かけはし重要記事

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「戦争のできる国家」にするな!            かけはし2002.12.9号より

有事3法案廃案、イラク戦争阻止へ!

全国から二万五千人が結集し集会とデモ

 十二月一日、東京・代々木公園で「STOP!有事法制12・1大集会」が陸・海・空・港湾労組20団体、平和をつくり出す宗教者ネット、平和を実現するキリスト者ネットの呼びかけで開かれた。あいにくの冷たい小雨が降る中であったが、全国から二万五千人がかけつけ「有事法案を廃案へ」「アメリカはイラクへの侵略戦争をやめよ」と力強く訴える集会とデモを行った。
 最初に土井社民党党首が「有事3法案は、臨時国会での成立は困難になっているが来年の通常国会で与党三党は必ず成立させようとする。テロ対策特措法で自衛艦がインド洋に派遣されているが、イラク攻撃となればもっと踏み込んだ形で米軍を支援するだろう。憲法違反の法律の上にさらに違反を積み重ねるだろう。いったん戦争を認めると止まることを知らなくなる。なんとしても戦争法を阻止しよう。小泉内閣打倒を目標にして闘おう」と訴えた。
 続いて、筆坂秀世日本共産党書記局代行は、政府・与党は有事法制を一部修正して成立させようとしているが「アメリカの戦争に日本国民を動員していく本質は変わらない。九四年に北朝鮮の核兵器開発疑惑がもちあがった時、アメリカは戦争をしかけようとした。しかし、この時、戦争ができなかったのは韓国が反対したことと、日本に周辺事態法がなかったからだ。いまは周辺事態法があり、その上に有事法制を成立させようとしている。アメリカに先制攻撃をやってくれといっているようなものだ。アジアの平和のためにも有事法制を許してはならない」と訴えた。
 民主党有志を代表して参加した石毛 子衆院議員は「劣化ウラン弾によって傷つけられ、殺されているイラクの子どもたちの写真展を見た。私は朝鮮・韓国人のBC級戦犯の戦後補償、サハリン抑留の朝鮮人や中国残留孤児問題などに関わってきた。日本のアジア侵略戦争はまだ解決していない。子どもたちを戦争にかりだしてはいけない。戦争に反対し、有事法制に反対していこう」とアピール。
 この後、「ゼッタイ・ハンタイ」のアピールが行われた。10・23に有事法制反対の千人アピール行動を成功させた日弁連からの報告。青年にふたたび銃をとらせない決意をこめて日本青年団協議会からの決意表明。命と安全を守る立場から日本消費者連盟の発言。若い世代の代表として東京高校生平和ゼミナールの井上由香さんは「日本がアジアの人々に対して行った731細菌部隊、軍隊慰安婦そして東京大空襲。このことに目を背けてはいけない。学校では平和問題を語ることができないが、高校生なりに平和を考えていきたい。過去は変えることはできないが、今後の戦争については変えることができる」と語った。茨城ネットワークの代表は地域での超党派の取り組みを紹介した。
 次に「私たちも、いのちと安全を守り、人権を重んじ、戦争のない平和な暮らしを実現させるために、この代々木公園に集まりました。そして私たちは、日本を『戦争のできる国』にさせないために、あらゆる行動を通して、有事関連法案を廃案にするまで運動することを宣言します」という集会宣言を採択した。
 集会の最後に、海員組合の福岡さんは「一九四一年に船舶保護法ができた。保護とは名ばかりで、完全に軍の管理化に置かれた。一万隻の船と六万二千人の船員が攻撃され死んだ。海を戦場にしてはならない。有事3法案を廃案に」と力強く閉会のあいさつをした。集会後、参加者は三コースにわかれデモを行い、「有事法制廃案」「アメリカのイラク侵略戦争反対」を訴えた。       (M)

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