もどる

    かけはし2014.年9月15日号

川内原発再稼働を止めろ


8.27 12回目の規制庁抗議・申し入れ

9・28鹿児島集会の成功を


「合格書」(案)を
撤回させよう
 八月二七日、再稼働阻止全国ネットワークは、原子力規制庁・規制委員会が入っている東京・六本木のファーストビル前で、正午から今回で一二回目となる規制委員会抗議・申し入れ行動を行った。
 さる七月一六日の定例会で、規制委員会で九州電力川内原発1・2号機の再稼働申請について、新基準の下で初めての「合格書」(案)を出し、パブリックコメントにかけると発表した。パブコメは三〇日という限られた期間で、八月一五日までに一万七〇〇〇通にも達した。
 田中俊一原子力規制委員長は「合格書」(案)を出すにあたって「安全と認めたわけではない。規制基準に合致しているだけだ」と逃げをうっているが、それは原子力規制委員会設置法に反している。なぜなら同法は「規制委員会の任務」として「国民の生命、健康及び財産の保護、環境の保全に資する為、原子力利用における安全の確保を図ること」(第三条)、としているからである。「安全」と認めたわけではないのに「合格」とすることは法律の趣旨に違反しているからだ。
 さらに「要保護者」の避難計画が作られておらず、火山噴火に対する評価、地下水対策など多くの点で「不合格」であることは明らかではないか。川内原発1・2号機の「申請合格」は、規制委員会がまさに原発を動かすお墨付きを与える機関にほかならないことを示すものである。そうした規制委員会の姿勢を追及し、「合格」の「審査書」(案)を撤回させるためにこの日の行動が行われた。

市民の85%は
再稼働に反対
再稼働阻止全国ネット事務局の木村さんが、「規制委員会は原子力マフィアによる再稼働推進委員会にほかならない」と批判した後、薩摩川内の現地から駆けつけた鳥原良子さんは、「薩摩川内市では市民の八五%が再稼働に反対している。それなのに市長も市議会の多くも賛成だ。薩摩川内市では避難計画の説明会を行っているが、回覧板でもその会の開催の知らせは行われておらず、有権者が八万人もいる中で二五〇人しか参加していない。こんないい加減なやり方で再稼働など、とんでもない」と訴えた。
北陸電力志賀原発に反対する「命のネットワーク」の藤岡さんは「活断層が原発の真上を通っているにもかかわらず、北陸電力が申請書類を出し、規制委員会が受け付けた」と厳しく批判した。原子力規制を監視する市民の会の仲間は、火山学者のすべてが川内原発の審査のやり直しを求めていることを紹介した。
規制委員会への要請書は、再稼働阻止全国ネット、福島原発事故緊急会議、たんぽぽ舎、命のネットワーク、原発いらない福島の女たちから読み上げられた。
川内原発再稼働を阻止するために、九月二三日には東京で、二八日には鹿児島で大きな集会が開催される。川内原発再稼働を止めさせるために結集しよう。          (K)

8.30東京都総合防災訓練反対

米軍・自衛隊参加の治安演習だ

戦争体制への住民動員やめろ

 八月三〇日、「米軍・自衛隊参加の東京都総合防災訓練に反対する実行委員会2014」は、「東京都総合防災訓練@杉並区・反対行動」を行った。
 都と杉並区は、三〇日午前中、東京湾北部地震(マグニチュード七・三)発生を想定し、「各防災機関との連携の強化及び自助・共助に基づく地域防災力の向上を図る」ことを目的として各会場で防災訓練を行った。計約一万人が参加。舛添要一都知事は訓練について「(韓国や台湾の消防隊らが参加)アジアの友人たちのネットワークで、互いの助け合いということが一歩前に進んだ」と発言しているが、巨額なカネをかけ、訓練の実態はあいかわらず劇場ショー型でしかない。しかし地域住民・児童・生徒を大量動員しながら戦時下における自衛隊、警察と住民の一体化した治安訓練を想定しつつ確実に積み上げていくことを目標にしている。日米共同軍事行動も横田基地を拠点にした軍事作戦として展開し、そのレベルアップを追求した。

トリアージは
戦時医療訓練
都立和田堀公園及び周辺地域、高円寺北地区(区立馬橋公園周辺)では、火災や家屋倒壊を想定し、警察・消防・自衛隊等が連携して被害状況等を事前に知らせないブラインド型の救出救助訓練ショーを披露した。さらに住民や消防少年団などの児童・生徒による消火・応急手当等の体験と称して大量に動員した。
桃井原っぱ公園では、戦時下を想定した災害拠点病院、医療救護班を設置し、トリアージ訓練(傷病者の治療優先順位を付ける)が行われた。訓練の本質は、戦場下において治療すれば戦闘続行できる兵士とできない兵士を選別するために生み出されたものだ。戦争医療訓練をそのまま導入したのである。
区立永福体育館では、地域内輸送拠点における区職員や地域住民などが連携した支援物資の受入れ及び仕分け訓練。
晴海地区では、ヘリコプターによる負傷者搬送、医療ユニットや船舶を活用した医療処置の実施を行った。
米軍横田基地(福生市など)では、米空軍ヘリを使った緊急支援物資の輸送訓練を行った。自治体職員らが物資を米軍ヘリに搬入後、東京臨海広域防災公園(江東区)まで運んだ。このポイントで陸上自衛隊のトラックが合流し、杉並区まで搬送するという軍事作戦を強行した。

オスプレイも
輸送作戦参加
なお八月三一日、連動して米軍アメリカ軍・横田基地(東京都福生市)所属の輸送機「C130」が静岡県で行われた防災訓練に初めて参加し、物資の空中投下訓練などを行った。さらに災害で伊豆大島が孤立したという想定の下、普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)に所属するMV22オスプレイオスプレイ二機も必要な物資を詰め込み、島へ輸送する訓練が行われた。
第374空輸航空団のダグラス・デラマター司令官は「国籍に関係なく、災害支援を必要としている人たちのために協力したい」と述べた。この狙いは防災訓練を通した米軍・自衛隊の軍事行動のレベルアップを蓄積し、派兵時における共同軍事作戦を成功に導いていくことにある。つまり、安倍政権のグローバル派兵国家建設の一環として防災訓練の位置づけを再確認したのである。
実行委は、「戦争動員・治安出動訓練のための防災訓練反対」を断固として掲げ、出発地点の産業商工会館から高円寺駅南口周辺にわたってデモを行った。「自衛隊・米軍参加の防災訓練反対!戦争反対!」のシュプレヒコールを響かせた。
集会はセシオン杉並で行われ、杉並区・都交渉報告、監視行動報告、参加団体からの発言が行われた。(Y)

声明

死刑執行に強く抗議し、改めて死刑執行を停止し死刑廃止について全社会的議論を開始することを求める

日本弁護士連合会 会長 村越 進

 八月二九日、谷垣法相は二人の死刑執行を命令した。同法相として一一人目の執行である。国際的な死刑廃止の流れに抗した死刑執行に強く抗議する。日弁連の村越会長名で出された抗議声明を掲載する。(編集部)

 本日、東京拘置所及び仙台拘置支所において、各1名に対して死刑が執行された。谷垣禎一法務大臣による6度目の執行であり、同大臣は就任以来、合計11名に対して死刑の執行を命じたことになる。仙台拘置支所において執行された被執行者は、今月、第3次再審請求が棄却され、近日中に第4次再審請求を行うべく準備を進めていたとのことである。極めて遺憾であり、当連合会は改めて死刑執行に強く抗議する。
 当連合会は、2013年2月12日、谷垣法務大臣に対し、「死刑制度の廃止について全社会的議論を開始し、死刑の執行を停止するとともに、死刑えん罪事件を未然に防ぐ措置を緊急に講じることを求める要請書」を提出して、死刑制度とその運用に関する情報を広く公開し、死刑制度に関する世界の情勢について調査の上、調査結果と議論に基づき、今後の死刑制度の在り方について結論を出すこと、そのような議論が尽くされるまでの間、すべての死刑の執行を停止すること等を求めていた。
 本年3月27日には、静岡地方裁判所が袴田巖氏の第二次再審請求事件について、再審を開始し、死刑及び拘置の執行を停止する決定をした。袴田氏は48年ぶりに釈放されたが、極めて長期間死刑の恐怖の下で身体を拘束された結果、その心身に不調を来している。また、もし死刑の執行がなされていたならば、まさに取り返しのつかない事態となっていた。この袴田事件の再審開始決定により、えん罪の恐ろしさはもちろんのこと、死刑制度の問題点がいっそう明らかになっていたのである。
 死刑の廃止は国際的な趨勢であり、世界で死刑を廃止又は停止している国は140か国に上っている。死刑を存置している国は58か国であるが、2013年に実際に死刑を執行した国は、日本を含め22か国であった。いわゆる先進国グループであるOECD(経済協力開発機構)加盟国(34か国)の中で死刑制度を存置している国は、日本・韓国・米国の3か国のみであるが、韓国は16年以上にわたって死刑の執行を停止、米国の18州は死刑を廃止しており、死刑を国家として統一して執行しているのは日本のみである。こうした状況を受け、国際人権(自由権)規約委員会は、本年7月24日、日本政府に対し、死刑の廃止について十分に考慮することや、執行の事前告知、死刑確定者への処遇等をはじめとする制度の改善等を勧告している。
 当連合会は、これまでの死刑執行に対しても強く抗議してきたところであるが、今回の死刑執行に対し強く抗議するとともに、改めて死刑執行を停止し、死刑に関する情報を広く国民に公開し、死刑制度の廃止について全社会的議論を直ちに開始することを求めるものである。
2014年(平成26年)8月29日

日本弁護士連合会
会長 村越 進

コラム

デジタルのモラル

 名護市辺野古における海底ボーリング調査強行への抗議行動が首相官邸前であり、一人で出かけてきた。事前の取材依頼がないから気楽だが、何が起こるか分からない。カメラとメモ用紙は必ず鞄に。そしていつも隊列の後方で、できるだけ目立たぬよう心がけている。
 荷物を軽くするため、カメラは「コンデジ」を使う。新しい技術の登場を、最初は疑心暗鬼で眺めていたものの、もはやフイルムカメラを使うことはない。あっけなく転向したわけだ。
 フイルム形状の制約がないデジカメは、極端な小型化を実現した。市場に出回る普及品のCCDは、小指の爪ほどの大きさである。レンズをはじめとする他の部品は工夫次第でいくらでも小さくできる。今では取材活動のほとんどを、手のひらに収まるコンデジでこなしている。重い一眼レフなどめったに持ち出すことはない。どのカメラで撮っても、結果に大きな違いはない。
 さて、ここ数年来の現場で感じるのは、スマホやビデオの撮影者が多いことだ。あれは一脚だろうか。長い棒の先に機器を取り付けて、警備陣と参加者の間のわずかなスペースを、せわしなく動き回っている。それも一人や二人ではない。似たような方法で頭上から俯瞰している。かたや大新聞やTVの取材陣は、無駄な動きをしていない。
 被写体に特化される人と、撮影する人の数に大差がない、とは言い過ぎか。デジタル化の進歩は、多くの人にカメラマンになる機会を与え、少なくとも機材についていえば、プロとアマの垣根を取り払ったようだ。
 私の知らない機材を用いて何をどう記録し、どこに発表するのか。その挙動が気になるのだ。腕章やプレスカードがないからといって、問いただすわけにもいかない。
 運動系のサイトでは、早ければその日のうちに報告記事がアップされる。さまざまな写真や動画があり、視聴数がカウントされている。ひとつの集会やデモで多量に投稿する者もいれば、テキスト中心で写真を絞る書き手もいる。
 著名人が先頭に並ぶデモでは、特に撮影者が集中する。主催者との間で怒号が飛び交うこともある。敵権力の目の前で起きる内輪もめや小競り合い。トラブルを避ける、双方のモラルが求められている。
 声を枯らして叫ぶ参加者に、いかに不快感を与えずに生き生きと、そして共感を呼ぶレポートを完成させるか。いったいどこのだれが、この写真と文章を書いたのか。反応があれば反省や励みになる。売名などもってのほか。ひっそりと、かつしっかりと記録すること。そんな力量を、いつも自分に問うている。 (隆)



もどる

Back