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    かけはし2011.7.25号

復興の1丁目1番地は派遣法
改正であり、解雇攻撃を許すな

なんでやらない派遣法改正院内集会


非正規抜本規制
への突破口を!
 労働者派遣法の改正は今、完全な足踏み状態のまま放置されている。他方で派遣労働者、非正規労働者の処遇改善はまったくと言ってよいほどに進まず、その上、東日本大震災を口実とした、便乗「派遣切り」、「非正規切り」がまたもくり返されている。
 七月一三日、このような状況を黙認しない、派遣法改正を何としても達成させようと、「なんでやらない派遣法改正 7・13院内集会」が、参議院議員会館会議室で開かれた。主催は、この三年ナショナルセンターの垣根を越えて共同の闘いを積み上げてきた「労働者派遣法の抜本改正をめざす共同行動」、非正規で働く労働者を先頭に一〇五人(主催者発表)が参加した。また政党からは、日本共産党の山下芳生参院議員、民主党の工藤ひとみ衆院議員、社民党の服部良一、阿部とも子の両衆院議員が参加、発言し、他にも何人かの議員秘書の出席が紹介された。
 関根秀一郎派遣ユニオン書記長の司会で始まった集会では、最初に棗一郎弁護士が主催者を代表して基調提起を行った。そこでは、前述のような派遣労働者をめぐる厳しい現状にもかかわらず、政治の場では改正が遅々として進んでいない現実を確認した上で、派遣法の抜本改正を求めるここ何年にもわたる闘いの経過を振り返りながら、三〇年にわたる労働の規制案和の流れを逆転させる突破口を運動が作り出したという、今回の改正案上程に客観的に刻印された重大な意味が改めて確認された。実際それは端的に、自、公、また経営者団体が、さらには民主党内内通派までもが、この法案の成立どころか審議すらあらゆる手立てを使って妨害していることに見ることができる。改正足踏みの直接の原因は何よりもここにある。棗さんは、だからこそと、法案の不十分性は不十分性として、今回の改正は非正規雇用の抜本規制に進む第一段として成し遂げなければならない、と力説した。そして、上程により運動がややゆるみ、政権や政党、行政に預けるきらいがあった点を反省点とし、作り上げた共同の闘いにあらためてエネルギーを注ぎ込もうと訴えた。

雇用責任の放棄
を絶対に許すな
 政治の場からは、先に挙げた四人の議員が発言した。山下議員は、後述するソニーの非正規切りなどを例に挙げ非正規労働者に対する雇用責任放棄が続いている現状を指弾、残されている大きな抜け穴を正す議論をすべき、と強調した。工藤議員は与党として申しわけないと言いつつ成立への努力を決意表明、その上で細川厚労相も成立させたいと言っていると紹介、政治の現状にどんどん批判と圧力を強めてほしい、と訴えた。服部議員は、何としても成立にこぎ着けたい、成立に意欲を持つ議員は少なからずいる、と語り、二〇〇人の議員が出席した三党合意実現集会がこの日開かれたことを紹介した。三党合意の一方の柱は紛れもなく派遣法改正だという。阿部議員は、審議を始めようとしない厚労委運営を厳しく批判しつつ、東日本大震災が住まいと仕事の不可欠性をあらためて提起した、頼みとなる仕事を保障する上での派遣法改正の重大性があらためて示された、と改正への決意を語った。
 続いて非正規の当事者、労働相談の現場から次々と、現状の生々しい事実が怒りを込めて報告された。自動車部品工場で派遣切りにあった労働者が群馬からかけつけた。震災後の減産を理由に次の仕事の紹介もなく雇い止めにあったという。ユニオンを結成し派遣元と話し合い、とりあえず違う職場の仕事に就いたが長期雇用の保障はなく不安だ、派遣法の改正を実現し不安定雇用の抜本規制につなげてほしいと、まさに切実な声が上げられた。
 ソニーの仙台工場からは六人の期間工が参加した。日本を代表する企業であるソニーが、津波被災を口実に仙台工場閉鎖を画策、一五〇人の期間工に雇い止めを通告したのだ。地場の中小資本が雇用維持に歯を食いしばっている中、大資本が文字通り雇用責任など歯牙にもかけないやり口を率先した。許せるものではない。一五〇人の内二二人が電機労連ソニー労組に加入、雇用維持に向け今多方面に運動を広げている。今回の六人はその一環としてこの日の集会に参加した。偽装請負摘発を受けて賃金ダウンを受け容れつつ正社員登用含みで期間工となったのにこの仕打ちは許せない、厳しい団交が続いているが地域の復興のためにも何としても雇用を維持させたい、このように闘いの決意を語り集会参加者にも支援を訴えた。
 ハローワーク職員を組織している全労働の代表は、現在段階でハローワークでの相談四六万件、離職票発行一三万件という、被災地のすさまじい雇用解体状況を明らかにした。数カ月で処理した先の離職票発行数はこの地域では二年分に当たるという。そしてこの離職票の内、感覚的には約二割が非正規だと思われると指摘した。その上で、「労働経済白書」が、度重なる規制緩和が非正規率の上昇や平均賃金の低下を招いたと明確に認めていることを挙げつつ、大震災後の社会はどういう社会となるべきかと問題提起し、その観点から、復興の一丁目一番地は派遣法の改正ではないのか、と呼びかけた。
 リーマンショックの際に日産から派遣切りされ、その後屈することなく闘い続けている土屋理美さんは、専門二六業務が派遣労働者の使い捨てに都合よく使われていることにあらためて注意を喚起し、上程されている改正案が専門二六業務を禁止から除外している問題の大きさに警鐘を鳴らした。


ズサンな被曝労働
をやめさせよう
 さらに東京労組の菅野委員長、全国ユニオンの鴨委員長からは、各々が実施してきた労働相談を基に、今現れている問題の特徴が事前に配布された資料に沿って報告された。共通に、大震災直後は自宅待機中の賃金保障への不安が大きかったが、四月以後急速に雇用問題が浮上していること、被災地以外に便乗解雇、派遣切りが広域的に広がっていることが指摘された。また菅野委員長は今回の新しい問題として、放射線被曝の防護に関する相談を挙げ、団結権の保障とその行使が一層切実となっていると強調した。
 この最後の問題はこの日の集会では必ずしも十分に取り上げられなかった。しかしそれは、非正規労働に刻印されたその非人間性、あるいは派遣法導入以降の労働の規制緩和が経営側に蔓延させた雇用責任の雲散霧消状況がもたらしている大問題として、派遣法抜本改正の必要不可欠性をあらためて突き付けている。実際、原発事故「収束」作業に従事する重層的な下請け構造の下に置かれた非正規労働者に対する東電の放射線被曝管理の杜撰さ、むしろ底抜けの無責任さが満天下に明らかとなった。厚労省もさすがに東電に対する行政指導に渋々乗り出しているとはいえ、東電にも、また他の電力会社にも、この問題で深刻に反省している様子は見えない。労働者に対する経営の雇用責任追及は、まさに今こそ社会から運動として果たされなければならない。派遣法の抜本改正を求める運動は明らかに、名実ともにその先頭に位置している。
 この日の集会は共同の態勢をあらためて確認し、派遣法抜本改正に向け一層運動を強めることを確認した。われわれはあらためて力を振り絞ろう。そしてその中で、労働者の放射線被曝を許さない課題にも道を開くことを、意識的に訴えよう。      (神谷)

20年ぶりの木の根プール開き

空港会社の強奪策動を阻み
新たな三里塚闘争を発信


ここは空港
のど真ん中
 七月一七日、三里塚・木の根ペンションで「成田空港に囲まれた『木の根』で20年ぶりのプール開き!」が行われ、八〇人が集まった。
 木の根ペンションとプールは、成田空港のど真ん中にあり、この土地は反対同盟と全国の一坪共有者によって所有されている。三里塚闘争にとって重要な拠点であり、空港会社の一切の強奪策動をはね返し続けている。この闘争拠点で木の根プール再開作業が二〇一〇年七月から始まった。発起人の大森武徳さん(続・木の根物語プロジェクト)は「木の根は三里塚闘争の原点。東峰・天神峰が騒音問題で厳しい闘いを強いられる中で、木の根は少しほっとできる場所にしたい」という思いから着手。以降、スタッフ参加を呼びかけ「続・木の根物語プロジェクト」が立ち上がり、水抜き〜ゴミさらい〜泥抜き〜プール周辺の整備など約一年かけてたどり着いた。
 すでにプールは注水してから水深一〇〇p近くになっている。ペンションの庭には中川憲一さんの生ビール・ソフトドリンク店、石井紀子さんたちの野菜料理店、平野靖識さんたちの「らっきょう工場」店、プロジェクト直轄のかき氷・焼きそば店が立ち並ぶ。
 プール開きは、相川陽一さん(地球的課題の実験村)の司会で始まった。

闘争の楽しさを
無限大に広げよう
 開催あいさつが大森さんから行われ、「一九八〇年、三里塚・子ども共和国に参加しプールで泳いだ。その後、使われていないプールを知り、なんとか再開しようと思った。仲間たちと泥抜きを始め、ここまでこれた。これからも色々と発信していく。自給自足の生活も含めていろいろと実験していきたい。今後もペンションに注目してください」とアピール。
 柳川秀夫さん(三里塚反対同盟世話人)の音頭で参加者全体で「乾杯」。 さらに「ここは空港の真ん中にある。プールが綺麗になり、多くの人が集まってくれた。空港反対の意志を発し続けていく。福島原発事故が起こり、深刻な事態になっている。空港のような巨大開発、『便利な社会』を目指してきた結果だ。三里塚闘争の結論としてこの社会を見直し、『腹八分目の社会』をめざしていくことだ」と強調した。
 加瀬勉さん(三里塚反対同盟大地共有委員会<U>)は、「子どもたちの未来を託して、大人たちが『頑張ったよ』と伝えるために、さらに三里塚を闘いぬいていく。ここは全国の一一〇〇人の共有者の土地だ。だから日本人民の土地だ。闘争の楽しさを無限大に広げていく三里塚闘争を闘っていこう」と呼びかけた。
 アピールタイム後、次々とプールに入っていく。飛び込み、水泳、ボールの投げ合い、水鉄砲の打ち合いなど炎天下をはねかえす水しぶきを発散させていった。さらに庭では、ロックバンド、チャンググループ「ウリト」の演奏。歓談交流が続いた。
 「360度空港」のプールが再スタートした。小川源さんの遺志を受け継ぎ、三里塚闘争拠点の「無限大」の可能性を全国の力で開拓していこう。    (Y)

呼びかけ

2011平和の灯を!ヤスクニの闇へ キャンドル行動

3・11後の東アジア――
原発とヤスクニが強いる国家と犠牲


 隠す、ウソをつく、過小に見せる――3・11東日本大震災――レベル7のフクシマ原発事故に対する政府の対応は、この国の権力を握る人たちの変わらぬ性向・体質をあぶり出しました。第二次大戦下の「大本営」とまったく同じ対応です。
 その結果、子どもを含む多くの人たちが知らぬ間にヒバクシャにさせられ、大気、大地、海は放射能に汚染されました。人びとは住み慣れた土地を追われ、フルサトとその文化すらも捨てなければならなくなりました。過酷な条件の下で、大量に被曝しながらフクシマを収束させるために働く労働者は、「トッコウ」にもなぞらえつつ、闇に葬られようとしています。その中で「死んだらヤスクニへ」などというメールすらも飛び交っています。
 他方、政府、メディアは、「がんばろう日本」「日本は強い国」「絆を」のキャンペーンを展開しています。天皇は被災地を「巡幸」して被災者を「慰め」ています。「国難」を乗りこえるため一つになること、「国難」打開のために殉ずること、献身することを民衆に求めているのです。そして、その裏で真に責めを負うべき者たちは、易々と追及を逃れています。この国の権力は責任をとりません。
 同じことの繰り返しです。原発推進の虚妄、米国への“従属”、資本のあくどさ、地方の切り捨て、自治体首長の無責任……、原発震災はこの国の闇をあばき出しました。それに蓋をするために、パラダイム転換をはばむために、今またヤスクニとその思想が利用されようとしています。
 3・11後の日本、東アジアはそれをどう見るか。「人災」が「国難」化され、責任追及がいつの間にか宙に浮いて、鵺(ぬえ)のように権力が延命していく……。そんな状況の根底にひそむヤスクニ。今年のキャンドル行動は、3・11後の日本の状況を東アジアの民衆の視座からとらえ返す場として準備し、実施していきたいと考えています。多くの方がたのご参加をお願いいたします。

?日時 8月13日(土)午後1時(開場午後0時30分)
場所 全電通労働会館(御茶ノ水駅から徒歩4分)
参加協力券 1000円

?プログラム
開会
4地域実行委員会あいさつ

?シンポジウム「3・11後の東アジア――原発とヤスクニが強いる国家と犠牲」
 パネリスト/高橋哲哉さん(東京大学教授)、韓洪九さん(韓国・聖公会大学教授、平和博物館理事)、石原昌家さん(沖縄国際大学名誉教授)、潘朝成さん(台湾・慈済大学講師)

?コンサート+遺族証言/[遺族証言]韓国、日本、沖縄から/[コンサート]ソン・ビョンフィ(韓国)、ムン・ジンオ(韓国)、林廣財(台湾・飛魚雲豹音楽工団)
閉会
?キャンドルデモ

?主催:平和の灯を!ヤスクニの闇へ キャンドル行動実行委員会
HP:
www.peace-candle.org
連絡先:E―mail:
peacecandle2006
@yahoo.co.jp
電話 03-3355-2841
  (四谷総合法律事務所)
?賛同のお願い
賛同金:1口1000円
何口でも結構です。団体については、可能であれば5口以上の賛同をお願いいたします。
?振込先:(郵便振替口座)
00140―3―
      446364
口座名義:ヤスクニキャンドル行動 内田雅敏

 


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