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    かけはし2014.年6月23日号

与野党共に支持率を下げる


6・4地方選挙と人びとの意識

新たな政治勢力の形成が決定的


 6月4日に投・開票された統一地方選(ソウル特別市や広域7市・9道の首長選挙)で与党系は9→8人に、野党系は8→9人となり、セウォル号惨事への対応をめぐって大きく批判されていた政府・与党は結果的に「善戦」した。以下は投・開票以前に「変革の政治」(変革的現場実践労働者階級政党推進委員会・発行)に掲載されたものであり、新たな政治勢力の形成を訴えている。(「かけはし」編集部)
セウォル号惨事のまっただ中で6・4地方自治体選挙が行われる予定だ。パク・クネ政権と与党セヌリ党は、5月19日の大統領談話の発表と国情院長の辞表を契機に、自治体選挙に備えた局面転換を図っている。海警(海洋警察)の解体と国家安全処の設置などを掲げた、いわゆる「国家改造論」をひっ下げて出てきた。これに対する野党・新政治民主連合は、セウォル号惨事「政府審判論」を地方選の戦略にみなそうとする。
6・4地方選挙で野党である新政治民主連合が、セウォル号の惨事によって政府・与党から離反した民心を受けとめることのできる政治の主体となることができるのか。これまで何度も確認された事実なので食傷ぎみの質問ではあるけれども、その主体となることはできないということが再びみたび確認されている。5月初めの世論調査(リアルメーター週間定例調査)によれば、セウォル号の惨事直前に比べてパク・クネ大統領とセヌリ党の支持率が10%ほど下落した。このように政府・与党に背を向けた民心が野党に向かっていたのか。同じ調査の結果、新政治民主連合に対する支持率は上がるどころか、むしろ3%ほど下がった。支持政党のない無党派が15%から28%に増え、政治圏全体が不信の対象となった。

政治圏全体が不信の対象

 新政治連合の1つの軸である民主党は、セウォル号惨事の根本的原因である企業の利潤中心の新自由主義政策を推進してきた勢力だ。企業利潤のために人間の生命と尊厳を犠牲にする政策を繰り広げてきており、大衆の交通手段をはじめとする公共部門の民営化や非正規の拡大の責任というところから自由ではありえない。そうであるがゆえに、セウォル号の惨事をもたらした政治圏全体の1つの構成部分なのだ。また、もう1つの軸であるアン・チョルス新党推進勢力が、民主党のこのような過誤を希釈させることのできる政治勢力ではなかったがゆえに、両勢力が合わさった新政治連合は、セウォル号の惨事によって離反した民心の担い手になることができなかった。
ところでセウォル号の惨事による怒りと民心の離反は、パク・クネ政権の無能と無責任が最大の原因だ。セウォル号惨事の後、新政治民主連合のありようは、このような怒りや民心とも、およそ程遠いものだった。4月29日に国務会議(閣議)で行ったというパク・クネ大統領の「間接謝罪」直後、新政治民主連合のキム・ハンギル代表は「(大統領の謝罪が)国民への慰めとなることを望みたい」と発言し、批判の世論を自ら招いた。遅ればせに「大統領の謝罪は国民や遺家族に怒りをさらに加えてしまった」と立場を変えはしたものの、すでに国民世論は新政治民主連合に対する失望と怒りが高められるばかりだった。5月19日、パク大統領が談話を発表しながら流した涙について、またもやキム・ハンギル代表は「(パク大統領の涙によって)多くの国民が真剣さを感じたのではかなろうかと思う」と評価し、またもや怒りを自ら招いた。

大統領の偽りの謝罪と野党


それならば、セウォル号惨事の局面で進められている地方選挙で、進歩諸政党は離反した民心を受けとめることのできる政治的主体となっているのか。5月12日の世論調査(リアルメーター)によれば、政党支持度は統合進歩党1・7%、正義党1・4%程度だった。セウォル号惨事によって政府・与党から離反した民心を受けとめているとは到底言うことができない。保守両党であるセヌリ党と新政治民主連合ばかりではなく、進歩諸政党もまた、不信の対象となっている既存の政治の範疇から脱け出せずにいるのだ。
セウォル号の惨事から得ることのできる政治的教訓は明確だ。すなわち、資本の利潤のために人間の生命と尊厳をゴミのように扱っている資本主義を撤廃し、資本の先兵の役割を果たしている政権を追い出すうえでの先頭に立つ闘いによって、新たな政治勢力を形成しなければならない。(「変革の政治」創刊準備15号、14年5月26日付、キム・テヨン/労働者階級政党推進委・執行委員長)

沈黙と行動しないことがもたらしたセウォル号

教師らが大統領退陣を要求



「じっとしてい
ろ」という言葉
 4月16日以降、ただの1日も頭や胸の中から消すことのできない言葉があります。「じっとしていろ」。その言葉が胸の奥深くに染み込んだのは、教師が教室で学生らに頻繁に使っている言葉だからでしょう。
 「ちょっと静かにしろ!」
 「じっとしていろ!」
 「先生が話している時は聞かなくちゃ!」
 セウォル号の惨事は、このように「じっとしていろ」が体に最も多く染みついている人間たる教師たちに、真実を直視するようにしてくれた重大な事件でした。セウォル号の真実に向き合った瞬間、自分自身が恥ずかしくて、夜通しうなだれて泣きました。教師として私が今、どんなことをしているのか、実にむごたらしく感じられます。どんなにそうではないと否定したくても、政府の下手人であらざるをえない存在としての私はあの晩、もはやじっとしていることはできないということを悟りました。
 資本の貪欲と政府の暴力を前にして、これほどに人々が、ほかならぬ私の傍らで苦しみ身もだえし死んでいっているのに、「じっとしていろ」という「こけ脅し」の言葉や、懲戒への怖さのゆえに自らを閉じ込めておくことはできませんでした。毎日、共に目を合わせて勉強している学生たちの顔を、まっすぐ見つめることができませんでした。私自身と彼らとを苦しみの中にそのまま放置しておくことはできませんでした。

明日のためにも
沈黙はしない
「教師たちにとっては『存在理由』であり、一時は『存在理由』でもあった人々の『生きるために死んでいきつつある生』を前にして、教師である我々は何としなければならないのか」という自問に、たった1つの答えしか言うべき言葉がありませんでした。
今、政権はまたもや「じっとしていろ」と言っています。しかも今回、踏み出せば殺すだろうと言っています。しかし私は、わが身に染みこんでいる「じっとしていろ」を払いのけ、表に出てみなければなりません。今この瞬間、最も怖いのは政権が勝手気ままに行っている話にもならない懲戒ではなく、過去の沈黙と行動しないことが今日のセウォル号をもたらしたように、今日の沈黙と行動しないことが必ずや明日の対価を支払うことになるだろうからです。今一度、問います。じっとしていないと宣言した私自身に、そして同志たちに、我々が今やらなければならないことは何なのかと、再びセウォル号の惨劇が繰り返されないために何をしなければならないのかと。
そして同志たちを前にあえて、資本と権力に対して恐れることなく答えます。じっとしていません。行動します。共に闘っていきましょう! パク・クネ政権は退陣せよ!(「変革の政治」創刊準備15号、14年5月26日付、キム・ジン全教組組合員/5・13パク・クネ退陣教師宣言・宣言者)

セウォル号皆殺しの主犯

労働者が街頭に踏み出さなくては

鉄道安全業務外注化・非正規職化


 長さ388m、時速300q、搭乗客900人以上、機関士1人、列車チーム長1人。KTX(韓国高速鉄道)の話です。長さ200m、平均時速60q、搭乗客1〜2000人、機関士1人、列車車掌1人、電動車の話です。最も多く利用しているこの列車は数千人を乗せて数多くの地下、橋梁、トンネルを疾走します。KTXで安全業務を担当している人は列車チーム長1人だけです。客室乗務員は外注化され、安全を担当することになれば不法派遣であるがゆえに、安全教育を受けることもなく、また担当することもできません。万が一に事故が生じれば誰が乗客の生命に責任をとるのでしょうか。トンネル、橋、地下で事故が起きれば誰が直ちに救護や待避などの案内をすることができるのでしょうか。首都圏の電鉄駅は少数の正規職だけがいるか、または外注化されています。これから列車での安全は、乗客が自ら判断して守らなければなりません。

とんちんかん
な大統領談話
セウォル号の惨事、セウォル号の大虐殺によってこの国は巨大な葬儀場となってしまいました。国民すべてが喪主でもあり被害者でもあります。また同時に、やり場のない怒りを胸に抱いています。このように天人共に許さざる虐殺が船長や船員たちだけの過ちによって起きたと考えている人は、もはやいません。旅客船の使用年限を延長し、増改築を容認するなど、安全のための各種の原則や規制を緩和させた者、カネもうけのために非正規職を大挙雇用し、あまつさえアルバイトによって充当した者、カネと腐敗した権力を媒介として結託し国民の生命を売り渡した者、財閥と為政者たちが、まさにセウォル号の惨事の主犯者たちです。
今、もはや鉄道は安全ではありません。鉄路の上を高速で疾走している汽車は数万個の部品によって組み立てられているがゆえに運転の前後、毎日の整備がなされなければ最上の安全を保障することができません。そのようにしていた車両整備を、規制緩和で車種によっては数千qの運行後または3〜5日に1回ずつの整備を行います。そして整備の周期が時の経過とともに長くなっています。
機械も故障するし誤作動をしたりもするのに、人間だからといって完璧であることはできるでしょうか。ところが人件費を減らすとして運転する機関士を1人に減らし、客室乗務を外注化したのであり、駅務などの外注化をさらに拡大し続けています。公企業の改革という美名の下に、鉄道を細々に分ける分割民営化を強行しています。セウォル号が転覆せざるをえないように仕立てた理由が、鉄道においても1ミリの違いもなく同じように起きています。
セウォル号の大虐殺はセウォル号だけの問題ではなく、この社会の根本的な問題なのです。盗っ人に穀物倉を預けてはなりません。大統領は談話を通じて、とんちんかんな処方だけを乱発しつつ、各種の規制緩和や民営化などの本質的な誤りについては、いささかも指摘しませんでした。是正どころか、むしろ公企業の改革、つまり民営化をより一層徹底してやっていくと言っています。いまや彼らに解決策を求め、かつまかせてはならないでしょう。現場で労働者の安全と国民の安全について責任をとることのできる人間は、まさに労働者たち自らなのです。追悼し涙を流しているだけでは原因も究明できず、主犯が処罰されることもないようです。今や最善の追悼は真相究明と、2度とこのようなことが起きないようにすることだと思います。だから今こそ労働者が踏み出さなければならないのです。今こそ我々の旗を高く掲げましょう。(「変革の政治」変革的現場・実践労働者階級政党推進委員会、創刊準備15号、14年5月26日付、オム・ギリヨン鉄道労組ソウル本部長)


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