全欧州規模の産業労働者の
行動デーへ共同で呼びかけ
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緊縮政策に反対する欧州ロンドン会議
フレッド・レプラット |
世界の支配層を緊張させている欧州の金融不安は、遂に大手銀行の破綻として現実の危機に入り始めた。システムの防衛を旗印にした民衆への攻撃が一層激化されるだろう。諸国民の対立が煽り立てられるだろう。まさにそれを見越して、欧州規模での民衆的抵抗組織化をめざす会議がロンドンで開催された。以下は、幅広い参加者が共同の働きかけに踏み出すことを結論としたこの会議について伝えている。(「かけはし」編集部)
大デモの中、行動のための合意
一〇月一日にロンドンで開催された緊縮政策に反対する欧州会議には、英国以外からの一八〇人をふくめ、六八一人が参加した。会議が開かれた同じ週末に二つの大規模なデモが行われた。土曜日(一〇月一日)には、グラスゴーでスコットランドTUC(労働組合会議)が呼びかけた一万五〇〇〇人の「民衆第一」デモが行われた。日曜日(一〇月二日)には、マンチェスターで開かれた保守党大会の会場の外で三万五〇〇〇人のデモが行われた。このデモはTUCが呼びかけ「抵抗と労働の権利キャンペーン」連合が支援したものである。
緊縮政策に反対するロンドン会議は、来年の緊縮政策反対行動デーを計画するネットワークの設立に合意し、全欧州規模で産業労働者の行動デーの組織化を労働組合に呼びかける宣言を採択した。同会議は、英国と全欧州における「不当な」債務の監査(最終宣言には入らなかったが)と帳消しの必要性を課題として取り上げた。
会議は、欧州連合(EU)とユーロに関する論議を英国でスタートさせることにもなった。それが単純な「EU反対」の立場から距離を取り、われわれの緊縮政策反対運動の出発点としてではなく結果として、資本主義的諸制度からの撤退がもたらされることが望ましい。経済危機の規模と緊縮政策への抵抗を拡大するための課題の双方について認識した会議の議論は、真剣かつ熟慮されたものだった。
フランスNPA(反資本主義新党)のオリビエ・ブザンスノーは、それを率直に語った。
「われわれは、欧州レベルでのこうした民衆の社会運動を構築する道を、ともに発見しなければならない。……そしてそれは気まぐれやたんなる宣伝ではない。欧州の歴史で初めての(全欧州)ゼネストにむけて活動することは、ここ数カ月における政治的活動家の義務である」。
驚くほど幅広い参加の下に議論
参加した代表の広がりは目を見張るものがあった。ほとんどの反新自由主義左翼(ドイツの左翼党、アイルランドのシンフェイン党、欧州左翼党[欧州議会の共産党系グループ])、さらに強力な反資本主義潮流(NPA、CADTM[第三世界債務帳消し委員会]、ポルトガルの左翼ブロック)まで網羅していた。ポルトガルのCGTP(労働総同盟)、イタリアのCOBAS(労働組合下部委員会、独立左派系労組)など多くの労組代表も参加した。とりわけ注目すべきは、母親ならびに労働者としてのポーランドの女性の劇的な状況を包括的に説明した、TESCO(大規模スーパーマーケット)労働者代表で自由労組「八〇年八月」のエリザビエタ・フォーナルチュクの発言だった。CADTMギリシャのソニア・ミトラリアも、危機がいかにより厳しい打撃を女性に与えているのかを強調した。
この会議は週末のデモとともに、二〇以上の労組による一一月三〇日のストライキが大きな成功を収めるためのすばらしい跳躍台になっている。私たちは年金ストを行っている人々だけではなく、福祉国家を守るために闘うことを願っている社会の他の層をも動員する必要がある。一一月一日に行われるG20のような欧州規模でのイベントへの会議から動員することも重要である。
多くの人びとからこの会議に祝意が寄せられた。フランスのルアーブルから来たCGT、FSU、SUDの一二人の職場委員など遠方からの参加者は、欧州規模での抵抗運動へと闘いを引き上げることが興味深くまた必要であることだと考えたのである。
▼フレッド・レプラットは「ソーシャリスト・レジスタンス」(第四インターナショナル・イギリス支部)の指導的メンンバー
オリビエ・ブザンスノーのロンドン会議閉会全体会での発言
歴史上初の全欧州ゼネスト
に向けた活動が今の義務だ
欧州規模の社
会運動構築へ
国家債務危機は、二〇〇八年に米国で起こったサブプライム危機に続くものである。われわれが今見ているものは、さまざまな政府の介入にもかかわらず、あらゆる経済、あらゆる社会を貫く金融危機の爆発である。サブプライム危機自身が、マルクス主義的意味では何年も何年もわれわれの社会で準備されてきた過剰生産・過剰蓄積危機の産物であったのと同じだ。
そしてそれこそ、われわれが反対して闘ってきた新自由主義政策の全問題なのだ。それらは不公正であるだけではない。それらは経済をさらに悪化させる。資本主義の危機は、それが気候変動、食糧供給、エネルギー資源の諸問題を結合するがゆえにグローバルなのだ。われわれは、帝国主義諸国間の関係における歴史的転換点を目撃している。われわれはすでに戦争について語ってきた。しかし欧州や米国のような大国がいまや衰退し、米国は軍事的卓越性によって露骨にその穴を埋め合わせようとしていることを思い起こさなければならない。新しい国々が勃興している。
資本主義の歴史を通して世界を支配した諸国は、現在では衰退している。そのことがわれわれにとっての政治的な諸結果、そしてわれわれに関わる政治的議論をもたらしている。
どのようなタイプの運動、そしてどのようなタイプのオルタナティブなのか。われわれはもはや、われわれがいつも議論してきたようなやり方で論議することはできない。以前、われわれが大論議をしたのはそうしたことだった。一部の人びとはわれわれが政治的オルタナティブを打ち立てることを可能にするのは労働者の動員のみであり、それ以外ではないと考え、また別の人びとは労働者の動員を鼓舞するために信頼しうる政治的オルタナティブを再建しなければならないと考えた。
現在、われわれのそれぞれの国で社会運動内の左派と政治的左翼との間に総合を作り出す試みを義務づけるような、相互補完的で弁証法的な関係が存在している。このことは、相互間の階層的関係ぬきに一方が他方を強化し、われわれに政治的責任と運動内での責任の双方を与えるような相互補完的関係を必要とする。
運動の中でわれわれは、欧州規模の民衆のこの社会運動を構築するために結集する道を見出さなければならない。もちろんわれわれは、一〇月一五日に行われる怒れる者たちの闘いを援助し、支えなければならない。そしてそれには、たんなるお祭り騒ぎ、あるいはたんなる宣伝にはならないことが必要である。欧州の歴史において最初のゼネストのために活動することが、ここ数週間、数カ月における政治的活動家の義務なのである。
われわれのそれぞれの国において、行動、ゼネストあるいは準ゼネストのための日程がある。初めて同日の同時刻にストライキを行うという事実は、そのためにだけではなく、長時間街頭に繰り出し、ストライキを継続し、そして経済活動と政府を立ち往生させるために欧州の統一をわが手にする可能性を与える。
金融市場の独裁
の拒否に向けて
今現在、反資本主義的展望にとって悩ましいことは何か。それは産業労働者の行動の勝利が存在しないことである。資本主義の危機のために、抵抗運動やさまざまな闘争は存在している。しかしわれわれはいまだ緊縮政策の一部でも止められることを示してはいない。こうした政策を実施している政府の一部をも不安定化させてはいない。われわれが住民の大きな部分に対して、職業政治家たちによってなされている政治を阻止するために政治の場になだれこもうと説得できなかったとすれば、われわれが話していることは何一つとして起こらないだろう。
プログラムを作り出すためには、われわれが想像できるよりもう少しラディカルにならなければならない。ラディカルになって楽しむためではなく、経済危機自身の中で提起されている課題に応えるためである。右派と左派の政府が遂行している緊縮政策は、ある時には自称ラディカル左派によっても支援されている。
今日提起されている問題は、危機への回答が国境や資本主義国家の問題ではない、ということを理解することなのだ。国境の問題ではないというのは、それが諸国民をお互いに衝突させているからである。われわれにとっての問題はユーロ圏にとどまるべきかいなかではなく、金融市場の独裁下にとどまるべきなのか、ということだ。
答は、より強い資本主義国家を持つということではない。われわれは反グローバリゼーション運動の中で、新自由主義の波を押し戻すためにはもう少し国家の経済への介入が必要だという幻想を持っていた。しかし、資本家はそれが彼らの利潤を私有化しつつ損失を社会全体で分担することであれば、国家による介入にきわめて満足していることを、われわれは見ることができる。現在、反資本主義運動は、欧州全体で不当な債務を帳消しにし、誰が何を所有しているのかを知り、私的金融システムを没収するために透明性を要求し、根本的に異なった欧州、すなわち労働者と民衆の欧州の基礎となる公共的欧州銀行システムを提起する運動を主導するべきだ。
約一五〇年前、労働者の解放は労働者自身によって達成されるとつねに述べていた人がいた。新しい状況の中で、新しい時代において、南の諸国とアラブ世界においてそれが復活している。そしてわれわれの責任とは、この「アラブの春」の風がわれわれの国々すべてに吹いているのを見ることなのである。
(「インターナショナルビューポイント」一一年一〇月号)
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