もどる

10けんり春闘第3波集中行動              かけはし2010.4.19号

大企業は社会的責任を果たせ!

非正規切り、下請け切りをやめろ
日本経団連、厚労省、国会へ一日行動


日本経団連を包む
労働者たちの怒り

 四月七日、10けんり春闘第三波集中行動が、結集した労働組合・争議団のストライキや年休闘争の下に、朝から夕方まで連続的に展開された。
 東部総行動など午前中に共同の力で各企業に要求受け入れを迫る行動をつないできた労働者は、午後一時過ぎから続々と日本経団連前に到着。いつもエネルギーをほとばしらせてきた神奈川シティユニオンの外国人労働者の隊列も大型バスでやってきた。
 一帯が赤旗で埋まる中、午後一時半、東部労組の須田書記長司会の下、社会の疲弊と労働者の生活破壊を先導してきた日本経団連の責任を追及するこの日最初の統一集会が始まった。当日午前中は前日の暖かさがまだ残っていたが、この頃から急速に温度が下がり出し風が吹き始めると共に時折冷たい雨も混じる。春になじんできた体には相当にこたえるあいにくの天候だ。しかし確信を基に闘いを呼びかける力強い発言がそんなものを吹き飛ばす。

各労組から次々と
熱い闘いの報告

 先陣は藤崎全労協議長の開会挨拶。大企業の社会的責任を厳しく問い詰め、連帯の力でそのような経営のあり方を変えさせようと檄を飛ばす。次々と闘いの渦中にある労働者が続く。
 全国一般全国協東京労組新聞輸送分会の若い代表は、新聞社の都合で作った会社でありながら、自分たちの利益のためにその会社をつぶそうとしている大新聞各社の卑劣な画策を鋭く糾弾。マスメディアに秘められた利益優先の真の姿を暴きつつ、組合に新たな仲間を迎え入れていることをも足場に職場と仕事を断固守り抜くと決意表明。
 東部けんり春闘の代表は、公契約条例の推進をてこに官製ワーキングプアづくりを押し返す闘いを訴え、郵政労働者ユニオンの代表は、ナショナルセンターの垣根を越えた統一ストライキの成功を報告すると共に、郵政見直しの中で、非正規の正規化を毎月大衆行動などをてこに何としても勝ち取り、非正規労働をひたすら拡大させてきた日本の企業のあり方全体を逆転させる一石を投じたいと決意を語った。
 神奈川シティユニオンからは、本人とは話し合うが組合とは交渉しないなどと見え透いた言い逃れで逃げ回る経営者を追い詰め、外国人使い捨てを許さない闘いを展開していることが報告された。神奈川シティユニオンの外国人労働者は今回も、元気一杯の歌と彼ら手作りのパフォーマンスを披露した。
 国鉄闘争団の岩崎さんは、国鉄解体を先導した経団連の責任を怒りを込めて指摘。その上で政府の抵抗で政治解決が膠着状況にあることを報告、年金・解決金・雇用の三つを取るまでは決して闘いをやめないと明らかにし、共に闘う決意と共にさらなる支援を訴えた。
 東水労からは、第三セクターを使った業務の切り売りという合理化攻撃が進められ、技術の劣化が進むにとどまらず人身事故も頻発し始めている状況が報告され、これに対して当局の業務責任を立て直させるためにも、団結をもう一回作り直して反撃する決意が語られた。
 昭和シェル石油労組の柚木さんは全労協女性委員会も代表する立場から発言。男女共同参画にまったく後ろ向きとして日本が国連から指弾され、厳しい勧告が出されている事実を明らかにし、「均衡処遇」などというおためごかしを許さず、非正規労働者の中核である女性の同一価値労働同一賃金原則確立を、労働組合として大きく声を上げるべきと強く訴えた。

無責任さを暴露
経営者の対応

 これらの発言の途中、日本経団連への要請団が送り出された。昨年までは完全な門前払いで建物に入ることすら拒絶した日本経団連だが、今年は一応要請書を受け取った。しかしこれも、新しい建物が他の企業体などとの共同使用であるため、騒ぎになることを避けただけと思われる。実質的な話し合いなどまったくやる気はなく、連合以外とは話し合わないという姿勢は何ら変わっていない。社会全体に対する責任感のなさ、「身内」としか話のできない度量のなさと自信のなさ、「グローバル競争」などと豪語する彼らだがその真実の姿はおそろしくみすぼらしいものであることが、この一事にも如実に表れている。
 こんな彼らに社会を壊されてたまるか、この場を埋めた労働者は怒りを込めたシュプレヒコールを一帯に響かせ、ここでの集会を閉じ次の行動に移った。

政府に要求を
突きつけよう

 次は、首都高速株式会社と闘うハイウェイ共闘支援行動を挟んで厚労省前集会。大阪全労協代表や、神奈川県共闘の仲間も合流。メインテーマはもちろん派遣法抜本改正だ。労働相談が次々と寄せられていることが、止むことのない雇用破壊の実態が明らかにされる。これまでの運動の積み重ねを無にすることなく本当の抜本改正へとの熱い思いが訴えられる。
 結集した労働者は最後に、全国一般全国協遠藤書記長のそれらをまとめる発言を通して、現在提案されている改正案のまったくの不十分性、抜本改正への人びとの願いがまだ実を結んでいない現状を全体で改めて確認し合うと共に、さらに現場の声を集中して本物の改正に限りなく近づけ、その先に、さらに有期雇用などの規制強化を進めることを誓い合った。
 この日の最後の行動は国会請願行動。全体は二梯団に分かれたデモ隊となって、生活防衛、非正規雇用の規制と名に値するセーフティネットの充実、派遣法抜本改正、沖縄普天間米軍基地の無条件撤去などを要求するシュプレヒコールを響かせながら国会へ。待ち受けた共産党、社民党の国会議員に同趣旨の要請を行った。
 なおこの日国会周辺ではさまざまな行動があり、日本労働弁護団主催の派遣法抜本改正をめざす院会集会に加えて、JMIUも国会要請行動を行い、国会前では、普天間基地撤去を求める座り込み行動も続けられていた。当日のけんり春闘集中行動は事実上これらの行動に連なるものであり、連立政権に対する民衆要求の波状的突き付けをさらに徹底して積み上げ政権を規制しようとする運動の一翼となった。    (谷)



朝鮮学校への攻撃を許さない集会
差別排外主義反対を訴え
900人が連帯のデモ

 【大阪】三月二十八日、京都の円山公園野外音楽堂で「民族差別・外国人排斥に反対し、他民族共生社会をつくりだそう!朝鮮学校への攻撃を許さない3・28集会」が行われ九百人が参加した。この集会は昨年十二月、在特会が二度にわたって朝鮮初級学校襲撃・デモを行い差別排外主義扇動をくりひろげていることや、鳩山政権が朝鮮高校を無償化から外そうとする事態にたいして在日韓国・朝鮮人と日本人の共同の闘いとして勝ち取られた。
 集会は「朝鮮学校を支える会」の仲間が司会の挨拶を行い、共同アピールの呼びかけ人からのあいさつと報告があった。
 その中で中尾さんは「今日の集会にたくさんの人が集まっていただき、嬉しいのと同時に多少複雑な思いがあります。というのも、こんなテーマで集会を行わなければならないとは、一体、日本社会はどうなっているのだろうかという悲しい思いもあるからです。日本には百万人近い外国人が仕事をし、勉強し、家族と共に暮らしております。それを許さないという考え方がどこから出てきているのでしょうか。外国人を暴力的に排斥するのは、日本だけではなくドイツのナチズム、ソ連のスターリニズム、イスラエルのシオニズムがそうでした。このままでは同じようことが日本社会に出てくるのではないか、それだけはどうしても止めなければならない。様々な人が共に生きていくにはどうすればよいのかを皆さんと共に考えていきたい」と発言した。
 中根さんから、在特会のこの間の攻撃に対する共同アピールが読み上げられ、参加者全体が大きな拍手で確認した。

子どもたちへの
襲撃を許さない

 続いて在日朝鮮人からの訴えとして、民族教育対策委員会が発言した。
 「あの悪夢のような十二月四日から四カ月が過ぎようとしています。学校で震えていた子どもたちの心は今も癒えることのない傷を負っています。あの日、私は現場にいました。十数人の輩が怖いということはありませんが、ただ、ただ、私が怖かったのは、輩の言葉が、姿が子どもたちの心に焼きつくことでした。かつて、チマチョゴリを着た生徒が襲われる事件が頻繁に起きたことがありました。防衛のために日本の生徒と同じ第二制服を着て通学しました」。
 「今回の事件はそれ以上に凶悪です。個人が子どもに向かって自分のやっていることが犯罪だと知りながら人の目を避けて行ったのがチマチョゴリ事件でした。しかし、今回の輩は、集団で組織的に、子どもたちが授業を受けている学校に白昼堂々と『自分たちは正義だ』とうそぶきながら攻撃してきたのです。学校は子どもたちに輩の姿を見せたくない、あの声を聞かせたくない、ただそれだけの気持ちで、子どもたちを避難させました。こんなことが許されていいのでしょうか」。
 「あの日以来、同じ時間になると腹痛を訴える子や大人の男性を見ると泣き出す子もいます。また保護者たちも交代で学校に張り付いて警備をしています。なぜ幼い子どもたちに怖い思いをさせるのですか? なぜ親たちにこんなつらい思いをさせなければならないのでしょうか。在特会に対する法的措置を多くの弁護士の先生からアドバイスをいただきながら今すすめております」。
 さらに高校の無償化から朝鮮高校だけを排除しようとする政府の問題を指摘し「朝鮮学校が今、日本で果たしている役割は多文化、多民族共生社会をつくっていくうえでとても大きいと私たちは自負しています。私たちは粘り強く日本政府が朝鮮学校を外さないように要請していきます。この民族教育をわたしたちは命がけで守ってまいります。どうかみなさんも朝鮮学校を暖かく見守ってください」と訴えた。
 この後、「在日朝鮮人差別を許さない北九州市民会議」のメンバーも発言し闘いの広がりを実感させた。

差別なくすため
毅然たる闘いを

 その後、東京造形大学教授の前田朗さんが「国連人種差別撤廃委員会への参加の報告と訴え」と題して基調的講演を行った。前田さんは、この委員会での諸外国の委員が日本政府の姿勢に重大な危惧をいだいていること、それが今回勧告を出すことにつながったことを報告し、「今回の勧告をひとつの手がかりとして、差別をなくすために私たちが声を上げていくためにがんばりましょう」と締めくくった。
 集会の後半では、京都弁護士会の豊福さん、大阪・梅田の歩道橋と阪神地区、京都などで各月一度水曜日に「従軍慰安婦」問題を訴えている活動している「水曜デモの会」、全国同時証言集会京都実行委員会、にっこりネット、排外主義とたたかう関西ネットワークなどが活動報告、決意表明などをした。
 集会終了後のデモは、その日まで天皇が京都にいたことも手伝って、機動隊がデモ隊を完全並進規制をするなど、物々しい状況になった。四条河原町の交差点では、在特会がいつものように聞くに堪えない民族差別の言辞をまき散らしていたが毅然たるデモ隊に手を出すことはできなかった。(越中)


もどる

Back