| 三里塚空港に反対する連絡会・東峰現地行動 かけはし2010.4.26号 |
空港会社のねらい
は住民の追い出し
四月十一日、三里塚空港に反対する連絡会は、平行滑走路再延長許すな!東峰住民の追い出しをやめろ!一坪共有地・団結小屋強奪裁判に勝利しよう!」のスローガンを掲げて三里塚・東峰現地行動を行い、六十人が参加した。
空港会社は、昨年十月二十二日、平行滑走路の二千五百メートルを完成させて供用を強行した。森中社長は「B滑走路をさらに北へ、東関東道の上(道路を横切る位置という意味)まで延ばし、三千、三千五百メートルまで延ばすこともありうる」(朝日新聞09・10・23)と明らかにし、三度目の延長を策動している。当然、北側に延びることによって騒音地域は拡大していく。地元住民の不安、反発はあったが抑えこんでしまった。このような再延長の本当のねらいは、東峰住民に対する政治的圧力であり、追い出していくことにある。
さらに団結街道を廃道にして西側に第三誘導路を建設する計画にもとづいて天神峰地区の市東孝雄さんを追い出そうとしている。しかし日航の破綻、地方空港の赤字拡大など日本の航空政策は危機的な状況に突入してしまった。三里塚闘争をはじめ全国の空港反対闘争の正しさが証明されつつある。スクラムを強化し空港会社の野望を打ち砕いていこう。
破綻した航空政策
のツケをまわすな
集会に先だって横堀大鉄塔下で管制塔グループの呼びかけによる原勲さん墓参の会が行われた。和多田粂夫さん、中川憲一さんから原勲さんの思い出とともにあらためて三里塚闘争勝利にむけた決意を語った。参加者が持参した手料理を囲み懇親を深めていった。
集会は東峰共同出荷場で行われ、湯村一美さん(東水労青年女性部)の司会あいさつから始まった。
平野靖識さん(東峰・らっきょう工場)は、「東峰での暮らしから見えてきたこと」を中心に現地報告。とりわけ東峰の石井さんの息子夫婦のレストラン開店の話、島村さんの息子たち、ワンパックに参加する若者たちの日常を紹介し、生活現場から空港を逆包囲していく流れが育ちつつあることに励まされ、新たな闘う決意を表明した。
渡邉充春さん(関西・三里塚闘争に連帯する会、東峰団結小屋維持会)は、空港会社による一坪共有地強奪にむけた提訴を糾弾するとともに東峰団結小屋の立つ共有地も提訴され裁判闘争を取り組んでいることを報告。
「空港会社は、共有地は空港会社の土地に囲まれ、反対のためだけのものになっていると主張している。しかし東峰団結小屋は一九七七年に建設され、現在の住民は二十五年間住み続けている。さらに小屋の前には旧公団が小泉英政さんに無期限貸し付けて営農されている畑がある。島村さんの畑もある。東峰の営農と生活の中に存在しているのだ。強制代執行に代わる一坪強奪に対して闘っていこう。東峰裁判に傍聴を」と呼びかけた。さらに関西での一坪共有者運動や反空港全国連の取り組みを紹介し、支援を呼びかけた。
山崎宏さん(労活評現闘) は、空港会社の二十二万回から三十万回発着を目指していることや平行滑走路再延長を厳しく批判し、「過日のシンポ―円卓会議によって話し合いで空港整備を進めていくと確約したにもかかわらず完全に反故にして居直り続けている。しかも鳩山政権の前原国交相の羽田ハブ空港化の押し出しによって成田空港の地位低下が必至だという危機感を背景にして暴力的な追い出し攻撃を押し進めている。森田千葉県知事などはカジノ構想をブチ上げる始末である。このような会社の利潤優先主義に基づく度重なる暴挙を許してはならない」と訴えた。
デモに移り、開拓道路から平行滑走路にむけて抗議のシュプレヒコールを行った。
出荷場に戻り 集会再開。
山崎さんから再度の情勢報告と問題提起。続いて愛知県の一坪共有者の仲間、工人社から原勲さん墓参の会報告、田んぼくらぶ、成田プロジェクトから発言が行われた。
集会の最後は「団結がんばろう」でしめくくった。(Y)
5・18「施行」に反対し緊急院内集会
このままでは改憲手続き法の凍結解除・施行はできない!
四月六日午後二時から、「このまま改憲手続き法の凍結解除・施行はできない! 緊急院内集会」が開催された。呼びかけたのは、許すな!憲法改悪・市民連絡会など八団体。
三年前、安倍内閣が強行採決した改憲手続き法が五月十八日で三年間の凍結が解除になり、施行されると言われている。昨年総務省は「平成22年5月18日より『憲法改正国民投票法』が施行されます」というリーフレットを各自治体に大量に送りつけ、あたかも改憲国民投票が今年にも行われるかのように意識的に誤解させる悪質なキャンペーンを行ったのである。
しかしこの三年間、衆参両院の「憲法審査会」は始動していない。麻生前政権は昨年の通常国会で会期終了まぎわに、衆院では憲法審査会の「規程」を一方的に成立させたものの、参院では作られていない。しかも改憲手続き法の附則や附帯事項にかかわる問題は何も解決していない。
この日の院内集会は百三十三団体、千二百七十九人の賛同(4月5日段階)を得た共同声明「改憲手続き法の凍結・廃止を要求します」(本紙3月22日号参照)の成果の上に、改憲手続き法の凍結解除強行に反対の声を上げるために取り組まれた。
「施行」の条件は
存在していない
高田健さんの司会で進められた集会では、慈恵医科大教授の小沢隆一さん(憲法学)が報告した。
「改憲手続き法」(憲法改正国民投票法)の第三条は「日本国民で満十八年以上の者は、国民投票の投票権を有する」となっている。同時に同法の付則第三条は「1 国は、この法律が施行されるまでの間に、年齢満十八年以上満二十年未満のものが国政選挙に参加することができること等となるよう、選挙権を有する者の年齢を定める公職選挙法、成年年齢を定める民法その他の法令の規定について検討を加え、必要な法制上の措置を講ずるものとする」「2 前項の法制上の措置が講ぜられ、年齢満十八年以上満二十年未満の者が国政選挙に参加すること等ができるまでの間、第三条(投票権)、第二十二条第一項(投票人名簿の被登録資格等)、第三十五条(在外投票人名簿の被登録資格)及び第三十六条第一項(在外投票人名簿登録の申請)の規定の適用については、これらの規定中『満十八年以上』とあるのは『満二十年以上』とする」となっている。
かいつまんで言えば、一項は国民投票の有権者を十八歳以上とするが、国政選挙での有権者が二十歳以上、民法の成年規定が二十歳以上となっている現行法との整合性を得るために、改憲手続き法が施行されるまでの三年間のうちに、公職選挙法や民法など関連法規の改正を公布すること、というものである。また第二項は「公布」された関連法規の施行が改憲手続き法の「施行」に間に合わなかった場合の経過規定である。
こうした理解を議事録から読み取った小沢さんは、「現在は附則第三条の一項が想定する法整備がなされなかったという状況である。総務省が政令などを準備しているのは、本来一項と二項はワンセットであり、一項を前提として二項があるのに二項を一項から切り離すもので、立法者の意思を無視するものだ」と批判した。したがって改憲手続き法が施行可能の状況ではないにもかかわらず、法務省が政令の整備を進めているのであればただちに中止すべきだ、と小沢さんは主張した。
改憲手続き法の五月十八日施行を許さず、同法の凍結・廃止を実現しよう。(K)
コラム
「日米同盟」というマジック
今年は、日米安保条約改定から五十年の年である。これは、国民的大闘争となった六〇年安保闘争以来、安保条約は改定されることなく自動延長され、大衆的闘争の有効な攻撃対象になることなく半世紀も続いていることでもある。しかも、「極東における平和と安全」とする条項は完全に空文化され、条約のおよぶ地域は、事実上、歯止めなく拡大されている。
それだけではない。小泉政権は、議会でのいかなる手続きもなく「日米同盟」をうたった。日米安保条約のさらに高位に「日米同盟」があるかのように惑わせるマジックである。以来今日にいたるまで、いつ、どのような内容で「日米同盟」が締結されたのかが不明瞭なまま、マスメディアにはさも当然のように「日米同盟」の言葉がおどるようになった。これは、中国への侵略戦争を「満州事変」や「日華事変」などと言い抜けたやり方と同様の政治的欺瞞であり、事態を袋小路に追い込む危険をはらんでいる。この「日米同盟」は明文化されていないため、それに関与できるのは一部の政策決定者だけであり、民主主義は、最初から門前払いされる仕組みになっているのである。
ところで、第二次世界大戦中の一九四一年三月、アメリカ合衆国のジャクソン司法長官は、次のように演説した。「現在行われている侵略戦争は国際共同体に対する内乱であり、現在進行中のあからさまな侵略に対しては、米国および他の諸国は差別的[=公平でない]措置をとる権利を主張できる」と。アメリカ合衆国は、「主権国家」概念から離脱し、地球規模に支配力をおよぼす国境なき帝国である、と宣言されたのである。
それ以降、アメリカ帝国主義による地球全体を範囲とする武力行使は、つねに「国際共同体に対する内乱」=犯罪を取り締まる警察行動とされてきた。大量破壊兵器を保持している疑いがあるとして、イラクのフセイン政権への警察行動のように装いながら侵略戦争を遂行したのも、同じ論法であった。
この脈略での「日米同盟」は、二つの国家間の条約という枠組みを超えて、日本が国境なき帝国の一部としての役割をはたすことを意味している。実際、普天間基地「移設」問題でも、沖縄の米軍基地が国境なき帝国の軍事基地である以上、その帝国の一部にすぎない日本の政権交代など副次的なものであるという態度を、アメリカ合衆国政府は崩そうとはしない。この帝国の一員にとどまろうとする鳩山政権もまた「日米同盟」のマジックとマスメディアの洪水の中で、右往左往している。
一連の事態をつうじて明らかになっているのは、沖縄の人びとの平和と安全を脅かしている元凶は、日米安保条約であり、半世紀を経たこの条約とはもはや共存できないところまで来てしまった、ということである。この条約は、日本人民の意思によって改定も破棄もできる。「普天間基地無条件撤去」とともに「日米安保条約破棄」の声を、今ほど高めなければならないときはない。(岩)
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