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    かけはし2011.11.14号

強要未遂の不当逮捕をはね返す

神奈川県警のデッチ上げを許すな

11月2日がくろう神奈川の組合員4人全員釈放を実現


 【神奈川】一〇月二五日に起きたがくろう神奈川弾圧で拘留されていた四人は、一一月二日釈放された。〈事件概要については前号掲載のがくろう神奈川声明を参照〉午後二時から勾留理由開示裁判がおこなわれる予定だった横浜地裁ロビーには、四人を出迎える七〇人あまりの支援者が四人の体調などを気遣ったりして喜びの輪が広がった。そして玄関前で三人の担当弁護士と四人の被弾圧者が簡単に発言すると、そのたびに支援者の大きな拍手に包まれた。

「奪還と言うに
ふさわしい」
 同じ日の六時から裁判の報告集会を予定していた開港記念館で集会が開かれ、改めて神奈川県警公安3課、裁判所、検察庁のでたらめが浮き彫りにされた。担当弁護士は二人参加したが、その一人である佐藤弁護士は「奪還と言うにふさわしい」と強調し、今回の弾圧の異様さを振り返った。まず逮捕令状の頭書きに「市民団体のメンバーであり、政治党派と関係があり」などと長い説明を加えた後、交渉を「企て」、「脅迫」などという表現で終始していることがあげられる。
 即時釈放のための意見書作成、裁判官などへの説得、準抗告という試みに対して四人の釈放が拒否され、勾留理由開示裁判を迎えた経緯なども説明した。三時間以上に及ぶ勾留理由開示裁判に、経験のない裁判官が耐えられないだろうということが、釈放の背景にあるのではないかという推測も佐藤弁護士は述べていた。そこには、都合のいい裁判官を選んで荒唐無稽なでっち上げの逮捕状を請求し、合計八カ所の家宅捜索を強行しようという、公安警察の「こそ泥」然とした様相がうかがえる。
 その上で「釈放はひとつの区切りだが油断はできない。不起訴を勝ち取るという重要な取り組みが残っている」と佐藤弁護士が語り、岡部弁護士は今回の事件をえん罪弾圧であり、その特徴として、第一は強要罪の要件がない、第二は問題となった話し合いは正規の交渉である、第三は校長の人事評価が誤っていたと、簡潔に位置づけた。強要罪は「生命、身体、自由、名誉及び財産に対する侵害」と「告知」あるいは「暴行」が明らかになったときであり、そうでなければ子供のおねだりも罪になるという例えを用いていた。
 この交渉については元々は要求というより、意外な評価をつけた事情を校長から聞こうというものにすぎなかった、交渉の特質として強く要求するという側面は当然であり、マスメディアは「人事評価は交渉事項でない」という公安3課の見解をたれながしてしまった。また、監察指導者でもある校長は、その怠慢を棚に上げて不当な低評価を当該組合員に強要し、後日横浜市教委の指導で人事評価の一部を覆さなければならなかった。
 岡部弁護士は「交渉がおこなわれた中学校での実況見分もなく、栄署の捜査責任者もなかなか特定できなかった。とにかくずさんと言うに尽きる。だが勾留された側は一方的に迷惑をこうむった。間違いはあくまで明らかにすることだ」と気迫のこもった調子で、この一週間あまりを総括した。

活動の自立性と
多様性を逆証明
 この後、がくろう組合で救援を担当したYさんから栄署激励行動、声明文配布など救援活動の概要説明があって、四人の被弾圧者からも次々に発言があった。四人の発言は逮捕される経緯と留置所内の様子のほか、さまざまな決意表明、これまでの組合運動、市民運動とのかかわりに及んでおり、がくろう神奈川の組合員が果たしてきた自立した活動の多様性を改めて確認する場ともなった。だからこそ、集会などに集まった人の数以上に広範な、支援層が弾圧への抗議とともに急速に広がったのだということがいえる。公安警察は冤罪を作って延命するだけの犯罪組織だが、市民活動の分断、個人の生活の破壊という点については最も下劣で、これ以上その存在が許されないということをこれからも宣伝していこう。(海田)

第25回団結まつり

止めよう原発・核のない世界へ
なくそう非正規労働、労働争議勝利



JAL争議団も
まつりに参加
 一〇月二三日、東京・江東区亀戸中央公園で、第二五回団結まつりが開かれた。昨年国鉄一〇四七人解雇問題が一定の決着をみた後の団結まつりであった。規模こそ半分近くになったがにぎやかに開かれた。メイン会場の目の前にJAL争議団がテントを構え、ひときわ目立った。国労闘争団の事業団も北海道を中心にお店を開いた。
 午前一〇時、二瓶久勝さん(元国鉄闘争共闘会議議長)が開会のあいさつを行った。二瓶さんは国鉄一〇四七人解雇問題和解の経過を報告し、とりわけ雇用問題でのJR各社の頑なな拒否の姿勢を暴露し批判した。「今後はJR東日本が信濃川で発電のために余計に取水していたのに虚偽の報告をしていた事件について、株主訴訟を起こして責任を追及する。そのために、国鉄闘争を継承する会(準)を立ち上げた。さらに、雇用をサポートするために物販の統一化をはかる」と報告した。そして、「今労働組合の一番の課題は福島原発事故の被災者を支援し被曝労働問題に取り組むことだ。原発推進をしてきた電力労連や電機連合を批判していかなければならない」と語った。
 国鉄闘争元原告団のお礼のあいさつの後、福島からの特別報告があった。
 「ふくしま集団疎開裁判の会」会長、井上利男さんが「私は郡山市の県営住宅に住んでいる。居住棟の周りの地上一〇aで二・〇〇四_シーベルト。これは管理地域に指定される放射線量だ。こうした場所に子どもたちが放置されている。郡山市内の小中の子どもたち一四人(親が代理人となり)が集団疎開させろと訴訟を起こした」と報告。そして訴訟の陳述書で、「外遊びの制限、夏でも長袖シャツ、車での送迎、学校給食に対して弁当を持たせると他の生徒と違うのは困ると言われる。一人だけで転校は出来ないので集団疎開を行政は行え、としている。ぜひ支援をしてほしい」と訴えた。

すべての原発を
廃炉にしよう
 河合弘之さん(浜岡原発差止訴訟原告団長)が「原発裁判を一〇年間やっている。五月に菅首相が浜岡原発を止めたが、これは浜岡原発事故が起きたら日本は壊滅すると判断したからだ。また、住民の闘いがあったからだ。私は青森・大間原発差し止め訴訟もやっている。脱原発弁護団連絡会をつくった。三月一一日以後、国民の考えは変わった。日本中の立地住民は団結して運動を再構築すべきだ」と提起した。さらに、河合さんは「原発はいずれなくなるので、今すぐは非現実的だというユルユル脱原発論がある。そして、原発止めれば電力不足になる。産業の空洞化が起こるなどさまざま原発再稼働派の動きがある。しかし、明日起きたらどうする。原発の苛酷事故がどのようなものか現地に行くと分かる。福島原発の地元は『死の町』だ。直ちに全部止め、廃炉にするしかない。福島県議会で、福島の原発すべてを廃炉にする、という決議を全会一致で決めた。また静岡の牧の原市議会でも浜岡原発永久停止の決議をあげた。私たちは日本国中で原発差し止め訴訟を起こす」と決意を語った。
 この他、JAL争議団をはじめ多くの争議を闘う仲間たちが訴え団結を固めた。        (M)

反貧困世直し大集会・なくそう官製ワーキングプア分科会

賃金は減らされ続け、一時金はなく、社会保険の負担もない

 仕事は継続しているのに雇用年限を設定し、強行解雇する、法律を悪用してボーナスや退職金を出さない、こんな役所がいっぱいある。安定雇用とボーナスを求めよう、という趣旨で開かれ、三十余人が参加した。参加地区は東京都、港、杉並、中野、豊島、板橋、荒川、調布、狛江、千葉市、野田市、船橋市、静岡市、埼玉、神奈川、大阪など。
 全国で自治体・非常勤労働者への一時金・退職金を要求する運動が広がっている。情報を交換しながら、運動をつくろうと司会者が呼びかけた。

野田市、川崎市で
「公契約条例」施行
 参加者からの発言。港区。「東京二三区の場合、都庁ベースにされている。二カ月勤務の繰り返しだ。それで二〇年間も働いている人もいる。正規職の場合、四カ月のボーナスが出るが非正規の場合、給料は正規職の五六%にしかならない。特に三多摩と関西がひどい状況だ」。荒川区職労の白石さんが「官製ワーキングプア研究会をNPOとして一一月一日に設立し、恒常的な組織の創立をもって取り組みたい。この問題は正規職労働組合が問われている。被災自治体では平成の広域合併によって職員が減らされ、罹災証明書が出せないなど大きな問題を抱えている」と報告した。東京都で臨時職員として働く女性が「東京都の臨時職員は、二カ月ごとに首を切られる。仕事の内容は臨時的なものではなく恒常的。休みたくとも強制される一日の休日や、二カ月間契約で六カ月働いた後の一カ月の中断がある。用事があっても一時間早く帰りたくとも認めてもらえず、その日は休まなくてはいけない。一切の保障はなく、この無権利状態を都は当たり前のように繰り返している」と報告。昨年の一二月九日の都議会で、民主党田の上いくこ議員と福士敬子議員が追及したが、都総務局長は「法律どおりやっていて問題はない」と答弁、石原都知事は「権利がほしけりゃ、試験を受けて正規になればいいだろう」と開き直っている。
 東京都がなぜこうしたひどい処遇をしているかといえば、社会保険の負担をしないためだという。ぶちきれ雇用の場合、地域ユニオンに入って闘う手もある。
 埼玉県立養護学校での清掃の仕事。入札で時給が八五〇円から八〇〇円に下げられた。低く落札されるので、時給がどんどん下げられる。今までフルタイム四人でやっていたのをフルタイム一人、半日パート一人にせざるをえなかった。国の省庁が一番ひどく、たたきあいをやって下げている。こうした状態に対して野田市や川崎市で、一定程度の賃金の保障と契約者が代わった場合、雇用を引き継げるようにする「公契約条例」が作られた。
 武蔵野市や杉並区で雇い止めに対して裁判で闘っている報告があったが裁判では勝てていない。中野区の民間委託された労働者が裁判を起こした例で、民間にある条件が公務の場合ないのはおかしいという判決が出されているが、法の限界で損害賠償できないとされる判決が出ている。
 静岡市の場合。一時金は出ている。八〇〇〇人いる職員のうち、非正規が二〇〇〇人。非常勤ユニオンをたちあげ闘っている。市は見直しを言い出している。浜松市も一時金は出ていて、見直しをすると言っている。
 調布市。一時金出ていない。豊島区、学校警備の非常勤について、臨時を非常勤にしろと要求している。

横につながり
運動を広げよう
  神奈川郵政ユニオン。六五歳定年問題で闘っている。郵政職場の三労組とも団交の案件にしないという協約を結んでいるので、全国一般神奈川に入って(二重加盟)で闘っている。UR(かつての住宅供給公社)の団地サービス(JS)は清掃員が三〇〇〇人。日給から時給に換えられ、一〇万五〇〇〇円から七万八〇〇〇円になった。最賃が八三七円なので、七時間労働を六時間にさせられた。これではダブルワークをするしかない。これは人間的労働ではない。本工がどうするかの問題でもある。
 船橋の元小学校教員。学校の非常勤講師は一年間で三月三一日だけ首になって、別の学校に回される。国の機関で非常勤で働いている人。三月三一日になると解雇される。こうした状態で十数年間働いている。交通費が出ない、労災がない。時給が上がっても、全体の時間を下げてくる。自分たちの給料は物品費として扱われている。
 交流会では公務労働の場で、こうしたすさまじくひどい働き方をしている報告が次から次に行われた。正規労働者が組合に三割しか組織化されていない状況の上にこうした状況が作られている現実が指摘された。今後、NPO官製ワーキングプア研究会を育て上げ、きちんとした情報発信をして、横につながり運動をつくりあげていこうとまとめられた。      (M)


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