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    かけはし2011.2.14号

雇用と賃金の破壊を跳ね返し
労働者の生活を守る春闘を

11けんり春闘発進

6点の闘う
目標を提起
 二月一日、交通会館を会場に11けんり春闘発足総会・学習集会が午後六時三〇分から開催された。定刻の開会時点では空席のあった会場も、仕事を終えてかけつけた労働者で時間と共に埋まり、集会参加者は最終的に一三〇人を超えた。
 二部構成で設定された集会の最初は11けんり春闘発足総会。ここではまず、11けんり春闘共同代表の一人である伊藤彰信全港湾委員長が代表あいさつに立ち、連合と日本経団連の間で早くも春闘集結の雰囲気がつくられていることに対して、われわれはそれを打ち破るためにここに集まっている、政権交代させた意義をさらに前に進める攻勢的春闘にしようと、けんり春闘としての闘いの意義を簡潔に訴えた。
 次いで中岡基明11けんり春闘事務局長(全労協事務局長)が、配布された議案書に沿って方針を提起。最初に、マーチ・イン・マーチを闘争の重要な柱に組み込んでいるけんり春闘について、もっとも苦しめられている労働者に、したがってまた連合の早期幕引きのツケを押しつけられる危険性の高いところに一番近い部隊として、そこで求められる役割をしっかり引き受けて闘おう、と呼びかけた。
 そして
@貧困・格差社会に反対し、「人間らしい仕事と生活」が可能な大幅賃上げの獲得
A長時間労働の規制…過労死、過密労働による精神疾患、サービス残業の撲滅
B成果主義能力主義に反対し、いじめ、パワハラの撲滅
C最低賃金の大幅引き上げと公契約法の制定、自治体による仕事の創出・確保、非正規労働者、女性労働者、移住労働者の均等待遇実現
D労働者派遣法の抜本改正の早期実現、有期労働契約の規制強化
E沖縄・普天間基地の即時撤去と辺野古新基地の建設を許さない。新防衛大綱反対、集団的自衛権容認・武器輸出三原則見直し反対
という六点の闘う目標を提起。
 その上で、平和をめぐる闘いと派遣法改正実現の闘いを特に強調し訴えた。後者については、この日の発足を待たずに、一月二四日の国会開会日にけんり春闘として五四人の国会行動をすでに展開したことを報告、今後独自にも果敢に行動を続けようと呼びかけた。さらに、日航の不当極まりない整理解雇に反対する闘いにも積極的に取り組むことが提起され、これらの方針は全体の拍手で承認された。

政府に役割と責任
を果させる闘いを
 この後集会は短い休憩を挟んで学習集会に移った。この日の講師は松尾匡立命館大学経済学部教授。松尾さんは、「不況は人災です!」とのテーマで、多数の図表をパワーポイントを使って映し出しながら、景気対策の重要性をくだけた表現で解説した。主張は、デフレよりもインフレの方が好ましいとして、二%程度のインフレ目標を約束した大規模な金融緩和を伴った景気対策を要求すべき、というもの。欧米では、左派がインフレ志向、ブルジョアがデフレ志向である、とも付け加えられた。
 日本の労働運動の中であまり議論されたことのない提起であり、その点で新鮮とは言えた。しかし率直に言って筆者には、かなり疑問の多い議論に思えた。たとえば、金融政策と「期待」がもたらす効果に対する過大と思われる評価、一国的枠組みの議論、したがって資本のグローバルな展開と国際金融資本の破壊的役割並びにそこに求められる規制の問題がほとんど見逃されている点、そしてインフレ志向とされているヨーロッパ左翼、つまりは彼の地の社会民主主義が今完全な袋小路に入っていることへの検証の不在、などを挙げることができる。
 ただいずれにしろ今回の提起は、内容的に政府の大きな役割を求めるものだったことは間違いない。その点でわれわれに求められることは、今回をむしろ、政府に要求すべき役割の議論を積極化する機会にすることかもしれない。講演後、社会保障のあり方を中心に三人の仲間が質問に立ったが、ここにも必要な議論の一端が示されていたように思われる。
 このような問題意識を深める春闘にすることを含め、集会は最後に団結ガンバロー三唱で11けんり春闘発進を全体で確認した。
         (神谷)


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