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    かけはし2014.年6月30日号

川内原発を動かすな!


6.13〜14

全国の反原発運動が鹿児島現地に合流

九電・県当局に高まる怒り

地震・火砕流の過小評価と要介護者避難切り捨て


再稼働第1号と
された川内原発
 六月一三日、ストップ再稼働!3・11鹿児島集会実行委員会が主催して、「県議会『再稼働させない』行動集会」が呼びかけられた。
三月に原子力規制委員会が川内原発1・2号機の「優先審査」を決めた。現在の「運転原発ゼロ」状況を突破し「原発再稼働」を実現するための第一候補が、鹿児島県西部の薩摩川内市に位置する九州電力川内原発となったのである。原発立地の住民をはじめとした全国の反原発運動団体でつくる再稼働阻止全国ネットは、四月の全国会議で、川内原発再稼働阻止に全力を挙げて取り組むことで、再稼働の連鎖反応を食い止めるために全力をあげることを確認した。そのために川内原発再稼働への動きを進める鹿児島県当局の狙いを打ち破るために、鹿児島県議会六月定例会の冒頭の取り組みを呼びかけた地元鹿児島県の運動団体とともに、この行動に取り組んだ。
 五月二九日には、「川内原発動かすな!東日本総決起集会」が東京で取り組まれ、再稼働阻止ネット、経産省前テントひろばの人びとを中心に首都圏からの派遣団も作られた。首都圏からは実に一三〇人が、この鹿児島・川内現地行動に結集した。

鹿児島県庁前で
「記者会見」集会
六月一三日の鹿児島県議会・県庁に向けた「行動集会」に先だって、東日本決起集会実行委員会の主催で六月一二日午後六時頃から鹿児島県庁前で「記者会見」が行われた。この「記者会見集会」では実行委員会を代表して、経産省前テントひろばの渕上太郎さんが「誰も責任を負わない形で再稼働にOKということは言わないでほしい。緊急時避難区域の三〇キロ圏二一万人の人びとが、どういう形で避難するのかも分からないという状況で再稼働を強行することを許してはならない。まず三年間以上にわたって避難を強制され、『帰還』のメドなど全くたっていない福島県の被災者の現実を知ってほしい」と呼びかけた。
福島第一原発立地自治体である大熊町の住民で会津に避難している木幡ますみさんは「一三年前、原発モニターとなって原発の危険性を訴え、止めるべきだと言った。しかし東電側は日本では絶対に事故など起こらないと答えた。しかし結果はどうだったか。国と東電に謝らせるまで死ねない」と訴えた。木田節子さんは「あの日、私は大事な人の電話番号メモと着替えのTシャツだけで放り出された。東電が助けたのは社員の家族だけだった」と怒りをこめて訴えた。
作家の広瀬隆さんは「川内原発はすでに三年間止まっており、ずっと燃料棒も冷やされてきた。今ならキャスクに入れることができる。しかしまた動かしてしまったら大変だ」と警告、再稼働阻止全国ネット共同代表の柳田真さん(たんぽぽ舎)は「北海道、青森、関西、伊方など明日は全国の仲間が参加する。私たちは原発が動かなくても電気は足りている。地震が多発し、火山の活動が活発になっており危険な時期に入っている」と訴えた。
地元・鹿児島の仲間からは「九電は一九九七年の地震の時のデータを隠し、地元では『横着な会社』と言われている。さらに鹿児島県の伊藤祐一郎知事は「要援護者の避難計画は一〇キロ圏でできればパーフェクトであり、三〇キロ圏の要援護者避難計画を立てることが求められるのであれば、再稼働できる原発など、どこにもないと語る始末だ」と批判した。

議会に向かって
千人がアピール
翌六月一三日は、福岡、佐賀、大分、熊本、宮崎など九州の他県からも参加し、鹿児島県議会定例会の開催に合わせて「県議会『再稼働させない』行動集会」が鹿児島県庁前で開催された。傍聴者を送り出しながら午前九時から集会開始。参加者は次第に増え、正午近くには一〇〇〇人に達した。
午前九時からの第一部の集会では「原発ゼロをめざす鹿児島県民の会」の井上さんが主催者あいさつ。「地元の抵抗が少ないという理由で再稼働一番手に選ばれた、という許しがたい判断の誤りを見せつけよう」とあいさつ。続いて「3・11鹿児島集会実行委員会」の代表が基調報告。
「福島原発事故の原因も不明で、収束もしない状況で再稼働することがそもそも間違いだ。そもそも事故の避難計画は規制委員会の審査対象に入っていない。そもそも審査は事故が起きることを前提としたものであるはずだ、それならばなぜ避難計画を審査対象としないのか。三〇キロ圏の対象者二一万人の住民の避難計画が作られていない段階で、再稼働などありえない。在宅の要介護者の避難計画を無視する知事発言は、人権無視もはなはだしい。そして地震動の過小評価や、火山の巨大噴火・火砕流対策を無視する川内原発再稼働を絶対に認めることはできない」。
この基調報告は、川内原発再稼働が誤りであり、すべての原発の再稼働を止め、廃炉への舵を切る以外にないことを改めて提示するものだった。
基調報告の後、鹿児島県議会の二会派=県民連合(民主党、社民党)と共産党の議員が激励のあいさつ。渕上太郎さん(川内原発を動かすな東日本決起集会実行委)と木幡ますみさん(大熊町から会津への避難者)も前日の記者会見に続いてアピールした。地元薩摩川内市の川内原発反対連絡協議会代表の鳥原良子さんも発言した。

九電鹿児島支社
に「人間の鎖」
午前一〇時からの第二部の集会では、バスで約四〇人が参加した大阪の釜ケ崎日雇労組をはじめ、九州各地から参加した人びと(北九州、水俣、玄海原発に反対する佐賀の仲間、全労連九州ブロック、大分、宮崎、佐賀平和運動センター、民医連)とたんぽぽ舎の柳田さん、そして反原発訴訟の弁護士、浜岡、伊方の原発に反対する仲間からのあいさつが行われた。その中で川内原発に近い鹿児島県いちき串木野市の市民は、人口三万人弱のうち一万二〇〇〇人を超える市民が川内原発再稼働反対の署名を行ったことを報告し、大きな注目を浴びた。
昼休みをはさんで一二時四五分からは第三部の集会。ここでは県議会の傍聴報告や、伊藤知事と県議会各会派への要請の報告などが行われた。
伊藤知事は、川内原発緊急事態時における要介護者の避難計画についての記者からの質問に対し、「三〇キロ圏の計画は現実的ではない。作らない」と答えた。しかしこの知事発言は、県原子力安全対策課が「これまでの方針に従い作成する」と回答しており、食い違っている。他方、県議会での伊藤知事の発言は、川内原発再稼働問題について終わりの部分で「国が安全性を十分に保証し、公開の場で住民に十分な説明を行い、理解を得る必要がある」と述べただけである。ここには川内原発再稼働について、なるべく争点にはしたくないという意思が現れている。一方知事への要請、署名提出に向かった行動主催者の報告では、「知事は要請文を受け取るために下に降りてこようとはせず、危機管理局長に渡した。川内原発再稼働反対の県民署名は一二万三三六四筆を渡した」とのことである。
第三部の集会では鎌田慧さんや広瀬隆さんが発言した。鎌田さんは「事故の際に逃げ場がなく、自家用車でそれぞれ逃げてくださいとか、バスで逃げてくださいとしか言えない」川内原発を批判した。また広瀬さんは「かりに電力会社が原発ゼロに舵を切ったら、廃炉のために電気料金の値上げを認めてもいい。ドイツの原発ゼロ政策によって仕事が減っている訳でもない。産業構造転換にとって必要な予算は認めてもいい」と語るとともに、川内原発再稼働と鹿児島県の大隅半島が高レベル放射能廃棄物の最終処分場候補に擬されていることとの関連性を調査する必要を訴えた。
午後一時三五分からは、九電鹿児島支社への要請書を提出する行動に出発した。九電鹿児島支社前では、のぼりを林立させて、実際上「九電包囲」のヒューマンチェーンを実現した。

全国討論会と
天文館で情宣
行動終了後、再稼働阻止全国ネットとかごしま反原連の仲間の共催による川内原発再稼働阻止に向けた今後の全国的取り組みの方針をめぐる討論会と、鹿児島市の繁華街である「天文館」での宣伝・署名活動が同時並行で行われた。
一〇〇人以上が参加した全国討論会では、九電側の対応の遅れと、県議会で知事が川内原発再稼働問題について提案できなかったことを受けて、秋に予定される再稼働に向けて、全国的にどういう活動を連携して積み上げていくかを討論した。各地の報告では伊方の仲間から、八幡浜市議会で伊方原発再稼働反対の意見書が採択される見込みであることが報告された。
討論の中では、福井地裁での大飯原発運転差し止め判決という画期的な判決をどう生かすか、という共通の問題意識の上に、まったくの「机上の空論」に過ぎない「避難計画」の問題点を切り口に自治体や議員に働きかけていくことの重要性などが論議された。

川内原発ゲート
前で申し入れ
翌六月一四日には、薩摩川内市の九州電力発電所前での「申し入れ」行動。鹿児島市からバス三台を連ねて川内原発に向かった。しかし九電側は年中無休をうたい文句にしている「川内原発展示館」(PR館)を急きょ臨時休館とし、かつゲート周辺を警察で固めて「申し入れ」行動の妨害を企てた。
しかし二二〇人に達した参加者たちは、地元団体、東日本実行委、再稼働阻止全国ネット、伊方からの申し入れ書を提出し、川内原発再稼働阻止・原発止めようの意思を九電、そして安倍政権にしっかりと突きつけたのである。   (K)

6.14 集団的自衛権反対

練馬駐屯地撤去デモ

憲法改悪への道を止めよう

 【東京北部】六月一四日、 集団的自衛権反対!改憲許すな!練馬駐屯地撤去デモが行われた。
 東武東上線東武練馬駅近くの徳丸第2公園には地域の労働者、市民を中心に五〇人近くの参加者が集まった。
 一時から始まった集会では実行委員会を代表して東水労の仲間が発言に起ち、四月一三日に練馬駐屯地祭で監視行動とビラまきを行ったことなどを報告し、昨年の特定秘密保護法の制定強行や、集団的自衛権の行使を解禁しようとしている動きなど、戦争国家化への動きを批判し、闘うことを訴えた。
 続いて連帯発言。板橋・歩こう会の仲間は「集団的自衛権行使容認に対して地域から反撃の闘いを!」と訴えた。続いて練馬の仲間、北部労働者共同闘争会議を代表して連帯・武蔵学園分会、が発言。パトリオットミサイルはいらない習志野行動の仲間は、空挺団は毎年、新年には降下初めという訓練を行うが、今年は離島奪還訓練と称する訓練をやったことを報告、中国や、北朝鮮を仮想敵として煽るような動きを批判した。
 さらに、市民ジャーナル(埼玉)の仲間は社民党、共産党、市民運動が一緒になって、七月二一日に北浦和公園で行われる集団的自衛権容認反対のデモへの結集を呼びかけた。続いて一坪反戦地主会・関東ブロックの仲間が、沖縄現地の闘いを報告し、辺野古新基地建設に向けたボーリング調査を阻止する闘いを訴えた。
 さらに、都教委包囲ネットの仲間が、「教育委員会はすべての高校で軍事教練をやろうとしている」としてこれとの闘いを訴えた。

あきらめずに
闘いつづける
シュプレヒコールを上げ、デモに出発する。駅前を通り、練馬駐屯地へ。駐屯地正門では解釈改憲による集団的自衛権行使容認反対を骨子とする申し入れ書を読み上げて手渡し、シュプレヒコールを上げ、解散地までデモを貫徹した。
解散地では地元練馬の2団体(デモ出発地点は板橋区、解散地は練馬区)、憲法骨抜きNO!ねりま、戦争協力しない!させない!練馬ネットの発言を受けた。練馬ネットの仲間は「公明党が屈服して閣議決定されそうな状況ですが、この閣議決定が効力を発揮するためには、一一ともいわれる法律の改定が必要であり、最後まであきらめずに闘いましょう」と本日の行動を集約した。さらに年末にも行われる日米新ガイドライン(防衛協力指針)の策定に注意を喚起し、秋に予定されている池袋デモへの結集を呼びかけた。(板)


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