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    かけはし2013.年5月13日号

貴重な沖縄の議席を守ろう


4.23「山シロ勝手連・東日本」結成総会


反基地闘争の
先頭に立つ候補
 四月二三日、「オスプレイ来るな! 山シロ勝手連・東日本」結成総会が東京・御茶ノ水の連合会館で開催された。「山シロ勝手連」は七月の参院選に沖縄の反基地運動を代表して立候補する山シロ博治さん(沖縄平和運動センター事務局長、社民党・比例区)を沖縄と共に闘う市民運動の立場から応援しよう、という目的で準備された。この日の集会には一六〇人が参加した。
 元国立市長の上原公子さんの司会で始まった「勝手連・東日本」結成総会は、最初に辛淑玉(しんすご)さん(人材育成コンサルタント)、神田香織さん(講談師)、佐高信さん(評論家)があいさつ。辛さんは、「今、日本で、大田昌秀さん、山内徳信さんと受けついできた沖縄の議席を守らなければならない」と強調。東北出身の神田さん、佐高さんも植民地的差別との闘い、明治国家による琉球処分、東北処分の同質性について語り、山シロさんの必勝を呼びかけた。


沖縄には知恵
も力もある
 山内徳信参院議員は、沖縄の闘いの思いを貫いた六年間の議員活動を振り返りながら、バトンを山シロ博治さんに渡す訴えを行った。山内さんは沖縄の民権運動の口火を切った謝花昇の奈良原県知事に対する闘いからの歴史を紹介しつつ、「二〇年近く経っても政府には沖縄の基地を動かす外交力はない。沖縄には米国と交渉する知恵と力がある」とアピールした。
 ここでバトンを受けつぐ山シロさんが満場の拍手を受けてあいさつ。山シロさんは、オスプレイ配備反対運動の最先頭で闘ってきた闘志をみなぎらせながら、米軍とヤマトの政府による基地押しつけ、「主権回復の日」という沖縄差別と切り捨てを厳しく批判し、沖縄からの貴重な議席を守り抜く、と語った。
 保坂展人・世田谷区長からのメッセージが紹介された後、福島みずほ社民党党首、照屋寛徳・社民党衆院議員、ヘリ基地反対協共同代表の安次富浩さん、反原発自治体議員・市民連盟の布施哲也さん、JUCON(基地から沖縄の自然を守りたい日米市民のネットワーク)の花輪伸一さん、杉並区議の新城節子さんが山シロ支援のリレー発言を行い、最後に東京都議の福士敬子さんが「まとめ」のあいさつ。
 改憲・「日米同盟強化」・原発推進・解雇規制の緩和などを正面に掲げる安倍自民党や、日本維新の会、みんなの党を敗北させ、「山シロ必勝」を目指す運動を共に大きく発展させよう。 (K)

経産省前脱原発テント破壊許すな

5・23第1回口頭弁論に結集を

共に「当事者」として参加しよう



幅広く闘う
陣形構築へ
 経産省前テントひろばの強制撤去の攻撃が、いよいよ本格化した。テントの明け渡し請求の民事訴訟である。三月一四日には民事訴訟の対象者(債務者=「ひろば」代表の渕上太郎さんと正清太一さん)を特定する仮処分決定の公示書が張り出された。さらにテントを「無許可設置」したとして一一〇〇万円の損害賠償請求も出された。三月二九日には民事訴訟そのものが提示された。第一回の口頭弁論が五月二三日、東京地裁で行われる(午前一一時、東京地裁五二六号法廷)。
 テントひろばは、この攻撃に対する反撃を「脱原発といのちを守る闘い」と位置づけ、「土地明渡請求訴訟」取り下げを求める請願書とともに、テント明渡請求訴訟裁判へ「当事者」として参加することを呼びかけている。
 「民事訴訟法には、被告・原告以外にその裁判に重要な利害関係がある第三者が当事者として参加できるという規定があります。この規定を活用し、当事者として、皆様方に積極的にこの裁判に参加して頂きたいということです」「私たちはこの裁判の中で、原発を作り、安全を確保せず事故を引き起こした国・経産省の責任を問い、脱原発運動の正当性と運動の共有財産としてのテントひろばの意義を正々堂々主張したいと思います。そのため、国や東京地裁が予め設定した土俵で闘うのではなく、裁判当事者を広げていくことで、ねばり強く、幅広く闘っていく陣形を作る必要があります」(テント明渡請求訴訟裁判への「当事者」参加のお願い)。

自由な意思表示
の権利を守ろう
  二〇一一年九月一一日の経産省包囲行動に日に設置された経産省前脱原発テントは、実に一年八カ月以上にわたって、猛暑の日も、雪の日も、台風の日も、「原発いらない」の思いをつなぎ、故郷も生活も奪われた福島の女性たちの怒りを伝え、今も日々刻々深まっている原発被害の責任者である国家を鋭く追及してきた。
 テントひろばの前では多くのイベントが行われ、全国からやってきた人びと、外国の人びとが意見を交わし、語り合う交流の場となった。昨年来の首相官邸前・国会前での脱原発のうねりは、テントが果たしてきた役割ぬきには語れない。テントはまた、首都圏から原発立地へ、被災地福島へ人びとを送り込む拠点だった。
 テント撤去の攻撃は、安倍政権の下で原発輸出・原発依存の政策が継続し、再稼働の動きが本格的に拡大していくこととセットである。事は原発問題だけでなく、労働者・市民の自由な意思表示の権利を「公の秩序・公益」の名で押さえこもうとする改憲の狙いとも連動している。
 経産省前テントひろばの人びとは、五月二三日の第一回口頭弁論に向けて、この裁判を大きな政治運動にすることを呼びかけている。訴訟への「当事者参加」の呼びかけに応えよう。
 五・二三・第一回口頭弁論に結集しよう! (K)

声明

2人の死刑執行を糾弾する

アムネスティ・インターナショナル日本

 四月二六日、谷垣法相は浜崎勝次さんと宮城吉英さんの二人に死刑を執行した。浜崎さんの執行は判決確定から一年四ヶ月という異例の早さだった。二カ月前の二月二一日の三人に続いて谷垣法相はわずか四カ月で五人の死刑を執行した。死刑廃止の国際的流れに逆らう安倍政権の強硬路線に抗議しよう。(本紙編集部)

 アムネスティ・インターナショナル日本は、本日、東京拘置所の宮城吉英さんと濱崎勝次さんの2人に死刑が執行されたことに対して抗議する。安倍政権誕生の2カ月後に3人の死刑執行を行い、そのまた2カ月後に再び執行、政権発足後わずか4カ月で5人の死刑執行を行ったことは、国際社会の要請に完全に背を向け、大量処刑への道を開こうとする政府と法務省の意思表示といえるものであり、強く非難する。
 谷垣法相は、2月21日、前回の執行後の大臣就任会見で死刑制度について、国際的動向より、「極めて大きな内政上の問題であることの方がより重要ではないかと思っている。一国の治安の維持、あるいは一国の国民感情、国民の安心・安全をどう確保していくか、そういった観点をまずしっかり考えるべき(中略)」と述べ、死刑執行は、国民の支持を背景に、国内問題であると述べた。
 しかし国連は、長年にわたり、加盟国に対して死刑廃止に向けた取り組みを要請している。そして多くの国は、死刑廃止への取り組みを着実に進めてきた。日本は自由権規約を留保なく批准しているが、国連の自由権規約委員会は、2008年、「世論の動向にかかわりなく、締約国は死刑の廃止を考慮すべき」とした。さらに2012年10月に行われた国連人権理事会における普遍的定期審査(UPR)においては、20カ国以上が日本に対し死刑廃止または停止を求める勧告を出したが、政府はその勧告の受け入れを拒否した。日本政府は、死刑廃止に向けた努力をすることなく、国際社会からの要請を無視し続けているのである。
 また谷垣法相は同会見で、「一国の治安の維持、あるいは一国の国民感情、国民の安心・安全をどう確保していくか、そういった観点をまずしっかり考えるべきではないかと思っている」と、死刑制度は国民から支持され、制度の維持は犯罪の抑止に役立っている旨の発言をした。本来、人権問題は多数決なり、国民感情で決めるべきものではない。また抑止力の観点では、死刑が犯罪を抑止するという、説得力のある科学的証拠は一貫して得られておらず、犯罪抑止力に結びついていないことは、今日の世界的な共通認識となっている。
 世界では7割に当たる140カ国が法律上または事実上死刑を廃止している。近年の死刑執行国は20カ国前後で推移しているが、2012年、日本は1年8カ月ぶりに、その内の1カ国として名を連ねた。昨年12月には、国連総会で全世界の死刑執行停止を求める総会決議が採択され、過去最多の111カ国が賛成した。G8で死刑執行を行っているのは日本と米国だけであり、その米国でも、去る3月15日にメリーランド州にて死刑廃止法案が州議会を通過し、法律で死刑を廃止する18番目の州となることが確実となった。2012年度に同国で死刑を執行したのは、9州のみとなっている。米国も死刑廃止に向かっており、日本は世界の死刑廃止の潮流に背を向け、ますます孤立しつつある。
 近年、相次いで冤罪事件が明らかになり、代用監獄や取り調べ中の自白強要など、日本の刑事司法における人権侵害が多数報告されている。新たな科学鑑定により冤罪の可能性が高まっている袴田事件や奥西事件、飯塚事件など、死刑事件における再審請求も数多く提起されており、日本の刑事司法制度の見直しが強く要請されている。
 死刑は国家権力による暴力の一つの極限的なあらわれである。人為的に生命を奪う権利は、何人にも、どのような理由によってもありえない。アムネスティは、あらゆる死刑に例外なく反対する。死刑は生きる権利の侵害であり、残虐で非人道的かつ品位を傷つける刑罰である。
 日本政府は、国際人権諸条約の締約国として、死刑にたよらない刑事司法制度を構築する国際的な義務を負っている。アムネスティは日本政府に対し、死刑廃止への第一歩として公式に死刑の執行停止措置を導入し、全社会的な議論を速やかに開始すべきである。
2013年4月26日
アムネスティ・インターナショナル日本

コラム

映画「リンカーン」

 ハリウッド映画の「ジャンゴ繋がれざる者」と「リンカーン」が話題となっている。「ジャンゴ」は南北戦争の二年前を想定し、黒人奴隷として売られていくジャンゴがドイツ系白人の賞金稼ぎの相棒として救われ、自由民となり、奴隷となって囚われている恋人を救うというストーリーである。白人奴隷主が黒人奴隷を犬で殺したり、ハンマーで叩き潰すといった残虐な場面が写しだされる。最後にはジャンゴが白人奴隷主をやっつけ、恋人を解放する痛快な劇だ。黒人が主人公の「西部劇」は初めてだという。「リンカーン」を超える映画だと評価されているようだ。
 一方、リンカーンは奴隷解放宣言をしたがこれだけでは不充分なため、南北戦争末期(1865年)に、憲法を修正して奴隷制廃止の条項を入れようとした。憲法修正のためには上・下院で三分の二の議員が賛成しないと成立しない。奴隷解放につく北部州の中には奴隷制を容認する州があり、その当時は民主党がそれを代表していた。リンカーン率いる共和党単独では三分の二にならない。映画「リンカーン」はそこで苦悩し奮闘するリンカーンの姿を描く。
 奴隷制廃止を憲法に入れることに反対する民主党議員の言い分がすごい。「黒人が生まれながらにして平等なんて神が許さない。憲法を修正したら、黒人に選挙権を与えなければならないではないか」。そして、彼らは黒人と同様に女性たちも平等ではないという。
 アメリカ南部の黒人奴隷制によって成り立っていた綿花をイギリスに輸出し、イギリスではそれを製品とする紡績工業が発展する。これは自由貿易。一方北部は工業が発展しだし、自国の製品を守るためにイギリスからの工業製品に関税をかけた。工業の発展のために、「自由なプロレタリアート」が大量に必要であり、個人の所有物である「黒人奴隷制」は邪魔となっていった。イギリスの労働者は「自由貿易」によって、イギリスの産業が発展したほうが利益にかなうのであるが、「人権」の観点から奴隷解放を支持した。リンカーンは「奴隷解放はアメリカだけの問題ではなく世界の問題だ」と訴えた。
 南北戦争は四年間戦われ、六〇余万人が亡くなった。内外戦争を問わずアメリカ史上最大の死者を出した。南部を敗北させ資本主義の過程に繰り込むにはこれだけの犠牲が必要だった。奴隷解放は偉大な前進であったが、これで黒人が平等に扱われることはなかった。一九六〇年代の公民権運動によって、ようやく「法の下の平等」が実現したが差別的構造は依然として続いている。
 リンカーンはこの時、南北戦争とともにダコタ戦争というインディアン「絶滅」戦争を繰り広げた。リンカーンの「人民の、人民による、人民のための政治」の「人民」にはインディアンは入っていなかった。南北戦争終了後、余った武器が武器商人により大量に日本に持ち込まれ明治維新につながった。      (滝)

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