官邸前・霞が関
と連動した企画
八月二四日、東電前アクション!は、新橋の東電本店前で「?福島は叫ぶ 8・24東電前アクション? かんしょ踊りで東電を揺らせ!」を行った。
この間展開されている首相官邸前や原子力規制委員会人事に反対する環境省前での行動、経産省前での有志の行動など、霞が関から永田町一帯に反原発の声がとどろいている。これに東電本店前も加わる形となった。参加者は、他の行動に行く人、逆に他の行動から参加してくる人合わせてのべ八〇人。
午後七時から八時までは福島の現状を伝える映像の映写アクションを、東電を常駐警備する機動隊員の妨害をはねのけて貫徹。午後八時から正式のアクション開始。
まずは東電前アクション!による「収束作業員の健康管理の徹底・下請け構造の一掃・歴代東電役員の全財産の返上と福島の人々への賠償・避難の権利の拡大」を柱とした東電会長と社長宛ての申し入れ書(全文別掲)を主催者が怒りを込めて読み上げ、東電本店に渡した。
いわきの仲間が
切実に訴える
大飯原発の再稼働に反対して一カ月のテント泊まり込みをしていた臼田さんから現地報告。
「ゲートの封鎖行動で各地の仲間とつながれた。とりわけがれき搬入阻止で実力で闘った北九州の仲間がたくさん結集していたのが印象的だった。原発監視テントには“主催者が参加者の行動を統制しない”という決めごとがあった。原発を止めるという権力と真っ向からぶつかるという時に、参加者が活動家を当てにせず乗り越えればいいし、それを受けて活動家が参加者を乗り越えればいい。そういう相乗効果が運動を豊かにする。再稼働をめぐる攻防は続く。ぜひ、また現地で行動しましょう」。
そして、福島からいわき在住で反原発運動に三〇年以上参加されてきた斎藤春光さんは「自分が運動に関わって来てから五回くらい事故があった。二〇〇三年の事故隠し発覚と全原発停止のあと“もうそういうことはしない。心を入れ替える”と誓った翌年にデータ改ざんが発覚している。こんな企業に原発を扱う資格はない。柏崎刈羽原発の地震による火災の時も国の調査が入る前に隠ぺい工作をして、それが福島の事態につながった。東電に責任をとらせるためにはどうしても東京の人々の力が必要です。力を貸してください」と力強くアピールして、福島と東京との連帯の強化を訴えた。
その後、再び映写アクション。双葉町から埼玉の旧高校跡地に避難している人々の姿を上映。いまだに炊事設備のない場所で三食弁当で暮らしている避難者たちの姿に、参加者は皆固唾を呑むかのようだ。主催者の一人は叫んだ。「東電の皆さん、よく見てほしい。これが東電がやったことの結果だ!」
このあと、「福島の抵抗の踊り」として明治政府に弾圧されながら、福島で原発に反対している人々によってよみがえった「かんしょ踊り」を全体で踊る。そして最後に「東電解体! 原発はいらない!」と全体で声を出して、東電本店前での行動は終了。その後、全体で環境省包囲ヒューマンチェーンに合流していった。 (F)
申し入れ書
東電前アクション!
東京電力株式会社 取締役会長 下河邉和彦 殿
東京電力株式会社 代表執行役社長 廣瀬 直己 殿
8月24日
私たちは、貴東京電力株式会社(以下、東電)に対して、以下のように申し入れ、実行に移すことを求めます。
収束作業労働者の待遇などに関して
一、福島第一原発の収束作業に関わるすべての労働者の被ばく管理を行い、多大な被ばくをさせることのないように徹底すること。
一、これまで収束作業に関わったすべての労働者の追跡調査を行い、健康面の影響を把握するように努めること。そして、必要な補償を行うこと。また、健康調査の結果を社会的に公表すること。
一、 収束作業及び原発労働に関する人材派遣企業を介在させた多重下請け構造を一掃し、すべての収束作業員を東京電力の直接雇用とすること。そして、すべての収束作業員を国家公務員並みの待遇とすること。
一、安全対策を怠り、福島事故を引き起こした最大の責任者である勝俣前会長をはじめ、東電の歴代経営陣を収束作業に携わらせること。
福島の人々への賠償などに関して
一、東電は「拡散した放射性物質は無主物」などとする立場を撤回すること。自らの社会的に許されない立場を自覚して、被ばく地域行政に多大な負担を押し付けている除染の費用を全額負担すること。
一、「警戒区域」住民か否に拘らず、福島及び宮城南部・茨城北部を含むすべての避難者への補償 ・賠償を誠実に行うこと。
一、東電は、福島及び東北全域、北関東に至るまで、放射性物質に汚染され、あるいは「風評被害」で値崩れした農産物・海産物を福島事故前の価格で全て買い取ること。
一、福島事故で二〇〇以上の核種が漏れ、拡散した状況で、いわゆる「低線量被ばく」(一〇〇ミリシーベルト以下の放射線量の被曝)だから将来も影響はないと断言することは誰にもできるはずがありません。東電は、最低限不安に思う者の避難の権利を認め、積極的に避難費用を補償すること。
一、福島第一原発の4号機の危険は、今や世界中で認識され報道されています。東電は、一方的な「安全宣言」に終始するのではなく、地震などによる倒壊リスクをあますことなく公表すること。そして、4号機
の倒壊の危険が完全に去るまで、福島の人々を優先的に東日本全域で生活する人々の避難の権利を認め、必要な補償を行うこと。そのための協議を政府と直ちに行うこと。
その他
一、福島第一原発の5、6号機および福島第二原発の全原子炉を使用不能と認め、閉鎖のための手続きに入ること。
一、柏崎刈羽原発の再稼働を絶対に行わないこと。福島事故を引き起こした加害当事者たる東電に原発を扱う資格はもはやなく、東電は所有のすべての原発を閉鎖し、あらゆる原子力事業から撤退すること。
一、福島事故の責任と負担を電気利用者に一方的に押し付ける電気料金の値上げをしないこと。東電歴代経営陣の全財産を福島事故被害者の賠償のために返上すること。
以上 、私たちは求めます。
いわき市議選
脱原発運動の先頭に立つ
佐藤かずよしさん高位当選
【福島】九月九日投票で争われたいわき市市議会議員選挙(定数三七に四一人立候補)において、佐藤かずよし候補は四二〇四票を獲得し第六位で三期目の当選を飾った。投票率が四年前の五八%から八%(投票者数で約二万票)も下がった中でも、七〇〇票以上得票数を伸ばしての当選は、脱原発運動の先頭に立ち放射能汚染から市民の命と暮らしを守る活動に力を尽くしてきた佐藤さんへの広範で強い支持を示している。(詳報次号) (Y)
9.1都・目黒区総合防災訓練反対
自衛隊・米軍一体となった
治安出動訓練に抗議行動 九月一日、「9・1東京都・目黒区総合防災訓練反対行動」の監視行動とデモ(中目黒の船入場公園)が行われ六五人が参加した。主催は、自衛隊・米軍参加の東京都・目黒区総合防災訓練に反対する実行委。
今回の防災訓練は、東京都と目黒区の合同で行われ、「自助・共助」をスローガンに掲げ、自衛隊、米軍の共同軍事作戦の展開とともに約一万人を動員した。すでに自衛隊は、「災害対処」として軍事演習に踏み込んでいる。七月一六日〜一七日、陸上自衛隊第一普通科連隊による「二三区展開訓練」(23区のすべての区役所に宿泊、通信訓練)を強行した。
そのうえで中央防災会議は、災害緊急事態時の緊急措置の範囲を治安維持の観点から拡大していくことを報告している。連動して東京都危機管理官に元陸上自衛隊第10師団長の宮嵜泰樹陸将を起用した(七月三一日)。石原知事は、「専門知識を持った人材を登用せよ」と指令し、都官僚はわざわざ「陸将経験者が自治体の常勤職員として採用されるのは全国初だ」と「自慢」するほどだ。危機管理監は大規模災害、対テロ、治安弾圧の「司令塔」と称して〇三年に設置し、治安弾圧体制構築を前提に強化してきた。宮嵜の起用は、その現われだ。
訓練での日米共同作戦のポイントは、厚木基地を離陸した在日米海軍C12輸送機が羽田空港に着陸し、救援物資を陸上自衛隊の車両に積み替えるというシナリオだ。米軍輸送機が防災訓練で羽田空港に着陸する展開は、初めてという。つまり、東北大震災での「トモダチ」作戦の延長にあり、継続していることを宣伝するためにあった。航空自衛隊のC1輸送機も着陸しており、連携アピール。
防災とは名ばかり
の訓練実態を暴く
西小山駅周辺では、木造住宅密集地域の街区を活用し、「自助・共助」中心の消火・救出活動を行った。地域住民、消防団、隣接区の地域住民を動員し、その軸に「防災隣組」を形成し、強制動員をねらっている。しかも児童・生徒の動員も組み込もうとしている。
都立駒沢オリンピック公園では木造住宅密集地域を想定し、警察・消防・自衛隊等の防災機関、アジア大都市ネットワーク21都市(シンガポール、ソウル、台北)の消防隊が連携するパフォーマンスを繰り広げた。その中でも被害状況等を事前に知らせないブラインド型の救出救助訓練を強調し、
「実戦」さながらの訓練だと言いたいようだ。
検視・検案・身元確認訓練(トリアージ)も行われた。この展開は、そもそも被弾・被曝した軍事兵員のリサイクルが可能か否かのために安否確認する医療処置の差別化だ。戦時医療を位置づけ、定着をねらう。
津波への対応として東京港臨海部、東京港及び主要河川の水門等の閉鎖訓練が行われた。その実態は、半開きのままだったり、周辺住民の避難ルートがいいかげんだったりという代物だ。予想される津波規模に対処していくにはほど遠い訓練設定だった。
このように防災訓練は「自助・共助」を掲げたように住民に対して自己責任で生き延びろというのが獲得目標だ。同時に治安出動のための日米共同作戦を柱にしながら、自衛隊のイニシアチブを強化していくことにある。「二三区展開訓練」にみられるように自衛隊の軍事作戦に自治体動員を組み入れ、浸透させていくことをねらっている。自衛隊・米軍参加の防災訓練の実態を暴きだし、その野望を許さない包囲を強化していこう。
自衛隊宣伝作戦
への監視強化を
デモ出発地点の船入場公園の周辺には、公安政治警察が治安弾圧体制の一環として大量に配置されていた。これこそが防災訓練の政治性格をストレートに現している。参加者名簿作りのために盗撮、面割りを行い、デモに対する威圧を繰り返してきた。デモは、自衛隊・米軍参加の防災訓練反対!のシュプレヒコールを目黒一帯に響かせた。
デモ終了後、田道ふれあい館で報告集会。午前中の監視行動を取組んだ仲間たちから各レポートが報告された。いずれも「パフォーマンス」「茶番劇」の水準でしかなかった。その中で自衛隊は、ブース・炊き出しなどによって宣伝活動を繰り広げ、民衆への浸透を行っていた。最後に参加者全体で継続して監視活動と抗議行動を行っていくことを確認した。 (Y)
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