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    かけはし2013.年6月10日号

「想像力と思いやりを育てよう」


5.17九条の会・おおさか講演会

赤川次郎さんが語る「エンタテインメントの中の戦争」

 【大阪】九条の会・おおさかの憲法講演会が五月一七日、大阪市の中之島中央公会堂で開かれ、一二〇〇人の市民が参加した。
 松浦悟郎さん(日本カトリック正義と平和協議会会長)が開会のあいさつをし、「九条の会・おおさかが結成されたのは二〇〇五年。当時、憲法にとって今が一番厳しいときだといったが、今はそれよりもっと厳しい。改憲のハードルを下げるために九六条の『改正』がいわれているが、これは見方を変えればいいことかもしれない。憲法とは何かを多くの人が考えるようになった。総理大臣が改憲を叫ぶのはおかしい、彼らは憲法遵守の義務があるのだから。平和の時は平和について語れるが、戦争が近づくと平和は語れなくなる。今こそ、力を合わせ改憲の動きを止めよう」と述べた。
 続いて、昨年なくなった九条の会・おおさか呼びかけ人のひとり藤本義一さんの妻・藤本統紀子さんのメッセージが代読された。藤本さんはその中で、「憲法改正を五九回も繰り返したドイツが各議院の三分の二の賛成を守り続けている。これがすべてのルールの根源です。安倍首相、このルールを守りましよう」と呼びかけた。

橋下市長を
やめさせる
 続いて、廣澤大介さん(バイオリン)と赤川京子さん(ピアノ)のコンサーがあり、アメージング・グレイス、カタルーニャ地方の民謡「鳥の歌」、サトウキビ畑の歌、見上げてごらん夜の星を、などの曲が演奏された。
 赤川次郎さん(作家)が、「エンタテインメントの中の戦争」と題して講演をした(別掲)
。 閉会のあいさつで、宮本憲一さん(大阪市大名誉教授)は「改憲に向けて右旋回している。九六条改憲のねらいは九条だ。何とかしたいと思っている人の声を結集して、これをつぶす時期にきている。橋下市長の言動は大阪人の恥、政治家として続けさせてはならない」と述べた。 (T・T)

赤川次郎さんの講演から

他人まかせではない
考える力を引き出す

 万年は大丈夫
というおごり
 鉄筋コンクリートも案外もろいものだ。高一の時新築の校舎にはすでにひびが入って、雨が壁を伝わって垂れてきて驚いたものだった。原発も同じだ。二〇、三〇年たてば最初の強度ではなくなる。北欧では、地下に使用済み核燃料の貯蔵施設をつくり、一〇万年間は大丈夫といっているが、科学者はそんなこというものではない。一〇万年といえば、今の人類が経験したこともない時間だ。きっと、地下水がどこからか入ってくるに違いない。古代エジプトのピラミッドをつくったファラオは、墓の中が荒らされるとは思ってもいなかったろう。

故障で止まらぬ
機械は使えない
 私は、学校を出てから日本機械学会の事務局に就職した。いろいろな先生の話を聞いたが、機械工学の全体を理解している人は一人もいなかった。原子炉工学も同じだ。材料工学の先生に、新製品の安全率はどのように決めるのか聞いた。厳密なことはわからないから、だいたいこれぐらいと決めるとの答。むかしソニーのCDプレーヤー一号機を買った。今も動く。ところが二号機以降は、五年使ったら壊れるように設計するという。専門家も私たちとそんなにちがいはない。ある先生がチタン製の時計を見せてくれた。ところがその時計の裏ぶたに穴ができた。初めに小さな疵があって、そこが汗で少しずつ腐食したらしい。日本の最初の超高層ビルは霞が関ビルだが、設計者は地震が心配だといっていた。実際、地震の時エレベータに乗っていた人は、ワイヤーがしなって壁にぶつかり大音響がして怖かったといった。設計者にはこんなのは想定外だ。実際、想像限界というものはある。三・一一の経験で思い知ったはずだが、しばらくすると、安全なら動かそうという動きが出てくる。
 機械や装置は故障したら止まる。止まらないのは商品じゃない。機械工学の先生や会社の技術者に、何の研究が一番やりたいかと聞くと、兵器の研究だという。理由は、コストを考えなくていいし、製品の性能が良ければ国が買ってくれるから。人間としてはいい人が多いが、その兵器が何のためにあるのか、そんな想像力を働かさないのかな?
 作家は小説だけ書いておればいいと思われるが、それだけではダメ。文学賞の選考委員が回ってくる。一〇年前にやらないと決めたが、日本推理作家協会賞と山田風太郎賞をやっている。この賞はプロの作家の賞だから、選考は辛い。受けなければ良かったと思う。どこがミステリーだと思う作品もある。五つぐらい絞られた候補作品のうち一冊は、描写が残酷で読めなかった。結局受賞作にはなったが、小説の範疇を超えている。読者の中には、こんなのを楽しむ人もいるのだなと思う。山田風太郎賞の貴志さんの「悪の教典」なんかは、女の先生の秘密を知った生徒のクラスの全員が殺される。

最近の小説には
想像力が欠落
 悪は誰の心にもある。悪を書くのはいい、悪を書くのと悪事を書くのとはちがう。ミステリー作家は、松本清張や森村誠一を初めとして、犯罪は社会のひずみの中で起きるということ、巨悪を批判するという視点が基本にあった。最近は、生まれつきの殺人鬼が出てくる。これでいいのかと思う。作品を通して何を描こうとするのかということだ。戦闘シーンはかけても戦争作家にはなれない。戦争中赤ん坊を抱えながら逃げまよい生き延びる。戦争が終わると、静かな夜が来る。赤ん坊は静かな夜になると泣くようになる。これは戦争を書いている。怖いものを書くのと怖さを書くのとはちがう。残酷さを書くと想像力が欠ける。想像力がかけると、考えることを他人に任せてしまう。
 会社にいる頃、課長が食事をしながらいろいろなことを話してくれた。ところがその内容はすべて新聞に書いてあることだった。ある推理作家が原発再稼働に賛成の論理をいうのに、餅を食べてのどに詰まらせるからといって餅を食べるなとはいえないのと同じだという。ビートたけしが、自動車事故を起こしたからといって、車に乗るなとはいえないと言った。これはおかしい。事故を起こしても、そこが壊れるだけで、他に影響を与えないのなら問題ない。でも原発はちがう。誰々が言っているからと、自分で考えないのは怖い。
 NHKで東日本大震災の遺構の保存のことをやっていた。残すのは心がいつまでも痛むから反対だ、残さないとやがてみんな忘れてしまう。それぞれの意見がある。その中で、女川の女子中学生がいった言葉が印象的だった、「今は震災後ではなく、次の震災の前なのだ」と。この言葉を、安倍さんや米倉さんに聞かせたい。先を考える想像力は貴重だ。想像力、思いやりを育てるのは小説家のつとめだ。そのような小説を自分も書いていきたい。  (講演要旨、文責編集部)

5.13辺野古実が防衛省行動

オスプレイ配備の撤回を
辺野古新基地建設やめろ


 
東日本でも全国
キャラバン成功
 五月一三日、毎月定例の防衛省への申し行動が、辺野古への基地建設を許さない実行委員会の呼びかけで行われた。最初に全員で「オスプレイ強硬配備反対、辺野古への基地建設を許さない」とシュプレヒコールを行い、続いて参加者の訴えが行われた。
 勝手に山城さんを応援する川崎の会は沖縄と連帯するために二つの行動を行うと発言。「一つは五月二一日に『ラブ沖縄』の上映をする。二つ目は参院選に出馬予定の山城さんを応援すること。五月三一日に安次富浩さんを呼んで集会を行う」、そして「神奈川にオスプレイが飛んでくるだろうが断固反対する」。
 反安保・反基地を闘う北部実は「自衛隊は沖縄・南西諸島への拡大をめざし、緊張を激化させている。そして、東京で開かれる国体の一環として柔剣道大会が北部で開催されることに反対する。その二つを合わせて、五月一九日、自衛隊練馬駐屯地へ抗議のデモを行う。また山城さんを迎えて五月二四日に集会を持つ」と報告した。
 沖縄意見広告運動は「昨日から、オスプレイ反対東日本キャラバンが長野から新潟へ進んだ。新潟県では県が目視調査をすると動き出している。市民の仲間たちも保守的な土地柄の中でも元気に、駅頭チラシまき宣伝行動を行った」と発言した。沖縄一坪反戦地主会関東ブロックは「5・15沖縄復帰の日に合わせて平和行進が始まっている。東京では南大塚で集会を行う」と集会への参加を訴えた。

山シロ博治さん
を支援しよう
 沖縄から安次富浩さんが電話メッセージを寄せた。
 「昨日から平和行進が始まった。4・28安倍政権が行った主権回復の日を祝う集いに反対して、一万人集会を成功させた。米国防総省の一部で、辺野古移転は予算もかかりすぎ、難しいのではないか、普天間の返還は二〇二八年から二九年頃へと大幅に延びるという声が出ている。これは民衆の闘いが引き出したものだ。辺野古移設は無理だということだが、政府は無理やり埋め立て申請を出してきた。県は盛り土をどこから持ってくるのかなど細かい所まで指定しろ、と防衛省にせまっている」。
 「参院選で、沖縄選挙区で革新統一候補を当選させる。自民党議員が辺野古容認に転換したのに対して辞職要求が出ている。全国比例区で山城さんを当選させることが沖縄の闘いにとって重要だ。そして、来年一月の名護市長選に勝利すること。国防軍にしようとする憲法改悪との闘いをヤマトにおける闘いとして実現する人民統一戦線が必要だ」。
 最後に五月二六日にデモと集会を呼びかけている辺野古実が「三月二二日、政府は埋め立て申請を出したが、県は三三項目の質問項目を出し、六月一一日までに回答をせまっている。申請が通れば、次の段階は公告縦覧になり、誰でも意見を出せる」と辺野古への基地建設との闘いを訴え、全員で抗議のシュプレヒコールを防衛省にたたきつけた。        (M)

5.15一坪反戦関東ブロックが集会

「復帰41年」の現実を問う

反基地闘争のさらなる発展を

真喜志好一
さんが講演
 五月一五日、南大塚地域文化創造館で、「『復帰』41年を問うさらなる沖縄反基地闘争に向けて5・15集会」が沖縄・一坪反戦地主会関東ブロックの主催で開かれた。
 関東ブロックの大仲尊さんが「昨年九月のオスプレイ配備に反対する一〇万人集会以来の沖縄の闘いを紹介し、沖縄とヤマトとの関係が問われ、次の闘いへと突き進むにはどのようなことが必要か」と集会の意義を主催者あいさつとして行った。
 次に沖縄から真喜志好一さん(沖縄平和市民連絡会)が講演を行った。
 真喜志さんは、まず一九九五年の少女暴行事件後、翌年のSACO合意による基地移設=新設長期計画を明らかにした。それに基づいて、高江のオスプレイパッドの建設、辺野古新基地建設のための公有水面埋立て、安全基準に合わない普天間基地について、現状を報告した。そして、最後に憲法改悪の動きを止め、沖縄基地撤去の闘いのためにも、次期参院選において、糸数けいこさん、山城博治さんを当選させるために全力をつくそうと訴えた。

各地で広がる
沖縄連帯行動
 続いて、連帯あいさつが行われた。各団体が予定している集会やデモを報告した。また、山城選挙支援のつどいも行われることが報告された。全国一般東京労組は6・9横田デモの訴え。沖縄と連帯する東京東部実行委は5・30錦糸公園での集会・デモ。横田行動実行委は6・29横田集会・デモ。辺野古実は5・26千駄ヶ谷集会・デモ。練馬・アクションは6・19練馬デモ。オスプレイ配備に反対する首都圏ネットは6・6文京区民センター集会。
 東京沖縄県人会が連帯のあいさつをし、最後に関東ブロックの木村さんが閉会のあいさつ、団結がんばろうを行った。首都圏では沖縄闘争と連帯する闘いがかつてなく取り組まれている。参加し共に闘いを作り上げていこう。   (M)



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