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    かけはし2015.年2月9日号

今こそ問われる反戦・平和運動


「イスラム国」による後藤健二さん虐殺糾弾

「対テロ戦争」に進む安倍政権との闘いを

この残虐行為
を許さない!


 二月一日早朝(日本時間)、「イスラム国」は拘束していたフリージャーナリストの後藤健二さんを殺害する映像をネットを通じて公開した。一月二〇日に、砂漠に座らされた後藤さんと湯川遥菜さんの映像とともに「七二時間以内に身代金二億ドルを支払わないかぎり、二人を殺す」との脅迫がなされて以後、最初に湯川さん、続いて後藤さんが殺された。
この間、親族の方、後藤さんを知るジャーナリスト、宗教関係者、そして市民たちは、さまざまな方法で連日のように後藤さん、湯川さんを救う活動を繰り広げた。しかしきわめて残念ながら、その思いは届かなかった。日本の反戦市民運動は、かつて二〇〇四年の自衛隊イラク派兵時に現地で拘束された市民を、イラク国内をふくむネットワークを通じて取り戻した経験を持っていた。しかし、今回、二人の身柄解放は実現できず、殺害という最悪の結果となった。本当に残念だ。
われわれは、この許しがたい犯罪を行った「イスラム国」を強く非難する。そして湯川さん、後藤さんの残忍な殺害こそ、「イスラム国」がムスリムの人びとに対して大規模に展開している虐殺や奴隷化などの非人道的犯罪の現れであることを明確にしなければならない。
そのためにも市民運動、反戦平和運動は国際的発信力を強化していくことに力を注ごう。

「戦争国家」
へのステップ


安倍首相は二月一日の声明文の中で「テロに屈しない」と強調した上で、「その罪を償わせるために、国際社会と連携してまいります」と語った。「罪を償わせる」とは何か。そこには明らかに、「対テロ」戦闘への日本としての積極的関与という意味合いが込められている。
安倍政権は、少なくとも昨年一一月以後、湯川さんと後藤さんが「イスラム国」に拘束されていることを知っていた。その間、政府が二人の解放のために何をしてきたのかは全く明らかにされていない。
湯川さんと後藤さんが「イスラム国」に拘束されていることを知った上で一月中旬、安倍首相は中東諸国訪問の旅に出発した。安倍首相は一月一七日にカイロでの演説で「イスラム国と闘う諸国」への二億ドルの援助を明らかにした。安倍政権もマスメディアも日本の援助は「人道援助」だと強調している。しかしこの援助が、対「イスラム国」作戦の一環であることを明言したのは安部首相本人だ。
また一月一八日から二〇日まではイスラエルを訪問し、パレスチナへの虐殺者ネタニヤフ・イスラエル首相とともに「テロとの闘い」についても意見を交換した。さらにこのイスラエル訪問期間中に、同国を訪問していた米国のマケイン上院軍事委員長らとも、中東情勢や日米軍事協力の強化について意見交換したのである。
こうした「イスラム国」を対象とした「テロとの闘い」に関する安倍首相の一連の言説が、「イスラム国」に口実を与えたことは間違いない。
その後も安倍首相は、一月二五日のNHK・TV討論で「イスラム国」に対する「有志連合」の一員としての軍事協力については「政策判断」としては行わないが「憲法判断」との関係では可能であり、空爆も可能との主張を行っている。安倍はさらに「海外で邦人が危害にあった時、自衛隊が救出するための法律について、現在は自衛隊の能力を十分に生かすことはできない。そうした法制を含め、法整備を進めていく」と語った。
安倍は明らかに、アルジェリア・イナメナスの日本人人質一〇人を含む多くの死者が出たテロ事件(二〇一三年一月)に続く今回の悲劇を、「集団的自衛権」行使関連の戦争法制化、憲法改悪の目的に利用しようとしている。
こうしたことを絶対に許してはならない。

2・1官邸前
に二〇〇人


二月一日、許すな!憲法改悪・市民連絡会が、首相官邸前での「後藤さんを救おう」行動を、一月二五日に続いて呼びかけていた。呼びかけられたのは前日の一月三一日。しかし、この日早朝の後藤さん殺害報道を受けて、急きょ「哀しみと抗議の官邸前サイレントアクション」という形で、思い思いのメッセージボードを手にした無言の、しかし強い抗議と平和への意思をこめた行動に変えることになった。
参加者は緊急にもかかわらず二〇〇人。寒風が吹きすさぶ中での一時間のスタンディングだったが、内外の多くの報道陣が詰めかけ、取材した。市民たちは後藤さんたちの思いを、わずかでも共有し、引きつぐために、「集団的自衛権」行使の「戦争国家」、改憲への流れを止める闘いを進めることを確認した。後藤さんの家族へのあらゆるバッシングを許さず闘おう。        (K)

1.26国会開会日に共同行動

秘密保護法を廃止せよ

市民の権利奪う「監視社会」NO

 一月二六日、第一八九通常国会が開会した。この国会で予算案が通り、四月の全国自治体選挙が終われば、昨年閣議決定された集団的自衛権行使容認に伴う一連の法改悪(安保法制)が最大の争点となっていく。まさに憲法改悪と「戦争国家」への道を阻止するための正念場である。
 この日、一二時から夜まで国会周辺では、安倍政権の戦争法案に反対するさまざまな集会が連続的に行われた。
 一二時からは衆議院第二議員会館前で「問題だらけの秘密保護法を廃止しよう!国会開会日行動」が二〇〇人の参加で開催された。集会では社民党の吉田忠智党首、福島みずほ副党首、共産党の畑野君枝、藤野保史、本村伸子各衆院議員、民主党の階猛(しな たけし)衆院議員も発言した。この日の集会では昨年一二月一〇日に施行された秘密保護法を廃止するまであきらめることなく廃止を勝ち取る決意が口々に語られた。
 海渡雄一弁護士は、進行中の「イスラム国」による人質事件にふれて、全く秘密裏に行われている「テロとの戦い」との危険性を強調し、秘密保護法は民主主義と人権を破壊する法律だという国連人権規約委員会など国際社会からの批判を政府・与党は受け止めよ、と強調した。
 さらに新聞労連の新崎委員長が「後藤健二さんをただちに取り戻そう」と訴え、またサザンオールスターズの桑田佳佑へのバッシングにふれて表現の自由、報道の自由への攻撃をゆるすなとアピール。秘密保護法に反対する藤沢の会、秘密保護法を廃止させる藤沢の会、秘密保護法を廃止させる千葉の会、マスコミ九条の会、国民救援会、反住基ネットの白石孝さん、原子力規制委を監視する市民の会、出版労連などが次々に発言し、情報の隔離と監視社会化への歩みへの闘いが呼びかけられた。
 最後に二〇一三年一二月の秘密保護法反対運動で、参院本会議の傍聴席から靴を投げて逮捕・起訴された仲間が二月二四日の判決公判への参加を呼びかけた。          (K)


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