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    かけはし2011.11.21号

再び「人間の鎖」で経産省包囲

冷雨の中、一三〇〇人でキャンドル行動

再稼働やめろ原発なくせの熱気につつまれた霞ヶ関


原発推進の元凶
経産省への怒り
 一一月一一日、霞が関・経済産業省の周りで、「11・11 たそがれの経産省 キャンドル包囲『人間の鎖』アクション」が11・11―12・11再稼働反対!全国アクション実行委の呼びかけで行われた。
 ウソと“やらせ”を駆使して「安全神話」をつくり上げ、東電福島第一原発事故を引き起こした最大の責任官庁である経済産業省と原子力安全・保安院。電力会社と経産省・保安院は「ストレステスト」という名のアリバイテストによる再稼働に動いている。
 9・11の「人間の鎖」行動の成功を引き継いで、再稼働の中止と全原発停止、さらには「自主」避難者への賠償など「避難の権利」の確立を求めるために、11・11アクションは行われた。


子どもたちの
未来を守れ!
 朝から冷たい雨が降り注ぐ中で、午後四時過ぎから、霞が関、東電前、有楽町駅、新橋駅などでいっせい情宣と宣伝カー四台による流しのマイク宣伝を行った。午後六時近くなると人が続々と集まりだし、六時から経産省正門前で訴えが開始された。
 最初に、山口幸夫さん(原子力資料情報室・共同代表)が「福島原発事故でバラまかれた放射能はなくすことはできない。時間が経過して、放射線が出なくなるのを待つしかない。今でも原子炉をコントロールできていない。この最大の責任者は経産省で謝罪すべきだ。経産省はストレステストに合格を出し、原発を再稼働させようとしている。その一一人の委員のうち反対派は二人だけだ。また海外に原発を売り込んでいる。こうしたことに、見えない人々の怒りがある。原発の息の根を止めよう」と訴えた。
 次に、木村結さん(原発いらない全国の女たちのアクション)が福島の女たちの座り込みと全国の女たちの行動について報告した。笠井亮さん(共産党・衆院議員)が「原発の再稼働、輸出なんてとんでもない。ウソつきは原発の始まりだ。福島原発事故が起きて、原発大国フランスでも七割の人たちが原発に反対している。来年の大統領選の争点にもなっている」と発言した。服部良一さん(社民党・衆院議員)は「世界一危険だとされる浜岡原発を再稼働させる必要があるのか。新規建設を止めよう」と語った。
 山本太郎さん(俳優)が「今、こうしていても被ばくの可能性がある。われわれはノーの意思表示をしなければならない。子どもの未来を守りたい。高線量地に住む人々を避難させなければならない」と熱く語った。吉田明子さん(FoE Japan/原発輸出反対緊急国際署名)は「ベトナム原発輸出反対の署名を二四時間で八〇〇〇筆集め、政府に提出した。これからも署名を集め、原発輸出に反対していく」と報告した。
 山城保男さん(横須賀市議/原子力空母反対運動)が「横須賀を母港としようとしている米原子力空母は原子炉を二つ持っている。その意味では日本には五五基の原発があると同じだ。もしこれが核事故を起こしたら首都圏は壊滅する」と注意を喚起し、米空母を追い出そうと訴えた。訴えの後に、制服向上委員会という若い女性歌手グループが、福島原発の被害を受け酪農家が自殺した事件をテーマとする反原発歌などを披露した。

テントひろば
を防衛しよう
 こうした訴えの後、六時半過ぎに司会者が、経産省の周り九〇〇bあるが一〇〇〇人が取り囲みつつあると報告した。その後、七時過ぎには一三〇〇人で包囲したことを確認した。またこの日、福島から届いた要請書を経産省内の大臣官房で提出した。七時から七時半まで、経産省に向けた「原発やめろ」のシュプレヒコール、ウエーブ、人間の鎖が連続して行われた、冷たい雨の中にもかかわらず、参加者の「ここで原発を止める」という強い思いにより熱気に包まれた。9・19六万人集会、福島・全国の女たちによる座り込み行動に引き続き、経産省人間の鎖行動は大きく成功した。これも経産省前「脱原発テントひろば」があったればこそである。この「テントひろば」に対して、右翼が深夜などに「討論」と称して入り込み妨害行動を連日起こしている。警察もこうした「トラブル」に付け込み排除をねらっている。「テントひろば」を防衛し、持続的・連続的な経産省への「原発止めろ」の行動が重要性を帯びている。        (M)

 

1APEC首脳会議

野田首相はTPP交渉への参加を撤回しろ


 一一月一二日、一三日の両日、ハワイのホノルルで開催されたAPEC首脳会議に出席した野田佳彦首相は、「TPP(環太平洋パートナーシップ協定)参加に向けて関係国との協議に入ることにした。TPPを通じてアジア太平洋自由貿易圏に主導的役割を果たしたい」と表明した。それに先立って一一月一二日午前中にオバマ米大統領との首脳会談に臨んだ野田は「TPP参加には日本国内では慎重論もあったが私が決断した」とオバマに自らを売り込んだ。
 オバマとの首脳会談の中で野田は「牛肉輸入制限」問題について「BSE対策全般の再評価を行うこととし、食品安全対策委員会への諮問の準備を開始した」と「牛海綿状脳症」問題での輸入制限緩和の方向を打ち出した。また普天間基地「移設」・辺野古新基地問題についても「内閣を挙げて取り組んでおり、環境影響評価書を年内に提出する準備を進めている」と辺野古への基地建設の強行的推進をあらためてオバマに約束したのである。まさにひたすら米国への恭順を誓う姿勢が見え見えである。
 来年の大統領選を控えて低迷する支持率回復に躍起となっているオバマは、国内政治のためにご機嫌をうかがう野田の言質を「歓迎」したことは言うまでもない。野田の「手土産」に喜んだ米国側は、会談直後の米国側発表資料で「野田首相が『すべての物品及びサービスを貿易自由化交渉のテーブルに載せる』と発言した」と評価した。
 「野田が例外なき貿易自由化を約束した」という米国の主張にあわてた日本側が「野田はそんな発言はしていない」と訂正する一幕もあった。米側は「日本側がこれまでに表明した基本方針や対外説明をふまえ、米側において解釈したもの」と日本側の求めに応じたが、もともとの米側の資料発表に根拠がないということはできない。それこそが米国の要求であり、TPPの本質はこの「例外なき自由化」にこそあるからだ。米通商代表部(USTR)のカーク代表はAPEC首脳会談の前日、枝野経産相との会談後、日本との事前協議では、米国産牛肉の輸入制限撤廃、自動車市場の開放、日本郵政の優遇措置見直しを重点三分野とする意向を示している。
 ハワイへの出発前日、野田はTPP交渉への参加をめぐってわざわざ一日遅らせた会見で「参加に向けて協議に入る」と述べた上で、TPPへの「数多くの懸念」を「十二分に認識している」と語り、「世界に誇る日本の医療制度、日本の伝統文化、美しい農村は断固として守り抜く」「分厚い中間層によって支えられる安定した社会の再構築を実現する」と、民主党内でも多数を占めるTPP反対論へのリップサービスを行っていた。しかしこの言葉が空虚なものであることは明らかだ。労働者・市民、農漁民、震災被災者を切り捨てる大資本のためのTPPに反対しよう。
  一一月一四日 (純)
 


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