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    かけはし2012.年10月1日号

グローバルな闘いでもう一つの世界を

9.15〜16第2回おおさか社会フォーラム

新自由主義・権利破壊NO

抵抗する民衆の連帯を広げよう


 【大阪】おおさか社会フォ
ーラムが九月一五、一六日の両日エルおおさかで開かれ、六五〇人が参加した。一五日午後に全体フォーラム、夜はユースフォーラム、一六日は一二のワークショップと六時間の映画連続上映会が開かれ、一五のブースが並んだ。
全体フォーラムのオープニングはワラボークのメンバーによるアフリカン・ドラム演奏とダンス。梅田章二さん(実行委員会)が「社会フォーラムは、資本主義的グローバリゼーションに対抗して闘っているさまざまな人々が、グローバルな視点から交流するオープンスペースだ。この取り組みを次の闘いにつないでいきたい」と開会のあいさつをした。

世界各地からの
報告がつづく
 ナズマ・アクテルさん(バングラデシュ、ソミトリ・ガーメント・スラミク連合委員長、アワジ財団代表)は、「一一歳から衣料産業で働いている。この産業の労働者は四〇〇万人、その八割は女性だ。生産された衣料はほぼ一〇〇%輸出品、外貨の七七%を獲得している。食費を削らなければ生活できないので、体を悪くし、生産性は低い。職場ではいやがらせを受け、法律で認められている権利もない。背後にいる多国籍企業は労働者を自分の利益のための道具とみなし、人間扱いしていない。ともに声を上げグローバルに闘っていくことで、もうひとつの世界が可能になる」と述べた。彼女たちの組合は六万人の女性労働者を組織している。
エイドリアン・パジックさん(アメリカ、ウィスコンシン大学院生、教育助手組合共同代表)は、「二〇一一年一月に就任したウオーカー知事は、財政改革法案を提出し、財政緊縮政策を受け入れ、労働組合は権利を放棄しなければならないといった。その三日後一〇〇〇人が州議会に向けてデモをした。続いて、教員組合がストをし、数百人の高校生、民間労働者もデモに合流し、農民はトラクターで合流した。三週間にわたり議事堂を占拠し、労働組合の団結の力に世界のメディアが注目した。公共サービスが提供されるためには、提供している人々の雇用の安定が必要であることを地域社会は理解した。私たちの闘いは終わっていない。いまシカゴでは、二万人の教員がストライキで闘っている。ウィスコンシンでも、労働組合の権利を奪ったのは憲法に違反するという裁判所の判決が下された。ともに立ち上がればともに勝利できる」と述べた。
 ベトナム反戦運動はこの州立大学から始まり全米に広がった。

大熊町の原発
被災者から
 ディオスコロ・グスマン・カリムバスさん(フィリピン、非核バターン運動事務局長)は、「フィリピンで唯一の原発計画を中止に追い込んだ。その後、核兵器に対する闘いを継続している。この社会フォーラムは非常にタイムリーだった」と述べた。
 小吹岳志さん(フェアトレイド・サマサマ)は、「アジア七カ国一三の団体と契約し、彼らの経済的自立を支援する活動をしている。バングラデシュの衣料労働者は、短い納期で猛烈に搾取され、衣料品は安く売られている。私たちは、それをフェアーな価格で買い物をすることで支援できる」と話した。
 長谷川羽衣子さん(STOP大飯原発再稼働現地アクション)は、「再稼働前に大飯町に入り地元の人と話したら、原発は心配だ、だけど経済や雇用のことで賛成せざるを得ない、という。それで、五月二六日もうひとつの住民説明会を開いたら、一四〇人もの市民が参加してくれた。再稼働の時は原発に通じるトンネルを座り込みで封鎖した。子ども連れの女性たちも参加し、三五時間にわたり非暴力で行動した。この行動で、社会を変えられるかもという希望が持てた。これからも抵抗の闘いを続ける」と決意表明。
松村昭夫さん(全国公害弁護団連絡会議)は泉南アスベスト訴訟で勝訴しているが、「最近行政は住民の命と安全を守るというつとめを怠り、目先の経済的利益ばかりを求め、自己責任論をいう。司法でも被害の救済を拒否する判決が多い。司法と国の間でせめぎ合いがある。公害訴訟を支援し被害者を励まそう」と述べた。
 矢野幸一さん(なかまユニオン大阪市職員支部)は、「三万八〇〇〇人の市職員中、入れ墨アンケート不提出で六名が処分された。これはプライバシー調査だ。一律業務命令の合理的根拠がない。私は入れ墨はしていないし、上司もそれはわかっている。この調査は、入れ墨調査というより、命令に従うかどうかの調査だ。人事委員会に申し立てている。その結論によっては裁判も考えている」と、支援を訴えた。
 木幡ますみさん(大熊町の明日を考える女性の会)は、「原発の方から逃げてくる人が、早く逃げろというので、みんな慌てて体育館に逃げた。県外の遠くに逃げた人もいる。すぐ帰れると思い薬を置いて逃げたので、血圧が上がって死んだ人もいる。今は会津若松に避難している。男は原発に働きに行くようになり、避難しているのは子どもと女性と年寄りだけだ。町長は除洗したら大熊町に帰ろう、といっている。だけどそれは無理だ。仮の町構想が言われているが、町に住むには住民票が必要だ。二重住民票は認められていない。家族と一緒に暮らせる土地を求めている。原発で働いている人はほとんどが福島県人だ。被曝しているから若い人は子どもはつくらないといっている。早く永住できる土地を見つけ、被害の補償をきちんとしてもらい、人間の命が尊重される生活をしたい。政府や東電の責任者は福島の苦しみを味わってほしい」と語った。
財政緊縮政策と闘っているスペイン現地からビデオメッセージが上映された後、休憩。そして、ワイラによるフォルクローレの演奏。明るく哀愁のあるインカの音楽が流れる。

米軍基地と闘う
アジアの仲間
 リサ・リンダ・ナティヴィダットさん(グアム平和と正義連合議長、グアム非植民地委員会代表)は、「グアムではなく、グアハンという。第二次大戦中三年間の日本軍占領をのぞき一八九八年以来米国に占領されている。米軍基地はグアムの三分の一の土地を占領している。マーシャル諸島での米国の核実験で、風下に位置するグアムは実験後の雨に含まれる放射能に汚染された。グアムは米国の準州で、大統領選挙の選挙権や連邦議会での採決権はない。沖縄海兵隊のグアム移転は日本のメディアから聞いた。グアムの米軍基地は強化されようとしている。このことは環境に深刻な影響を与えるので、一万人の署名を米議会に提出したが、無視されたままだ。グアム移転費用としてすでに日本はその六〇%を出している。下水施設整備に使うというが、基地拡張に使わず、学校や病院に使ってほしい」と述べた。 
 コラソン・ファビュラスさん(フィリピン、外国軍事基地廃止のための国際ネットワーク組織委員会)は、「軍事政権が崩壊し、一九九一年九月、フィリピン上院は米国への基地提供を拒否し、その翌年米軍基地は閉鎖され、跡地は平和利用されている。ところが、米軍のアジア回帰によりこの一〇年米軍との共同軍事演習が行われている。南フィリピン海(南沙諸島)は米国のフィリピン介入の口実になっているが、この領土問題は開かれた外交によってのみ解決する」と訴えた。
 李俊揆さん(韓国、平和ネットワーク運営委員・政策室長)は、「政治への市民参加は全世界の現象だ。現在の東アジアには乗り越えなければならない課題が山積している。原発停止、朝鮮半島の南北分断、北朝鮮の核問題、歴史問題と領土問題。これらは米ソ対峙の中で、米国によってつくり出された体制の遺産だ。現在、米国資本主義モデルは崩壊しつつあり、そのことが市民のパワーにチャンスを与えている。真の東アジア戦後秩序は自主的平和秩序だ。南北和解、日朝国交正常化は最優先課題だ」と訴えた。

橋下・維新の会
の攻撃に抗して
 大前ちなみさん(「熟議・学校選択制」公募委員)は、「橋下市長が学校選択制は保護者が望んでいるというのを聞て、危機感を持ち、今年の二月『発言する保護者ネットワークfrom大阪』を立ち上げた。教育条例は気持ち悪いと思っている現役の保護者がネット上で八〇人参加している。自分たちで子どもの未来を守っていきたい」と述べた。
中北龍太郎さん(関西共同行動)は、「オスプレイが世界で最も危険とされる普天間基地に配備されようとしている。そうなれば、沖縄の人は夜も眠れないだろう。沖縄では五三年前小学校に戦闘機が墜落し一七人の児童が死亡し、二〇〇人以上が負傷した。本土でも九・九県民大会に連帯し低空飛行訓練に反対する闘いを広げていこう」と訴えた。
原弘行さん(農民組合大阪連合会)は、「TPPでは、暮らしや命を守る国のルールを米国型のルールにかえ、関税やそのほか食の安全基準・医療保健制度は撤廃される。進出企業が儲けられないとその国の政府に賠償を請求できるというISD条項を含んでいる。米国の利益のためにアジアを分断するものだ」と、TPP反対を訴えた。
 渡部征二さん(大阪保健医協会)は、「大阪市西成区は人口一二万人、生活保護は二五〇〇〇世帯で全体の三五%。大阪市では、生活保護受給者が医療を受けるときは登録されている病院にしかかかれないという受診制限を行おうとしている。それは、生活保護を過剰診療にすり替えるものだ」と批判した。
 神瀬麻理子さん(JAL解雇撤回裁判原告団)は、「一審で稲盛会長が、解雇の必要性はなかったと証言したが、裁判所はこれを無視。経営陣は放漫経営の責任をとろうとせず、労働組合と個人株主だけが責任をとらされた。来週一九日JALは株式を上場する。額面二〇〇〇円の株価は三七九〇円になるという。京セラもちゃっかり五〇億円の株をもっている。私たちは裁判に勝ち、再び青い空に戻りたい」と述べた。
 大椿裕子さん(大阪教育合同労組)は、「今年八月労働契約法が改悪され、有期契約労働五年が過ぎて労働する場合は、期間の定めのない労働に転換できるというように変更された。労働市場の流動化を主張する橋下市長、あなたはダサイ。あなたの格差是正は引き下げによる是正だ。このような人物に票と投ずることは自らの首を絞めるだけだ。私は労働組合の可能性を信じる。今や非正規労働者は労働者の四〇%、決してマイノリティではない。この社会は非正規労働者に依存して成り立っている。それは正規労働者の問題でもある。ともに立ち上がろう」と訴えた。
最後に、第二日目のワークショップの主催者が全員壇上に上がり、順番にスピーチして第一日目を終えた。 (T・T)

 

 

9.18抵抗掲げる米国労働運動に学ぶ

ウィスコンシン州の闘いは
社会運動再生の道指し示す


 
反撃の水路を
切り開くため
 九月一八日午後六時三〇分から「抵抗を掲げるアメリカ労働運動に学ぶ――労働者・労働組合攻撃と闘うウィスコンシンからの報告」と題した集会が、明治大学駿河台キャンパス内の教室を会場に行われた。明治大学労働教育メディア研究センターとウィスコンシン報告会実行委員会が共催した。
 ところでなぜ「アメリカ労働運動に学ぶ」なのか、集会案内チラシには、ウィスコンシンの闘いが以下のように紹介されている。
――二〇一〇年の米ウィスコンシン州の知事選で茶会派の支持を得て当選した共和党右派のウォーカー知事は、公務員など公共部門労組の団交権を剥奪・制限する州法を提案。これに対して労働組合は、地域の人々の支援を受けながら総力をあげて、三週間にわたる州議会占拠運動を展開し、全米の注目を受けました。州法は成立してしまいましたが、組合側は州議会上院議員と知事のリコールを求める一〇〇万筆もの署名を集めることに成功、六月五日のリコール選挙を迎えました。しかし対抗馬として立候補した民主党の候補者は「人気がない候補」といわれており、残念ながらウォーカー知事が再選を果たしてしまいました――
 まさに大阪橋本市政を彷彿とさせる事態がアメリカで同時的に進行していたことが見て取れる。そしてアメリカでは、その攻撃に正面から挑む闘いが敢然と展開されていた。まさにそれ故大阪ではこの闘いを一つの柱に、直前の九月一五・一六日、おおさか社会フォーラムが開催され、先の闘いを主導したアメリカ労働運動の活動家がゲストとして迎えられていた(本号別掲記事参照)。
 この機会を逃さず東京でも彼らのホットな闘争の経験を学び、新自由主義的な労働者攻撃に対する反撃の糸口を探ろうと企画されたのがこの日の集会。東京での報告者は、ウィスコンシン大学のティーチング・アシスタント組合(TAA)共同委員長のエイドリアン・E・パジックさん。当地の新しい息吹を体現する若手活動家であり、ウィスコンシン大学マジソン校の大学院生だ。大学院生は同時にティーチング・アシスタントとして働くため、TAAは大学院生三〇〇〇人を組織しているという。
 慌ただしい日程の中急ごしらえの集会だったが、労働者だけではなく弁護士や研究者などからも参加があった。開会を待つ間には、ウィスコンシンでの高校生や消防士、警官までをも含む市民的大決起を記録したビデオ映像が流され、集会全体はUSTREAMでも実況中継された。開会にあたっては主催者を代表して日本国際法律家協会の大熊 政一弁護士から、公務員攻撃が日本でも激しくなっていることに対してどう闘うか、労働組合の権利に対する攻撃と正面から闘った米国ウィスコンシンの経験を、特にその中味を教訓としたい、かつそれを国際連帯として発展させたいと、この日の趣旨が簡潔に提起された。
 そしていよいよパジックさんの報告(通訳は大阪社会フォーラムの喜多幡さん)。配布された報告概要に沿って約五〇分、闘争突入の経過、攻撃の具体的内容(法令一〇号)、法令一〇号阻止闘争の具体的展開、法令一〇号下の闘争、そしてそこで学んだ教訓と、非常に整理された報告が行われた。以下では、その中で印象に残った点に絞って紹介したい。
 まず闘争突入までの経過では、知事の攻撃が事前に噂されていたが本当に実行されるとは受け取られていなかったという点。そこにはウィスコンシン州が米国で初めて公務員労組の団交権を認めた州だという歴史への過信があり、その意味で攻撃はある種の不意打ちだった。しかしここからが重要な点だが、たとえばTAAは、AFL・CIOなどの全国組合の指示を待つことなく直ちに対応に着手し、組合員一人一人への働きかけに入った。
 攻撃の内容は多岐にわたっている。第一は組合財政への攻撃であり、組合費徴収への制限。二つ目は健康保険への使用者負担の減額、つまりは自己負担額の急増であり、TAAの場合は三倍化となったという。三番目は団体交渉対象の賃金のみへの限定。しかも賃上げ率にインフレ率以下という上限が設けられた。つまり実質賃金は恒常的切り下げにさらされる。四番目は毎年の組合認証投票の義務化。アメリカでは労働組合の団交権は、その組合が組織化対象とする労働者の過半数の承認がなければ認められない。その承認投票を毎年やれというのだ。しかもアメリカでは、この承認投票に使用者は自由に介入し妨害できる。要するに団交権(結局は団結権)の実質的否認だ。第五に労働者の分断として、先のような内容をもつ法令一〇号から警察と消防は除外された。彼らは選挙の際ウォーカーを支持したのだという。見る通り、大阪で橋本が策していることとの共通点が散見される。
 この攻撃を阻止する闘いの頂点が、州議会議事堂の占拠。それは、合同財務委員会で法案賛否の意見を州民すべてが二分以内で述べる権利があるということをとらえた合法的な闘争を入り口に、そして共和党が聴聞打ち切りを策したことへの対抗として始まり、まさに広範な市民と連携した大闘争へと発展し一七日間続いた。この期間はほとんど始終何かしらのデモがあり、たとえば農民もトラクターでデモにかけつけたという。またAFL・CIO(州および全米)、チームスター、建築、警察、消防、教員などの労組も議事堂に駆けつけるよう呼びかけ、多くの組合員が応じた。これらの行動の中で地域コミュニティー活動家との連携も半ば自然発生的に広がり、情報ステーション、医療ステーション、図書室、託児所、食事、音楽など、議事堂を自分たちの空間とした諸活動が発展した。タウンホールミーティング(全体集会)も開催された。
 この市民的決起と言ってよい議事堂占拠は最終的に裁判所命令により退去を強制され、法令一〇号も激しい抗議の中可決された。しかし闘いはここで終わっていない。一つは次に展開された大衆的リコール運動の成功。知事のリコールはウォーカーの再選で最終的には成功しなかったものの、二人の共和党上院議員を失職させ上院を民主党主導に変えることができた。また訴訟でも巡回地裁で違憲判決を勝ち取っている(知事は控訴)。ここには、政治的、法的闘争の成果の基礎として大衆的闘争の成功的展開が必須であることが改めて示されている。そしてTAAは同時に組織化キャンペーンを展開し、古い組合員の再組織化と新たな組合員の獲得に成功しているという。

主流派労組の
欠陥は何か?
 これらの報告の上でパジックさんは、教訓として以下の点を上げた。
 まず総括的に、ウィスコンシンでのウォーカーの勝利は驚くことではない、と彼女は語る。この間のアメリカ労働組合運動に欠陥があったのであり、労働者の現にある要求の実現や組織化にではなく、資源がより多く選挙に投入されてきたという。この労働運動主流、特に大労組に対する批判的視点は、続いてあげられた教訓にも共通して見ることができ、日本のわれわれにも多くのことを示唆するものだ。
 具体的には第一に、労働組合の意義が闘いにあることが強調された。端的に、組合は法律が認めるから存在しているわけではない、と力説された。第二に、政治的行動には投票以上に豊かな内容と意味がある、それゆえ選挙活動は労働組合が活用できる戦術の一つにすぎないとの指摘。そしてこの点の延長で、民主党との関係を再検討する必要という重要な問題が提起された。第三に現場が自律的に行動することの重要性。現場こそが戦場にいるのであり、かつ現場には先頭を進む力があり、大労組はその邪魔をすべきでない、と力説された。大闘争を主導した自信がにじみ出ている提起だ。第四が社会的な連帯のネットワークを育てることの重要性。公共サービス労働が社会の現実で果たしている機能を人々に実感させる訴えの重要性が強調された。この点では、日本と違って欧米一般に共通の、公務労働における公共サービス現業部門の比率の高さが一定の好条件になっているのかもしれない。
 そしてパジックさんは最後に、労働運動におけるジェンダーの問題に対する遅れを、具体的な事例を挙げながら特に強調した。それは特に大労組の活動家に色濃く、パジックさんたちは女性のワークショップを組織、問題を直接指摘しつつ平等を要求したという。闘争の成功にとってこの問題は決定的であり、労働組合の政策として性差別を許さず女性が参加しやすい環境を作らなければならないと力説された。

日本の労働者
が学ぶべきこと
 この報告に対し、首都圏青年ユニオンの河添さん、元江戸川区労協オルグの小畑さん、日本労働弁護団の水口弁護士、明治大学労働教育メディア研究センター研究者のマッド・ノイズさんなどから各々の問題意識に沿ったコメントが述べられ、もう一歩踏み込んだ意見交換が行われた。そこでの論点の一つは、公務労働の問題をコミュニティー問題としてとらえること、そしてその上でのコミュニケーションの重要性だった。この点でパジックさんからは、メディアは味方にならない、SNSなどを活用し自分たちで情報を拡散させることが重要、との経験が披露された。さらに、ジェンダー問題の重要性も質問をはさみながら議論された。
 パジックさんの報告には、具体性に富んだ内容を通して日本の労働運動が直面する問題について議論を触発する要素が多々あった。したがって社会的連帯の問題、民主党との関係の再検討というパジックさんの提起に関する疑念を交えた質問など、日本の労働運動の今後にとっても重要な議論を深めたい論点がいくつも出されたが、時間が不足し積み残しとなったことが惜しまれた。  (神谷)

 


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