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麻生邸リアリティーツアー弾圧国賠訴訟集会       かけはし2010.10.18号

映像で明らか、警察官の無法

公安条例をなくすまでねばり強く闘う



権力の犯罪を
暴き出そう!

 九月二十三日、麻生邸リアリティツアー事件国家賠償請求訴訟団(「麻生国賠」)は、「なくせ公安条例! 9・23麻生邸リアリティツアー国賠訴訟集会」(渋谷勤労福祉会館)を行い、七十四人が参加した。
 二〇〇八年十月二十六日、公安政治警察と渋谷署は、「麻生邸リアリティツアー」に対して公安条例違反、公務執行妨害罪で三人の仲間を不当逮捕した。事件から二年。不当弾圧した国家権力の犯罪を暴き出していくために被弾圧者三人、違法な家宅捜索を受けたフリーター全般労組が原告となり、警視庁を管轄する東京都、不当な令状を発布した裁判所の国を相手に国家賠償請求裁判を起こした(2月26日)。
 裁判闘争は、@不当逮捕した根拠として東京都公安条例を適用しているが、条例自身が集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由を保障した憲法21条に違反しており、この違憲条例を適用すること自体が誤りであることを明らかにしていくA権力が、なんら警告・制止もせず、突然、逮捕を強行した違法性を暴き出すことにあるBフリーター全般労組に対する家宅捜索は、組合員、組合活動などの情報収集といやがらせという違法行為を糾弾することをポイントに闘われている。裁判は、原告意見陳述と準備書面提出、都と国の反論書面提出という局面に入っており、第三回目の口頭弁論を前にして新たなステップを実現するために集会が行われた。

公妨行為など
どこにもない

 集会は、「麻生邸リアリティツアー」のドキュメントビデオの上映から始まった。撮影者である小林アツシさん(映像ディレクター)が「メディア・アクティビズムの力」というテーマから弾圧当日のポイントシーンを明らかにした。
 第一のポイントは、午後三時、渋谷警察署警備課長が渋谷ハチ公前広場に集まったツアーに「歩道で行くぶんにはいいです」「麻生邸まで五、六人ずつ行く分には構わない」と話しているシーンだ。ツアーは風船、プラカードを引き下げ、拡声器も使用せず歩いている。当然、警告さえもしていない。
 第二のポイントは、ツアーの目印であるプラカードを持って歩く園良太さんにむけて、突然、公安が腕を掴み路上に組み伏せたシーンだ。ここでも警告なしで警視庁公安部第二課長(当時)の栢木国広の指示によってねらい撃ちの不当逮捕を強行したことを映し出している。歩道は、ツアー以外の歩く人たち、広告のプラカードを掲げている人などツアーが他の歩行を妨害、混乱させている「証拠」は全く映っていないのだ。都は、このシーンの存在さえも否定して集団示威行為だと断定するには、かなり無理があることを明らかにした。
 第三のポイントは、公安が公安条例違反で園さんの不当逮捕を強行するさいに他のツアーの仲間たちを暴力的に排除するシーンが映し出された。公安と警官による一方的な襲撃は、「いけ!いけ!コーボー!コーボー!」と怒鳴り散らしながらAさん、渡邊洋一さんを羽交い締めにしていた。二人は園さんの逮捕に驚いて近づこうとしていただけで、何ら公務執行妨害に該当する行為はしていなかった。映像は、相次いで公安、警察官にもみくちゃにされる形で路上に引き倒され、押さえつけられて、逮捕されてしまった場面だ。このシーンだけでもいったいどこが公務執行妨害罪だと認定することができるのか。映像は、権力の暴行シーンだけだ。
 小林さんは、「今日の上映のために新たに編集、初公開のシーンも取り入れた。この映像を裁判に生かしていきたい」と発言した。
 原告の園さん、Aさん、渡邊さんは挨拶で映像を観て、当日の状況を思い出しながら権力の意図的に仕組まれた不当逮捕を糾弾し、裁判勝利にむけて決意表明した。

秩序維持理由に
した人権制約

 奥平康弘さん(憲法学者、東大名誉教授)は、基調講演を「本件での公安条例適用の問題性」というタイトルで行った。公安条例の成立過程や憲法論議について紹介し奥平さんは、「集団示威行進などの集団行動を取り締まる公安条例は、表現の自由という最も基本的な人権の制約をどう法的に処理するかという重要な問題を裁判所につきつけた。憲法問題、条例制定権の範囲の問題、適正手続てし要件に関する問題へと扱いが広がった。結局、秩序維持を重視し技術的な側面に配慮しながら合憲的基礎づけを確かなものにしていき、タカ派的な見解へと収斂していった」と批判した。
 「麻生邸リアリティツアー事件」国家賠償請求弁護団の大口昭彦弁護士は、「いまなぜ公安条例を問うのか―公安条例違憲判決に向けて」と題して問題提起し、「麻生邸デモは極めて当然の主権行使行為であり、悪法を実践的に批判するものであった。表現の自由の権利を守りきるために裁判に勝利していこう」と訴えた。
 続いて弁護団の川村理弁護士から裁判報告と今後の方針について発言した。
 連帯発言が国賠ネット、渋谷宮下公園のナイキ化に反対する仲間から行われた。最後に今後の傍聴闘争への参加を呼びかけられた。(Y)




関東大震災の朝鮮人虐殺忘れない
地域から戦争動員訓練と差別排外主義を撃つ集会


総合防災訓練
を検証し直す

 九月二十五日、米軍・自衛隊参加の東京都総合防災訓練に反対する荒川・墨田・山谷&足立実行委呼びかけの「関東大震災時朝鮮人虐殺を忘れるな!地域から戦争動員訓練と差別・排外主義を撃つ!9・25講演集会」がすみだ生涯学習センターで行われた。
 東京都総合防災訓練が八月二十九日、文京区で強行された。今回の防災訓練の特徴は、大学(東大、東洋大)、高校(小石川)を拠点にして町内会、高校生、ボーイスカウト・ガールスカウトが「ボランティア」とか、授業の一環などと称して強制動員された。白山通りでは四車線を通行止めし瓦礫、横転車を配置し救出訓練を行いつつ、しっかりと陸自装甲車が登場するという演出をやってのけた。米軍ヘリも負傷者・物資運搬任務として位置づけて共同作戦を展開した。このように防災訓練は、国民保護条例下、防災・防犯・防テロの一体化をめざし、戦争動員訓練として確実に強化してきた。
 実行委は、二〇〇〇年の「ビッグレスキュー」防災訓練=戦争・治安訓練に抗議するとともに、石原都知事による「外国人が災害時に騒擾を起こすおそれがある」などという差別・排外主義発言を糾弾し続け、荒川・墨田区での関東大震災時の朝鮮人虐殺が集中した歴史にこだわり防災訓練反対運動を取り組んできた。集会は、今年の防災訓練の総括と今後の方向性をたぐり寄せるために行われた。

本格化する学生
生徒の動員態勢

 集会の冒頭、二十九日の防災訓練監視行動、抗議デモのビデオが上映された。東大安田講堂前の会場では倒壊家屋のセットが設置され、消防団の指揮の下に動員された住民たちがバケツリレーが行われている。東洋大学では自衛隊の炊き出し車をポイントにもっぱら宣伝活動を繰り広げる。小石川高校では、自衛隊の指揮でトリアージ(戦時医療)をメイン訓練として行った。迷彩服姿の自衛隊員が大学・高校校内で自由に作戦を展開しているのだ。抗議の監視活動を行いつつも、公安政治警察が大量に動員され、途中で取り囲まれるという不当弾圧を行ってきた。仲間たちは、デモを行い文京区一帯に響きわたる抗議のシュプレヒコールを行った。このようにビデオの各シーンは、訓練の全貌を暴き出していった。
 池田五律さん(米軍・自衛隊東京都総合防災訓練訓練に反対する実行委員会2010)は、防災訓練の監視・抗議行動を報告し、「今回の訓練を通して大学・高校へ『国民保護態勢』の裾野が広げられ、それへの学生・生徒の動員態勢も本格化した。バケツリレー訓練は、かつての戦争の空襲で何も役に立たなかった。その狙いは隣組であり、相互監視の強化だった。今日、それが復活し、不審者=テロリストの摘発として機能させようとしている。その延長が関東大震災時に朝鮮人虐殺を行った自警団にある。差別・排外主義の強化を許してはならない」と批判した。

「弱者」に向かう
排外主義の暴力

 池田浩士さんが、「排外主義右翼の跋扈を問う」というテーマで講演を行った。
 池田さんは、この間の排外主義右翼の在日特権を許さない市民の会を取り上げ、「在特会は、『You Tube右翼』として自己宣伝している。その主張は、『弱者』に向かう暴力に貫かれている。『弱者の思い上がった人権を許さないぞ!』と叫び、自己確認するという手法だ。ところが絶対に『反米』を言わないのだ。歴史の偽造も『強制連行されてきた朝鮮人などいない。いたら出てこい!』などという居直りだ。つまり、現在への絶望と怒りが、現在の正体を見えなくさせる。そのことが不安の『はけ口』としての仮想敵を生み出す。仮想敵を抑圧するために歴史がゆがめられる。ゆがめた歴史をみずから信じ込み、現在への絶望と怒りを合理化する」と分析した。
 さらにナチスのウソとデマの手法、関東大震災時の朝鮮人虐殺などの歴史を捉え返しながら「学童たちが防災ボランティアによって訓練に動員されている。ナチスが青少年を組織していったそのねらいが一致しているように見える。社会のためにいいことをしているという自負心が、いったいどこに向けて操作されていくのか。非常に危険性な状況にある」と強調した。
 参加団体の韓国・朝鮮人殉難者追悼碑建立運動在日と日本人による市民団体「グループほうせんか」、朝鮮学校も無償化に!下町集会、山谷労働者福祉会館活動委員会、アイヌラマット実、部落解放同盟墨田支部から報告と連帯発言があった。       (Y)




声明(案)
成田プロジェクト声明に賛同を
人権・生存権を侵害する航空機騒音をただちに止めるべきです


 いま成田空港では、ほとんど報道されていませんが、人権と生存権にたいする著しい侵害が起きています。「民主国家」を標榜するこの国で発生しているこの事実を広く訴え、早急に解決策を講じる必要があります。
 今夏、私たち「成田プロジェクト」(市民団体)のスタッフは、B滑走路の下の騒音測定をしました。測定結果は、90〜100デシベルを超えるジェット旅客機の騒音が、1分半〜2分毎に降りかかってくる、というすさまじいものでした。爆音の絶え間がほとんどないのです。
 この騒音は、騒音限界値である65〜70デシベルをはるかに超えています。騒音限界値とは、これを超えると人間としての生活が困難になり、健康被害をもたらすという数値です。また、最近の普天間爆音訴訟判決、小田急騒音訴訟判決よって示された住民が受忍できるとされた騒音をはるかに超え、ガード下の状況です。
 私たちは昨年10月に発した声明で、B滑走路の北伸2500メートル化と発着回数の増加によってもたらされる、さまざまな危惧を指摘しました。「B滑走路の南端の東峰区では農を営む人びとが暮らしており、いっそうすさまじい騒音と排気ガスが、そしてさまざまの事故の危険性がその人びとを襲うこと」「全国の一坪共有者に権利返上を求める動きを強めて権利の侵害がおこなわれている」「初めての死者を出した米フェデックス貨物機炎上事故をまったく顧みず滑走路の延伸と発着回数の増大だけを追求するのは、安全性無視もはなはだしい態度である」(「成田空港B滑走路の延伸の中止を求める声明」)などです。
 さらに、現地で暮らす住民をはじめとする当事者の意向を聞き、延伸計画そのものを再検討することを求めました。
 私たちが危惧した通り、B滑走路の北伸と今年4月からの発着回数22万回への増便によってもたらされたのが、「生き地獄」ともいうべき騒音の暴力なのです。これ以上の増便は許させません。
 そもそも、国と成田空港会社は、住民と取り交わした約束事をどのように考えているのでしょうか。
 たとえば、運輸次官を勤めた黒野匡彦成田空港会社社長(当時)は「東峰区の皆様へ」(平成17年5月9日付)という文書で、まず暫定滑走路の運用について詫び、東峰区住民との合意形成を図ることなく計画を策定したことの非を認め、騒音について「頭上を離着陸する航空機への恐怖心は表現できないもの」いう認識を示しております。
 そして、「皆様の生活環境や人間としての尊厳を損なうようなことは二度とやってはいけないとの強い決意」を述べ、「平行滑走路(注、B滑走路のこと)問題については、あくまで皆様との話し合いによって解決してまいりたい」と約束したのです。
 成田空港会社は、初心に返ってこの黒野社長の約束を誠実に履行すべきです。
 政府と国土交通省は、成田空港会社が人権を尊重し、社会的責任をはたすべく、厳正な指導・監督をすべきです。
 私たちは、人権・生存権を侵害し、生命の危険を冒している航空機騒音を、人間が生存できる数値まで直ちに下げることを求めます。
    2010年10月

成田プロジェクト
(「いま成田空港で何が起きているのか」プロジェクト)

b賛同される方は、FAXかメールをお送りください。

○声明に賛同し、賛同人になることを承諾します
(次のどちらかに○印をつけてください)
( )お名前の公表を承諾します。
( )匿名を希望します。
賛同費一口千円(振込口座00170―2―263094)

・お名前                           
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成田プロジェクト〒113―0033 東京都文京区本郷3―13―3 三富ビル ペンの事務所気付
電話 03―3818―1835 ファクス 03―3818―9312
メール narita-pj@pen.co.jp


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