定の成功のチャンスを得ることになるだろう」。
マンデルのこうした定義によれば、シリアとイラクで武装展開してジェノサイド的虐殺を繰り広げている「イスラム国」(IS)は「ファシストではない」ということになるのだろう。しかし、フランソワ・サバドはISは「イスラム・ファシスト」だと主張する。昨年の秋以降、『かけはし』誌上ではISをどのような集団として捉えようとしてきたのか、簡潔にピックアップしてみた。
「ファシスト的犯罪者集団」(9/29平井)。「ナチズムとマフィアの現代的混合」(同デービッド・フィンケル)。「最も頑迷に解釈されたイスラム体制を強制する文明破壊の侵略(者)」(10/27ミシェル・ワルシャウスキー)。「ドイツのナチスのように大資本と有機的に関係しているわけではないが、日常生活をふくめてファシストタイプのテロを実行……ファシズムの『政治的立場』に位置を占めており……」(11/17ピエール・ルッセ)。「ファシスト的勢力」(12/1小林)。「ネオ・ファシスト家族……新版のファシズム……形成途上のファシスト……ファシズムの歴史的特徴のすべてを身につけている……最近の歴史のなかで最も反文明的な勢力」(1/12ファルーク・タリク)。「ファシストのISに対する戦闘に……」(2/16シリアFLPへの質問)。「結論として、レーニンとエンゲルスにより提起された国家定義における『一団の武装した男たち』」(同ルイザ・トスカーヌ)。
私はといえば、ISがISIを名乗っていたころ、自由シリア軍がアサド政権との戦闘を通して戦いとった「解放区」を乗っ取り、市民らに蛮行をはたらくとんでもないやつらだと思った。そして「最悪・極悪の山賊的イスラム武装集団」だと考えた。もちろん彼らは私にとって「総殲滅」の対象となった。
その後、私はマンデルの『第二次世界大戦とは何だったのか』を読んでみて、ISにナチスとヒトラーの野望と方法に合い通じるものを見てとった。そしてクルド民族を弾圧・抑圧するトルコ政権にテコ入れされているISは「ファシストだ!」と考えるようになった。
あらゆる方法を総動員してでも、ISを解体しなければならない。読者のみなさんは、どのように考えているのだろうか! (星) |