中労委は、大阪教育合同労組が労組法上の労働組合であると認定した。これによって教育合同は、「地公法適用職員の職員団体」であるから、労組法が適用される一般民間労働者の救済申立等の資格がないとしていた大阪地労委決定がくつがえされた。これは公務員・民間労働者をともに組織する労組にとって大きな前進だ。
十月二十三日、中央労働委員会は、大坂教育合同労組が労組法上の労働組合であることを認定しました。
事件は、吹田市立中学校に英会話学校IESから派遣されて働いていたAET(英語指導助手)が九九年三月に解雇された問題で、同年四月組合は大阪地労委に提訴しました。
しかし地労委は二〇〇一年八月に教育合同に、地公法適用職員がつくる職員団体であり、その構成員のうち労組法適用労働者の不利益取扱についての救済(労組法第七条第一号・第4号)に関してのみ労働委員会申立適格を有し、団交拒否や支配介入についての救済(同二号・三号)については申立適格を有しない、との決定を行い、吹田市教育委員会やIESの不誠実団交についての判断さえしませんでした。
しかし、中労委の再審査決定は、地労委命令を変更して、教育合同に申立適格を全面的に認めたものとなりました。中労委の論理は簡潔明瞭です。
すなわち、教育合同は地公法適用の労働者と労組法適用の労働者で構成される組織であり、構成員の労働条件の維持改善を図ることを目的とする団体である点においては、労働組合としての性格を有する。
教育合同を、地公法上の職員団体としてしか認めないとすると、労組法適用労働者については、組合加入の自由が保障されているにもかかわらず、自らの労働条件を労組法上の使用者に対する団体交渉により解決する手段を持ち得ないこととなり、不当労働行為救済制度の本来の趣旨である労働者の団結権の保護及び労働組合選択の自由の観点からして著しく妥当性を欠くことになるものと言わざるを得ない、というものです。
その上で、中労委は吹田市教委やIESには不誠実団交がなかったと判断して、救済請求そのものは棄却しました。
教育合同が労組法上の労働組合と認定されたことは、今後の組合運動に計り知れない力をもたらすことになります。もう、教育委員会であろうが、私学であろうが、あらゆる使用者の不誠実団交についての救済を受けられることになります。組合潰しの策動などにも、大きな歯止めができたのです。
現在係争中の神戸市KATE事件(中労委)、関大事件・神戸親和女子大事件(大阪地労委)は、不誠実団交や支配介入が争点になっており、勝利の可能性が大きく広がりました。
地労委、府教委、私学関係者の困惑顔が目に浮かんできます。
また、今回の中労委決定は単に教育合同事件に関係するだけではありません。民間労働者と公務員労働者が同じ労働組合をつくることへの支障がなくなったという点で、歴史的勝利といえるものです。特に、派遣・パートや非常勤など民間労働者を雇用し始めた自治体・公務職場における労働運動の発展に寄与するでしょう。労働事件に係わる弁護士からも大きな拍手が寄せられています。
(大阪教育合同労働組合執行委員長 山下恒生)
全労協新聞11月11日付より |