フィリピン 現地支援組織緊急アピール
Mi―HANDs |
フィリピンに甚大な被害を与えた台風の犠牲者に対する救援活動が国際的に展開されているが、現地で開始された活動を伝えつつさらなる支援を訴える現地活動組織からのアピールを以下に紹介する。(「かけはし」編集部)
被災人口総数は
一二〇〇万人に 台風ヨランダが不幸にもフィリピン中央部を襲ってから二週間以上経過しても、死者、負傷者、行方不明者、被災者の数は毎日増え続けている。被災直後、サマル、レイテ、ソルソゴン、北セブ、パナイ、カピズ、そしてヨランダの目が六回上陸したその他の地域の被災地における死者は約一万人に達する可能性がある、と見積もられた。死者数速報が今日現在すでに五二三五人に達し、一六〇〇人が依然行方不明であり、負傷者も一万三〇〇〇人に達していることを前提とすれば、先の見積もりも起きていることとかけ離れたものではない。被災人口総数は一二〇〇万人に達すると見積もられている。
今テントや部分的に壊れた建物に一時的に避難場所を見つけている生き残った人々の間には、避難キャンプの極度に困難な状況がもたらす病気に起因するさらなる死という脅威が、絶えずつきまとい続けている。現実に、健康状態の悪化、病気、混乱を原因とした避難キャンプでの死亡に関する報告がすでにいくつかある。
村々への支援め
ざし活動を開始
「災害と闘う三民族組織(TRIPOD)」はイリガン市の「ラナウ災害対処・復興支援センター(RDRRAC)」と共に、「台風ヨランダ生存者に対するミンダナオ連帯」という名称の共同緊急対応活動の中で、ミンダナオ内にあるおよそ五〇のネットワーク組織の共同活動を率いている。このキャンペーンは、「災害に対するミンダナオ人道活動ネットワーク(Mi―HANDs)」を名称とする新たに形成された人道活動ネットワークによって先導されている。
一一月一四―一九日にかけてMi―HANDsは、生存者の状態と必要に関する第一次評価を行うためにビサヤの被災地域にチームを派遣した。彼らは、ダアン・バンタヤン、セブ、パロムポン、レイテのビラバ、またオルモック市を訪れた。これらの地域では人口の九五%から一〇〇%が被災しているが、正確なデータはまだ地方政府の部署が集計途上だ。しかしそれらの職員もまた深刻な災害に見舞われている。これらの地域にある被災した村々は、政府や何らかの対応組織からの救援の助けをまだいかなるものも受けていない類型の中に含まれている。それゆえMi―HANDsはこれらの村々を、緊急救援支援に向けた優先地域として確定した。
われわれの一貫した救援配送作戦(RDO)の一一月二六日開始に向けた準備のために、一連の輸送と物資の準備、さらに緊急財源の動員が構成全組織によって行われている最中だ。RDO、心理・社会セラピー、医療処置遂行のための三つの下部委員会を伴ったこの任務に関しては、心優しい、また熟練したボランティアが必要となるだろう。
必要なことは救
援だけではない
生き延びた家族に向けて食料と衛生用品のセットを提供するためにわれわれは今、資金と物資、また輸送支援を整えている最中だ。各世帯は、各々一五〇〇フィリピンペソ相当の救援セットを受け取ることになるだろう。このセットは、米、魚の干物、鰯の缶詰、モンゴ豆、砂糖入りインスタントコーヒー、調理用油を含んだ食料セット、また浴用石けん、洗剤、歯磨き粉と歯ブラシ、洗顔タオル、爪切り、生理ナプキンを含んだ衛生用品セットだ。
TRIPODとRDRRACは、Mi―HANDsの主導性の下にあるミンダナオのネットワーク相手と共に、あなた方心ある友人並びに諸組織に対し、台風ヨランダから生き延びた人々を助けるためのわれわれの進行中のキャンペーンに対する、あらゆる財政的また物質的支援を訴えたいと思う。われわれの介入と援助は、緊急救援支援にのみ限定はされず、さらに復旧と再建、また災害の危険の軽減と生き延びた人々の権利主張を求め、またクライメートジャスティスを求める、将来の行動促進キャンペーンに向けられることを見越している。
あなた方の支援をMi―HANDs(www.mihands.org)につないでほしい。
われわれはそれに応じてわれわれのウェブサイトで支援を受けたことをお知らせし、われわれの活動の進捗について最新情報をお知らせするだろう。あなた方の早速の配慮に感謝する。
(「インターナショナルビューポイント」二〇一三年一一月号)
コラム
高齢者階段 高齢化社会を再確認させるかのように腰痛、膝痛への「効果」をうたったグルコサミンやコンドロイチンなどを使用した薬のコマーシャルがテレビにあふれている。八〇歳の三浦雄一郎のエベレスト挑戦、石原良純の階段、舞ノ海とシコ、八千草薫と富士山、室井滋が足を引き摺って歩く痛さバージョンなど。中でもローマの石段に短パン姿の笑福亭鶴瓶が「考える人」のような格好で座り「人は肥ったせいで膝が痛いのか、膝が痛いせいで肥るのか、どっちだ」と呟く。すると階段の脇から間髪を入れず青年が「どっちも」と叫ぶコマーシャルが秀逸だ。
私はこの鶴瓶のものが一番おもしろいと思うのだが笑うに笑えない。図星なのだ。九年前、あまりに膝が痛いので近くの整形外科で診てもらった。当然のように「膝の軟骨が擦り減って、骨と骨が直接擦れることからくる痛みです。無理しないでください」との診察結果。「薬は?」と聞くと「軟骨には再生機能がないので完治することはありません。たまに薬が効いたという人がいますが、医者としては薦められません。湿布薬を出しておきましょう」と木で鼻をくくったような返答。「やせろ!」と言われたほうが気が楽な時もある。
後日、人伝えに膝の周りの筋肉を鍛える以外に痛みを和らげる方法はないと聞き、足首に砂袋を付け、上下させる訓練を朝晩必死に続けた。半年を過ぎた頃から階段や坂道も普通に昇り降りできるようになり、痛みも感じなくなった。しかし、喉元過ぎればなんとかの例え通り三〜四年前から再び痛みが出始め、駅の階段を下りる時には手摺りの世話になる始末。取って付けたようにやめていた砂袋訓練を再開したが今度は一向に痛みが引かない。
ついに先日整骨院のドアを押した。整骨院は事情を聞き、膝を診て「膝の周りが腫れています。腫れが引かないうちに鍛えるというのは、逆に症状を悪化させるだけ。まずは腫れを取るために週一〜二回程マッサージに通ってください。それに加えて毎日夜に三〇分氷で冷やしてください。プロ野球の投手がやるアイシングと同じです」。実に年寄りの扱いがうまい。感心する。その上「治らない」とは絶対に口にしない。「無理するともう片方の足にきますよ。そうならないように今のうちに治療するのが大事です」という具合である。
治療費は保険がきいて一回七〇〇円くらい。安心・安堵料としては決して高くはない。町の中に整骨院、整体師、マッサージ店が増えていく実情が分かるような気がする。整形外科→整骨院→コンドロイチンなどの薬と続くラインを高齢化階段と呼ぶと待合室で教えてもらった。かくいう私もこの階段の二段目に足を掛けたということらしい。
(武)
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