10.27
「反原子力」の日、集会とデモ
すべての原発を廃炉にしよう |
一〇月二七日、渋谷区千駄ヶ谷区民館で「すべての原発を廃炉に! 再稼働なんかトンデモナイ!」が原発とめよう!東京ネットワークの主催で開かれた。一〇月二六日は日本で初めて「原子力発電」が行われた日として、政府は「原子力の日」として、原発は安全と毎年キャンペーンを行ってきた。これに対抗して一九八〇年代はじめから「反原子力の日」として「反原発」集会が行われてきた。
最初に、伴英幸さん(原子力資料情報室共同代表)が「汚染水対策として三〇〇〇億円とも言われる凍土壁の建設が採用された。この費用を国の予備費から支出することになった。凍土壁ではなく普通に別の方法でやると、東電がその費用を出さなければならなくなるからだ。つまり東電の救済策という側面がある。そしてこの建設は大手ゼネコンの鹿島建設がやることになっている」と汚染水問題での東電・国の対応を批判した。
福島の学校現場
が直面する問題
次に角田政志さん(福島県教職員組合・書記長)が「福島の子どもと先生たち」と題して講演を行った。
「復興」と報道されるがまったくそういう状況になっていない。避難は続き、人権侵害が毎日のように起きている。放射線量管理区域とされる四万ベクレル以上に相当する地域が今でも福島県の三分の一を占めている。こうした中で、子どもや教師は授業をせざるをえない。二〇一二年度には様々な制限が緩和され、一三年度にはほとんどの制限が解除された。
一二年度の緩和。?運動会の実施?花壇整備や生産活動も再開?部活動の制限解除?地域探検活動の実施?プールの使用解除。
一三年度からは、人々の意識から、放射線・放射能に対する防御の意識が薄れてきている。さらに、危険性を訴えることに対し、「過敏になり過ぎる」などの批判さえ出てきている。今は、何事もなかったかのように、マスクをする子どもの姿も少なくなり、多くの市民も放射能に対する警戒感が薄れてきている。
原発災害発生以降二年たった現在も、避難をしている一八歳未満の子どもたちは約三万人いる。臨時移転の学校はどこも、子どもの数が元の在籍数より大幅に少なくなっている。そのため、教職員の数が減らされ、子どもたちの様々なケアが十分にできない現状がある。被災地の各地教委は子どもが戻るかもわからない状況で、とにかく再開を急いでいる。再開しても、次年度以降の存続の不安も出ている。
県外避難による子どもの減少は計算上教員の「過員」ということで、一二年度は教職員の採用を行わなかったため、多くの臨時採用職員が他県に流れた。結果、臨時採用教職員が足りず、未配置のままになる状況も起こった。臨時休業となった教職員は「兼務」による配置を強いられた。教職員も被災者であるにもかかわらず、家族との分断、子どもの転校、遠距離通勤を強いられるという過酷な状況が起きた。
原発「事故」を忘れてはならない。忘れ去られない運動の推進を。原発「事故」を風化させず、原発再稼働反対、脱原発運動の推進をしていこう。
汚染水と廃炉
当面する課題
続いて、長沢啓行さん(大阪府立大学名誉教授、若狭ネット資料室長)が「地震と再稼働問題」と題して講演を行った。長沢さんはパワーポイントを使いながら、地震がどのように起きるのか、地震波の違いによって、建物にはどのような打撃があるか、安全審査で地震動をひどく過小評価をしている伊方、大飯原発の例をとりながら専門的に詳しく報告した。
そして、長沢さんは次のような方針を示した。?柏崎刈羽原発を閉鎖し、人・モノ・金を福島第一原発へ集中すべき?東京電力を破産処理し、金融機関等に債権放棄させ、その上で東電の全原発を国有化し、国の責任で、福島第一原発の廃炉・汚染水対策を徹底すべき?東電解体を契機に、発送電を分離し、電力市場を完全自由化し、再生可能エネルギーを促進すべき?福島第一原発事故が「完全に収束」するまで、原発再稼働審査を全面凍結し、原子力規制委員会の全精力を事故収束・廃炉・汚染水対策へ集中すべき。「再稼働阻止」から「原発ゼロ」へ進もう。
次に特別ゲストのヴェルナー・ノイマンさん(フランクフルト市・エネルギー課長)がドイツの現状を報告した。
「福島への実際の連帯をしたい。一九八七年にチェルノブイリの測定グループに関わった。放射能汚染は、子どもは少なくしなければならない。ベラルーシ・子どもセンターに対して、ドイツでの保養などの支援をしている。福島の子どもたちに対しても同じような支援をしたい。ドイツでは二〇一〇年、脱原発の一〇万人規模のデモがあった。そして一一年三月一二日も大規模なデモがあった。ドイツ政府は3・11震災後すぐに原発六基の停止をしたが今でも九基は運転している。今すぐ廃炉に、そしてドイツだけでなく世界でも。地震も津波がなくても原発事故は起こりうる」。
「市民の力、下からの力で再生可能なエネルギーに転換すべき。自治体と市民が相互に連携する必要がある。節電に対して報奨制度があり、低所得者世帯への支援がある。再生可能エネルギー支援の結果、ドイツでは五%から二五%に再生可能エネルギーになっている。それに一万人の活動家、六〇〇の協同組合が関わっている。これにより、三〇万人の新しい雇用が生まれた」。
集会後、原宿を通り、渋谷宮下公園先までデモを行った。 (M)
10.13静岡でもNO NUKES DAY
三五〇人が反原発アピール
統一行動を全県で拡げよう
【静岡】一〇月一三日、「NO NUKES DAY 原発ゼロ統一行動」が市内の常磐公園で開催された。暑い午後にもかかわらず約三五〇人が集まった。オープニングは浜松からの応援バンドも加わった「金曜アクションアニマルズ」の演奏と歌(替え歌やオリジナルも含め)で始まった。熱演は「再稼働反対」のシュプレヒコールを挟んで三〇分も続きおおいに盛り上がった。
集会の司会は白石さん、澤端さんの二人の女性がつとめ、会場からの飛び入り含め二〇人がマイクを握り、一人一分間リレートークを行った。
リレートークの最初を集会呼びかけ人の馬場利子さん(チェルノブイリ以来放射能測定を広く行ってきた市民グループ代表)が行い、五人の呼びかけ人が続いた。さらに袋井、焼津、大井川、藤枝など各地域から参加した人たちが思い思いのアピールを行い、デモに出発した。
デモコースは静岡市内の繁華街も含む五〇分程のコースで、ドラム隊を先頭に様々なコスプレやぬいぐるみの参加者も多く、市民から拍手や歓声があがり、おおいに激励された。
この集会に続き一〇月二〇日には雨の中で同様の催しが浜松駅近くの公園で開催され二〇〇人が参加した。こうした取り組みを全県下に広げ、共同行動を積み重ねていくことを今後の目標にしている。なお、三島市を中心とする静岡県東部の人たちは一〇月一三日は東京・日比谷公園の集会に参加した。 (S)
緊急声明
安倍政権・原子力規制委は、嘘と情報操作による被曝労働を悪化させる放射能汚染水漏れ対応をやめ、被害の実態をふまえた具体的対策に専念せよ ―― 原発再稼働など論外だ!
福島原発事故緊急会議 東京電力が一〇月二〇日、福島第一原発の地上タンク群に設けた計二三ヶ所ある漏水防止用の堰(せき)一二ヶ所から、放射能で汚染された雨水があふれ出し付近の排水溝に流れ込んだ上、海洋に「流れ出た可能性が否定できない」と発表した、と一〇月二一日、メディアがいっせいに報じた。
「可能性が否定できない」という東電の常套句は、恐るべき被害の拡大をなんとか少なめに印象づけるための操作的な言葉である。あの原発推進派のメディアである『産経新聞』ですら、「堰の水が一度にあふれた箇所としては最多」と報じているほどの事態とは、大量の高濃度放射能汚染水が、原子力規制委員会が勝手に設定した排出基準(ストロンチウム90は1リットル当たり10ベクレル以下)をも桁違いにオーバーしたものが、またもや流出し続けているという事態である。この許されざる事態がさらに確認されたということなのだ。
私たちは、九月一五日に発した声明「安倍政権・原子力規制委員会は原発再稼
働をやめ、放射能汚染水漏れと被ばく労働の拡大を阻止する対策に専念せよ!」において、九月七日の国際オリンピック委員会(IOC)総会で、二〇二〇年東
京オリンピック招致のため、汚染水をめぐる状況は「コントロールされている」
あるいは「完全にブロックされている」といった恥ずかしいデマゴギー(大嘘)について「謝罪し撤回すると同時に、原発再稼働をストップし、東電に経済的責
任を取らせ解体し、放射能垂れ流しと被ばく労働の拡大をなんとしてもストップさせる活動に専念すべきである」と要求した。ところが安倍首相は「撤回・謝罪」どころか、「コントロール・ブロックされている」を繰り返し、一〇月一五日の「所信表明演説」でも、海に流出している高濃度汚染水(毒)が東日本の漁民を恐怖に陥れている現実を無視し「汚染水は安全」と強弁し、「抜本解決に向けたプログラムも策定し、すでに着手しています。今後とも、東京電力福島第一原発の廃炉・汚染水対策を、全力でやり抜いてまいります。東京電力任せにすることなく、国が前面に立って責任を果たしてまいります」との政治的パフォーマンスのための発言を繰り返しているだけである。
今日まで、基本的に東電まかせの姿勢にまったく変化がない。その結果が、この汚染水漏れ事態の深刻化なのである。デマの上にデマを重ねて責任を取っているかのようなポーズだけでは、なにも生まれないのはあたりまえである。本当に責任感があるのならデマ発言の政治に対する「発言の撤回と謝罪」がまず必要だろう。
一〇月九日には、下請け作業員の六人が高濃度汚染水をかぶるという、とんでもない事故が起きている(東電発表)。『東京新聞(一〇月一〇日、一一日)』によれば、こうした作業員の単純ミスによる事故は、IOCで吹いたホラを前提にした安倍首相の現地視察(九月一九日)で、一時的に「期間を決めて汚染水を浄化しろ」という、自分の虚言に事態をあわせるためのとんでもなく無茶な指示の後に、立て続けに起きだしたというではないか。
放射能まみれの劣悪な労働環境は、安倍の「責任」を取るポーズ、「とにかく急げ」の命令のために、より悲惨な事態に追い込まれているのだ。私たちが恐れていたように、汚染水漏れの増大は、被曝労働のさらなる拡大を生みだし、デマゴギーの政治は過酷な被曝労働を強化し悪化させているだけなのだ。
政府も東電も被曝労働を増大させない雇用政策を責任をもって実現する方向で、汚染拡大の実態をふまえ、ポーズと操作ではない具体的な汚染水対策(廃炉プロセス)へ向かえ。
安倍政権の政治的デマゴギーをあたかも事実であるかのごとく追認し続けている原子力規制委員会(田中俊一委員長)。あなた方は、カネと人を出し惜しみしている無責任東電の行動を放置し、今日の悲惨な事態をもたらした責任をこそ、政府とともに問われるべき集団である。
安倍政権・規制委は原発再稼働政策をストップし、汚染水・被曝労働拡大を阻
止する政策を、誠実かつ具体的に実行せよ。東電に、場あたり的な対応をやめさせ、会社資産を汚染水(被曝労働)対策にキチンと投入させ、「解体」すべきである。責任を取るということは、そういうことではないのか。
2013年10月23日
「再稼働より汚染水対策を!」規制委員会前抗議行動の日に
福島原発事故緊急会議
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ピープルズ・プラン研究所気付 (FAX)03-6424-5749
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