「さようなら原発」講演会
世論と運動の力で推進派
勢力一掃するまで闘おう |
五月二六日、東京・千代田区の日本教育会館ホールで「さようなら原発 持続可能で平和な社会をめざして」と題する講演会が開かれた。主催は「一千万署名市民の会」。
開会後、呼びかけ人の一人である鎌田慧さんがあいさつ。「日本の原発がすべて停止するという歴史的瞬間を迎えたが、何の不自由もない。原発はフィクショナルな存在であり、そんな社会の脆弱さが明らかになった。それでも原発は輸出され、世界中へ核が拡散しようとしている」。
慶応大学教授の金子勝さんは、「口調が変わるから」と演台を使わず、マイクを片手に動き回りながら、「原発は不良債権である」というタイトルの講演をした。
怒りとユーモア
あふれる分析
東電は料金値上げを「原発停止の影響で燃料費が高騰した」としているが、実は原発が少ない電力会社ほど黒字が出ていること。燃料費の上昇分はすでに「調整額」として料金に上乗せされていること。原発は止めているだけで膨大な赤字が発生すること。減価償却を終えた老朽原発を動かすほど、会社が儲かることなどを力説。原発再稼働の問題は、エネルギー需給の問題などではなく、莫大な借金を抱える電力会社の、経営上の都合にあることを暴露した。
金子氏は、雑誌「東洋経済」の編集長が今年二月、痴漢容疑で逮捕された事件に触れた。同誌は原発事故直後、誌面で東電の体質を厳しく批判していた。原発に反対する有名人は誰も、背後からの見えない圧力を感じているという。
「私も実は、酒を飲んだら電車に乗るな。ポケットに手鏡を入れておくなと進言を受ける」。金子氏の告白に会場はわいた。東電の経営実態を怒りとユーモアを交えてわかりやすく語り、「東電解体で被害者の救済を」とまとめた。講演後、ロビーに積まれた同名のブックレットは、あっという間に完売となった。
「ここにいられ
るのは天佑だ」
「この国の学者はダメだ、この国のエリートはダメだ」と断じたのは、東海村村長の村上達也さん。「3・11」で福島4号機がメルトダウンを免れたこと、東海第二原発が惨事を起こさなかったこと。そして自分たちがいま生きているのは、まったくの偶然であり、神の采配に過ぎないと強調した。
原発立地自治体の長としてただ一人、「脱原発」の決意を明らかにした。「天皇制軍事警察国家」とも呼べる村の異常な空気と、自分の言動に対する監視の目を、常に感じている。
JCO事故の教訓は生かされなかった。「安全神話、国策、想定外、仮想事故」のキーワードに示される無責任体制で、福島の事故に突き進んだ。これだけの惨禍を引き起こしながら、何の検証も反省もせず、「安全宣言」で再稼働に突き進む国のやりかたは絶対に許せない。無傷で残っている原子力ムラの存在を「軍閥」だと糾弾。「この国は原発を持つ能力も、資格もない」と力を込め、総括原価方式・地域独占の解体を訴えた。
写真を撮り
続けること
写真家の大石芳野さんは、「二〇キロ圏内」を撮影した写真をスライドで上映。カラスも食べない柿、殺処分された牛など、モノトーンの映像が見る者の想像力をかきたてる。
「日本が戦後たちあがったのは、『終戦』を宣言したから。原発はいつ終わるのか。臭い物にはフタという態度ではなく、元から絶たなきゃだめ。脱原発を世界に向けて宣言するべきだ。自分にできることは、これからも写真を撮り続けること」。大石さんは自身に言い聞かせるように、静かに語り続けた。
井野博満さん(ストレステスト意見聴取会専門委員・東大名誉教授)と松原弘直さん(ISEP)のシンポジウムが行なわれた後、鎌田慧さんが再び登壇。「脱原発の声をもっともっと強め、子供たちに確かな未来を残そう」と、七月一六日の代々木公園集会への参加を呼びかけた。
各氏の発言にもあったが、東電の救済と福島県民の救済は、根本的に矛盾する。東電は事故とその被害をできるだけ小さく見せ、賠償から逃れようとしている。原子力帝国のなかの原子力村は、今なお健在だ。
さまざまな分野の著名人、文化人、専門家らが、史上最悪の原発事故を機に、有形無形の圧力に屈せず、みずからの信念で「脱原発」の声をあげ始めている。そんな人々とともに、世論と運動の力で、原発推進勢力を包囲、一掃していこうではないか。 (佐藤隆)
6.30〜7.1 第一回ふくしまフォーラムの呼びかけ〔転載〕
震災と放射能汚染後を
どう生きるのか
六月三〇日、七月一日の両日で「第一回ふくしまフォーラム」が開催される。福島原発立地の双葉郡などから避難した人々が二万人以上暮らしているいわき市で開催されるフォーラムは地震・津波・原発事故による放射能災害の中で生き抜く人々が自らの権利・要求を共に主張し、実現していくための場として準備されている。原発震災の被災地と結ぶ、息の長い闘いを共に担おう。(本紙編集部)
地震と大津波は多くの命を奪い、住居や仕事といった生活の基盤を根こそぎ破壊しました。
さらに、福島第一原発の事故によって直後には32万人、現在でも15万人もの福島県民が避難を余儀なくされています。福島第一原発の事故はいまだ進行中であり、放射能汚染は拡大し続けています。福島県民だけが被ばくしたわけではなく、日本全体が放射能で汚染されてしまったと認識すべきでしょう。東日本大震災と福島第一原発の事故が投げかけていることは、私たちが生存の危機にあるということです。それは被災地のみならず、日本全国さらに地球全体が生存の危機にあるということを示しています。
このような状況のもとで、私たちはどのように生きていけばよいのでしょうか。知恵と経験を持ちよりましょう。私たちにはヒロシマ・ナガサキの経験や水俣病との闘い、チェルノブイリ26年の経験という手がかりがあります。
「震災と放射能汚染後をどう生きるのか ふくしまフォーラム」は経験と知恵の出会う場です。多くの皆さんが本フォーラムに参加するように呼びかけます。
日時:2012年6月30日(土)10:30〜17:00
7月1日(日)
9:30~12:30
会場:いわき市文化センター、いわき市労働福祉会館
資料代:1000円(当日受付でお支払いください)
主催:ふくしまフォーラム実行委員会
後援:いわき市 いわき市社会福祉協議会 いわき明星大学 東日本国際大学 朝日新聞いわき支局 毎日新聞社いわき支局 読売新聞東京本社いわき支局 福島民友新聞社いわき支局 福島民報社いわき支局 いわき民報社 日々の新聞社
事務局:NPO法人いわき自立生活センター(〒970―8047 いわき市中央台高久2丁目26―3) tel 0246-68-8925 fax0246-68-8926
E-mail: fukushima_socialforum@yahoo.jp ふくしまフォーラムblog: http://fukushima.socialforum.jp
*ふくしまフォーラム成功のために寄付金を集めています。ご協力をお願いします。郵便振替口座 00110-8-567786 加入者名:いわき社会フォーラム
6月30日(土)
10:30 全体会(いわき市文化センター)
?ゲストスピーカーのお話
「避難者の生活について」発言者/中手聖一さん(前・子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク代表)
「障がい者の視点から見た防災計画」発言者/鈴木絹江さん(障がい者団体代表)
「東京電力への賠償請求について」発言者/海渡雄一さん(前・日弁連事務総長)
「もどる/もどれるのか〜相双地区住民のこれから」発言者/双葉郡から避難している方より
12:30〜休憩
13:30〜分科会(参加されるプログラムの部屋へ各自ご移動ください)
いわき市文化センター
@検証3・11 障がい者にとっての東日本大震災(大会議室1)
Aもどる/もどれるのか〜相双地区住民のこれから(大会議室2)
いわき市労働福祉会館
B食の安全・免疫力を高めるメニュー(大会議室1)
C廃炉と除染作業に従事する労働者の被ばく(中会議室1)
D東京電力への賠償請求について(中会議室2)
Eいかに被ばくをしないか 内部被ばく、子どもへの影響(和室1)
F避難者の生活について 避難先での県人会結成の動きや支えあいの取り組み
7月1日(日)
9:00 分科会(いわき市労働福祉会館)
@避難者支援〜津波と原発事故の避難者支援の現状(大会議室1)
A新エネルギー(中会議室1)
B健康を守る、しかし医療・介護の人材流失をどうする(中会議室2)
C放射能汚染と農業(和室1)
D放射線についての教育をどうする(和室2)
11:30 全体会
12:30 閉会
いわき市労働福祉会館(いわき市平字堂の前22) 0246-24-2511/いわき市文化センター(いわき市平字堂根町1―4 0246-22-5431/(いずれもJR常磐線「いわき駅」下車徒歩13〜16分)
5.26 スカイツリー包囲デモ第2弾
再開発で貧乏人殺すな
野宿者排除やめろ 五月二六日、「再開発で貧乏人を殺すな!」を掲げ、スカイツリー包囲デモが行われた。スカイツリー開業前の四月二二日に続いて二回目。
浅草・花川戸公園で行われた集会では、司会の仲間より、「スカイツリーの開業直後ということで、マスコミでも大きく報道され、観光客も警備員も大勢います。そんな中でそれに水を差すデモという事で、参加された勇気のある皆さん、おつかれさまです」とのあいさつで始まった。
竪川の仲間たち
が抗議アピール
まず最初に実行委員会とスカイツリー周辺で排除と闘う、江東区・竪川、荒川・堀切橋、隅田川の仲間が発言。竪川の仲間はこの間の経過を報告した。数年間に渡る排除との闘い、昨年末より始まった行政代執行による強制排除の動き、一月二一日の代執行予定地よりの引っ越し、それに逆上した江東区・土木部による公園封鎖、二月八日の一人の仲間に対する行政代執行、そして翌九日の江東区への抗議行動の中での支援者逮捕。現在、区は公園を一部を開放し、五月一日よりカヌーカヤック場をオープンさせている。が、仲間のテントがある側は封鎖されたままで、警備員が常駐する反対側よりカヌーカヤック場利用者を通している。
区は仲間のテントに警告書を断続的に貼りに来ており、今も二回目の行政代執行の危機が去ったわけではない。仲間たちは区に対して話し合いを求めて来たが、六月四日にようやく話し合いが行われることとなった。しかし江東区はホームページなどで竪川の仲間のテントを「不法占拠」として、公園封鎖を正当化する、差別感丸出しのキャンペーンを続けている。多くの仲間の声を区に対してぶつけていくことが必要である。
竪川の仲間は「みんなの力を合わせて闘っていく」と力強く発言を結んだ。
竪川と同じく工事を名目とした排除と闘っている荒川・堀切橋の仲間は五月の出水期を迎え、一〇月迄工事が中断されている。「秋まで工事が出来ないという事で、中休みという所ですね」と仲間は発言したが、すでに工事でテントのない所は水が入るように掘り下げられており、年を取った仲間が多い堀切の仲間が夜などに落ちたりしないか、みんな心配している。工事は中断しているが、毎日の様に河川敷から出て行けと、国土交通省の役人が「説得」に来ている。
浅草から業平橋
までデモ行進
続いて山谷争議団が発言、この間の生活保護制度への改悪攻撃に触れ、生活保護受給額の減額の動きや、福祉事務所への警察OBの配置などを批判した。また、被曝労働問題は非正規雇用の問題でもあると問題を提起した。
続いて東横線と、副都心線の相互乗り入れなど都市再開発の新たな動きがある中で、排除と闘っている渋谷・のじれんの仲間、アルミ缶や古紙などの「資源ゴミ」の持ち去り禁止条例制定の動きと闘っている三鷹の仲間、2・9竪川弾圧救援会、一月から断続的に竪川に常駐するなど、継続的に支援に来ている竪川と連帯する関西有志の仲間たちが発言し、デモに出発した。
約八〇人のデモは観光客で賑わう浅草を通過し、吾妻橋を渡ってアサヒビールの横を通り、スカイツリーの真下、業平橋で解散した。
デモ終了後には竪川へと移動し、大阪長居公園の行政代執行との闘いのドキュメンタリー映画の上映会を行った。この映画の監督もデモ、上映会ともに参加した。 (板)
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