不法な侵略戦争への協力が
日米軍事一体化加速させた
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【大阪】二月二〇日大阪PLP会館で、しないさせない戦争協力関西ネットワーク(シーサーネット)が、イラク開戦八カ年集会(3・18)に向けた学習講演会を開き、服部良一さん(社民党衆院議員)が「イラク戦争検証・菅政権の安保政策」と題して講演をした。西谷文和さん(ジャーナリスト)は、イラク訪問からの帰途エジプトに立ち寄る予定だったので、講演に間に合わなかった。
垣沼陽輔さん(ネットワーク代表)が司会をし、「独裁政権の下、新自由主義政策の中で苦しい生活を強いられたチュニジア・エジプトをはじめアラブの人々が立ち上がった。今後のことは混沌としている。日本も来年度予算案が通らないかもしれないという事態の中で先が見えない。日本でも年収二〇〇万円以下の人が一一〇〇万人もいるが、我慢強いのか不満は運動にはなっていない」と述べ、続いて中北龍太郎さんが主催者を代表してあいさつをし、三月一八日に主体的に取り組むために講演会を持つことにしたと述べた。 (T・T)
服部良一さんの講演から
日本政府と逆に米議会は
グァム移転費を大幅削減
イラク戦争の
検証に向けて
イラク戦争開戦理由は、大量破壊兵器があること、イラク政府がアルカイダと関係があること、の二点だった。その後、二点ともなかったことが明らかになった。そうすると、非民主的なフセイン政権を打倒したのはよかった、という理屈づけに変わった。日本も多額の税金を使って、米国の言うがままに戦争を支援してきた。一体、この戦争に国際法上のどのような正当性があったのか、政府の政策のプロセスも含めきちんと検証する必要がある。
二〇〇七年五月一四日の衆議院「テロ防止・イラク復興支援特別委員会」および、翌日の衆議院本会議は、国際的にもイラクからの撤退を求める議論が高まっている状況を踏まえ、イラク特措法の期限を二年延長するにあたり政府が留意すべき六項目の付帯決議をした。そのひとつに「政府は、イラク戦争開始時にあるとされた大量破壊兵器が発見されなかったことを踏まえ、その上でイラク戦争を支持した当時の政府判断について検証を行うとともに、今後十分な情報収集・分析体制の強化につとめる」という内容がある。
第3者検討委
員会の設置を
二〇一〇年二月に斉藤勁衆院議員ら民主党国会議員三人と私で、政府自らが検証委員会を設立する必要があると呼びかけ、四月に議員一〇〇人の署名を集め、当時の鳩山首相に提出。政府内で協議をするという回答をもらった。その後、斉藤議員は一〇年九月に訪英、独立調査委員会:チルコット委員長やイラク戦争に反対し閣僚を辞任したショート氏と面会した。一二月、「日本政府によるイラク戦争・第三者検討委員会設置を求める議員連盟」を立ち上げた。会長は斉藤議員、民主四人・社民・共産から副会長を出すことになっており、自民・公明にも副会長を働きかけている。事務局長は大野参院議員(民主・元中東調査会)
近々、政府に検証内容の提案書を提出する予定にしている。英国の調査委員会報告書は六月以降になる予定だ。イラク支援活動をやっているNGOやイラク戦争違憲名古屋訴訟弁護団から、@イラク戦争開始に至る経過A支持に至る経過B支援の内容C自衛隊派遣に至る経過D派遣された自衛隊の活動内容Eイラク復興支援の内容など検証内容についての要請書が議連に出ている。
オランダの検証委員会はメンバー五人で、すでに報告書を出し、国連決議などは戦争正当化の根拠にはならないと明確に述べている。英国の検証委員会は七人のメンバーで、ブレア元首相はじめ八〇人ぐらい証人喚問しているが、七人でイラク戦争が国際法に違反しているとまで断定する結論を出しうるのか、という横やりも入っているといいう。
そもそも日本政府は検証する気があるのか。鳩山首相の国会答弁、「米国の安全保障戦略の中で日本が駒としての役割を果たす、イラクへの自衛隊派遣、インド洋への海上自衛隊の派遣、どうも従属的であったように思えてならない」。また共産党議員の質問趣意書に対する一〇年三月の政府答弁書(閣議決定)では、「イラク戦争支援については異なる判断もあり得たとの判断もあり、イラク戦争支援した当時の政府判断の検証は将来の課題である」としている。
菅首相は一〇年八月参議院予算員会の答弁で、「イラク戦争検証は将来どこかの時点で行うのが望ましい」。前原外相は一一年二月一四日参議院決算委員会で「日本が協力したことがよかったのかどうか、歴史も踏まえ冷静に検証しなければならない」。このように、検証が必要だということは否定していない。このような発言を活用し、検証委員会設置にむけ活動していきたい。
辺野古予算の
削除を要求
予算案に対する社民党の要求は、辺野古関連予算の削除(歳出ベース一六億円、契約ベースが六二億円)、沖縄防衛局名護市辺野古事務所の設置予算削除(防衛省は、北部一帯の米軍とのトラブルで苦情を聞くためのものという・八四〇〇万円)、高江ヘリパット建設工事関連予算削除(一億三四〇〇万円、契約ベースで五億七九〇〇万円)、高江のヘリパット工事をめぐる裁判・名護市への行政不服審査法による異議申し立ての撤回、この五点。これを防衛省に突きつけている。
行政不服審査法の立法趣旨は、行政に対する住民の不服を取り上げるものだが、この法律による異議申し立てとは、一〇年一一月に辺野古の新基地建設のため環境現況調査をやらせてほしいという防衛局の要請を名護市が断ったことに対する国の申し立てである。政府も法人格だとの屁理屈をいっている。稲嶺市長は米軍再編交付金は要らないと言っているが、再編交付金のうち国が出すと約束していた前市長が契約した事業にまで遡ってストップした。露骨な嫌がらせだ。
来年度予算案には反対だ。予算関連法案にも反対だ。六項目(法人税引き下げるな・青年扶養控除なくすな・子ども手当の増額再検討・消費税値上げ四年間はするな、など)を提案をしている。政府の方からよっぽどの提案でもあればだが、おそらくそんなことは無理だろう。予算案否決されれば、国家予算が八月まで持つだろうか。今はそのような状況だ。
新防衛大綱と中期
防衛力整備計画
新防衛大綱、中期防衛力整備計画が一〇年末に閣議決定された。菅・福島会談で武器輸出三原則の緩和はダメだということになり、文言はなくなったが、問題のある防衛大綱だ。基盤的防衛力から動的防衛力に変えたことは、考え方としては大きな転換だ。
しかし、いろいろな考え方があって、対ソ連から対中国シフトに変えたのかという声がある。防衛省の関係者からは、何の意味もない、予算を増やすわけでもないし、何をしたいのかよくわからないという声が上がっている。自衛隊予算面では、陸海空平等に割り振っていたが、
これから陸自を減らし海自、空自にシフトしようとしていることは間違いない。南西諸島への自衛隊配備がそうだ。動的防衛力とは、具体的に何を?警戒活動だというが、防衛省の方からすれば、そんなことは以前からやっていると反論する始末。本当のところ何をしようとしているのか、よくわからない面がある。
武器輸出三原則緩和についても、次世代戦闘機の開発・ミサイル防衛計画での共同開発というのが表の理由だ。日米でイージス艦搭載のミサイルを開発しているが、これをEUに売りたい、しかしヨーロッパにはイージス艦はないから、ミサイルを地上配備型に変えてEUに売るという。そのために三原則の緩和の必要だとなっている。
日本が持っているクラスター爆弾の七割は日本製だ。米国戦車は重量型六〇トンだが、日本のは四〇トンで性能がいい。本音は、もっと国産の通常兵器を世界に出したいのではないかとの見方もある。よくわからない。米国から買うと高くつく、国際的な共同開発に乗り遅れるというのが表向きの理由だ。日本の防衛産業を太らせるという流れにあると思うが、もっと分析が必要だ。
思いやり予算と
米国との約束
これは条約だ。三年前の四月、米軍の水光熱費が一カ月間止まったが、そのときの参議院外交防衛委員長が北沢さんだった。自民党時代には思いやり予算は単年ごとに決めていたが、現政権は五年間変えず据え置こうとしていて、自民党からも文句いわれている。
米軍基地内の娯楽遊興施設の日本人従業員の労務費まで払うことに批判があり、少しずつ削っているが、水光熱費・労務費を削った分を施設建設費にまわす、総額は変えないことを米国と約束した。野党がみんな反対したら否決されるかもしれない。名称も変えた(ホスト・ネーション・サポートに)。
何のための
政権交代だ
PKO五原則の緩和。いま、ハイチのPKOにでているが、ハイチは紛争地帯で平和協定が結ばれていない。PKO原則では平和協定が結ばれている地域の監視活動が任務。ハイチは派遣できない地域だが、地震災害援助ということで派遣された。そこで、武器使用の問題がでできている。この先には自衛隊海外派兵恒久法が待ちかまえている。
自衛隊海外派兵恒久法。民主党も検討に入った。民主党安保防衛調査会(長島昭久事務局長)の下に五つの分科会をつくり、六月までに中間報告を出すことになっている。自民党は恒久法の法律案も出している。
周辺事態法の改悪案。現在の法律では、米艦船への輸送は領海・公海ともにできるが、洋上補給は領海でしかできない。これを公海でも可能なように改悪する。
韓国とのACSA(物品役務等相互提供)協定。オーストラリアと日本は物品役務の提供についてすでに協定がある。それを韓国との間でも結ぼうとしている。それによって、日米韓軍事同盟体制が整備される。
アフガン支援。防衛省設置法・教育訓練規定で医務官を派遣しようとしている。現在の自衛隊法では死んでも保障はないし、武器の携帯はできないとの理由で。現在棚上げになっているが、六月頃までに結論を出すことになっている。
米議会のグアム移転費が七割カットされたのに、日本はさらにカネをつぎ込もうとしている。米国国防費は大幅に削減された。この機会を利用したい。辺野古は無理です。(講演要旨・文責編集部)
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