もどる

    かけはし2011.3.7号

チュニジアとエジプトの革命
連帯、帝国主義の反攻阻止を

NPA第1回大会参加諸組織の声明

(2011年2月22日)

 

 ベンアリとムバラクの打倒は、マグレブ(サハラ以北の北アフリカ地域)だけではなく国際規模で政治情勢を変化させている。
 米国と欧州帝国主義が数十年にわたって支援してきた独裁体制を終わらせた民衆革命は、すべてのアラブ民衆に自信を取り戻させ、この地域の帝国主義とシオニストの秩序に破滅的な打撃を与えている。
 ヨルダン、イエメン、イラク、アルジェリア、そしてパレスチナの人びとは、すでに街頭に出て政治的変革を求めている。
 こうした革命は、国際経済危機ならびにIMFと世界銀行の指令に直接的影響を及ぼしている。この指令は、すでに数十年にわたって社会的不公正と腐敗に満ちた政策をこうむってきた民衆に厳しい社会的攻撃と貧困化を強制するものだった。
 この二つの革命は、独裁を打ち破る民主主義的要求に道を開いただけではなく、かくも多くの不正の原因である資本主義経済システムへの疑問を引き起こしている。
 帝国主義はこの地域での自らの位置を守り、すでに作動している反帝国主義的発展とその伝播を押しとどめるために、あらゆることをやっている。
 それは、自らの国で反帝国主義と社会主義への道を切り開こうと望んでいるチュニジアとエジプトの民衆にとって、全世界の反帝国主義運動、社会運動と労働組合運動の革命家たちからの連帯と積極的な支援が必要であることを意味する。われわれすべてはそれぞれの国、それぞれの地域において、こうした連帯運動、とりわけすでに国際機関や資本家集団たちが発動している攻撃と闘うことに責任を持っている。かれらは新たに姿を現した革命の社会的・経済的深化を阻止するために、そしてこの素晴らしい模範を債務やIMFの要求に対決する動員を図るために活用する試みを阻止するために攻撃を開始しているのだ。

チュニジアとエジプトの革命万歳!
国際連帯を!
追記:世界社会フォーラム(WSF)ダカールの社会運動総会は、三月二〇日を世界規模の連帯デーとするアピールを発表した。

署名組織
チュニジア:チュニジア労働者左翼同盟、PCOT
イラク:イラク自由会議、共産主義者連合―イラク
イングランド:社会主義労働者党、カウンターファイヤー
ベルギー:LCR―SAP(革命的共産主義者同盟―社会主義労働者党)
ポルトガル:左翼ブロック
コルシカ:A Manca
イタリア:批判的左翼
スペイン:反資本主義左翼、POR(革命的労働者党)
カタルーニャ:En Lluita(闘争)
エウスカディ(バスク):Askapena
アイルランド:社会主義労働者党
ポーランド:PPP(ポーランド労働者党)
ギリシャ:SEK、DEA
フランス:NPA(反資本主義新党)
米国:ISO(国際主義社会主義組織)
カナダ:新民主党・社会主義コーカス
メキシコ:PRT(労働者革命党)
マルティニク:GRS(社会主義革命グループ)
ベネズエラ:マレア・ソシアリスタ
ブラジル:PSOL(社会主義と自由党)
アルゼンチン:MST(労働者社会主義運動)
ペルー:PRT(労働者革命党)
インドネシア:KPRM―PRD(民主人民党―貧困者委員会)、PRP
スリランカ:NSSP(ナバサマサマジャ党)
韓国:進歩新党、二一世紀韓国調査研究所、民主労働党パリ委員会
オーストラリア:社会主義連盟
レユニオン:NPAR(レユニオン反資本主義新党)
スイス:MST(労働者社会主義運動)

アイルランド

社会主義的民主主義の声明

危機への支払いを拒否し
新しい社会めざす闘いを

 二月二五日に行われたアイルランドの総選挙は、現共和党政権の惨敗で終わった。新自由主義的成長の破綻とそれを民衆への犠牲押しつけで乗り切ろうとする世界の支配階級に対する労働者民衆の最初の回答だ。この総選挙にアイルランドの左翼は、犠牲押しつけを拒否する統一リストをもって闘いを挑んだ。以下はその闘いを呼びかけるリーフレット。(「かけはし」編集部)


 解説

 アイルランドの情勢は、危機の効果をくっきりと照らし出している。銀行と金融の諸制度は信用を失った。もっと信用を落としたのは共和党指導者ブライアン・コーエンの政権だ。普通であれば共和党の強力な基盤であるドネガルにおける下院補欠選挙の敗北が引き起こした衝撃の後、彼は早期の総選挙を呼びかけた。今や彼は、指導者の座から降りることを強制された。そして選挙はさらに先へ、二月二五日へと動かされた。
 歴史的には地方住民の穏健な民族主義政党である共和党は、世論調査では彼らがいまだかつて経験したことのない最低水準の位置にある。長期にわたってIRA(アイルランド共和国軍、北アイルランドのイギリスからの解放を求め、長期にわたって軍事闘争を展開、多くの活動家が今なお獄中にとらえられている――訳者)の政治部門であったシンフェイン党は、共和国内ではこれまで極めてわずかの票を得るにすぎなかった。それでもドネガルの議席を勝ち取った。そしてベルファスト(イギリス領とされている北アイルランドの首都)を基盤とするその指導者であるゲリー・アダムスは、南アイルランド(アイルランド共和国)で立候補するために、ウェストミンスターの議会に保持している議席を捨てようとしている。
 緑の党は政権党と連携することを選択してきた。主要な野党であり、通常は中道右派と分類されている統一アイルランド党は、いい位置につけているように見える。しかしそのメンバーが「国を救う」ために共和党との合同に賛成の議論を行っているとすれば、それも幾分、という程度と見える。
 この情勢の中で、「利益の前に人民を」連合を含む統一左翼連合と他の急進左翼グループが、危機に対決する行動綱領に立脚して立候補しようとしている。これは、社会的憤激と反撃に表現を与え得ることが期待される重要な出来事だ。
 以下は社会主義的民主主義が公表した声明である。

危機の真犯人救出をめざす政権

 われわれは嘘をつかれてきた。われわれは欺かれてきた。そしてわれわれは愚か者と扱われてきた。われわれは、賃金を切り下げられ、年金を盗まれ、税金を増やされ、そして社会福祉を切り下げられてきた。若者たちは移住を始めつつあり、何十万人もが解雇された。社会福祉は切り刻まれ、われわれの健康と教育のサービスは大規模に破壊されようとしている。
 そしてわれわれは、これらすべてのものをさらに悪化させようとする四年計画の、まだ一年目に入ろうとしているにすぎないのだ。
 われわれは現下の経済危機を作り出したことには何の関係もない。しかしそうであってもわれわれは、その危機に犠牲を払わなければならないと今告げられている。事実上、われわれの傷には塩がすり込まれている。なぜならば、われわれが払うべきと命令されている犠牲すべてが、危機に真に責任あるものを救うためだからだ。われわれから取り上げられるカネは、この窮地を生み出す上で先頭にいた銀行とデベロッパーに渡されつつある。銀行家たちは自身にボーナスを払い続け、NAMAはわれわれの金を土地投機者にその計画を完了させるために渡している。

エリート全部が人々を見捨てた

 このめちゃめちゃを生み出したものは銀行家たちだけではない。政権は投機を後押しした。そして銀行救出のためにわれわれに支払わせたいと思っている。金融・監督部局は投機を防止できなかった。エリートとアイルランド国家の全部門がアイルランドの普通の人びとを見捨てた。
 われわれを守るものと想定されていた者たちがわれわれを見捨てた。アイルランド労組会議(ICTU)は、共和党が権力を握っていた全期間、政権と協力関係にあった。ICTUの指導者であるデイビッド・ベッグは、中央銀行が銀行を規制することに失敗し惨禍を防ぐために何事かを行うことに失敗したその時に、この無能な機関の重役会に席を占めていた。
 エリート全体と経済システムがわれわれを見捨てたのだ。それらの政治システム全体が腐り果て、腐敗し、そして今やわれわれは、EUとIMFの選挙の洗礼を受けるわけではない官僚の命令を実行すべき者だと告げられている。われわれが必要としているものは政府の交代だけではない。必要としているものは、新しい国家であり、社会と経済の完全に新しいシステムなのだ。
 われわれは、新しい共和国、第二共和制、労働者の共和制を必要としている。われわれは、ジェームス・コノリーの約束、並びに一九一六年のわれわれの独立を求めた戦いへと戻る必要がある。それが約束したものは、アイルランドの所有権はアイルランドの民衆に帰属するということであり、アイルランドの子どもたちすべては等しく大事にされる、ということだった。この約束は裏切られてきた。経済危機は主要政党すべてから嘘の仮面を引きはがした。彼らは、この危機への支払いを普通の民衆にさせたいと思っているのだ。共和党からICTU指導部まで、それらの違いはただ、実行されるべき切り下げの期間をどれだけの長さ求めるか、またわれわれががまんすべき的確な切り下げとは何か、このようなことであるにすぎない。

統一左翼連合に投票を

 切り下げすべてに反対する候補者のグループはただ一つだ。それは、われわれが銀行の過ちの犠牲となることに反対し、EUとIMFのためにわれわれの未来とわれわれの子どもたちの未来を犠牲に差し出すことに反対する一つのグループだ。統一左翼連合(ULA)の候補者たちだけがこれを提供する。
 われわれはULAの支持者として以下のことを明言する。
?われわれは切り下げ全部に反対する。主要政党すべてがカネがないと言う。しかしこれは真の問題ではない。これらの全政党は、財政支援によって銀行を救出するために何十億をも借り入れることを支持した。その時は、カネがないなどという話はいかなるものであれ、決して聞かされなかった。労働者を守るためにカネを調達しようと思えば、彼らは、富裕層への、大企業への課税を提起し、コリブガス田からのあがりを使うことができた。その代わりに彼らが欲したことは大企業を守ることであり、銀行家や土地投機者のような、われわれの社会のもっとも裕福な者たちを救うことだったのだ。
?われわれは債務支払いの全面的な拒否を支持し闘う。われわれはそれを支払うことなどできないし支払う意志もない。その金はわれわれが借りたものではない。それを借りた者は銀行家たちであり、共和党だ。今回の選挙でわれわれは、それら両者にについて考えていることを明らかにすることになるだろう。しかし選挙が終わっても、われわれは彼らの勘定書におとなしく支払ってはならない。
 EU/IMFの計画における次の段階は銀行を再構築することだ。しかしこれらの腐食した機関は労働者のカネでもって救出されてはならない。われわれが必要とする新たな銀行は、労働者民衆によって資金供給されるだけではなく、彼らが所有し管理する、そのような銀行だ。つまり土地投機などには資金供給せず、実質のある経済的、社会的発展に資金を融通するように設計された、一つの労働者共同組合だ。
?EU/IMFの計画に対する完全な拒否を支持し闘う。EU/IMFは、アイルランドの銀行への愚かな貸し付けを行ったイギリスとドイツの銀行を救出するために財政支援することを、アイルランドの民衆に命令しようとしている。
 あらゆる国で労働者は、底辺への競走という形で、賃金、サービス、福祉を互いに切り下げ合うよう求められている。そこから勝ちを得ることのできるものはただ富裕層だけだ。われわれは他の労働者たちと競走してはならない。われわれは彼らと連帯しなければならない。われわれの連帯は、われわれと同じ状況に直面している人びととの間のものであるべきであり、アイルランドの銀行に対するものであってはならない。このためにこそわれわれは、新しいヨーロッパを必要としている。
 今回の総選挙をわれわれは長い時間待ってきた。われわれは、われわれの未来を脅かした者たちを罰したい。しかし、われわれが共和党と同じ政策を続けたいと思っている諸政党に投票するならば、われわれが先に進むことはまったくないだろう。これらの政党は、金融法を無理矢理に下院を通過させ、人びとに大打撃をもたらす諸々の切り下げを強制するために、共和党と共謀した。彼らは選挙が終わればあなたたちに、共和党のやり方以外道はないと、すぐさま告げるだろう。
 今回はあなたたちにとって、一つのオルタナティブに投票するチャンスだ。しかしあなたたちの投票は十分とはならないだろう。われわれはこの選挙を通して議会政党に頼ることはできない。まさにだからこそその後で、われわれは自分自身を頼りとしなければならないだろう。われわれの暮らしを守り、われわれの子どもたちに未来を与えるために、労働組合の中で、共同体の中で、われわれは組織しなければならない。
 切り下げすべてに対し、また銀行家たちの負債への支払いに対し反対し、EUとIMFのいじめに反対し、一つのグループだけが立ち上がっている。統一左翼連合に投票を、そして合流を。
 このリーフレットは、社会主義的民主主義のメンバーあるいは支持者である統一左翼連合支持者によって作成された。
二〇一一年二月
▼社会主義的民主主義は、アイルランドの第四インターナショナルシンパサイザー組織。この組織は全アイルランドを基盤とする組織であり、国境を挟んだ南北で活動している。(「インターナショナルビューポイント」二月号)


もどる

Back