日比谷メーデーに8000人
原発ゼロ・反貧困・憲法
改悪阻止で団結強化を |
国際連帯の基調
を鮮明に掲げて
第八三回日比谷メーデー集会が五月一日午前九時五〇分から、日比谷野外音楽堂を会場に同メーデー実行委員会主催の下に開催された。闘いを基軸に労働者の連帯を追求するこのメーデー集会には、公務・公共サービス部門の労働組合、民間、とりわけ中小部門の地域合同労組や争議団を中心に、国籍を超えて八〇〇〇人の労働者が結集した。結集の多国籍性を体現するように、今年も「多民族・多文化メーデー合唱団」が編成され、集会なかばのプログラム、We
Shall Overcomeの演奏・合唱は、全体を大合唱に巻き込みつつ会場を盛り上げた。また、韓国の「民主労総」、「中之島メーデー実行委員会」、「中央メーデー実行委員会」から連帯のメッセージが届けられ、集会の中で紹介された。
ステージ正面を飾る大横断幕に掲げられたスローガンは、「労働者の団結で生活と権利、平和と民主主義を守ろう」、「東日本大震災の被害者の救援・復興にともに連帯し全力をあげよう!」、「すべての原発を即時停止し廃炉へ、原発依存のエネルギー政策の転換を!」の三本。
非正規の切り捨て
を許さない!
主催者代表あいさつに立った鎌田博一国労東京委員長からは、このスローガンを確認する形で、原発ゼロに向け総力をあげること、ワーキングプアを許さない闘いの展開、そして憲法改悪を阻止することを三本の柱として労働者の戦列を築き上げよう、と呼びかけられた。また武藤弘道都労連委員長が、悲惨の解消に背を向けている野田政権に対して闘いを通して労働者運動の存在を社会的に示すことが求められている、日比谷メーデーの位置をあらためて確認しよう、と連帯あいさつを行った。政党からは福島みずほ社民党党首が今年も来賓として参加、非正規雇用に対して、不公正税制に対して、そして憲法改悪の動きに対して共に闘うとあいさつし、子どもの日に原発ゼロをプレゼントしようと呼びかけた。
四つの戦線から決意が表明された。非正規として一三年働いたという郵政労働者ユニオンの大倉ひろさんは、最大の非正規雇用会社である郵便事業会社が強行した非正規労働者に対する六五歳定年適用を怒りをもって糾弾し、それを覆す決意を明らかにすると共に、高齢者の能力活用が今こそ必要だと強調した。
日本で二五年働いてきたという全国一般東京なんぶの外国籍労働者は、押し黙るのではなく抵抗することにこそ大義があると、闘いの意義を強調した。
JAL原告団
が闘いの決意
福島からは同県平和フォーラム永山信義事務局次長が参加、今年三月一一日の郡山集会を歴史を画する集会だったと語りつつも、一方で巻き返しも始まっていると警鐘を鳴らし、原発再稼働を許さず必ず廃炉を、ささやかな日常を返せ、と痛切に訴えた。
JAL原告団からは山口宏弥乗員原告団長が、不当判決をはね返し、労働組合破壊と首切り自由社会を許さず、安全な日本航空を取り戻すまで闘うと決意を表明した。合わせて七月にこの会場で大集会を計画していることを明らかにし、大結集を呼びかけた。
最後にこれらの発言を集約するものとして「労働者の幅広い結集と一層の団結と闘いが求められていることを確認」するメーデーアピールが全体の拍手で採択された。そして参加者は、金澤壽全労協議長の音頭による団結ガンバロウ三唱で第八三回日比谷メーデー成功を確認、二コースのデモに意気高く出発した。(谷)
大阪・中之島メーデーに2000人
橋下・維新の会に反撃を
競争ではなく共生社会へ
【大阪】実行委員会主催の第八三回大阪中之島メーデーが五月一日、中之島剣先公園で開かれ二〇〇〇人の労働者が参加した。
前段集会で橋下
の暴挙に抗議
本集会の前段、九時からおおさかユニオンネットワークにより大阪市役所前で橋下市長に対する抗議集会が開かれた。垣沼さん(ネットワーク代表)があいさつし、「最近橋下さんは節電をせよ、できなければ原発再稼働やむなしといっている。本音はどこにあるのか。プロジェクトチームをつくって、男女共同参画のプレオおおさかは廃止する、老人憩いの家も廃止、市営バスの無料パスや高齢者住宅補助も廃止、学区をなくし選択制にする、市営交通・上下水道・公園事業を民営化し職員を解雇するなど、大企業のためには金を使うが教育や住民福祉には金を出さない。市民のことなんか考えていないということがだんだんわかってきた。大阪府・大阪市の公務員はこの一〇年来賃金が上がっていない、全国でも最下位に属する。このような橋下のやり方を全国に広げることは断固阻止しなければならない」と訴えた。
教育基本条例撤回・憲法や労働法を守れ・市営交通の民営化をやめろ!などのシュプレヒコールに続いて、大阪市の労働組合にかけられている攻撃について泰山さん(北摂ユニオン代表・自治労大阪オルグ)が状況報告をし、「メーデーにもっとも関心がない人物が橋下市長だ。働く人に対する思いが全くない。戦前からある市立音楽団、五つある男女共同参画センター全部を廃止、二四の区民センターを九つに統廃合する。区民センターで働いている二三〇人の職員全員をこの三月に解雇し、予算の範囲内で再雇用するということがおきた。当該の労働者の訴えで事なきを得た。働いている人が職を失うことがどんなことかについて、全く思いが至らない。彼は府知事になって初登庁したとき、職員を前に、皆さんは破産会社の職員だといった。しかし、彼は弁護士だが労働者の側で破綻・倒産問題をやったことがない。サラ金会社の金の取り立てをやって金を儲けた。そのような人物が教育を語ってはならない。彼は人権感覚が欠落している。大阪府労働委員会にアンケート調査や組合事務所問題など四件の救済申し立て、裁判所には損害賠償など二件の申し立てをしている。橋下のやり方に対しては一つ一つ反撃をしていく。彼には競争原理しかない。それを教育や公共サービスに持ち込んだらどうなるか。今、このような人物を知事・市長に選んだ府民・市民が問われている。大阪の恥は大阪で止めよう」と訴えた。
野田政権の悪政
に立ち向かう
一〇時から本集会が開かれた。関生太鼓のオープニングで始まり、冒頭大野実行委員長(全港湾大阪支部)があいさつをし、「昨年は震災復興をテーマとしたメーデーだった。今年は反橋下メーデーだ。今年五月五日泊原発の停止で全原発が停止するが、政府は原発の再稼働を狙っている。しかしこれは絶対に認められない。野田首相は訪米し、日米防衛協力の強化に向けた共同声明を発表した。TPPについての発言が注目されていたが、とりあえず積極的な発言はできなかった。連休明けから消費税導入に向け作業を開始しようとしているが、これを認めることはできない。成立した労働者派遣法の改正法でも製造業の派遣を容認し五年までの有期雇用を決めた。一〇年一二月三一日JALの労働者一六五名が解雇されたが、裁判所はこの解雇を認めた。野田首相は高校無償化の朝鮮学校への適用除外を続け、青いバッジを付けている。維新の会にエールを送っているのであろうか。このような民主党政権を倒すことが使命だ。今年の大阪は、橋下市長の誕生で大変な事態である。労働組合をのさばらせておくとギリシャのようになる、労働組合をのさばらせてはならない、これが日本の再生の道だとうそぶき、国政への参加を表明している。君が代斉唱不起立で処分、従わなければ処分というやり方で、独裁体制を作りあげていく、これが彼の野望だ。リバティーおおさか(部落問題を中心とする人権問題の専門博物館)を訪問し、このような施設には金を出さない、こんな施設は子どもたちに夢や希望を与えないと言った。これは夢を与えるためにつくられた施設ではないことは多くの人がわかっている」と述べた。
労働者の権利を
訴え五つの報告
続いて、五つの労働戦線からアピールがあった。林さん(全港湾大阪支部)からは、港湾産別労働組合の重要性(大阪港湾にある多くの関係労働組合を労働組合協議会として束ねて取り組みをしている。大きな港の港湾労働者は港湾労働法で身分が保障されているが、堺・泉北以南はそうでない。これを全国適用させることを目指す。ダンピングの激しいトラック業界で三労祖が産別政策協議会を中心にして運動を進めている)。
武さん(全日建連帯関生支部)からは、協同組合の闘い(協同組合を組織し、セメント企業から安く仕入れて生コンをスーパーゼネコンに高く売り、巨額の内部留保の一部をはき出させる。それで今春闘では一万円の賃上げを勝ち取った)のアピール。
竹林さん(教育合同)からは、教育・職員条例野の闘い。関西コミュニティーユニオンの仲間からは、有期雇用労働法のためのキャンペーン。最後に大川弁護士(大阪労働者弁護団)からは、労働法制の整備に向けた動きの問題点(成立した労働者派遣法の問題、これから準備される有期雇用労働法、パート労働法)と水俣病患者の登録を七月で打ち切ることの問題点の指摘。
五つのテーマで
闘いの呼びかけ
課題別戦線からのアピールが続いた。脱原発の闘いでは、池島さん(スットプ・ザ・もんじゅ)が、あかんで!大飯・伊方の再稼働五・二七関西行動への参加を訴えた。大阪市教育行政基本・職員基本条例、大阪市立学校活性化条例反対では、寺本さん(「日の丸君が代」強制反対ホットライン大阪)が、継続審議になり大阪市五月議会で条例案の審議が再開されるので、五月八日に開く三条例案反対・不起立処分撤回の決起集会への参加を呼びかけた。
TPP加盟反対では、湯川さん(全農林委員長)が、「菅政権が一〇年一〇月に行った経済連携に関する基本方針の閣議決定に基づき、民主党政権はTPP参加に血道を上げてきた。TPP加盟すれば日本農業・中小企業は壊滅的な打撃を受け、自治体などの競争入札で外国企業が不利だと思えば国家を訴え損害賠償を要求できるというとんでもないことになる。野田首相の訪米で心配されたことはひとまず回避された。ひき続いての警戒と運動の広がりが必要だ」と、闘いの継続を訴えた。
米軍基地問題では、中北さん(しない・させない戦争協力関西ネット)が、「日米首脳は、アジア太平洋地域で共同で戦争体制をつくっていく宣言を発した。労働者市民を戦争に動員していく政策、平和を根こそぎ破壊していく九条改憲の動きも加速するだろう。石原新党や維新の会のようなよりファッショ的な動きも強まってきている。しかし、一%のために九九%を犠牲にするような民意を無視し、民衆を犠牲にする政策に未来はない」とのべた。
日朝・日韓連帯では、加来さん(日朝国交正常化を目指す市民連帯大阪)が、東北の朝鮮初・中級学校が震災時に被災地住民に対して行ったボランティア活動にふれながら、「日本と中国が国交正常化をしたように日朝の国交正常化を実現し、日本の軍事大国化を阻止しよう」と訴えた。最後に、寺西さん(過労死を考える家族の会)が、ご自分の夫が年四〇〇〇時間も働かされ、鬱にかかり自殺したという辛い体験を述べ、過労死防止基本法の制定に向けた署名を訴えた。
続いて、JAL不当解雇撤回裁判原告団をはじめ多くの争議組合からのアピールがあった。来賓政党・議員紹介では、社会民主党(服部衆議院議員と社民党市会議員)、新社会党、市民派議員(堺市、箕面市、豊中市、高槻市、門真市)があいさつをした。
最後に、メーデーアピールを提案し拍手で確認、石田さん(大阪全労協)のまとめと団結頑張ろうでメーデー集会は終了した。参加者は市民に集会スローガンを訴えながら、関電本社ビル前を通るコースでデモ行進を行った。
(T・T
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