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   かけはし2011.1.1号

基地の押しつけはもう許さない

与那国島への自衛隊派兵を許さない防衛省行動
台湾、中国との信頼関係こわす
自衛隊派兵のもくろみに即反撃

 十二月十六日午後六時半から、「与那国島への自衛隊派兵を許さない防衛省前行動」が今年最も寒さが厳しいなかで行われた。呼びかけは沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック。
 関東ブロックの木村さんが、「政府は防衛大綱を見直して、即応性を発揮して南西諸島防衛を行うとしている。その具体的なこととして、与那国島に二百人の自衛隊員を国境警備隊として配備しようとしている。これは台湾、中国からすれば新たな脅威になり、信頼関係を壊すものだ。尖閣諸島も歴史的にお互いの共存を図って一度も緊張状態はなかった。軍事力に頼らない平和が必要だ」と与那国島への自衛隊の配備を批判した。そして、「十二月三〜十日に行われた日米共同統合訓練はPAC3の配備によるミサイル防衛と中国が沖縄を占領したという想定の下に、それから奪還するという大規模なものだった。辺野古新基地建設は自衛隊の海兵隊化、日米の軍事出撃拠点化の一環だ。こうした動きに対して、人口千六百人の与那国島では配備反対の署名が始められた。一月いっぱいで人口の過半数をめざしている」と報告した。
 参加者からのあいさつが行われた。「戦争に協力しない、させない練馬アクション」は自衛隊練馬基地から米軍キャンプ座間に自衛隊中央即応司令部が移動し、米陸軍第一軍団司令の米本土からの移動とともに、日米軍事強化が行われていることを指摘した。アジア共同行動は米軍岩国基地強化に反対する行動を行ったことを報告した。東水労の仲間は練馬、朝霞の自衛隊基地への抗議行動を連続的に行ってきたことを報告し、日米安保体制反対の闘いの重要性を訴えた。
 一坪反戦関東ブロックの吉田さんが午後四時から行われた防衛省交渉の報告を行った。
 「なかなかしたたかな回答だったが、マスコミ報道以上のものはなかった。『与那国島への配備が決まれば二千万円の予算計上するが、具体化しているわけではない。負担軽減については、基地を置くことが負担にならないようにやっていく。動的抑止力の整備をやっていく。さらに、追及していくと、『考えているけれど』とあいまいだったが、『中国の海・空軍の配備が強烈となり脅威だからだ』と結局、配備を認めるものだった」。
 最後に、仙谷官房長官の辺野古への基地移設を「甘受せよ」とする発言に抗議する十二月十七日の緊急首相官邸前行動が呼びかけられた。      (M)


仙谷官房長官発言糾弾 官邸へ緊急行動
菅首相の沖縄訪問―辺野古新基
地建設のごり押しに強く抗議


沖縄民衆は決
然と意志表明

 仙谷官房長官は十二月十三日の記者会見で、普天間基地の辺野古移設に関して沖縄には「甘受していただく」と発言した。沖縄県知事など沖縄からの反発が即座に起こるなかで、翌日には「撤回することもやぶさかではない」とまたもや沖縄の心情を裏切る発言を繰り返した。そして、菅政権は十二月十七日午前中の閣議で防衛大綱を決定した。中国脅威論をふりかざし、「動的防衛力」の概念を打ち出し、南西諸島防衛の強化を明記した。那覇基地の戦闘機部隊の増強や与那国島への自衛隊の配備を念頭に陸上自衛隊の沿岸監視部隊を新設する。こうした「日米同盟の深化」をひっさげて、菅首相は十二月十七〜十八日沖縄を訪問した。沖縄民衆は前日から県庁前で抗議の座り込みを行い、基地のこれ以上の押しつけを絶対に許さない姿勢を明らかにした。

アメリカにこ
そモノを言え

 十二月十七日午後六時半から、「仙谷官房長官発言糾弾 菅首相の沖縄訪問―辺野古新基地建設のごり押しを許さない」首相官邸への緊急抗議が辺野古への基地建設を許さない実行委の呼びかけで行われた。司会者が仙谷発言を紹介し、「甘受」は辞書によると「甘んじて受けること、快く受けること」とあり、「基地建設にノーを何度となく突きつけている沖縄が基地を快く受け入れることなどありえないのに、こうした発言をしていることは重大だ」と指摘した。沖縄・一坪反戦地主会関東ブロックの木村さんが仙谷発言の経緯と沖縄でどう受け止められたかを報告した。
 「沖縄では県知事を始め県議会や宜野湾市の基地問題協議会でも発言に怒っている。仙谷の出身の徳島や他の府県でも米軍基地を新たに受け入れる所がないことを承知していて、沖縄には基地受入れを認め、がまんしろと言った。アメリカにこそもう基地はいらないとハッキリ言うべきだ」。
 沖縄・一坪反戦地主会関東ブロックの吉田さんが菅首相の訪沖の目的を、辺野古への基地の移設、沖縄への自衛隊の配備増強そしてそれを飲ませるために振興策を打ち出すものだとし、それに対して沖縄では県庁前での抗議行動が連日続けられると報告した。続いて、ジュゴン保護や高江ヘリパッド建設に反対している環境団体の花輪さんが「日本はCOP10で議長国になり、愛知ターゲットという生物多様性を守る行動計画を作り、海を守り絶滅危惧種を保護する目標値を決めた。沖縄の海、辺野古のある大浦湾を米軍基地にして環境破壊を進めてはならない」と訴えた。
やれることは
たくさんある

 県内移設に反対する県民会議の山城事務局長が電話を通してメッセージを寄こした。「朝から怒りの声でつつまれている。県庁前に午前九時に集合して菅首相が帰るまで抗議の声をあげる。菅首相は改めて県知事に辺野古受け入れを求めた。県知事は県内移設に断固反対の意思を示した。菅の認識に怒り心頭に発している。缶を鳴らし、たたき抗議した。政府は県政を懐柔しようとしているが許さない。さらにへこたれず、あきらめることなく闘い続けていく。東京の人たちとともに最後までがんばろう」。
 この後、沖縄・一坪反戦地主会関東ブロックと沖縄を踏みにじるな!緊急アクション実行委員会が仙谷長官、菅首相へ抗議・申し入れを行った。沖縄を踏みにじるな!緊急アクション実行委員会の園さんが、「六回の新宿ど真ん中デモを行ったが、まだまだ知らされていない問題がたくさんあり、なぜ沖縄に基地が押しつけられているのか、米軍の駐留の目的は何か、中国との間はどうなっているのか、などを丁寧に説明していくと関心を持つ人がまだまだいる。やれることはいっぱいある。来年もともにがんばろう」と訴えた。最後に官邸に向けて、抗議のシュプレヒコールを行った。        (M)


「石原都政・石原教育行政にピリオドを!」集会
進む一方の荒廃許すな
石原退場を都民の声に


新人教員が着圧
二ヶ月で自死

 十二月十日、東京・豊島区民センターで、「石原都政・石原教育行政にピリオドを!」集会が開催された。同集会は「日の丸・君が代」強制と処分に反対する都内の教職員や父母などのグループ十二団体が構成する実行委員会の主催。同集会は二〇〇三年十月に「国旗掲揚及び国歌斉唱についての通達」「実施指針」(10・23通達)が都教委から出されて以後、それに反対する教育労働者を中心に毎年十二月に開催されてきた。石原都政の下で、学校現場は「日の丸・君が代」の強制と処分の連発、競争と管理の押しつけ、過労死に至るほどの教員への過重な労働によって、崩壊ともいうべき悲惨な現実にある。
 第一部、「現場からの告発」ではまず新宿教組の深澤裕さんが「小中学校の現状」について報告した。深澤さんは二〇〇六年四月に新採で教員になった新宿区の小学校教員がわずか二カ月後に自宅で自殺し、今年三月に「公務災害」(労災)の裁決を受けたことを報告した。この教員は校長から「親が『あの先生は信頼できない』と言っている」と伝えられたり、保護者から「結婚も子育ても未経験」と言われたりしたことで強度の精神的ストレスが重複し「抑うつ状態」との診断を受けていた、とされる。
 深澤さんは、全国で精神疾患により休職中の教員が五千人を超え、東京都でも約八百人に達する休職教員のうち七割が精神疾患であること、年に一人の割合で新規採用者が自殺していることを報告した。労働強化がその大きな要因である。授業時数が増え、勤務時間内で仕事が片付かず、土日も勤務しなければならない。六十歳定年前に退職する教員が増加して五七%に達し、小学校の女性教員の場合七〇%が定年まで勤めることができない。分断と孤立が蔓延し、管理職のなり手がいないという現実も報告された。

保護者にも不満
はつのり始めた

 「青年教員」を代表して報告した品川教組の高橋秀和さんは、休憩が取れないのが当たり前となり、子どもと向き合う時間もない石原都政の「失われた十年間」における学校現場の実態を語った。
 特別支援学校の保護者は、学校の統廃合・再編というリストラで、保健室が減り、養護教員も栄養士も半分になった現実を語った。栄養士を例にとれば、特別支援学校の場合、生徒のそれぞれの事情に合わせて給食や調理の仕方も変るのに、六百人の学校で一人の栄養士しかいないため極度の過労を強制されている。一方PTAは都教委ががっちりと押さえ、PTAレベルでの要望書を出すことも困難だという。しかしさすがにこのひどい現実に対して保護者の不満がつのり、PTAも動かして改善の要望書を出すに至ったことが報告され、参加者からの拍手が送られた。
 立川高校定時制教員の加藤良雄さんは、定時制高校を乱暴に潰してきたため、定員に対してはるかに多くの応募者があり、三百人の入試不合格者が出るという異常事態が起きていること、そのため入学式前日に一クラス分三十人の追加入試を行い、クラス編成などで大混乱が起きた、と述べた。
 加藤さんは「日の丸・君が代」不当処分撤回訴訟の原告の一人だが、「10・23通達」以後の若い教員たちは、管理が強化された今が当たり前だと感じていることを指摘し、ねばり強い働きかけの必要性を語った。
前進面足がかり
に石原にノーを

 現場からの報告の後、上原公子さん(前国立市長)、金子勝さん(慶応義塾大学教授)、渡辺治さん(一橋大学名誉教授)、世取山洋介さん(新潟大学准教授)がパネリストになって「激動の時代! この国の未来と、東京の教育を考える」と題したパネルディスカッション。
 最後に「石原都政・教育行政にピリオドを!」と題したアピールを採択。
「この十二年間、国・都・区市町村すべての段階で教育は重大な攻撃にさらされました。同時に、私たちは、『日の丸・君が代』の強制にたいする違憲・違法判決、七生養護学校金崎校長の処分取り消し訴訟の勝訴確定、少人数学級の実現、高校授業料無償化、学力テストの見直しなど、大きな前進面もつくりだしてきました。このことに私たちは確信と展望も感じています」。「未曾有の不況と雇用悪化、政治の流動化、憲法への攻撃など、日本社会が直面する課題は大きく、これからも長い紆余曲折はあるでしょう。教育へ及ぼす影響も少なくないでしょう。それでも、私たちの苦悩や迷いの根源に何があるのかを語り、ともに手を取る仲間がひろがるとき、当たり前に働いて安心して暮らせる社会、子どもたちが子どもらしく成長できる学校をもとめる声はかならず大きく強くなり、その実現を見ることでしょう」。
 来年四月の都知事選で石原都政・教育行政を終わりにしようという訴えを現実のものにしよう。  (K)

 


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