フランス
反資本主義新党(NPA)第2回大会
「左翼新自由主義政権」に抗する展望を
イヴァン・ルメートル |
二月初め、フランスNPA(反資本主義新党)第二回全国大会が開催された。二〇〇九年一月、大きな注目と期待の下に結成されたNPAのその後の歩みは、きわめて困難なものであった。論争は欧州資本主義の危機の重圧の中で、反資本主義革命戦略・戦術をうちたてるための具体的選択に関わるものである。NPA第二回大会は四つの異なった政綱の民主主義討論を通じて、次の挑戦に向かう一歩を踏み出した。徹底した論議による新しい団結の形成に注目したい。(「かけはし」編集部)
われわれの大会についての『リュマニテ』紙(フランス共産党の機関紙)の最初の記事の見出しは「後退の全面的危機の中での反資本主義新党(NPA)の大会」となっている。この見出しは、手厳しい批判をしたいと望む当てこすり表題ではあるが、反資本主義新党の第二回大会の雰囲気を表現していないばかりか、その実際の内容や意義をもまったく反映してはいない。
困難の克服と
新たな闘い われわれは、わが党が経験した諸困難、とりわけ、われわれのプロジェクトを放棄して左翼戦線(社会党から離れた左派と共産党によって形成された政治連合)に加わった「反資本主義左翼」派の同志たちの分裂という結果によってもたらされた困難を、けっして否定はしない。
しかし、今大会は、わが党の再生、再建の作業、大統領選挙キャンペーンに依拠した作業、の決定的に新しい段階を表すものである。現在、われわれは、労働界、貧困地域、青年の間に根を降ろしつつあるわが党の闘いと抵抗を通じて、現政権とその多数派に対して非妥協的に自らの要求を擁護する必要がある。
だから、われわれのこの作業はまた、わが国で日常的に表明されているこの要求にも依拠する必要がある。この必要性はまさにわが党のプロジェクトを正当化し、それを豊かにするものにほかならない。
総括をめぐり
活発な討論
大会の第一の討論は二〇〇九年の結成以来の反資本主義新党の総括をめぐるものであった。われわれが経験した深い危機は、年金改革に反対する運動の失敗の後の力関係の悪化、ならびに昨日の右翼政府と今日の新自由主義的左翼政府によって展開されてきた支配階級の社会的、政治的攻勢を反映している。
それは同時に、力関係を変えていく闘争の発展にとっての統一の必要性に道を開きつつ、独自の展望と綱領を防衛する党の政策を反資本主義の運動が展開することの困難さを反映するものでもある。
今大会の準備の中で形成された四つの政綱相互間の民主的で活発な大会での討論の中でも、われわれの危機の諸要因に関する評価は異なってはいたが、過半数を上回る二三一人という実に多くの大会代議員が、さまざまな不一致を乗り越えて、わが党のプロジェクトの今日的意義を擁護する立場のもとに立ったのである。 反撃のための
路線獲得へ
総括に続く討論は、今後の路線をめぐるものであった。新自由主義的左翼が政権に就いて以後に支配階級とその国家が展開する政策のために、フランスの社会とその情勢は危機に陥っている。この危機についてのさまざまなな分析は大枠において代議員たちによって共有されていた。
討論は、一方における反撃準備のための大衆動員を築き上げることを目指すわれわれの政策と、他方における革命的変革の展望につながるわれわれの政治的オルタナティブの問題を提起するそのやり方との間のつながりをめぐって集中的に展開された。
この討論は特に、与党系左翼に対して政治的反対派勢力を建設していくための手段をめぐって具体的なものとなった。過半数をわずかに上回る代議員の多数派が「政綱X」が提案した路線に賛成票を投じた。
フェミニズムについてのわれわれの闘いも、党内の民主的生活を望む広範な党員の願望に焦点を当てた党内活動の運営に関する討論でも、大きな合意に達することができた。後者は、われわれの集団的闘いをより有効なものにすることを目指す、開かれた活発で力強い民主主義、委員会を中心に据える下からの民主主義を備えた党内潮流の権利に関係するものである。
今大会では、「四つの政綱」相互間の溝を埋めることのできる宣言を出すところにまでは至らなかったけれども、「建設に関する動議」が過半数を大きく上回る多くの代議員の賛成を得ることができた。拡大された全国政治評議会が、夏までに二〇一四年の地方選挙と欧州議会選挙の日程に関連したわれわれの政策を決定するだろう。
今大会がその基礎を築いた再生と再建の作業をめぐる問題を解明するために一年以内に諸委員会の全国集会が開催されるだろう。
結論としては、豊かで活発な民主的な討論は、意見の相違を乗り越えることができなかったけれども、戦闘的な実践活動を通して、そしてまた党内での討論と社会運動全体との討論の追求を通じて、反資本主義派の結集に向けて活動する幅広い作業の土台への道を切り開いたのであった。 職場で、地域で
青年の間で
今大会でわれわれが望んだのは、今大会を反資本主義新党の困難な時期における新たな一ページをめくるための討論と結集の機会にすることであり、そしてそれと同時に再び攻勢を開始するための諸条件を創出することであった。
結集への願望は広範な形で表明されたが、それは、分派主義的な態度だけでなく、今日実践の中で克服しなければならない政治的無理解や不一致に直面した。われわれは自らに課したこの目的の一部しか達成することができず、われわれの作業の本質的部分は、依然として今後の問題として、われわれの委員会やさまざまな指導部レベルの討論に委ねるられる形で残された。
このことを行っていく上で、われわれは強固な梃子(てこ)をもっている。まず第一の梃子は、社会の革命的変革を目指す党を建設するために反資本主義派を結集するというわれわれのプロジェクトが、一部の人々によって異議が唱えられはしたものの、依然として党内において広範な合意基盤であり続けているということである。同時に、路線についての文案の本質的部分をめぐってもさまざまな政綱が存在するにもかかわらずそれらを乗り越えて広範な合意が存在している。
多数派の政治路線が五五・九%の票を獲得した。この政治路線の方法は、われわれが一方における労働界、貧困地区、青年、諸闘争へのわれわれの介入と、他方における左翼の中の反対派潮流の建設、資本主義と手を切った政治的オルタナティブの展望、社会と国家による市場に対する統制手段を提起する反緊縮政策の政府の展望、とを結びつけようとするものである。
一部の同志たちは、この手順がわれわれを「反資本主義左派」の離反という苦い経験を再生することになるのではないかという恐れから、この手順に不信を抱いている。党内の諸潮流の中に反映されて維持されている根拠のないこの不信は、残念なことに、意見の相違を大きくすることとなった。
われわれは、われわれ「政綱X」よりももっと広範な同意にもとづく大会政治宣言を採択しようと試みたが、これは、「命題Y」と「命題W」の一部の代議員の努力がなされたにもかかわらず、成功しなかった。
われわれは、「命題W」の代議員と協力して、「建設の展望」の動議を起草することができた。この動議は、代議員の過半数を大きく上回る多くの賛成を得ることができた。これは、われわれの活動と当面する政治的日程の重要な軸を定めたものであって、来るべき選挙日程におけるわれわれの政策を決定するための拡大全国政治評議会と二〇一三年末の諸委員会の全国会議の計画もその中に盛り込まれている。
宣言の中で、「命題X」の代議員たちはすべての代議員に自らの党をわがものにし、われわれのプロジェクトを再評価するよう訴えた。われわれの路線や党内民主主義や党内の機能をめぐる始まった討論を継続することによって、われわれ全体は今大会がなすことが到達できなかった地平よりもさらに進んだ地平へと到達することができるだろう。
われわれは、職場で、地域で、青年の間で、その闘争や大衆動員と結びつきながら、それらの結集に寄与しながら、NPA建設のキャンペーンを通じてわが党を再編することができるだろう。 『トゥテタヌー』紙(一八一号、二〇一三年二月七日)
東電前アクション!声明
朝鮮民主主義人民共和国の核実験に抗議します
IAEA―NPT体制こそが核拡散の元凶―核廃絶の唯一の道は「大国」の核放棄から!
転載
2月12日に、朝鮮民主主義人民共和国(以下、朝鮮)が実施した地下核実験に、私たち東電前アクション!は抗議します。
それは地球を破滅させる核のエネルギーを、ましてや軍事力に利用するなどということは、どこの国のものであろうとも正当化することはできない、という立場から抗議の意を表明するものです。
また、今回の核実験は、朝鮮国内の恒常的な飢餓状態を解決するよりも、軍事力を高めて「強盛大国」化することで、世襲三代の体制の健在ぶりを内外に示そうという政策の頂点にあるものであり、キムジョンウン第一書記自身が語った「3年以内に国民経済を1960〜70年代のレベルに回復させ、(キムイルソン主席の目標だった)『白米を食べ、肉のスープを飲み、絹の服を着て、瓦屋根の家に住む』を、真に成し遂げねばならない」という言葉に逆行するものである点も非難されなければなりません。
今回の核実験に世界中から非難が寄せられています。しかし、「核兵器を保有することで国威発揚し、強国であることを世界にアピールする」というあり方を歴史的に形作ってきたアメリカをはじめとする核大国の政府には、言うまでもなく朝鮮政府を非難する資格はありません。
とりわけアメリカは、戦後の世界支配体制構築のために、広島・長崎への原爆投下を強行し、戦後は1030回の核実験を行っています。そして、オバマ大統領は「核なき世界を」などと言いながら、四度の未臨界核実験を行っています。そして、たった2ヶ月前の昨年12月に行われたアメリカの核実験に、日本政府やメディアがはたして抗議などしたでしょうか。
日本政府もまた、「潜在的核保有国」であるために歴史的に原発を推進し、昨年6月には民主・自民・公明の3党は原子力基本法の変更を行い「(原発は)安全保障に資する」という項目を入れる暴挙を行っています。
そして、このような核兵器を保有し、「安全保障」と称して周辺諸国への威嚇のために原発を保有する国の政府が、IAEA(国際原子力機関)とNPT(核拡散防止条約)体制によって核保有を独占し「小国」の核保有を非難する道義的矛盾とその正当性の欠如こそが、実は核を世界に拡散させるものだと指摘するものです。
「圧倒的な軍事力を持つW大国≠ノ対抗するために核開発をして何が悪い」…この論理に明快に反論できる政府が、世界にどれだけあるでしょうか。そして、このIAEA―NPT体制の矛盾・ダブルスタンダードこそが、インド、パキスタンの核開発を許し、イランや朝鮮とにらみ合いながら新たな「核開発競争」を促しています。
また、IAEAは世界の核開発をコントロールしながら推進するという役目を担っています。IAEAが、チェルノブイリ事故による健康被害を隠ぺいし、そして昨年12月から福島にも乗り込んできていることと、「大国」の核の独占を前提とする組織であることは一体のものです。それは「秘密主義」と「情報の独占」こそが、核による世界支配に不可欠なものであるからにほかなりません。
私たちは、アメリカをはじめとする「大国」こそが、核兵器を放棄し、あらゆる原子力から撤退することで最低限の「道義性」を確保することなくして、核不拡散そして核廃絶の道はないと訴えます。
政府やメディアはことさらに今回の核実験について必要以上に騒ぎたて「北朝鮮脅威論」を振りまいています。それはまるで、福島第一原発の事故を覆い隠すためのようにも見えるというものです。
しかし、私たちは忘れるわけにはいきません。福島第一原発の事故発生当時、「ただちに影響はない」と繰り返した日本政府の犯罪を。この事故が、いまも海外にどれだけ迷惑をかけているかということを。あるいは溶けた燃料が沈降を続けている福島第一では毎日が「地下核実験」をやっているようなものであることを。
今回の核実験で、東京都の猪瀬知事は2月12日に「都民の不安解消のために放射線測定体制を強化する」などと表明しています。計測された放射線がはたして東京から遠く離れた国の地下で行われた核実験によるものなのか、たった200キロしか離れていない福島由来のものなのか、どうやって区別できるというのでしょうか。
このような自国の原子力政策への反省のない、アメリカの核保有や持ち込みを追及しない政府やメディアが「小国」の核実験をことさらに騒ぎ立てるあり方こそが、「大国」が核を独占するIAEA―NPT体制を下支えするものだと言わざるを得ません。福島から目を逸らさせるために「北核実験」や「中国のスモッグ」を利用するかのようなキャンペーンはいますぐやめるべきであり、今も続く福島事故の影響こそ広く知らされなければなりません。
?朝鮮の核実験に抗議!あらゆる核開発に反対!
?「大国」の核独占体制:IAEA―NPT体制解体!「大国」の核廃棄こそ核廃絶の唯一の道!
?IAEAは福島から撤退しろ!日本の脱原発に口出しするな!
?「核実験」や「中国スモッグ」を福島事故隠し・排外主義扇動に利用するな!
アジアの人々とともに、核兵器も原発も公害もない東アジアをつくろう!
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