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三里塚空港に反対する連絡会現地行動          かけはし2010.12.20号

30万発着をすぐヤメロ

空港会社の一坪共有地強奪・住民追い出し策動を打砕こう

空港無謀開発に
闘う農業を対置

 十二月五日、三里塚空港に反対する連絡会は、東峰共同出荷場で三里塚・東峰現地行動を行い、七十人が参加した。
 国土交通省、千葉県知事、空港周辺自治体首長、空港会社による「4者協議会」は、年間発着三十万回合意をでっち上げた(10月13日)。騒音の被害を受ける成田、芝山の住民からは対策の不充分性、性急な合意への不安、不満が多く出されているにもかかわらず、羽田空港D滑走路供用、国際化によって成田空港の地位低下の危機感からそれらを排除してしまった。東峰、天神峰地区の住民追い出しをもねらって騒音、排気ガスを撒き散らしている。
 連絡会は、空港会社、推進派による暴挙を糾弾し、「成田空港30万回発着を中止せよ!航空機騒音拡大・環境破壊を許さない!東峰住民の追い出しをやめろ!一坪共有地・団結小屋強奪裁判の勝利を!」を掲げて集会、B滑走路に対する抗議デモを行った。
 集会の司会は、湯村一美さん(東水労青年女性部)。
 石井紀子さん(東峰地区)の発言から集会は始まり、空港会社による三十万回発着の強行を糾弾し、闘う農業を行っていくことを表明した(発言別掲)。
 渡辺充春さん(東峰団結小屋維持会)は、空港会社による一坪共有地強奪にむけた裁判について「東峰団結小屋の横に共有地があり、島村昭治さんの土地も存在しています。小泉英政さんの畑もあります。裁判では、東峰の団結によって共有地を生きた畑として守っていくことができると主張しています」と報告。さらに一月三十日、加瀬勉さん(三里塚大地共有委員会代表)を関西・三里塚闘争に連帯する会の旗開きに招き、一坪共有地運動の取り組みを強化していくことをアピールした。
 釜ヶ崎日雇労働 組合は、「昨日、在特会という排外主義勢力との闘いを行いました。また、越冬闘争の準備を進めています。とりわけTPPという資本の自由化、農業破壊が強化されようとしているなかにあって、農業を守る闘いは労働者全体の問題として捉え返していく必要がある。三里塚闘争は、新しい時代の出発点を提起している」と力強く訴えた。
 山崎宏さん(労活評現闘・横堀地区)は、三十万回発着が東峰住民に追い出し攻撃であることを明らかにし、一坪共有地裁判闘争の勝利、空港会社の野望を打ち砕いていこうと呼びかけた。
重層的な対抗行
動を呼びかける

 前半の集会後、開拓道路に向けてデモに移った。B滑走路にむけて抗議のシュプレヒコールを行った。
 後半の集会では、木の根ペンションのプール再建の取り組みをしている大森武徳さんが作業状況について報告し、二〇一〇年七月にプール開きを行う予定であることを表明した。
 続いて、日米安保終了を通告する会、横堀農業研修センターでしいたけ運動を取り組む東水労青年女性部、田んぼくらぶのじゃがいも収穫を報告する横堀団結小屋維持会、労働運動と三里塚について高見圭司さんから連帯発言が行われた。
 成田プロジェクトは、東峰地区に対するジェット機の轟音、排気ガスまき散らしに抗議して「声明 人権・生存権を侵害する航空機騒音をただちに止めるべきです」を全国の仲間に発し、多くの賛同者が集まっていることや十二月に国交省に対して申し入れ行動を行うことを報告した。
 最後に参加者全体で「団結頑張ろう」を行った。 (Y)

 b2011年反対同盟旗開き
主催:三里塚芝山連合空港反対同盟
日時:2011年1月16日(日)、正午
場所:横堀農業研修センター(0479―78―0100)
参加費:1000円
・午後2時〜横堀大鉄塔へ
・連絡先:〒289―1601 千葉県山武郡芝山町香山新田131―4 電話&FAX0479―78―0039
【参加の仕方】京成東成田駅地上午前11時結集
上野 09:28発(特急) →成田 10:35着→10:46発 芝山千代田行→10:52着 東成田 

石井紀子さんの発言
飛行機にも虫にもめげない

 東峰共同出荷場は健在です。十一月末に東峰部落で東峰神社の定期清掃後、出荷場横にある桜並木で昼食会も行いました。ここは皆さんもおわかりのように二十二万回の発着になってから、今までよりも増して騒音が激しくなっています。昼時は、二分もたたないうちにどんどん着陸通過していきます。島村さん宅は、ほんとうに大変だと思います。私たちは、今、ここで出荷作業をやっていないけれど作業ができないほどです。そういう状況に追い込んでいるにもかかわらず空港会社は、地元と合意したとして三十万回に増やしていくと発表しています。
 しかし、実際に地元住民は、誰も合意なんかしていません。この状態になってから、どのように空港会社がやってこようとしてくるかみんなわかっているのです。それなのに三十万回を出してきたのは、羽田空港との対抗策でしかないのです。だけど村を潰してまで、無理矢理に増やしていってそれで採算が合うのだろうか。空港として運営していけるのだろうか。それは自滅の道を辿っているのだと思います。
 私たち農民は農業をやっていくなかで、この夏の異常気象は、ものすごいものがありました。今まで随分、暑い夏はありましたけど、今年桁外れにすごかった。九月、十月まで暑かった。その後、突風、大雨、雷雨によって農作物が流されたりしてしまいました。さらに新しい虫、病気など今まで存在していなかった大きな難問もどんどん増えてきています。農業がとても難しい状態になっています。有機農業はもちろんですが、薬を使って栽培している農家も新しい虫でかなりやられています。サツマイモの葉っぱがボロボロになっています。これは今年だけではなく、これかも続いていくのではないかと思っています。この現象は地球の警告なんじゃないでしょうか。私たち人間の暮らしによって、飛行機を飛ばしすぎたり、いろんな文明の悪を撒き散らしている結果としてあるのではないかと思います。本当に怖いです。
 だからなおさら有機農業のように、周りに悪い物を撒き散らさない、自然と共生していく農業が、これから本当に必要です。三里塚の畑は、何十年もかけて有機農業のための畑を作ってきたんです。存在価値は大きいのです。どんどん飛行機が飛んでくる中で人は住み辛くなるけど、なんとか畑を生かしたい。畑を潰してはいけないと思います。
 皆さんができる支援の一つとして野菜をたくさん食べてください。味をよく見極めてください。闘っている人は、食生活をなおざりにしてはいけません。いいものを見極めて、畑を守っていくところで考えてください。さらにいろんな重圧がくるけど、負けてはいられないという想いがひしひしと出てきています。飛行機にめげず、虫にもめげず、不死身でやっていきたいと思います。
 私にとって嬉しいことは、息子のイタリアン店が酒々井にオープンしました。うちの野菜を使いながらやっています。立派な野菜を作るのも励みになっています。三里塚の野菜を料理してもらいたいと思ってきました。闘う野菜のレストランと言ってるんです。息子たちがまた戻ってきてお店を開いてつながっているのです。これからも皆さんと一緒にやっていきましょう。



取調べの可視化を求め市民集会
冤罪は今も発生している一刻も早い可視化実現を

冤罪こね上げの
実態生々しく

 十二月二日、「待ったなし! 今こそ可視化の実現を 〜冤罪はこうして作られる〜」と題する取調べの可視化を求める市民集会が行われた。主催の実行委員会は、アムネスティ・インターナショナル日本、えん罪・名張毒ぶどう酒事件全国ネットワーク、志布志の住民の人権を考える会、富山(氷見)冤罪国賠を支える会、布川事件 桜井昌司さん・杉山卓男さんを守る会、無実のゴビンダさんを支える会、袴田巌さんを救援する清水・静岡市民の会、菅家さんを支える会・栃木など。さらに共催が日本弁護士連合会、東京弁護士会、第一東京弁護士会、第二東京弁護士会 。
 集会は、鹿児島県警察による県議会議員選挙違反でっち上げの志布志事件(03年)を取り扱ったドキュメンタリー『つくられる自白〜志布志の悲劇』の上映から始まった。
 第一部は、「こうして冤罪は作られた〜冤罪被害者の声」 というテーマで次々と冤罪被害者、弁護士の発言が行われた。
 菅家利和さん(足利事件冤罪被害者)と泉澤章さん(足利事件弁護団)は対話形式で発言。足利事件とは、一九九〇年、栃木県足利市で四歳の少女が殺害され菅谷さんが不当逮捕された事件。即時抗告審で東京高裁がDNA鑑定のやり直しを行って菅谷さんの無実が明らかとなり、〇九年六月四日、十七年半ぶりに釈放された。
 菅谷さんは、栃木県警による不当逮捕(1991年12月2日、)時の状況、その後の取調べについて振り返りながら、警察の強圧的な逮捕、密室の取調下での脅迫、どう喝の繰り返し、あげくのはてに髪の毛を引っ張られ、足蹴りもやられることによって極度の「恐怖」に追い込まれていったことを批判した。さらに「辛い体験」を語ったうえで、「逮捕から取調べでの恐怖心によって裁判が始まっても警察、検察にびくびくしていた。任意同行から可視化が必要だ。もちろん取調べの全面可視化もだ」と強く訴えた。
 布川事件冤罪被害者の桜井昌司さん、杉山卓男さんが発言。
 布川事件とは、一九六七年、茨城県利根町で男性が殺害され、桜井さんと杉山さんが強盗殺人容疑で無期懲役の冤罪判決を受けた。一九七八年に最高裁が上告を棄却し、一九九六年に仮釈放されるまで服役。二〇〇八年、東京高裁は自白の信用性に疑問を呈して再審開始を認め、〇九年十二月十五日、最高裁も高裁の判断を支持して再審開始決定。一一年三月十六日に判決。
 桜井さんは、「なぜ自白してしまったか。狭い部屋で証拠がある、認めないとおまえは死刑だと朝から晩まで繰り返されるとたいていの人はまいっちゃう。やっていないんだから、いつかわかってもらえると思って、やったと言ってしまう」と不当な取調べ状況を批判し、取調べの全面可視化の早期実現を発言した。
 杉山さんは、「別件で逮捕された時点で警察にはストーリーができていた。二人を犯人にするためにあらゆる手法を使ってきた。可視化していたならば、不当な取調が明らかになっていたはずだ。可視化が実現しなければ冤罪はなくならない」と断言した。
 河津博史さん(厚労省元局長事件弁護団)は、「密室の取り調べの危険性と厚労省元局長事件から何を学ぶべきなのか」というテーマで報告。村木厚子冤罪事件の経過、大阪地検特捜部の犯罪等に触れて「参考人の取調べについても可視化が必要だ。検察は、村木事件をでっち上げるために参考人に対しても脅迫、利益誘導などを行い作文調書に署名させているからだ。私たちが議論している今も冤罪事件が発生していると言わざるをえない」と強調した。

一部ではなく
全面可視化を

 第二部の冒頭は、秋田恵志弁護士が大阪府警のヤクザまがいの暴力的な取調べ(任意)の録音(九月三日)を紹介し、警察の不当な取調べを糾弾した。
 江川紹子さん(ジャーナリスト)は、「今こそ取調べの可視化を!」 というテーマから厚労省元局長事件裁判傍聴、法相の私的諮問機関である「検察の在り方検討会議」について報告。江川さんは、「検討会議の事務局は、検察官僚だ。可視化実現派の私が発言するたびに反対派の委員が常に対抗的に発言をしてくる。こういうマンツーマンディフェンスの中で論議をしている」ことを紹介し、一部可視化ではなく全面可視化の実現に接近するために奮闘していくことを表明。
 木谷明さん(法政大学大学院法務研究科教授/元裁判官) は、過去に取り扱った恐喝事件、贈賄事件、嬰児殺事件での密室の取り調べの弊害を報告し、「全面可視化が一日も早く実現されなければならない」と結論づけた。
 集会決議を採択、最後に日弁連会長の宇都宮 健児さんが閉会あいさつを行った。        (Y)


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