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    かけはし2014.年8月25日号

希望は人民に、変革は抵抗に


香港

金融街占拠弾圧に抗議声明



  香港では八月一七日、親中国派市民が香港中心部で大規模なデモを行った。行政長官選挙をめぐって、自由な立候補など民主的な選挙改革を求める要求が空前の高まりを見せていることに対する中国指導による対抗であり、異例なこととして日本の各紙も一八日報じた。この事態は逆の意味で、民主主義を求める香港市民の運動が大きく発展していることを照らし出している。以下は、七月一日の大デモ後に敢行された香港中心部金融街占拠行動に対する警察の弾圧を糾弾する声明。香港で高まる熱気の一端を伝えている。(「かけはし」編集部)

声明

不服従に道理あり

市民と学生が抵抗のスクラム

香港学生連盟

  七月二日未明、学生連盟は市民に対してチャーター通り[7・1デモの終点]の封鎖抵抗行動を呼びかけ、翌朝八時まで座り込んだ。青年学生を中心に市民らは、未来を賭けて、弾圧にもひるまず、危険に身をさらした。加えてこの間の政府による不正義名政策の数々によって、民衆の怒りは沸点に達していた。一五〇〇人の寸鉄を帯びない市民らが中環[香港経済の中心地区]のチャーター通りで平和的集会を行い、正義を拡大するための、新たな闘争モデルを切り開いた。
 警察は、早朝三時に排除に着手した。まず集会参加者を包囲し、記者を現場から隔離した。デモの権利を圧殺し、報道の自由に危害を加えたのである。なんら抵抗もせずにその場に座り込んでいただけの人間に対して、警察は頭髪をひっぱり、腕をひねり上げ、頭を地面に押し付けるなど、安全性を無視したあらゆる限りの暴力を尽くした。齢八〇の松葉杖の高齢者に対しても車椅子でその場から排除するという周到さであった。デモ主催者は警察による不必要な暴力行為を非難したが、警察はまったく省みることはなかった。その後、音響設備や中継システムなどが中断されたことで、外部との連絡が途絶えたことで不測の事態が懸念された。
 真の普通選挙の実現のために、五〇万余の市民が七・一デモで市民推薦[長官および議員候補を市民が推薦できる選挙制度]の訴えを表明したにもかかわらず、警察は弾圧を行い、六時間以上も続いたデモ隊の人数をわずか九万人と発表したことで、市民軽視の姿勢が明らかになった。座り込みを決意した市民らはデモ主催者の呼びかけに応えて逮捕時の非暴力を貫き、不服従の精神を通じて政府が民意を直視するよう促し、あわせて中国政府による市民的不服従に対する貶め[中国政府要人が中環占拠などの違法行為を批判したことを指す]への回答とした。暴政を除き民を安心させるという中国の政策は、いつから暴力に訴えて民を欺くというものに変化したのか?
 学生連盟の周永康書記長、岑敖暉書記次長、そして学生連盟の執行委員および支援に駆けつけた多くの先輩たちが逮捕された。現在も一〇〇人を上回る学友及び市民らがチャーター通りに座り込んでいる。学生連盟による今回の座り込みにはいくつものリスクが予想され、逮捕も想定内であった。にもかかわらず多くの市民がわれわれ学生たちと行動をともにし、最後まで座り込みに参加した。七月二日未明、抵抗に立ち上がった学友と市民らは、民主的抵抗の序幕を切り開いた。警察による弾圧、政権による人民の愚弄を凌駕する多くの市民らによる正義の闘争が香港を守り、聳え立つ不正義の高壁をついには打ち倒すだろう。
 七月上旬、政府は政治改革法案の第一回目の諮問報告を発表する。今後数カ月が抵抗運動のピークのひとつになるだろう。自分たちの政府は自分たちが諌めなければならない、自分たちの香港は自分たちで守らなければならない!

希望は人民にあり、変革は抵抗にある!

香港学生連盟
二〇一四年七月二日

声明

市民的不服従は無罪だ

警察は集会への弾圧をやめろ

左翼21

 二〇一四年七月二日未明、数十万人の市民による街頭デモのあと、香港学生連盟が市民的不服従を呼びかけ、学民思潮[2011年結成の学生組織]および一〇〇〇人以上の市民がチャーター通り[デモ解散地点]で平和的集会を行った。平和的集会がはじまってから三時間後の七月二日午前三時に警察による排除が行われ、集会に参加していた市民らが逮捕された。われわれは、警察が不必要な暴力を用いて平和的集会に参加していた市民らを運び去ったことに対して強く抗議するとともに、警察が平和的集会を弾圧し権力者を強化する特権階級の道具に成り下がったとみなすものである。

でたらめな議会
への正当防衛だ
新界東北開発計画の前期工事への予算支出審議をめぐる闘争が行われた、われわれがそこで見たものは政府に対する議会のチェック機能の喪失であった。無投票で当選する職能別枠において金融業界代表の呉亮星議員が会議を主宰し、予算支出を強行したが、それは粉嶺北と古洞北の住民ら一万人以上の権利を犠牲して大企業の利益を確保するためである。
呉亮星の醜態が香港議会政治の恥を隠す最後の布切れを剥ぎ去ったことで、非民主的方法で議席を得ているこれらの職能別枠議員に対してノーを突きつけ、職能別議席を廃止し、特権階級および政府のイエスマンではなく、香港市民を真に代表する議会にするために、立ち上がらなければならないと、さらに多くの人々が感じることとなった。
同時に、この財政委員会による採決騒ぎは、議会内の「合法的闘争」は、政界と財界が一体となっている特権階級を拘束することが難しいことを明らかにもした。それゆえ、すでに多くの市民が、闘争を議会外にまで広げ、市民的不服従を含む労働者人民の団結に依拠して、非民主的で不平等な政治経済制度に対してノーを突きつける必要性を感じている。七月二日未明の中環(セントラル)という香港政治経済の中心地で発生した市民的不服従のアクションは、中環に居座って香港の政治経済を独占する一握りのエリートから、労働者人民が自らの未来を取り戻すために発動されたたたかいなのだ!

メディア排除
の卑劣な弾圧
平和的に中環を占拠しようという市民投票への参加と七月一日の街頭デモを通じて、数十万人の市民は民主的選挙という要求をもう一度はっきりと打ち出したのである。だが政府はこの民意を直視しないばかりか、逆に大量の警察を動員して市民への弾圧を行ったのである。排除はきわめて暴力的に行われた。抗議する人々は、口をふさがれ、腕と首をねじり上げられた。排除の前に、警察はメディアを現場から排除して、自らの暴力行為を多数の目に触れないようにしようとした。これほど明々白々な弾圧は、かつての時代に戻ったかのようである。われわれは強く抗議するものである。

断固として支
援を続けよう
新界東北計画に反対する六・一三闘争[計画地域の住民らと支援の学生たちが議会ロビーを占拠した事件]以降、左翼21は政府系メディアによってレッテルを貼られることとなった。まず、政府関係者が左翼21に対して東北計画反対闘争を乗っ取ろうとしていると指摘し、続けて文匯報[中国共産党系日刊紙]が大きな紙面を割いてわれわれのことを「反対派青年軍の手先」と名指しで批判した。これらの批判はまったくのでたらめだが、意図はわれわれが運動の前面に立たないようにするものであり、またわれわれに対する市民の支持を失わせようとするものである。われわれはこんなことで絶対に後退などしない。
左翼21は、香港の左翼勢力の結集軸となり、左翼の分析と主張をまとめて広く宣伝するために、社会的平等と進歩を実現しようとする仲間たちによって二〇一〇年に結成されたプラットフォームである。われわれは、交流、学習、出版などを通じて、社会の時事政治に介入し、労働運動および社会運動への参加・支援を行ってきた。われわれは、理想的な社会を築き上げるためには、大衆による下から上への民主的参加と推進が必要であり、同時に異なるグループの相互の融合や協力が必要だと考える。政治制度の民主化は社会的平等と進歩を推進する重要な一歩である。そうしたことから、われわれは民衆による自発的な闘争を通じた民主政治制度を実現する不服従行動を断固支持するものである。

 われわれは以下の要求を訴える。
1、数十万の市民の要求に応え、市民の立候補、一人一票の真の普通選挙を実現すること
2、職能別枠議席を廃止し、議会の全議席直接選挙による議会制民主制度を実現すること
3、悪法である公安条例を廃止し、市民の意思表示の権利への弾圧をやめること
4、拘束された人々を即時無条件で釈放すること

左翼21
二〇一四年七月二日

ギリシャ

五九五人の清掃労働者

命と尊厳かけ闘い続行

 われわれはギリシャ財務省の五九五人の清掃労働者だが、二〇一三年九月一七日以後解雇されたままだ。政府はわれわれを解雇し、われわれの仕事を私的な委託業者に与えることを選択している。しかしそこには国家にとっての金銭的利益はまったくない。われわれの賃金は月額で三〇〇ユーロから六五〇ユーロの範囲だったのだ。われわれは数ではなく人間なのだ。
 われわれは頭をたれて言いなりにはならなかった。九月一七日以来われわれは、われわれの職を戻すことを要求し、われわれのいのちを返すことを求めて、毎日街頭に出た。
 政府は、彼らの可能なあらゆる方法でわれわれの正当な闘いを弾圧しようと試み続けている。機動警察によって打ちのめされる無防備な五〇〜六〇歳の年老いた女性の写真が世界中に広がった。残忍かつ正当化不可能なわれわれに対する警察の攻撃の後、われわれの多くは病院に送られた。
 われわれは尊厳を選択した。闘争の一〇ヵ月、貧困と諸問題に満ちた一〇ヵ月だった! しかしわれわれは、屈服しなかった。われわれはわれわれの闘争を継続している。われわれは自明のことを、つまりわれわれの生きる権利を主張している。
 支援の大波が社会に広がり続けている。労働者、余剰と言われた労働者、失業した人びと、学生、年金生活者、芸術家、彼らすべてが支持を表明している。
 ギリシャの司法はわれわれの弁明を擁護しているが、政府はこの裁判所決定にしたがうことを拒否している。政府は、われわれが闘い続けているがゆえに、われわれに仕返ししたいと思っている。政府は、われわれが尊厳を選んだがゆえに、われわれへの報復を求めている。
 連帯は民衆の武器だ。われわれはあなた方に、いのちと尊厳のためのわが闘いに対する連帯を表すよう訴える。われわれはみなさんに、支持請願への署名と署名集めへの協力を訴える。その署名は、裁判所決定を履行――ギリシャ国家には一切のコストにならない類のもの――するよう政府を強いるだろう。
 団結することでわれわれは、こうした残酷な諸政策を止めることができる。(「インターナショナルビューポイント」二〇一三年七月号)


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