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    かけはし2012.年6月4日号

闘いは続く、さらに運動拡大へ

5.24-25大阪市教育・職員基本条例反対

市議会での可決・成立を糾弾する

 【大阪】「日の丸・君が代」強制反対ホットライン大阪主催の三条例案反対の集会が五月二四日、大阪市役所横と剣先公園で開かれた。また、二五日には大阪市役所横のひろばで二条例反対大阪連絡会・大阪市対策連絡会議共催の反対行動が行われた。
 大阪市三月議会での条例案は継続審議となり、五月一五日からの五月議会で審議されている。三条例案はいずれも橋下市長提案で、名称は大阪市教育行政基本条例案、大阪市立学校活性化条例案、大阪市職員基本条例案である。同条例案は三月二三日に可決成立した大阪府の同種の条例と基本的には同じ内容。
 つまり、行政権力による教育支配(市長は市教委と協議し教育振興基本計画を作成)、上意下達の支配構造、生徒や保護者の意見や学校運営に関する学校協議会の設置、職員の相対評価(二年連続最低評価で分限免職・教職員は除く)、書面による職務命令の違反行為に対しては懲戒処分(同種の職務命令違反三回で分限または懲戒免職)にし現場以外で研修・警告書の交付、校長や市管理職の公募、などについては府条例と同じだ。一方、現在既定方針のようにして準備が進んでいる学校選択制については条文がない。

府条例よりも
踏み込んだ内容
 府条例に比べ、いくつかの点で一歩踏み込んだ内容になっている。それは、次のような点だ。@学校協議会に「不適切教員」に対する校長の措置に不服があるときは教育委員会に異議申し立てできる権限を与える。A過去に懲戒処分を受けたことのある場合は、規定の懲戒処分より重くできる。B任命権者は五年ごとに職員数の管理目標を定める。C定数削減だけでなく民営化による分限処分も可とする。D職務命令を繰り返す者には、「反省」がなければ現場に戻さないだけでなく、退職金の出ない懲戒免職も可とする、などである。
 この条例案について、マスコミの報道によると、最大会派の大阪維新の会と第二会派の公明党が三条例案とも一部修正することで合意、二五日には可決する見透しだ。修正合意した点は次の通りである。学校活性化条例案の学校協議会設置について、維新は学校ごとの選択制を主張したが、全校設置を求める公明に譲歩。教員評価も絶対評価で統一する。教育行政基本条例案前文では、維新が愛国心養成などを盛り込む修正案を提示したが、公明が反発し、グローバルな人材の育成などを盛り込むことで合意。職員基本条例案では、職員が希望の職場に異動できるフリーエージェント制の導入など維新の主張を入れて修正することになった、とのこと。

学校選択制と
イレズミ問題
 二四日の集会では、最初に黒田伊彦さん(ホットライン事務局代表)があいさつし、学校選択制に向けて行われている東住吉区のフォーラムに参加した報告をし、「フォーラムには教職員や職員は参加できない、フォーラムは選択制実施が前提の論議になっている、最終的に選択制は区長が決めると言っているが、いまだ区長の人選はできていない。司会はコンサルタントの者がやっている。市教委の主席指導主事は、学校選択制は教育委員会の管轄領域だが、それを市長に委託していると話していた」と語った。
 黒田さんはイレズミ調査の件でも一言。「イレズミをしていると回答した職員は一一〇人、マスコミ報道ではそのうち七三人は環境事業局の職員だったとか。ゴミ処理は3Kの仕事だから人が集まらないので、市は組関係に依託をした経緯がある。必要なときは使っておいて、懸命に生きてきた人たちを都合が悪くなると切り捨てる、それは差別そのものだ」と述べた。

極めて重大な
公明党の責任
 井上浩大阪市議会議員(共)が議会報告。「この集会に行くため出ようとした午後六時過ぎに、おそらく維新と公明党の談合による職員基本条例案の修正案が出てきた。自民が関わっているのかどうかは不明だが、修正案の内容は基本的には変わっていない。公明党の責任は重大だ。先の衆議院選挙で公明党は全国の小選挙区すべてで落選した。次期衆議院選での復活が絶対目標だから、ここに来て政治信条などはどうでもよくなったのだろう。
 残りの教育二条例案については修正案は出ていない。反対運動の力が押し戻したのだ。これらの条例がたとえ通っても、具体化させない闘いが必要だ。また、PTの大阪市政改革素案が五月いっぱい議会で論議される。これについては、維新の中にも問題だとの声が出ている。これは橋下のアキレス腱だ。これについても共に闘おう」と述べた。

公務員の政治活動
禁止する条例案も
中北さん(関西共同行動)が連帯のあいさつ。「維新は公明を引き込むため、教育行政基本条例案の前文にある愛国心の育成を、グローバル時代の人材の育成に修正した。しかし、この二つはコインの裏表。自分の党のためなら日本はどうなってもいいという公明党の本質が暴露された。現在の教育の機構を上意下達の行政機構にすっぽり変え、教育を支配することも、何も変わっていない。また橋下は、公務員の政治活動を罰則付きで禁止する条例を準備している。労働組合と行政の間で積み上げられてきた団交ルールをすべて無視し、労働組合の交渉を制限しようとしている。いずれ、ハシズムは自身が持っている矛盾のゆえに自壊するだろうが、維新が全国に及ぼす害を大阪の地で食い止めよう」と訴えた。
三月卒業式の不起立で処分された佐藤さんが発言。「校長は当事者に事情聴取をせずに市教委に報告、それに基づいた処分だった。処分についは人事委員会に不服申し立てをしたことを報告し、ものをいわない教育現場になったことを憂慮している」と語った。

卒業生・保護者
に謝罪を強制
 矢野さん(なかまユニオン大阪市職員支部)は、イレズミ調査の件で報告。「アンケートを実施するというだけで、市長の業務命令という文言はなかった。個人のプライバシーに関わることだから協力できないと、白紙で出した。課長から呼び出された。後日出された局長の業務命令を文書で渡され、従わないときは懲戒処分もあり得るといわれたが、業務と関係ある命令なら聞くが、そうでないなら聞けないと返事した。覚悟はあるのかと問われ、処分されたら裁判闘争で闘うといった。橋下は通達を出しているが、それはどちらかといえば管理職を対象にしている。部下が懲戒処分を受けるということは管理不行き届きだという理屈のようだ」と述べた。
伊賀さん(ホットライン事務局)は、市教委関係を報告。「市教育委員一名の欠員を補うべく全国公募し、大森不二雄氏が内定した、文部官僚時代に学校選択制、校長の公募、全国共通学力テストの導入を提案した人物である。三月の卒業式で不起立だった三人のうち中学校の一人は保護者向け・卒業生向けと別々の謝罪集会で謝罪し、終業式でも謝罪した(処分は文書訓告)が、実はもう一人別の中学校で校長が本人に謝罪を指導したという事実があった。本人は拒否し、校長が終業式で謝罪したという。また、不起立に対する処分についてだが、職務命令は卒業式後に出された。処分は違法だ」と述べた。 笠松さん(なかまユニオン府市教職員支部)から、一カ月にわたる精力的なビラ配布の報告があり、井前さん(ホットライン事務局)が最後に二五日の行動などについて行動提起をした後、再び大阪市役所まで移動し、シュプレヒコールを挙げ、二四日の行動を終えた。

成立に抗議し
怒りのデモ行進
 大阪市議会の本会議が行われた五月二五日、「2条例反対大阪連絡会・大阪市対策連絡会議」共催の決起集会が小雨降る中、大阪市役所前の広場で開かれた。労働七団体にも呼びかけられ、立場を越えた共同の取り組みとして、多くの労働者や市民が集まった。
 最初に、尾上康雄大阪市議会議員(共)が市議会での情勢を報告。「本日の本会議で、維新の会と公明党が『教育基本条例』『職員基本条例』の修正案を共同で提出した。彼らはこの間ずっと水面下で画策してきた。この修正案の中味は市長提案とほとんど変わっていない。橋下の強権政治は多くの市民を騙し、大きな負担を強いるものだ。『市政改革プラン(素案)』がそうであり、改革PTが橋下の意向の下に、財政状況を偽って作ったものだ。この素案のパブリックコメントは二九日までとなっている。短期間は問題であるが、声をあげてほしい。強行採決しても、市民は絶対に許さない。共にがんばろう」と語った。
 続いて、連帯のあいさつ。「独裁政治に反対する労働7団体」を代表して大野進さん(ユニオン・ネットワーク)が「(橋下に食い下がって質問した)MBSの女性記者がいた。メールでの市民の反応は『がんばれ』という激励の声より、『許すな』という非難の声の方が多かったと聞く。橋下・維新の会に勝つためには、どのように市民に広げていくかが大切だ。橋下の人権感覚はゼロで、作ることはせず、壊しているだけだ。彼は昨年から、『公務員をのさばらせたらギリシャのようになる。そのような日本にしたくないから国政にうってでる』と言っている。では、去った後はどうなるのだ。悪く変えられてしまった大阪を元に戻すことは大変なことだ。われわれにも責任がある。労働者と市民が一緒になって闘っていこう」と呼びかけた。
 この後、新婦人の会・大阪市対連・自由法曹団・生活と健康を守る会・自治労連・大教組の代表によるリレースピーチがあった。集会後、大阪市役所を包囲し、怒りのシュプレヒコールを繰り返しながらデモ行進をした。

 追記:教育行政基本条例案と職員基本条例案は二五日の市議会本会議で可決、成立した。市立学校活性化条例案は三〇日の本会議で継続審議となる見通し。
        (T・T)

5.15沖縄「復帰40年式典」糾弾

基地強化・差別支配に抗し
官邸前行動と雨中のデモ
 


オスプレイ普天
間配備に抗議
 五月一五日、「沖縄復帰」四〇年の日、沖縄では政府・沖縄県共催の「記念式典」が宜野湾市のコンベンションセンターで開催された。出席した野田首相のあいさつは「経済振興」「抑止力の維持と沖縄の負担軽減」と通り一遍の言葉に終始した。
 しかし「復帰四〇年」を前にした四月末の日米「2+2」(安全保障協議委員会)共同発表と日米共同声明は、対中国を焦点にした米国の新軍事戦略と連動した米日の「動的防衛協力」を前面に押し出したものであった。そこでは「沖縄における米国の軍事的プレゼンスの長期的な持続可能性の強化」や「普天間飛行場の補修」のための新たな費用分担が盛り込まれている。普天間基地は固定化され、今年七月には新型垂直離着陸輸送機オスプレイが普天間に配備される。
 さらに日米の「動的防衛協力」の看板で、与那国島をはじめ先島諸島への自衛隊配備が行われようとしている。まさに日米の沖縄「軍事植民地支配」が強化されているのだ。「復帰四〇年式典」で野田首相とともに式辞を述べた仲井真沖縄県知事は「沖縄の米軍基地の問題についても、受け止めて考えていただきたい」と「本土」の側に釘を刺さざるをえなかった。

「密約」まみれの
現状を鋭く告発
 五月一五日、沖縄で「復帰四〇年式典」が開催されたのと同時刻の午後四時から、沖縄・一坪反戦地主会関東ブロックは、降りしきる雨の中で「復帰四〇年記念式典」糾弾・首相官邸前抗議行動を行った。一〇〇人以上が参加した。
 主催者の一坪反戦関東ブロックの木村さんは、沖縄への差別にまみれた「復帰四〇年式典」を厳しく批判するとともに辺野古新基地・高江ヘリパッドの建設、普天間基地へのオスプレイ配備、自衛隊の先島配備を怒りを込めて糾弾した。名護市議の東恩納琢磨さんを先頭にした首相官邸申し入れ行動団を送り出した後、参加した労働者・市民からの発言が続いた。
 全国一般全国協東京労組の大森委員長が沖縄平和行進参加報告を行った後、一坪反戦関東ブロックの与儀さん、神奈川県央共闘(原子力空母の母港化に反対し、基地撤去をめざす神奈川県央共闘)の矢野さん、辺野古実の尾沢さん、許すな!憲法改悪・市民連絡会の高田健さん、沖縄・意見広告運動の生田あいさん、反安保実行委員会の国富建治さん、一坪反戦地主の上原成信さんらが次々にアピールした。
 申し入れ行動の報告を東恩納琢磨さんから受けて、参加者はいったん行動を終えて、代々木公園から行われるデモの会場に向かった。
 雨がますます強くなる中で、午後六時半から代々木公園けやき並木で集会が行われた。集会では東恩納琢磨名護市議から、辺野古・高江の基地建設反対運動の報告があった。東恩納さんは「密約」にまみれた「復帰四〇年」の現実を批判した。さらに東部地区実行委員会、アジア共同行動、東水労などからのアピールを受けて、渋谷を一周するデモに出発した。デモ参加者は一八〇人。    (K)



 


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