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    かけはし2013.年9月23日号

世界各国の工場で訴えが相次ぐ


サムスンのグローバル「モダン・タイムズ」?

1日15時間も立ち労働

 ブラジル労働検察が現地労働法に違反した容疑でサムスン電子に対する捜査を始め、懲罰的損害賠償金2万5千万レアル(約1210億ウォン)を請求した、と各外信が8月13日(現地時間)、一斉に報道した。
 理由はアマゾン・マナウス自由貿易地帯に位置するサムスン電子工場の労働者たちが過度な労働に苦しめられているというのだ。あまりにも速くて反復的な生産組み立てラインを非人間的労働環境だと指摘した。サムスン電子関係者の解明は、こうだ。「全世界のすべての工場は同じだ。国内で生産ラインを管理していた人々が海外の現地に出ているからだ。タイ焼きを吐き出すように運営する。いわんや、ゴミの位置まで全く同じだ」。
 ブラジルの各メディアが公共民事所長(Public Civil Action)や労働検察関係者の発言を引用して報道した記事を読んでみると、実に見慣れた風景が思い浮かぶ。サムスン電子現地工場の労働者たちは6秒ごとに携帯電話、バッテリー、充電器、イアホーン、使用説明書などを包装する。数十人の労働者が長く並んで携帯電話1個を組み立てるのに85秒あれば足りる。新しいブラウン管は4・8秒ごとに生産ラインに上がってくるし、エアコンは2分以内に組み立てが完成する。1日中、このような作業が6800回まで繰り返される。チャーリー・チャップリンの映画〈モダンタイムズ〉(1936年)を連想させるとブラジルのメディアは報道した。
 問題は、そこで終わらない。ブラジル労働部監視官が2011年5月と2013年5月にサムスン電子工場を調査した結果、労働者たちは、長くは1日15時間ずつ立って勤務していることが明らかになった。生産ラインのテーブルはとても高く、ちょっと座ることのできるイスもない状況だった。労働者は朝出勤して5分間の体操をした後、生産ラインに立てば、かっきり2回の休憩以外はそのままだ。午前と午後に10分ずつ。この時トイレに行ったり、水を飲みに行く。こうして休日もなしに27日間、連続して仕事をした労働者もいた。

携帯1個の組み立て85秒


 休むことのできない状態で長時間労働をしたためにブラジルの労働者たちは筋骨格系の疾患などを訴える。労働検察は「サムスン電子の労働者たちは他の会社よりも病休がケタはずれに多いことが明らかになった」と語った。実際に2018人の労働者が昨年、腰痛、炎症、筋骨格系疾病のせいで最長15日まで休暇を出した。これは全労働者(5600人)の36%にもなる数値だ。労働部は「生産ラインが変わらなければ5年以内に労働者の20%が筋骨格系疾患にかかるだろう」と見通した。
 労働検察は臨時契約職の雇用も問題視した。ブラジル労働法は雇用の安定性を保障するために、予想もできない必要が突然に発生するなどの例外的な状況のときにのみ契約職の雇用を許容する。だが労働検察は「サムスン電子は契約職を核心的生産活動に長期間雇用しており、マナウス工場の契約職労働者はケタ違いに多い」と指摘した。労働部監視官の説明だ。「(契約職労働者が多い状況にあって)誰かが劣悪な労働環境を指摘したら、どんなことが発生するだろうか? 会社は労働環境を改善しようとする努力なしに、その人を解雇してしまうだろう。それが簡単だし、費用がかからないから」。

筋骨格系疾患やうつ病訴え


 ブラジル労働検察がサムスン電子の工場を調査して起訴したのは今回が初めてではない。サムスン電子は2011年9月に劣悪な労働環境のせいでブラジルの法廷に立った後、50万レアル(約3億3千万ウォン)の合意金を支払った経過がある。ブラジル南部の都市、サンパウロから100q離れたカムピナス工場のサムスン電子の労働者たちも同じような証言をぶちまけたからだ。
 〈AFP通信〉に、ある女性労働者が話した言葉だ。「管理者たちが、生産量を達成できなければ『ほかにも工場で働きたがっている人はいっぱいいる』というふうに話す。それで1日に10時間ずつ立ち、休む時間もなしに携帯電話を組み立て、イヌのように仕事をした」。別の労働者も、1時間の割り当て量が80個である携帯電話を90〜100個まで組み立てながら「ほとんどうつ病にかかるレベル」だと語った。この労働者は〈AFP通信〉とのインタビューをした翌日、解雇された。当時、サムスン電子は「インタビューした事実は知らなかった」「その職員が勤務地を離脱したから解雇しただけ」だと語った。
 以前に働いていた労働者の証言も続けられた。ある女性は工場で働いている間に左腕がマヒし、「頭も曲げられないほど」だと主張した。工場で働いていて首の手術を受けなければならない状態になった、とある30代の労働者は語った。「長時間、下を向きっぱなしで仕事をするので腕や首を動かすことができない」。当時の勤務環境を調査していた労働検察は、サムスン電子の労働強度が極めて高く、筋骨格系疾患やうつ病を誘発したものと見られると判断した。けれども当時サムスン電子は「社規に違反したり、取っ組み合い中に負傷した労働者たちであって、労働環境の問題とは何の関係もない」と反論した。
 ブラジルだけではない。他の国でもデジャビュー(既視感)が表れた。米国非政府機構(NGO)「中国労働監視」(China Labor Watch)が2012年9月に発表した「中国内のサムスン調査報告書」を見ると、中国工場でもサムスン電子の労働者たちが月100時間超の超過勤務をしている。〈ハンギョレ新聞〉は同年8月24日、サムスン電子の下請け会社であるインタプスで働いているワン・チョンタイ(23、仮名)に会いインタビューをしたことがあるが、当時のインタビューは夜11時に工場の近くで行われたのにもかかわらず、彼は「1時間前に退勤した」と語った。この日の朝8時から夜10時まで15時間、働いたのだという。「朝8時から午後5時までが通常の勤務時間だけれども、早ければ夕方7時に退勤するが、遅いと夜10〜11時に終わる」。それでも彼は4年制の大学を出てきた技術者なので、まだ良いほうだ。携帯電話のケースを生産している女工たちは1日12時間ずつの交代制で働いていると語ったことがある。
 最近、ブラジルのメディアとのインタビューでケビン・スレーデン中国労働監視の幹事は「ブラジルと中国のサムスン電子労働者たちの苦痛は同じだ。1日に12時間立って働き、さまざまな筋骨格系疾患に病んでおり…」と伝えた。1年前に論難があった時、サムスン電子は中国の工場250カ所をすべて調査すると発表したけれども、スレーデンは「まだ工場の半分を調査して発表したにすぎない」と語った。
 懲罰的損害賠償金を除けば、ブラジル労働検察が要求している労働環境改善策は比較的に素朴だ。労働の疲労から回復する休息時間を保障せよというものだ。労働部は人体工学的研究の結果にそって、労働者が50分働き10分間を休むように勧奨するが、これを裁判所がサムスン電子に強制してくれ、と請求した。今回のブラジル労働検察の捜査に関連して、サムスン電子関係者は「まだ訴状を直接、手にできておらず、いかなる問題なのかがよく分からない。問題があれば早急に改善し、良い事業場を作るというのが我々の望み」だと語った。

フランス警察に召喚も

 万が一、ブラジル労働検察とサムスン電子、米国NGOとサムスン電子が合意点を見いだせなければ、どうなるのだろうか? 突然、フランス警察にサムスン電子が呼び出されるということもあり得る。フランスの3つの市民団体が今年2月にサムスン電子を相手として告発状を出したからだ。理由は虚偽の広告によって消費者をだました、というものだ。
 「サムスン電子は全世界の事業場の労働者たちのために健康と安全、福祉、環境を最優先的に保障すると広告したけれども、中国工場の劣悪な労働環境が明らかになり、虚偽であることが明らかになった」。告発に参加したフランスの市民団体セルファのソフィア・ラフダル事務総長は「検察が予備調査を警察に委ねた。出足は良い」と評価した。ブラジルで、中国で、フランスでサムスン電子の非人間的労働環境が同時多発的に俎上に上っている。(「ハンギョレ21」第975号、13年8月26日付、チョン・ウンジュ記者)

アルバ労組への加入方法

「アルバ生」ではなく「アルバ労働者」

広がる非正規職と不安定労働

 アルバイト(略称、アルバ)労働者たちが日常的に味わわなければならない不条理は1つや2つではない。アルバイト労働組合(以下、アルバ労組)組合員のキム・ドンウン氏(22)は「ファストフード店のアルバを調べてみたが、募集広告では時給が7千ウォンとしていたけれども、いざ行ってみると最賃ぴったりの4860ウォンにしかならなかった。別に計算すべき週休手当など各種の手当を時給計算にまぜ込んで、時給を多く見せる目くらましをしている所もあった」と語った。
 最近までガソリン・スタンドで3回アルバをしたキム・ジェソプ氏(23)の事例も似たようなものだった。「広告には時給5500ウォン、月給165万ウォンと書かれていて、面接の時もそう聞いた。1カ月間、働いた後に月給を受け取ったが、どう計算しても時給5500ウォンにはならなかった。勇気を出して管理者に聞いてみると、その時になって時給は4860ウォンだと言った。彼は最低賃金だと言ったら誰が仕事しになど来るものか、と反論した。一緒に仕事をしている人々は、がまんしろと、しがないアルバが社長に勝てるものか、と言っていたんだ」。
 甲乙関係を悪用したセクハラや休憩時間のはく奪、時給を少なく払うための「労働時間の分割」など慢性的な問題もしっかりある。客のいない時間に店主や管理者がアルバ労働者に「出かけていって休んでこい、午後に再び出勤しろ」と要求するという具合だ。
 アルバ労組はこのような被害者たちに法的対応の方針についての相談活動も進めている。アルバ労組は去る1月2日に活動を始めた「アルバ連帯」を母胎として去る8月7日、雇用労働部から設立申告証を受け、正式に結成された。アルバ労働者の権益保護のために活動してきた「青年ユニオン」も4月に正式に労働組合として認可を受けたけれども、アルバ労組は、「青年」を超えて多様な世代や階層に拡散しているアルバ労働者たちをもっと広範に代弁する計画だ。
 これらの人々は「アルバ生」という用語を「アルバ労働者」として対置すべきだと主張してもいる。イ・ヘジョン・アルバ労組代弁人は「アルバ生という言葉は『アルバイトをしている学生』という意味だ。けれども非正規職や不安定労働の広がりによって、若い学生だけではなく、さまざまな年齢や階層の労働者たちがアルバによって生計を立てているだけに、ちょっとおとしめ的なニュアンスが込められた『アルバ生』ではなく、自らの権利を堂々と主張することのできる『アルバ労働者』の地位を示すことが必要だ」と語った。
 まだ今のところ小さい組織だけれども、発足以降、加入についての問い合わせは明らかに増えているという。加入は事務所(www.alba.or.kr)か電話(02-3144-0935)を通して、できる。(「ハンギョレ21」第975号、13年8月26日付)


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