8.6降りしきる雨の中、平和の訴え
九条活かせ、ガザ虐殺やめろ
集団的自衛権行使反対!
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【広島】被爆六九周年の八月六日の朝を迎えた。雨である。こんなに激しい雨の八・六は、一九八〇年以降では初めての経験である。
七時から原爆ドーム前をはじめ三カ所で、「市民の平和宣言2014」を配布する。「第九条の会ヒロシマ」による八月六日新聞意見広告のジャンボチラシは、大きいのでこの雨の中配布できない。七時四五分になった。「グラウンド・ゼロのつどい」を開始した。今年の原爆ドーム前は、通行者の通路の確保のためと称して広島市によって、カラーコーンがドームに沿う形で設置されるという事態になった。その通路以外での座り込みは黙認するとの姿勢で弾圧はなかったが、県警機動隊は待機した。
さらに拡声器、鳴り物(日本山妙法寺の太鼓)の使用禁止要請である。これらは、広島テレビ社長の中国新聞寄稿を契機に来年被爆七〇周年に向けた、静穏さを確保するとの布石である。
司会はピースリンク呉の平賀さん。発言者は、生活クラブ生協神奈川のヒロシマ・子どもツアー、関西の背高女のグループ、関西共同行動、京都の被爆者、米澤鉄志さん、ピースサイクル全国ネットの小田さん、日・印原子力協定に反対するインドのクマールさん。
中国電力前で
脱原発座り込み
八時一五分になり黙とうをする。雨の中、追悼のダイ・インはできない。
しかし、一人の人が行い、取材のカメラのフラッシュを浴びた。デモの準備に移る。
「イスラエル政府によるガザへのジェノサイド攻撃に反対」
「川内原発の再稼動を止めよう」
「集団的自衛権行使容認反対」
「安倍を倒せ、戦争させない、九条活かせ」
以上のスローガンを確認しデモは中国電力本社まで歩いた。
中国電力本社前では九時三〇分から一〇時四〇分まで、脱原発の座り込みが行われ全国各地からのアピールが続いた。 (K)
8.2〜8.9ピースウィーク長崎 多彩な企画
反核・集団的自衛権反対の叫び
原爆投下中心碑で「人間の鎖」
長崎での被爆六九年目の「ピースウィーク」(二八回目)として取り組まれた爆心地公園での「市民集会」はそれに先立つ長崎原爆朝鮮人犠牲者追悼早朝集会同様、台風11号の影響が残る中で持たれた。前日には主催者が「直撃なら中止も」と考える事態で参加者に多少の影響があった。
ピースウィークは八月二日の「憲法9条にノーベル平和賞を」―今わたしたちに問われているもの―の講演集会で始まり、八月九日の爆心地公園での市民集会で終わった。
被爆体験を
語り継ぐ会
八月八日午後一時からは、勤労福祉会館で「被爆体験を語り継ぐ会」が行われ、高校生平和大使も含めて高校生を中心に一五〇人余りが「爆心地から八〇〇メートルの防空壕で七歳の妹と一才のいとこと共に被爆し、母親と姉は黒焦げになって死んだ」という下平作江さんの被爆後、戦後の悲惨だった体験も含めて聞き、平和と反原爆への思いを強めていた。
午後六時からは教育文化会館で「8・8平和を考える長崎集会」が持たれた。ピースウィークとしては、今年初めてピースリンクなどの実行委員会との協賛での取り組みとなった。約一〇〇人の参加者を前に、講師の西岡由香さんは川内原発に関して、一般には三〇キロ圏内だが要介護者は一〇キロメートル圏外の人は放置してもいいという差別的でずさんな避難計画を強く批判した。
九日は、午前七時三〇分から爆心地公園わきの追悼碑前で「長崎原爆朝鮮人犠牲者追悼早朝集会」がもたれた。参加者は約七〇人。いつもは市長のメッセージを市の関係者が直接伝えに来たが、今年は文書を渡されだけだと報告され、参加者からは失望と怒りの声が上がっていた。集会では、「日本国民は朝鮮人原爆犠牲者の無念の叫びに応えるためにも、『自存自衛』などと偽る戦争を絶対に再び許してはなりません」と集団的自衛権の行使容認閣議決定を強く批判したメッセージを発表した。
まだ止められる
「戦争への道」
一〇時からは爆心地の碑のとなりで「第28回ピースウィーク市民集会」がもたれた。参加者は約一五〇人。最初にピースウィーク共同代表の舟越耿一さんが安倍首相の暴走を強く批判し「ナチスの手口に学べ(麻生発言)が実行されれば日本は戦前になる」と危機感を訴え、安倍政権の「時代錯誤の富国強兵政策」を糾弾した。舟越さんは「原爆投下は戦争の最後にあったのだ。先にやったのは日本だった」とアジア太平洋戦争での日本の犯罪性を自覚することも訴え、「(集団的自衛権行使容認の)閣議決定はとめられなかったが、それに必要な法改『正』はまだ止められる」と、戦争する国づくりをやめさせる闘いの持続と強化を訴えた。
自転車で参加したピースサイクル長崎の後に、「8・6ヒロシマ平和へのつどい」の安達さん、西岡さん、新田さん、久野さんが登壇した。久野さんは長崎と広島の連帯を訴えると共にイスラエルのガザ攻撃をやめさせる闘いも必要だと訴えた。関西共同行動からは尼崎からの参加者が多い中、「長崎の反核・反原爆運動に連帯し、安倍の戦争する国づくりを止めるために地元尼崎、大阪での闘いをつくる。来年も来たい」と決意を述べた。
愛知連帯ユニオンの松本さんの後、大阪→広島→長崎と自力で駆け抜けてきた大阪・茨城市議で秘密保護法廃止!ロックアクションの共同代表の山下慶喜さんが、大阪などでの維新の会の動きに注意を喚起し、「ヘイトスピーチや『慰安婦』はなかった発言を許してはならない」「政府に憲法の勝手な解釈を許してなならない」と訴えた。
今年も地元の星座保育園の園児二二人が手話を交えて「青い空」を歌い集会に和みを与え、将来への希望をもたらしてくれた。
北九州反原発の会村上さん、村田さんら三人は、九電の原発再稼動に対する闘いを訴え、長崎県の石木ダム反対市民の会の西中洲さんの発言が続いた。
六九年前の一一時二分原爆投下時刻には黙祷に入った。
続いて、鹿児島大学教授の木村朗さん、「長崎市平和宣言」起草委員の西岡ゆかりさんが発言した。木村さんは九州電力の川内原発再稼動の危険性を訴えた。
集会は最後に、「集団的自衛権行使の道に一歩踏み出せば、他国の戦争にまきこまれ、日本の若者が戦場へかり出される恐れがあります」「集団的自衛権は憲法違反だという訴訟を支援します」「わたしたちは今の危機のただ中にあって、しっかり考え、行動する力があります。それを信じよう。そして行動しよう!」との「市民平和宣言 2014」を確認し合った。
集会後は公園真ん中の「原爆投下中心碑」を取り巻く人間の鎖を行い、「ピース」「ピース」「ピース」と声をあげ爆心地公園での取り組みが終わった。
取り組み終了後、デモ申請をしていないこともあって「反原発お散歩」という名で、川内原発再稼動に走る九州電力に抗議の意味を込めて長崎支店に向かった。 (H)
7.31下町脱原発公開学習会
学ぼう大飯原発差止判決
優先すべきは「人格権」
【東京東部】七月三一日、江東区カメリアプラザで「下町脱原発公開学習会 学ぼう広めよう 大飯原発差止判決」がさようなら原発1000万人署名江東実行委の主催で行われた。
司会を中村まさ子さん(江東区議)が行い、前田かおるさん(江東ユニオン)が「栃木県に最終処分場の提示があったが地元は拒否している。また川内原発が再稼働に向かっている。東京の湾岸部にも除染で出た放射性廃棄物が一時保管されている。これらは最終的に持っていく所がない。江東実行委では亀戸駅頭で脱原発署名をやり続けている」と主催者あいさつをした。
大飯原発訴訟は、二〇一
一年福島原発事故後、原発の本質的な危険性から大飯原発3・4号機(福井県おおい町)をめぐり県民らが、関西電力に運転の差止を求めた。福井地裁は五月二一日訴えを認め大飯原発運転の差止を命じた。
続いて、鈴木篤さん(弁護士・江戸川法律事務所、さようなら原発江戸川連絡会)が大飯原発運転差止判決の意義について講演を行った。(要旨別掲)
鈴木さんの講演の後、実行委が「一〇〇〇万人署名実現まで後一五六万筆が必要であり、署名を続けよう。そして九月二三日、代々木公園の脱原発集会に集まろう」と行動提起があった。 (M)
鈴木篤弁護士の報告
憲法活かし画期的判決
これまでの原発訴訟は三八件あり、一三件が確定している。三件(もんじゅ、志賀、大飯)のみ原告の意見を認めた。勝訴確定判決はない。ではなぜ勝てないのか。一九七〇年代に司法の反動、行政化が進んだ。任官拒否、家裁や地方にとばす。全国裁判官会議で筋論を示す。判決前に人事移動させる。判事と検事と交流する。判事が検事の役割をさせられ、検事の言い分を飲み込ませる。裁判官の独立性がおかされ、上から下まで同じ裁判。三審制の空洞化。モンスターシステムが働き、どれだけ「有名な学者」を集めれるかが判決に大きく影響する。
福井地裁判決の特徴点。
(1) 憲法を基礎に価値基準、従ってまた判断基準を明確化。
@ 「生存を基礎とする人格権が公法、私法を問わず、全ての法分野において最高の価値を持つ」「個人の生命、身体、精神及び生活に関する利益は、各人の人格に本質的なものであって、その総体が人格権であるということができる。人格権は憲法上の権利であり(13条、25条)、また人の生命を基礎とするものであるがゆえに、我が国の法制下においてはこれを超える価値を他に見出すことはできない」。
「原発の稼働は、…経済活動の自由に属するものであって、憲法上は人格権の中核部分よりも劣位におかれるべきものである」。
A 福島原発事故、チェルノブイリ原発事故の実際の経験を基に二五〇キロメートル圏内の原告の訴訟当事者性を認める。
B 安全対策は「万全の措置」であるべきこと。「本件原発において、かような事態を招く具体的危険性が万が一でもあるのかが判断の対象とされるべきであり、福島原発事故の後において、この判断を避けることは裁判所に課された最も重要な責務を放棄するに等しいものと考えられる」。
C 原子力規制法等の基準は、事案を判断する基準とはならない。
(2)具体的検討
上記のような理を明らかにした上で、判決は、「止める」「冷やす」「閉じ込める」という安全対策の三つについて検討している。
@ 冷却機能。想定されている地震動の大きさ(1260ガル以下)には科学的根拠がない。被告のイベントツリーは机上の空論。A閉じ込める機能。使用済み核燃料は格納容器のような閉じ込める設備がない。しかも、その冷却機能は決して万全ではない。
(3)差止認容
全世界の地震の一割が日本で起こっている。
「この地震大国日本において、基準値震動を超える地震が大飯原発に到来しないというのは根拠のない楽観的見通しに過ぎない」「そこでの危険は万が一の危険という領域をはかるに超える現実的で切迫した危険と評価できる」。「以上にみたように、国民の生存を基礎とする人格権を放射性物質の危険から守るという観点からみると、本件原発に係る安全技術及び設備は、万全ではないのかという疑いが残るにとどまらず、むしろ、確たる根拠のない楽観的な見通しのもとに初めて成り立ち脆弱なものであると認めざるを得ない」。
(4)おきまりの原発擁護論への反論
「極めて多数の人の生存そのものにかかわる権利と電気代の高い低いの問題とを並べて論じるような議論に加わったり、その議論の当否を判断すること自体、法的には許されない」「このコストの問題に関連して国富の流出や喪失の議論があるが、例え本件原発の運転停止によって多額の貿易赤字が出るとしても、これを国富の流出や喪失というべきではなく、豊かな国土をそこに根を下ろして生活していることが国富であり、これを取り戻せなくなることが国富の喪失であると当裁判所は考えている」。
以上説明してきたように、大飯原発差止訴訟はきわめて憲法にそった画期的な判決であり、ぜひともこの判決を広げて、脱原発を実現しよう。(講演要旨) |