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国労第70回全国大会に向けて━           かけはし2002.11.25号より

本部による統制処分許さず鉄建公団訴訟を軸に反対に転じよう

高嶋・寺内執行部は総辞職せよ!

 国労は、十一月二十四日と二十五日に社会文化会館で第七十回定期全国大会を開催する。三月末の与党三党声明による「四党合意」からの離脱のおどしに国労本部は屈服し、五月二十七日開催した六十九回臨時大会は与党三党の要求どおり、「JRに法的責任なし」の再確認、最高裁訴訟の取り下げ、鉄建公団訴訟原告の訴訟取り下げ強要と排除を決定した。
 しかしその後、自民党の甘利副幹事長は、大会後初の四党協議後の会見で「鉄建公団訴訟の原告は除名」まで示唆した。七月には、本部と闘争団家族の要請の場で「ゼロかプラスアルファしかない」「幻想を言うのは止めてくれといっている」などと発言、「四党合意」の真の姿とそれが国労の武装解除や解体を目指すものであったことを余すことなく明らかにした。
 七月十日、中央執行委員会は「解決の妨害者」と鉄建公団訴訟原告を査問委員会に送致し何が何でも三党声明をクリアーして闘争団の闘いを終結させようともくろんだ。ここに到って日本共産党は中途半端ながらも「四党合意は破産した」と路線転換に踏み出した。
 定期大会開催を「採用差別事件の解決案を討議し批准する大会」と位置づけ、八月開催を引き延ばして、保身と延命にひた走る本部高嶋・寺内執行部は、八月二十八日の中央執行委員会で「採用差別事件の解決に対する本部の決意」を提起した。その中で「解決案が浮上する緊迫した状況」という自作自演のウソで大会まで進んでいく決意を示しながら、同時に逃げ口上として、解決できなかった場合を想定し、「大会で中間総括を行う」と提案した。
 しかし自民党は国労本部の指導力にさじを投げ、事実上「四党合意」から離脱、国労の自壊眺めの姿勢に転じた。これで名実ともに「四党合意」は崩壊した。しかし本部は執行責任を問われる「四党合意の破産」を公然化することなく、今大会を乗り切ろうとしている。
 しかも本部は、なし崩し的に解決の取り組みを「ILO勧告による解決」にシフトしようとしている。政府の虚偽情報をうのみにして出された「四党合意の受け入れを解雇者に促す」などという〇〇年十一月「第二次勧告」をそのままに、あくまで「四党合意」にしがみつくことは、ことの本質からして国労自身が一方的に武装解除をし続け、政府への白紙委任を表明するということでしかない。
 周知のように、三党声明を受けて国労本部は「解決に至らない原因は主として国労内部に問題がある」とした修正報告をILOに送致した。その推移からして「公正な補償の保証」はまさに絵に書いたモチになることは明らかだ。九九年十一月の、「当事者を満足させ公正な補償が確保されるような」ILO中間勧告の成果を生かすためにも、闘う闘争団が行っているILO勧告適用専門家委員会への申し立ての取り組みがより重要だろう。

 本部は、方針案の第一次草案すべてにおいて「四党合意」の破産の責任を闘う闘争団に押しつけ、除名を含む統制処分を画策している。除名処分に必要な全代議員の三分の二は獲得できなかった模様だが、権利停止を含め警戒しなければならない状況に代わりはない。全力であらゆる統制処分を阻止しよう。
 「四党合意」での解決を本部が示せない以上、実質処分である「生活援助金の凍結」の撤回、物販とオルグの権利回復をするのが当然のことである。
 九月二十六日、鉄建公団訴訟が、自民党と本部の取り下げ要求をはねのけてかちとられた。八月の神奈川人活裁判では、JR復帰までには至らず控訴したが、鉄建公団の使用者責任を認める判決を確定させ、約五億の賃金補償を勝ちとった。この判決を生かしながら裁判闘争を闘い、同時に厳しい闘いではあるがJR復帰を果たす「闘いの道筋が見えてきた」と言ってもよいだろう。
 一方、最高裁は闘争団の第三者参加の道を閉ざし、十月の採用差別全動労裁判ではJRの使用者責任を否定しないものの、不当労働行為はなかったとする東京高裁反動判決も出ている。「解雇原則自由」の動きに対決し反リストラ、反失業を闘い、労働委員会制度を守る全労働者の広範な戦線をともに作り上げ反撃に転じることが求められている。
 採用差別裁判の取り下げを許すな。鉄建公団訴訟を全力で闘い抜こう。国労本部は生活援助金凍結を撤回せよ!
 高嶋・寺内執行部は自らの執行責任にほおかぶりして、延命に成功したら九八年に「補強五項目」で明示した単一体としての国労の解体と会社毎の単産の連合体化、名称変更への本格的踏み出しを画策している。
 第一次草案では「国労の闘いの歴史と伝統を継承し発展させるための組織体制を図る議論を行う」とだけしか書かれていない。だが社民党党員協での大会に向けた内部文書によれば「事実上、本部機能が採用差別と貨物会社などへの対応窓口となっている」ことを是認し、それを前提とした上で「エリア本部の機能を運動的にも財政的にも重くする」とした指針を徹底している。
 それが、完全民営化と残された枠組みに即した二万人弱の組織のあり方という方針であり、JR総連対策として、多数派形成のために「感情的問題や違和感」を捨て、JR連合、JR東日本労組(JR東日本内旧鉄産労)との信頼関係を作れと説教するのだ。それは一層企業内組合化を深め、一部で出ている総合労働協約の締結と労使共同宣言へと進む一歩になりかねない動きとしてある。またそれは、闘争団問題の放置と貨物組合員の切捨てにつながりかねない問題としてあるのだ。
 組合の方針に批判的な組合員を脱退させ、退職に追い込んだとする強要容疑でJR総連(東労組)活動家の逮捕と警察の介入が松崎前JR総連会長宅の家宅捜索を含めて行われている。この間、JR東日本内でJR総連内の内部対立が取りざたされていて、それに介入するかのようでもある。JR総連と会社の根深いゆ着が、JR職場の腐敗と暴力と不正と不当労働行為の温床になっていることを暴露し続けなければならない。
 このような動きのなかで、JR会社に対してより良いパートナーとして国労を打ち出そうとする傾向は断固として拒絶されなければならない。「四党合意」路線は不当配属・配転をはじめとした不当労働行為根絶への取り組みを終結させる和解へと至らしめ、新たな告発をいくつも押えこんでいる。三千人削減、設備メンテの合理化でも、大衆的怒りを抑制しつつ交渉優先の取り組みに制限している。「四党合意」とその路線を破棄し政府JRと闘う方針がここでも求められている。
 いまJR東日本では、設備メンテ合理化などでパートナー会社や関連企業への出向が激増している。そして出向先の労働条件の劣悪さに不満が噴出している。しかし労働条件の確保は、パートナー会社の労働条件の改善なくしては前進しない。その意味ではJR関連の労働者、二重三重の不安定雇用状態におかれた労働者の組織化なくしては大きく進まない。地域合同労組運動や国労高崎のユニオン組織化などの経験を学びつつ、狭い本工主義を取り払い重層的に関連労働者や未組織の組織化を始める必要が現実化している。
 昨年九月の同時多発テロを境にして、アフガン戦争とイスラエルのパレスチナ虐殺に続き、対イラク戦争がブッシュによって開始されようとしている。また小泉は経済の破局を覆い隠しつつ、対米追随のもとで戦争のできる国家体制に向け、有事体制の法制化を推し進めている。ヨーロッパでは、戦争のグローバリゼーションに抗議する大規模なデモや新自由主義的グローバリゼーションに対抗する闘いが成長している。日本でも市民運動と「陸海空港湾二十団体」が連携した有事法制に反対する取り組みが繰り広げられている。
 小泉の戦争のできる国家体制作りと国労解体の攻撃は、中曽根のやり残した課題の完成に向けた一体の攻撃としてある。闘争団は十月の団結祭りでサブスローガンに「もう一つの世界は可能だ」と掲げた。全世界の、そして韓国の反グローバリゼーションとの闘いとの共闘を通した希望のグローバリゼーションを求めることなくして、青年労働者を獲得できないだろう。労働組合の真価が、口先だけでなくいまこそ求められている。対イラク戦争反対、有事法制化阻止の闘いに全力で合流しよう。
 自民党からも突き放され、「四党合意」が破産したことが満天下に明らかになり、執行責任が問われているにもかかわらず、高嶋・寺内執行部は保身と延命に汲々としている。彼らは、解決できなかった場合の「中間総括」も、「四党合意」の破棄を実行する誠実さも、絶対に持ち合わせていない。彼らは、大量の機動隊を導入して大会を開催して恥じないばかりか、被害届を出して警視庁に、五月の大会強行に抗議した国労組合員らを逮捕させることも平然と行っている。
 彼らは運用規則上できないにもかかわらず、スト基金十億円のほとんどを切り崩して機関役員の退職金に当てようとする謀議を行い、全組合員に周知することなく大会提案しようとしている。国労を自壊に導き、その間に財産を強奪しようとする計略は盗人猛々しいと言わねばならない。高嶋・寺内執行部に総辞職を求め、「四党合意」を破棄して政府JRと闘う新執行部を形成することが、全国の闘争団をはじめとした国労組合員や共闘組織の仲間から切実に求められている。
 前二回の定期大会に引き続き、鮮明な旗印と対抗案の下に反対派が執行部へ立候補することが、この間の政府・JR、そして本部との攻防の成果を積極的に防衛することになるだろう。闘争団家族と全国の国労組合員と支援の労働者は、闘う執行部の確立とそれへの挑戦を固唾を飲んで待ち受けているのだ。
 「人として生きる」上映運動は、全国二百カ所三万人を超えた結集をかちとり、全国連鎖集会も着実に進んでいる。鉄建公団訴訟原告を先頭とした国労闘争団、全動労争議団、千葉動労争議団と家族、国鉄闘争を勝利させる共闘会議(66団体10万人 7月現在)の共闘の仲間、生活援助金凍結禁止の仮処分訴訟原告をはじめとした「国労に民主主義と人権を取り戻す会」の国労組合員の仲間の闘いは、大会を前に力強く団結している。ともに闘おう。(11月16日 蒲田 宏)


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