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    かけはし2012.年3月12日号

公教育・労組解体攻撃にNO!

おおさか社会フォーラム2012・プレフォーラム

米国ウィスコンシン州の経験に
学び橋下・維新の会との闘いへ

米国教員の闘いの経験に学び
橋下の教育破壊をはねかえせ

 

【大阪】二月二七日、〔おおさか社会フォーラム実行委員会〕主催による《公教育と公務員労組の解体と闘うウィスコンシンからの報告》がエル大阪で開催された。橋本・維新の会は、大阪の教育と労働組合の破壊をめざす攻撃を次から次へと行ってきた。憲法や法律等は最初から無視して、である。そのような暴走と日々闘っている労働者・市民にとっては、待たれていた集会であった。
 はじめに〈最前線ウィスコンシン〉という、現地の熱い闘いを伝えるドキュメンタリー映画が上映された。子どもや高校生、消防士や警察官もデモに参加していた。州議事堂の占拠は圧巻である。また、「エジプトのように闘おう」のプラカードも印象的だった。
 続いて、それらを担ってきたMTI(マディソン市教員組合)の活動家ペギー・コインさんとカスリン・バーンズさんの報告(別掲)があった。公務員労組の団体交渉権を奪う法案は強行採決されてしまったが、一〇〇万人を突破した知事リコール運動等、ウィスコンシンの教員たちは、生活苦と疲労にもかかわらず、現在も懸命に闘い続けている。
 『労働情報』誌(二月一五日号)によると「世論調査ではリコール支持が五八%まで上がっているが、リコールされたウォーカー知事は、前回同様、莫大な選挙資金を投入してメディアでの宣伝で支持回復を狙っている」という。報告後、会場から多くの質問があった。多忙なスケジュール(翌日、帰国)の中で疲れている二人だったが、丁寧に答えてくれていた。最後に、元気になった皆で〈WE SHALL OVERCOME〉を合唱した。       (努)

ペギー・コインさんの報告

現場組合員を基礎に
市民の行動との合流

皆で相談し、皆
で決め、勝利を
 私は教員を三八年やっている。組合では委員長をやっている。組合活動をする上で、職場ではトラブルメーカーと呼ばれ、しかしそのことを誇りに思っている。私の組合のモットーは「私たちは子どもたちを教えるのだ」そして、「労働組合は皆で相談して決める、そして勝利する」がスローガンだ。私は、人々は真実と社会的公正のために闘うことができる、ということを皆さんにお伝えするために来た。
 ウォーカー知事が昨年、労働組合の権利に対して攻撃を始めた時に、最初に起ち上がったのは二つのごく小さなグループだった。その一つは、ウィスコンシン大学マディソン校の助手のグループだった。もう一つは私たちのMTIで、この組合は正規・非正規の教員、代替教員、学校の事務員・警備員を組織している。大きな運動ができていく「最初の四日間」の行動について話したい。
 私たちの小さなグループの闘いが、数千人の人々を連日議事堂まで結集させる、そのような闘いのうねりをつくりだした。ウォーカー知事は選挙で、ウィスコンシンに雇用を増やす、仕事を持ってくるということを公約して当選した。労働者の権利を奪うということで支持されたのではない。労働組合の行動と言えば、メディアによって上からの指令で組合員が動くと思われがちだが、それはまったく違っていて、私たちの運動は現場組合員から始まり、それが組合全体を巻き込むということになった。


おしゃべりする
時ではないぞ
 この運動が始まる前の二月一〇日、私たちの組合のメンバーはこの知事が何をしようとしているのかまだわからなかったので、州政府の関係者と話し合いをもっていた。次の一一日、知事は「私は爆弾を落とした」と発言した。つまり、それは労働組合の団体交渉権を奪う法案を提出するということだった。彼は、当初は財政再建法案が州の財政のバランスを取るためだと言っていたが、後明らかになったように、それが目的ではなく、実際は労働組合の団交権を奪うことが目的だった。一四日、私たちの組合の執行委員会を開いて、どういうふうに対処するか話し合った。
 この会議中の二つの出来事が私たちを行動に導いた。一つは弁護士から電話があったこと。その内容は、「時には市民的不服従の行動が必要な時もある」というメッセージだった。二つ目は、若い教師が、高校生のツイッター或いはフェイスブックの書き込みを読んだことだ。それは、高校生たちがウォーカーの選択に反対して、先生たちを守るために、授業を止めてデモに出るという相談をしているという内容だった。その会議では、私たちはお喋りをしている時ではない、行動に立ち上がろう、と話し合った。翌日、執行委員会をもって、今立ち上がらないと何時立ち上がるのだ、という話になった。早速、役員たちは組合員にメールあるいは電話をして、自分たちの良心に従って今起ち上がるのか、授業を放棄して闘争に加わるのかどうか問いかけた。

上院議員と知事
のリコール成功
 マディソン市の教職員の数は二千数百人だが、わずか五〜六時間の間に一五〇〇人の教職員が病気休暇の届けを出した。同時に、ウィスコンシン大学の学生たち(助手も兼務)がもう既に議事堂に駆けつけて、座り込みを始めていた。その中で学生たちは、自分たちでツイッターやフェイスブック等を通して情報を拡げ、行動を呼び掛け、どんどん人々が集まってきた。
 結果的には法案は通ってしまったけど、私たちはこの中で、組合のメンバーであるかないか、或いは高校生や民間労働者であるかないかにかかわらず、多くの層をまとめることができた。その後、この法案に賛成した共和党上院議員二人をリコールすることに成功し、さらに昨年一一月以降の署名活動の中で、ウォーカー知事のリコールにも成功した。この行動は日に日に、週ごとに或いは月ごとに広まっていった。
 私は教員として、様々なことを学んだ。小さなグループから大きな変化のきっかけをつくりだすことができるということ。一部の金持ちたちは、その金で色々とメディアを操って権力を行使できるが、私たちは数では負けない。私たちが学んだのは、私たちは人々の心や考え方を変えることができる、ということだ。私たちは嘘でだまされ、元気を失うことを拒否した。また、恐れによって行動能力を失うことを拒否した。私たち公務員というのは、その国あるいは州が機能していくための中心的な役割を担っていることに誇りをもっている。また、そのための頭となり、心となる存在だ。私たちが、地域の人たちの玄関のドアを叩き、ピケットを張り、人々を投票所まで運び、人々をそのデモに誘うのは、これが民主主義だからだ。

カスリン・バーンズさんの報告

労組・学生・市民たち
が共同して権利防衛

君たちの力が必
要だ応援頼む
 今ペギーさんが概略を話してくれたが、私は詳しく話したい。私自身が経験したことをもとに話したい。
 私は教員をやっている。この運動が始まった時、私は友人の弁護士から電話を受けた。弁護士も州の公務員であるが、彼は私に、ウォーカー知事が教員を含むすべての公務員組合の団体交渉権をなくす法案を準備しているという情報を提供してくれた。
 その電話で、私は最初「そんなことできるはずがない、労働組合の団交権は法律で保障されているのだから」と答えた。ウィスコンシン州では五〇年前から、労働組合の団交権は法律で保障されてきた。しかし、二〇一〇年の知事選挙では共和党の候補が当選した。経済的な不況に対する不満が噴いていたということと、民主党を支持していた人たちが、その民主党に幻滅して投票所に行かなかった(投票率が下がった)こと、そのような結果、共和党の知事が誕生した。そして、共和党が知事・上院・下院すべてを支配するに至っている。従って現在、共和党は好き勝手にどんな法律でも作れるし、またウィスコンシンの人たちにとって大事なこれまでの法律も反故にする権限も持っている。それは私にとって、また私の周囲の人たちにとっても大きなショックだった。最初に反応したウィスコンシン大学の学生たちが、最初に危機感を持った。というのも、この財政再建法案で大学・公教育の予算が削減されれば、それは直接に自分たちの収入に影響をもたらすからだ。それで、三月一一日にウォーカー知事がその構想を発表したその日に、学生たちは学生自治会の前で集会をもった。学生自治会のリーダーは闘争を呼び掛けたが、集まった学生は少なかった。そのリーダーは、「君たちの力が必要だ。周囲のあらゆる人に電話や訪問をし、闘いを呼びかけよう」と訴えた。

バレンタイン
のメッセージ
 二月一四日(バレンタインデー)に、「私たちはウィスコンシンを愛する、ウィスコンシン大学を愛する」というメッセージを持って州議会に集まる、という計画を立てた。私たちは州議会の状況から、法案成立まで三日間しかないと考えた。人々は法案を阻止できるとは思っていなかったけど、議事堂に集まって成立を遅らせる、その間に運動を拡げることを考えた。そして、公聴会に申し込んで発言することにした。州議会のある州庁舎はオープンスペースで、誰でも入って州の歴史を学ぶとか、見学できる場所になっている。議員の部屋に入って、議員と話することもできる。また、審議されている法律に対する、自分たちの意見を述べることもできる。
 蓋を開けてみると、その日は一〇〇〇人ぐらいの人たちが、自分のメッセージを伝えるために議事堂に集まった。皆は、公聴会で意見を述べたいと申し込んで、そしてそこで発言をし、その間ずっと庁舎内に留まることにした。ここから「オキュパイ運動」が始まった。
 学生たちが頑張って法案の審議を引き延ばしている間に、公務員・民間を越えて、労働組合が起ち上がり始めた。病気休暇を出し、授業を放棄して議事堂前に集まる、という教師たちの勇気があった。その結果、ウィスコンシン州の半分以上の学校が休校になったが、そのような果敢な行動によって、その地域の人々がウィスコンシンで今何が起ころうとしているかに関心を持ち、理解するようになった。

すべての組合と
兄弟姉妹になる
 私はMTIのメンバーだが、この瞬間から一つの組合だけでなく、すべての組合の人たちと兄弟姉妹になった。私はこの美しい日本に来て観光したり、皆さんの話を聞いたが、労働組合が色々あって対立していることに驚いた。多様な組合があることは強みではあるけれど、分裂を克服することが重要だと思う。大きな闘争を創るためには、それを克服して互いにコミュニケーションをとることが大切ではないだろうか。皆さんは共通の敵をもっていて、どのように団結し、闘うのかが問われているのだと思う。主張に対しては必ず不満が出てくる。
 昨年の三月九日、私は、州議会の入り口にいた。その時、州議会の共和党は議会に鍵をかけて、強行採決した。私は胃が痛くなったが、高校時代の私の先生が来て肩に手をかけてくれた。その先生はもう退職しているのだが、「この闘いはまだ終わっていない」と言ってくれた。
 実際闘いはまだ終わっておらず、以降ボランティアが続々集まってきた。皆は相談して、州内いたる所を駆け回って、リコールのための署名を集めた。これまで政治的な活動をすることを考えたこともないような人々が集まった。これまで、労働組合の権利は当たり前のことだと思っていた人たちだ。それらの人たちも今、一緒になって立ち上がった。
 夏には上院の二人の共和党議員をリコールして、代わりの選挙で民主党議員を勝利させた。しかも、伝統的に共和党が強い選挙区でのことだった。私たちは、大物ではなく小物の政治家から始めた。州法では、当選して一年間はリコールできないことになっているので、知事に対しては準備が大変だった。リコールできる日(一一月一五日)がくると、私たちはすぐに活動に入った。
 法律では、二カ月の間に五〇万人の署名を集めなければならなかった。それをやり遂げれば知事をリコールできた。私が組合活動をやってきた中で、労働組合を最も誇りに思った日は一月一五日だった。この日、リコール運動は法定数五〇万の二倍の一〇〇万人を越える署名を集めた、と発表された。このようなことが可能になったのは、「一人にとっての被害は、すべての人にとっての被害」というスローガンを大切にしたからだ。

労働者の権利は
グローバルだ
 皆さんに言いたいことは、今教員にかけられている攻撃は、すべての人にかけられている攻撃だということだ。大阪の知事(市長)はウィスコンシンの知事とよく似ているので、そのことをよく理解して立ち上がるべき時だと思う。皆さんに宿題だが、今日皆さんに言ったことを持ち帰って、周りの人と共有してほしい。政治家たちにも、皆さんの声を表現するように要求してほしいと思う。米国だけでなく世界中で、企業が強大な権力を持っていることを目にしている。企業は自分たちがグローバルな存在であることを認識していて、いつでも国から国へ移動することができる。私とペギーは、労働者の権利もグローバルなものだと訴えるために、ここに来た。
 

声明

シリア民衆革命に連帯を
アサド体制を打倒せよ

第四インターナショナル国際委員会

 シリア民衆は、血まみれの腐敗した専制の弾圧の下で幾十年も生きてきた。息子のバッシャールが後を継いだ前独裁者ハフェズ・アル・アサドの家族の盾の下で、バース党が権力を独占してきた。
 アラブ地域の革命の始まりの後、この政権は革命のプロセスから逃れられるだろうと思った人もいるかもしれない。グローバル帝国主義とイスラエル国への抵抗という見せかけと、弾圧機構の強さがその理由である。
 しかし民衆の決起は、こうした信念を無価値なものにした。一年後の今、シリアの大衆は街頭に進出し、日常となった虐殺を前にしながら英雄的かつ平和的に地歩を固めてきた。権力によるこの弾圧は、一万人以上の死者、数万人におよぶ負傷者と行方不明者、拷問による死の危険にさらされながら拘留されている人々を作り出している。拷問と殺人のセンターとなった病院に、負傷者を運びこむことはできない。弾圧部隊は、すべての民衆的抵抗を粉砕するという決意をもって、全国、とりわけ犠牲の町となったホムスで、幾百もの住居や公共のビル、そして全地域を破壊してきた。
 ロシア、中国、イランの政府は、恥ずべきことにバッシャール・アル・アサドの側に立ち、プーチンはアサド政権への軍事的支援を保障している。しかし、それと並行した米国、欧州諸国、トルコ、カタールとサウジ王制の策謀に対して、第四インターナショナルはシリアへのあらゆる類の軍事的介入に反対することを確認する。そうした軍事介入は、ここに挙げた世界と地域の諸国の自己利益を強めることを目的にしたものであり、シリア民衆にとってはいっそうの破局的事態をもたらすことになる。
 決起したシリアの民衆は、その英雄的なプロセスの中で、自由と社会的公正という目的に向かって下部からの組織化を進め、行動を調整し、闘争の手段を発展させてきた。かれらは、シリアの政権と一部の湾岸諸国が進める、あらゆる宗派的分裂の策動を拒否してきた。
 恐るべき虐殺に直面しているシリア民衆は、闘いを持続している。全世界の民衆は、この血まみれの体制を最後的に解体する闘いへの連帯を、確認しなければならない。われわれは諸国政府の外交的策謀に、いかなる信頼も置かない。これまでシリア民衆の支援への訴えに余りにも小さな応答しかしてこなかった労働者運動、民主運動に、この連帯を真のものにすることがかかっている。シリアの左翼活動家勢力は、民衆の自己組織化の発展のために、政治的・社会的平等に基づく新しいシリアを可能にさせる、民主主義的で社会的で政教分離で反帝国主義的なオルタナティブのために、この蜂起に参加している。第四インターナショナルは、この闘いを支援するために可能なあらゆることを行う。

盗賊と人殺しの体制を打倒せよ!
バッシャールは出ていけ!
シリア民衆革命万歳!

二〇一二年二月二九日、アムステルダムにて

                   


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